シクロフェニル

成分名

シクロフェニル

適応症状

第1度無月経/無排卵性月経/希発月経の排卵誘発 など

簡易説明

「シクロフェニル」は、排卵を生じさせる薬で、第1度無月経、無排卵性月経、希発月経の排卵誘発の治療に用いられます。
日本では、あすか製薬がセキソビットの商品名で販売しています。
性腺刺激ホルモンが不足すると、排卵しにくくなりますが、「シクロフェニル」の作用は、その性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン)の分泌を増やすことになります。
「シクロフェニル」により、十分な性腺刺激ホルモンにより卵胞が大きく育ち、排卵できるようになることから、生理のみられる無排卵周期症の場合で、排卵の成功率は70~80%以上、第1度無月経でも60~70%くらい有効です。
ただし、妊娠にいたる例はこれほど高くありません。

処方可能な診療科目

内科/産婦人科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
セキソビット錠100mg 31.2円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1972年12月認可

国内のジェネリック認可

-

関連製品(先発薬)

セキソビット錠100mg 【製薬メーカー:あすか製薬】

関連製品(ジェネリック)

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効果・作用

「シクロフェニル」は、排卵を生じさせる薬です。
「シクロフェニル」は、脳に働きかけて、性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌促進を行い、性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン)の分泌増加させて、卵胞刺激ホルモンにより卵胞が成熟して、黄体形成ホルモンにより排卵を促します。
性腺刺激ホルモンが不足すると、排卵しにくくなりますが、「シクロフェニル」の作用は、その性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン)の分泌を増やし、十分な性腺刺激ホルモンにより卵胞が大きく育ち、排卵できるようになることから、生理のみられる無排卵周期症の場合で、排卵の成功率は70~80%以上、第1度無月経でも60~70%くらい有効です。
こうした薬効から、第1度無月経、無排卵性月経、希発月経の排卵誘発の治療に用いられます。
「シクロフェニル」は、同類薬のクロミフェン(クロミッド)に比べ排卵作用はやや劣りますが、頸管粘液の分泌抑制が少ないという利点があり、排卵障害が比較的軽い場合や、排卵を早めたい場合などに用いられます。

使用方法

▼用法用量
・シクロフェニルとして、1日400~600mgを2~3回に分けて、5~10日間経口投与します。症状に応じてこれを反復します。

▼用法及び用量に関連する注意
・3クール反復投与しても排卵性月経の全くみられない場合には、原則として投与を中止してください。

▼薬剤交付時の注意
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがあります。

副作用

重大な副作用
▼肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTP等の上昇、発熱、倦怠感等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行ってください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・下腹部痛等の卵巣腫大症状
・不正出血
・発疹等
・悪心、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、胃痛、腹部膨満感等
・頭痛、めまい、情動不安、眼精疲労等
・顔面潮紅、全身倦怠感、頻尿、尿量増加、鼻出血、口中異和感、体重増加

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者
エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者は、腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがあります。投与しないでください。

■卵巣腫瘍のある患者及び多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大のある患者
卵巣腫瘍のある患者及び多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大のある患者は、卵胞刺激ホルモン分泌作用により、これらの症状が増悪することがあります。投与しないでください。

■妊婦又は妊娠している可能性のある女性
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないでください。類似化合物の動物実験で胎児毒性並びに催奇形性が認められています。妊娠初期の不注意な投与を避けるため、以下の点に注意してください。
 ・投与前少なくとも1カ月間及び治療期間中は基礎体温を必ず記録して、排卵誘発の有無を観察してください。
 ・無月経患者においては投与前にプロゲステロン・テストを行ってください。消退性出血開始日を第1日として5日目に、また、投与前に自然出血(無排卵周期症)があった場合は、その5日目に投与を開始してください。
 ・投与後基礎体温が高温相に移行した場合は、投与を中止してください。必ず妊娠成立の有無を確認してください。

使用に注意が必要な方
■児を望まない無排卵症患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないでください。妊娠する可能性があります。やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■未治療の子宮内膜増殖症のある患者
子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■子宮筋腫のある患者
子宮筋腫の発育を促進するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■子宮内膜症のある患者
子宮内膜症のある患者は、症状が増悪するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■乳癌の既往歴のある患者
乳癌が再発するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者は、症状が増悪するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■多嚢胞性卵巣のある患者
多嚢胞性卵巣のある患者は、卵巣過剰刺激を起こしやすいです。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、シクロフェニルを使用する事が出来ない可能性があります。
シクロフェニルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「シクロフェニル」はどんな特徴がありますか?

「シクロフェニル」は排卵誘発薬で、同類薬のクロミフェン(クロミッド)に比べ排卵作用はやや劣りますが、頸管粘液の分泌抑制が少ないという利点があります。

「シクロフェニル」の使用にあたり気を付けることはありますか?

乳がんや子宮がん、卵巣がん、あるいは卵巣腫大がある場合は、使用できないことがあります。

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