成分名 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え) |
適応症状 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え)を主成分とする医療用の医薬品として発売されているマブキャンパス点滴静注30mgの効能効果は以下の2点
1)再発又は難治性の慢性リンパ性白血病
2)同種造血幹細胞移植の前治療
に対して適応症状を持ちます。 |
簡易説明 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え)を主成分とする医療用の医薬品として発売されているマブキャンパス点滴静注30mgは、慢性リンパ性白血病細胞やリンパ球の細胞表面上に発現する糖たんぱく質であるCD52抗原を標的とするヒト化IgG1モノクローナル抗体になります。免疫細胞状のCD52に結合し、抗体依存性細胞傷害作用及び補体依存性細胞傷害作用を介して細胞溶解を引き起こし、抗腫瘍効果を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/血液内科外科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
薬代1瓶あたりの目安:30mg約90,900円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え)を主成分とする医療用の医薬品として発売されているマブキャンパス点滴静注30mgは、2014年9月26日に製造販売が承認、2014年11月25日に薬価基準に収載、その後2015年1月15日に販売が開始となりました。 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
マブキャンパス点滴静注30mg【製薬メーカー:サノフィ株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え)を主成分とする医療用の医薬品であるマブキャンパス点滴静注30mgは、米国、オーストラリア、カナダの3か国のみで承認はされていますが、販売は行われていません。 |
効果・作用 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え)を主成分とする医療用の医薬品として発売されているマブキャンパス点滴静注30mgの効能効果は以下の2点
1)再発又は難治性の慢性リンパ性白血病
2)同種造血幹細胞移植の前治療に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
アレムツズマブ(遺伝子組換え)はCD52抗原に結合するヒト化モノクローナル抗体になります。CD52抗原はB細胞、単球、T細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ及び慢性リンパ性白血病細胞に発現しています。アレムツズマブ(遺伝子組換え)は慢性リンパ性白血病細胞の表面に発現しているCD52抗原と結合する事で、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性と、補体依存性細胞傷害(CDC)活性を介した細胞溶解を起こすと考えられています。
【慢性リンパ性白血病とは】
慢性リンパ性白血病とは、血液中のリンパ球と言う細胞が癌化して増えていく病気になります。リンパ球は白血球の一種であり、細胞やウイルスから身体を守る役割を担います。癌化したリンパ球は正常に働くことはできません。慢性リンパ性白血病が進行すると、感染症に対する抵抗力が弱まり感染症にかかりやすくなります。またリンパ球ばかりが作られるようになり、赤血球や血小板を作る過程が妨げされる為、赤血球や血小板が減少して貧血や出血等が起こります。 |
使用方法 |
【再発又は難治性の慢性リンパ性白血病】
通常、成人に対してマブキャンパス点滴静注30mgを投与する場合には、その主成分であるアレムツズマブ(遺伝子組換え)として1日1回3mgを毎日点滴静注する事から開始し、その後、1日1回10mgまで増量し毎日点滴静注を行います。最終的に、1日1回30mgを週3回1日置きに点滴静注を行います。但し、投与開始から12週間までの投与となります。なお、患者の状態によって適宜減量する事が認められています。
【同種造血幹細胞移植の前治療】
通常、成人に対してマブキャンパス点滴静注30mgを使用する場合には、その主成分であるアレムツズマブ(遺伝子組換え)として1日1回0.16mg/kgを6日間点滴静注します。 |
副作用 |
重大な副作用
1)血球減少
顆粒球減少症(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、単球減少(0.7%)、汎血球減少(3.3%)、好中球減少(13.2%)、白血球減少(1.3%)、血小板減少(7.2%)、貧血(6.6%)、骨髄機能不全(1.3%)が現れる事があります。
2)Infusion reaction(97.4%)
低血圧、悪寒、呼吸困難、発熱、発疹、気管支痙攣等のinfusion reactionが現れる事があります。
3)感染症(53.3%)
細菌、真菌、ウイルス又は原虫による感染症が発現又は再活性化する事があります。
4)免疫障害
自己免疫性溶血性貧血(0.7%)、自己免疫性血小板減少症(頻度不明)、自己免疫性肝炎(頻度不明)、再生不良性貧血(頻度不明)、ギラン・バレー症候群(頻度不明)、輸血後移植片対宿主病(頻度不明)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(頻度不明)、甲状腺機能低下症(頻度不明)、糸球体腎炎(頻度不明)、甲状腺機能亢進症(頻度不明)等の免疫障害が現れる事があります。
5)腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
6)心障害
うっ血性心不全(頻度不明)、駆出率低下(頻度不明)、心筋症(頻度不明)等の心障害が現れる事があります。
7)出血
頭蓋内出血(頻度不明)、粘膜出血(0.7%)、胃腸出血(0.7%)、舌出血(0.7%)等の重篤な出血が現れる事があります。
8)進行性多巣性白質脳症(頻度不明)
9)B型肝炎ウイルスの再活性化による劇症肝炎、肝炎の増悪(頻度不明)
10)頭頚部動脈解離(頻度不明)
頚動脈、椎骨動脈等の頭頚部動脈解離が現れる事があります。
その他の副作用
感染症及び寄生虫症、良性・悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)、血液おy補備リンパ系障害、代謝及び栄養障害、精神障害、神経系障害、眼障害、心臓障害、血管障害、呼吸器・胸郭及び縦隔障害、胃腸障害、肝胆道系障害、皮膚及び皮下組織障害、腎及び尿路障害、一般・全身障害及び投与部位の状態、臨床検査、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)10%以上
肺炎、食欲減退、頭痛、低血圧、嘔吐、悪心、下痢、口内炎、掻痒症、蕁麻疹、発疹、悪寒、発熱、疲労、倦怠感、体重減少、サイトメガロウイルス検査陽性、LDH増加
2)1~10%未満
尿路感染、気管支炎、膿瘍、上気道感染、鼻咽頭炎、感染、発熱性好中球減少症、低カルシウム血症、低アルブミン血症、脱水、低ナトリウム血症、不安、うつ病、低カリウム血症、傾眠、不眠症、振戦、浮動性眩暈、錯感覚、頻脈、感覚鈍麻、徐脈、動機、高血圧、潮紅、洞性徐脈、喀血、咳嗽、鼻出血、喘鳴、鼻漏、口腔咽頭不快感、腹痛、消化不良、上気道の炎症、便秘、胃炎、腹部不快感、口内乾燥、肝機能異常、寝汗、紅斑、多汗症、筋肉痛、背部痛、関節痛、血尿、四肢痛、尿量減少、胸痛、インフルエンザ様疾患、腎機能障害、無力症、末梢性、疼痛、熱感、体重増加、総蛋白減少、浮腫、AST(GOT)増加、ALP増加、ALT(GPT)増加、血中ビリルビン増加、血中アルブミン減少、回転性眩暈、高ビリルビン血症
3)1%未満
副鼻腔炎、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、咽頭炎、リンパ球減少症、歯肉出血、紫斑、播種性血管内凝固、口渇、高血糖、リンパ節症、錯乱状態、歩行障害、人格変化、末梢性ニューロパチー、眼内炎、心房細動、眼部腫脹、上室性頻脈、上室性期外収縮、咽喉絞扼感、上室性不整脈、胸水、しゃっくり、上気道性喘鳴、呼吸音異常、口腔内潰瘍形成、歯肉炎、舌潰瘍、腹部膨満、皮膚障害、皮下出血、紅斑性皮疹、掻痒性皮疹、骨痛、筋痙縮、筋緊張、尿失禁、急性肺水腫、体温上昇、注射部位紅斑、注射部位血腫、ハプトグロビン減少、肝機能検査異常、耳鳴り
4)頻度不明
喉頭炎、気管支肺炎、鼻炎、偽リンパ腫、糖尿病、離人症、溶血性貧血、思考異常、神経過敏、運動過多、勃起不全、味覚消失、知覚過敏、味覚異常、ジストニー、結膜炎、洞性頻脈、狭心症、血管痙攣、末梢性虚血、起立性低血圧、ほてり、呼吸障害、発声障害、おくび、イレウス、口腔内不快感、水疱性皮膚炎、斑状丘疹状皮疹、 アレルギー性皮膚炎、皮膚炎、斑状皮疹、筋骨格痛、筋骨格系胸痛、多尿、排尿困難、口腔浮腫、注射部位反応、注射部位皮膚炎、注射部位疼痛、粘膜の炎症、粘膜潰瘍、限局性浮腫、注射部位浮腫、血液学的検査異常、心電図異常、難聴
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)本剤の成分又はマウスタンパク質由来製品に対する過敏症又はアナフィラキシーの既往歴のある患者
■アレムツズマブ(遺伝子組換え)を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、マブキャンパス点滴静注30mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼マブキャンパス点滴静注30mgの有効成分
アレムツズマブ(遺伝子組換え)
▼代表薬の添加物
・エデト酸ナトリウム水和物、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウムに水和物、ポリソルベート80、等張化剤、pH調節剤
2)重篤な感染症を合併している患者
3)妊娠、妊娠している可能性のある女性
使用に注意が必要な方 1)合併症・既往歴等のある患者
①心機能障害のある患者又はその既往歴のある患者
②アントラサイクリン系薬剤等の心毒性を有する薬剤による前治療歴のある患者
③降圧剤による治療を行っている患者
④重篤な骨髄機能低下のある患者
⑤感染症を合併している患者
⑥肝炎ウイルスの感染又は既往を有する患者
⑦結核、ヒト免疫不全ウイルスの感染又は既往を有する患者
2)生殖能を有する者
3)妊婦
4)授乳婦
動物実験において、本剤の乳汁中への移行が確認されており、また哺乳中の出生児の血清中から本剤が検出されている為使用には注意が必要です。
5)小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していないため使用には注意が必要です。
6)高齢者
一般的に高齢者では生理機能が低下している為使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、アレムツズマブ(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。 アレムツズマブ(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)生ワクチン又は弱毒生ワクチン
生ワクチンによる二次感染が否定できないため併用には注意が必要です。
2)不活化ワクチン
ワクチンの効果を減弱させる恐れがある為併用には注意が必要です。
3)免疫抑制剤
過度の免疫抑制作用による感染症誘発の危険性がある為併用には注意が必要です。
4)降圧剤
血圧下降を増強させる恐れがある為使用には注意が必要です。
上記を使用している方は、アレムツズマブ(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。 アレムツズマブ(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
アレムツズマブ(遺伝子組換え)に関する よくある質問 |
|
参考元一覧 |
インタビューホーム 【サノフィ株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】
マブキャンパスによる治療を受けられる方へ 【サノフィ株式会社】 |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |