成分名 |
エルデカルシトール |
適応症状 |
骨粗鬆症 |
簡易説明 |
ビタミンDを補う薬です。カルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にします。骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療に用いられます。
活性型ビタミンD3製剤に分類され、小腸からのカルシウムの吸収を促進することで骨を作る過程(骨形成)を促進させ、骨量の減少を抑える作用をあらわします。
古くから多く使われているお薬で、それほど強力ではありませんが、骨密度増加や骨折予防効果がある程度期待できます。 |
処方可能な診療科目 |
整形外科/内科/婦人科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
エルデカルシトールカプセル0.5μg(ジェネリック)を処方してもらう場合
診察料などの目安:約1000円~約2000円(保険により3割負担の場合)
薬代1錠あたりの目安:約18円(薬価)
※病院によって差ががあります。また、診察料・薬代の他に、初診料・検査料などが必要になる場合があります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2011年4月販売開始(新薬:エディロールカプセル0.5μg/0.75μg) |
国内のジェネリック認可 |
国内のジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
エディロールカプセル0.5μg/0.75μg【製薬メーカー:中外製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
エルデカルシトールカプセル0.5μg/0.75μg(東和薬品/沢井製薬/日医工) |
効果・作用 |
活性型ビタミンD3製剤に分類される本剤は、体内で活性型ビタミンD3とほぼ同様の作用をあらわす薬剤であり、骨粗鬆症の治療で使用されます。
活性型なので、少量で効率的に作用し、おもに、高齢の方の骨粗鬆症の治療に用いられます。骨が丈夫になることで腰痛などの痛みが改善し、骨折の予防にもつながります。
必須栄養素であるビタミンDは、食物として摂取されるとともに、日光浴によって体内でも作られます。ビタミンDはさらにビタミンD2ビタミンD3に分けられ、人間の体内では特にビタミンD3が、正常な骨格と歯の発育促進などの重要な働きを果たしています。ビタミンDが不足したりその代謝に異常を生じると、骨の性状が悪くなり、痛みを感じたり骨折しやすくなります。そのため、ビタミンDは「骨のビタミン」とも言われます。
体内に入ったビタミンD3は、肝臓と膵臓で活性型ビタミンD3へと変換され、小腸からのカルシウムの吸収を促進することで骨を作る過程(骨形成)を促進させ、骨量の減少を抑える作用をあらわします。
この系統の薬は、骨粗鬆症の基礎薬として古くから多用されてきました。それほど強力ではありませんが、骨密度増加や骨折予防効果がある程度は期待できます。
骨粗鬆症は、骨がもろくなる病気です。その結果、骨折しやすくなります。特に高齢の方、女性に多い症状です。また、日頃の食生活・生活習慣も少なからず関係しているようです。日本には約1000万人以上の患者がいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。 |
使用方法 |
通常、成人にはエルデカルシトールとして1日1 回0.75μgを経口投与します。ただし、症状により適宜1日1 回0.5μgに減量して下さい。
※使用上の注意事項
血清カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬して下さい。休薬後は、血清カルシウム値が正常域まで回復した後に、1日1回0.5μgで投与を再開して下さい。なお、本剤1日1回0.5μg投与による骨折予防効果は確立していないため、漫然と投与を継続せず、患者の状態に応じ、1日1回0.75μgへの増量又は他剤による治療への変更を考慮して下さい。 |
副作用 |
重大な副作用
・高カルシウム血症〔血清カルシウム上昇作用による高カルシウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には
直ちに休薬し、適切な処置を行って下さい。また、高カルシウム血症に基づくと考えられる症状(倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇感、食欲減退、意識レベルの低下等)の発現に注意して下さい。〕
・急性腎障害〔血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがあるので、血清カルシウム値及び腎機能を定期的に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行って下さい。〕
・尿路結石〔尿路結石があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。〕
その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、症状に応じて適切な処置を行って下さい。
嘔気/下痢/腹痛/便秘/胃不快感/口渇/胃炎/浮動性めまい/味覚異常/γ-GTP上昇/AST(GOT)上昇/ALT(GPT)上昇/LDH上昇/クレアチニン上昇/BUN上昇/尿中血陽性/尿中蛋白陽性/尿中カルシウム増加/血中カルシウム増加/血中尿酸増加/Al-P上昇/ヘモグロビン減少/白血球数減少/貧血/ヘマトクリット減少/赤血球数減少/発疹/そう痒症/浮腫/耳鳴
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 次の患者には投与しないで下さい。
・妊婦・妊娠している可能性のある婦人〔本剤投与中に妊娠が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止して下さい。ラットでは胎児の骨格異常及び出生児の腎臓の変化が0.125μg/kg/日(暴露量は臨床推奨用量での暴露量の6.8倍相当)で、出生児の外形異常(四肢、手根の異常)が0.5μg/kg/日(27.0倍相当)で認められています。また、ウサギでは外形異常(頭蓋裂、口蓋裂、矮小児)が0.3μg/kg/日で認められています。〕
・授乳婦〔動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されています。また、ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験において、出生児の腎臓の変化等が認められています。〕
・本剤の成分に対し過敏症の既往のある患者
■慎重投与
次の患者には慎重に投与して下さい。
・妊娠する可能性のある婦人〔治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与して下さい。〕
・高カルシウム血症のおそれのある患者〔血清カルシウム値を更に上昇させるおそれがあります。〕
・腎機能障害のある患者/悪性腫瘍のある患者/原発性副甲状腺機能亢進症の患者 等
・重度の肝機能障害のある患者〔安全性が確立していません。〕
・尿路結石のある患者及びその既往歴のある患者〔高カルシウム尿症により病態が悪化するおそれがあります。〕
・高齢者〔一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため、患者の状態を観察し、十分に注意しながら本剤を投与して下さい。〕
・小児等〔低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していません(使用経験がありません)。〕
上記にあてはまる方は、エルデカルシトールを使用する事が出来ない可能性があります。 エルデカルシトールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・ジギタリス製剤:ジゴキシン 等
〔高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強され、不整脈があらわれるおそれがあります。〕
・カルシウム製剤:乳酸カルシウム/炭酸カルシウム 等
〔本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させるため、高カルシウム血症があらわれるおそれがあります。〕
・ビタミンD及びその誘導体:アルファカルシドール/カルシトリオール 等
・PTH製剤:テリパラチド
〔相加作用により高カルシウム血症があらわれるおそれがあります。〕
・マグネシウムを含有する製剤:酸化マグネシウム炭酸マグネシウム 等
〔他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられるため、高マグネシウム血症があらわれるおそれがあります。〕
上記を使用している方は、エルデカルシトールを使用する事が出来ない可能性があります。 エルデカルシトールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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