リン酸2カリウム

成分名

リン酸2カリウム

適応症状

電解質補液の電解質補正

簡易説明

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」(1キット20mL中)には有効成分としてリン酸二カリウムを含み、電解質としてはK+が20mEq、Phosphate2−が20mEqの組成となっています。主に電解質補液の電解質補正を目的として使用され、具体的には低リン血症などで投与が検討されます。腎機能に障害がある場合や、血液中のカリウム値が高い方には注意が必要です。

処方可能な診療科目

内科/外科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~2,000円
薬代1キットあたりの目安:20ml約174円
薬代後発薬1キットの目安:リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」が後発品となります。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月:2007年12月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

なし

関連製品(ジェネリック)

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」(テルモ)

効果・作用

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」(1キット20mL中)には以下の成分、電解質が含まれます。
<有効成分>
・リン酸二カリウム:1.74g
<電解質>
・K+:20mEq
・Phosphate2−:20mEq
<性状>
・pH:8.6〜9.3
・浸透圧比(生理食塩液に対する比):約4

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は電解質補液の電解質補正を目的として使用され、具体的には低リン血症などで投与が検討されます。
低リン血症は、血液中におけるリンの濃度が2.5mg/dL未満となった状態です。糖尿病性ケトアシドーシスの回復期、呼吸性アルカローシスの重症例、やけどの重傷例、急性アルコール中毒、TPN(中心静脈栄養)投与中、長期の低栄養状態からの栄養摂取再開時などで見られます。
低リン血症は基本的に無症状であることが多いですが、慢性的にリンが不足している重度な症例では、筋力の低下、食欲の不振、骨軟化症が引き起こされる可能性があります。また、さらに重篤な神経筋障害が引き起こされ、進行性脳症、けいれん、昏睡に至り死亡するリスクもあるためリン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」などにより電解質の補正措置を講じることが必要です。
リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」にはカリウムが含まれているため、腎臓に機能的障害がある場合、および血液中のカリウムが高値の場合の使用は避けることが推奨されています。

使用方法

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」(1mEq/mL液)を電解質補液の電解質を補正する目的として、体内の水分や電解質の不足度合いに応じて、必ず電解質液に添加して投与します。
※リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は体内の電解質の補正をする目的です。必ず希釈してから使用してください。
※30mEq/L以上の濃度で投与すると血管痛が引き起こされる可能性があるので注意して投与してください。

<使用上の注意>
■調製方法
・リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は使用前によく混和してください。

■調製する時
・リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」とカルシウムイオンとの組み合わせで沈殿が生じます。カルシウムを含む輸液製剤を配合するケースでは沈殿が発生しないよう十分に注意してください。
・リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」とマグネシウムイオンとの組み合わせで沈殿が生じます。マグネシウムを含む輸液製剤を配合するケースでは沈殿が発生しないよう十分に注意してください。
・ブリスター包装を開封した後は、可能な限りすみやかに使用してください。

■投与する時
・ゆっくりと時間をかけて静脈内に点滴投与してください。

<取り扱い上の注意>
・必ず専用の針を使って輸液剤に混ぜて使用してください。
・専用の針は針刺し事故に十分に注意しながら破棄してください。
・ブリスター包装を開封する際は、開封口から静かに開封してください。
・リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は、シリンジポンプで使用しないでください。
・シリンジおよび専用の針が破損する可能性があるため、強い衝撃を与えないでください。
・シリンジおよび専用の針に破損などの異常が確認された際は絶対に使用しないでください。
・注入前、注入後どちらに関しても押子を引かないでください。
・開封した後の使用は1回限りです。残液が残っても使用はせず必ず破棄してください。
・シリンジおよび専用の針の再使用や再滅菌はしないでください。
・リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は輸液セットの三方活栓やト字管などの側管から直接静脈内投与しないでください。
・リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」内部の薬液成分が漏れ出ているケースや、内容液に濁りや浮遊物などの問題が生じた際は絶対に使用しないでください。
・ブリスター包装からリン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」を取り出す時は、押子を持って無理やり引き出すことはしないでください。ガスケットの変形によって内部の薬液成分が漏れ出る可能性があります。

<シリンジの使い方>
1.シリンジおよびPFMS専用針のキャップを外します。
2. シリンジにPFMS専用針を装着し、その後カバーを外しておきます。
3. リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」の混注口に対してまっすぐ刺します。
※PFMS専用針を刺す時、専用針の途中で刺すのを止めると薬液成分が輸液剤内部に混和されず外部へ漏れ出るので、注入孔を混注口内に確実に入れたことを確認してから薬液を注入してください。
4. 薬液を注入します。
5. 薬液を注入しきったことを確認した後、シリンジとともにPFMS専用針を抜いてください。

副作用

・急速投与による全身障害
※高カリウム血症、テタニー症状が引き起こされる可能性があります。投与速度は20mEq/時を超えないことが推奨されています。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・リン酸二カリウムを配合した医薬品の成分、添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、成分、添加物にアレルギーをお持ちの方、リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」の有効成分
リン酸二カリウム
▼代表薬の添加物
添加物は含まれていません。

使用に注意が必要な方
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・妊娠している方
※妊娠している、または妊娠している可能性のある方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・小児など
※小児などを対象としている安全性および有効性を指標とした臨床試験は実施されていません。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら使用してください。

上記にあてはまる方は、リン酸2カリウムを使用する事が出来ない可能性があります。
リン酸2カリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

リン酸2カリウムに関する
よくある質問
リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」を、透析回路などを含む体外循環回路の高圧条件下で使用する際に注意すべき点はありますか?

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は、透析回路などを含む体外循環回路の高圧条件下においては使用できませんので注意してください。理由としては、高圧条件下においては押子を斜めに押すリスクがあるためです。仮に押子を斜めに押してしまうとガスケットが変形してしまいリン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」中の薬液成分および血液がガスケットの部分から漏れ出る可能性があります。リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」  【リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」  添付文書】

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」の保存方法を教えてください。

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」は40度、相対湿度75%で6ヶ月間の加速試験の結果、通常の市場流通下においては3年間の安定性が確認されています。医療機関などで使用する際は室温にて保管してください。リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」  【リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」  添付文書】

参考元一覧

リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」  【リン酸2カリウム注20mEqキット「テルモ」  添付文書】

低リン血症 【MSDマニュアルル プロフェッショナル版】

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