成分名 |
ミトキサントロン塩酸塩 |
適応症状 |
ミトキサントロン塩酸塩は、医療用医薬品であるノバントロン注10mg/20mgの主成分ですが、その効能効果は、1)慢性骨髄性白血病の急性転化を含む急性白血病、2)悪性リンパ腫、3)乳癌、4)肝細胞癌に対して適応症を持ちます。 |
簡易説明 |
ミトキサントロン塩酸塩は、医療用医薬品であるノバントロン注10mg/20mgの主成分であり、アントラキノン系の抗悪性腫瘍剤です。合成抗がん剤であり、DNAと架橋を形成し強い抗がん作用を発揮します。殺細胞効果は濃度依存性であり、細胞周期内進行をG2期で強力にブロックします。耐薬性がよく、患者の「生活の質」の改善が期待できます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/血液内科/耳鼻咽喉科/脳神経外科内科/泌尿器科/消化器内科外科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
薬代1瓶あたりの目安:10mg約17,800円/20mg約31,100円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
ミトキサントロン塩酸塩を主成分とするノバントロン注10mg/20mgは、10mgについて1993年2月16日に製造販売が承認され、1993年6月4日に薬価基準に収載されました。その後1993年11月24日に発売が開始されました。また、20mgについては2001年8月24日に製造販売が承認され、2001年9月7日に薬価基準に収載、その後2001年9月7日に発売が開始となりました。 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ノバントロン注10mg/20mg【製薬メーカー:あすか製薬株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ミトキサントロン塩酸塩は、医療用医薬品であるノバントロン注10mg/20mgの主成分ですが、その効能効果は、1)慢性骨髄性白血病の急性転化を含む急性白血病、2)悪性リンパ腫、3)乳癌、4)肝細胞癌に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
ミトキサントロンは、DNA鎖と架橋形成し、腫瘍細胞の核酸合成を阻害します。
また、ミトキサントロンは、トポイソメラーゼーⅡによるDNA切断作用を阻害する事が確認されています。
【薬効を売ら透ける試験成績】
ミトキサントロンはマウスに移植した白血病、リンパ腫、乳癌の細胞、ラットに移植した腹水肝がんの細胞及び培養ヒト肝癌細胞に対し抗腫瘍活性を示しました。また、ミトキサントロンは、ドキソルビシン及びダウノルビシン耐性P388白血病細胞移植マウスに対して、不完全交差耐性を示し、生存期間の延長が認められました。
1)抗腫瘍作用
①マウス白血病
白血病細胞腹腔内接種マウスにおいて、腹腔内投与で長期生存動物数と延命率を増加させました。
②マウス固形癌
腹腔内投与でB16melanoma腹腔内摂取マウスの延命率を増加させました。
③ラット腹水肝がんに対する抗腫瘍効果
ラットにおける試験において明らかな延命効果を示しました。 |
使用方法 |
【急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)】
通常、成人に投与する場合には1日1回以下の用法・用量で投与します。
ノバントロン注10mg/20mgを用いて主成分であるミトキサントロンとして2mg/m2~5mg/m2を5日間毎日静脈内にゆっくりと投与します。その後は3~4週間毎に再投与を行います。
【悪性リンパ腫、乳癌】
通常、成人に投与する場合には1日1回以下の用法・用量で投与します。
ノバントロン注10mg/20mgを用いて主成分であるミトキサントロンとして2mg/m2~4mg/m2を5日間毎日静脈内にゆっくりと投与します。もしくは1日1回、ミトキサントロンとして8mg/m2~14mg/m2を、3~4週間毎に静脈内にゆっくりと投与を行います。
【肝細胞癌】
通常、成人に投与する場合には1日1回以下の用法・用量で投与します。
ノバントロン注10mg/20mgを用いて主成分であるミトキサントロンとして6mg/m2~12mg/m2を、3~4週間毎に静脈内にゆっくりと投与を行います。
なお、いずれの場合においても患者の年齢及び症状によっては適宜増減する事が認められています。 |
副作用 |
重大な副作用
1)うっ血性心不全(0.1~5%未満)、心筋障害、心筋梗塞(いずれも頻度不明)
従前にアントラサイクリン系薬剤を使用していない症例では、本剤の総投与量が160mg/m2、及び従前にアントラサイクリン系薬剤を使用した症例では、本剤の総投与量が100mg/m2を超える場合にうっ血性心不全等の重篤な心障害を起こすことがあります。また、従前にアントラサイクリン系薬剤を使用した症例では、本剤の投与量の多少にかかわらず心筋障害を起こすことがあるとの報告があります。
2)骨髄抑制、汎血球減少(いずれも頻度不明)
骨髄抑制、汎血球減少、貧血(5%以上)、白血球減少(5%以上)、血小板減少(5%以上)、出血(0.1~5%)等が現れる事があります。
3)間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等が現れる事があります。
4)ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
その他の副作用
心臓、過敏症、肝臓、腎臓、消化器、皮膚、精神神経系、投与部位、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)心臓
心電図異常、頻脈、不整脈(0.1~5%未満)
心悸亢進(頻度不明)
2)過敏症
発疹(0.1~5%未満)
紅斑(頻度不明)
3)肝臓
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALPの上昇等肝機能検査値異常、血清ビリルビンの上昇(5%以上)
黄疸(0.1~5%未満)
4)腎臓
BUN、血清クレアチニンの上昇、蛋白尿、血尿(0.1~5%未満)
5)消化器
悪心・嘔吐、食欲不振、口内炎(5%以上)
下痢、腹痛(0.1~5%未満)
消化管出血(頻度不明)
6)皮膚
脱毛(5%以上)
7)精神神経系
倦怠感、頭痛(0.1~5%未満)
8)投与部位
静脈炎、血管痛(0.1~5%未満)
9)その他
発熱(5%以上)
感染症(0.1~5%未満)
味覚異常(0.1%未満)
鼻出血(頻度不明)
過敏症の発疹等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)心機能異常又はその既往歴のある患者
心筋障害が現れる事がある為使用できません。
2)本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
■ミトキサントロン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ノバントロン注10mg/20mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ノバントロン注10mg/20mgの有効成分
ミトキサントロン塩酸塩
▼代表薬の添加物
・塩化ナトリウム、氷酢酸、ピロ亜硫酸ナトリウム、無水酢酸ナトリウム
使用に注意が必要な方 1)肝障害のある患者
副作用が強く現れる恐れがある為使用には注意が必要です。
2)腎障害のある患者
副作用が強く現れる恐れがある為使用には注意が必要です。
3)骨髄機能抑制のある患者
骨髄機能抑制を増悪させる恐れがある為使用には注意が必要です。
4)感染症を合併している患者
骨髄機能抑制により感染を増悪させる恐れがある為使用には注意が必要です。
5)高齢者
高齢者では腎機能等生理機能が低下していることが多く、副作用が現れやすい為為使用には注意が必要です。
6)水痘患者
致命的な全身障害が現れる恐れがある為使用には注意が必要です。
7)妊婦、産婦、授乳婦等
動物実験において催奇形性が報告されている為妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましいです。また動物実験において乳汁中への移行が報告されている為使用には注意が必要です。
8)小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していないため使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、ミトキサントロン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ミトキサントロン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射、潜在的に心毒性を有する他の抗悪性腫瘍剤(アントラサイクリン系薬剤等)
心筋障害が増強されることがある為使用には注意が必要です。
2)他の抗悪性腫錠剤、放射線照射
骨髄機能抑制等の副作用が増強さえる事がある為使用には注意が必要です。
上記を使用している方は、ミトキサントロン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ミトキサントロン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ミトキサントロン塩酸塩に関する よくある質問 |
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