成分名 |
レルゴリクス |
適応症状 |
子宮筋腫に基づく諸症状(過多月経/下腹痛/腰痛/貧血)/子宮内膜症に基づく疼痛 |
簡易説明 |
レルゴリクスは、子宮筋腫を治療する薬です。
服薬後、すみやかに女性ホルモン(エストラジオール)の血中濃度が低下し、子宮筋腫の勢いを弱めます。それにより、過多月経や痛みが軽減し、貧血の改善につながります。
錠剤でありながら既存の注射剤・点鼻薬と同程度の効果・副作用であり、服用のしやすさが特徴です。使用期間は原則6ヶ月までとなっています。 |
処方可能な診療科目 |
婦人科/産婦人科/内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1,000円~3,000円(保険により3割負担の場合)
薬代1錠あたりの目安:893.4円(薬価)
病院によって差ががあります。また、診察料・薬代の他に、初診料・検査料などが必要になる場合があります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2019年3月【レルミナ錠40mg】 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
レルミナ錠40mg【製薬メーカー:あすか製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
レルゴリクスは、子宮筋腫の治療に用いられます。
女性ホルモンの分泌を抑制することにより、子宮筋腫の勢いを弱めます。
結果として、過多月経や痛みが軽減し、貧血の改善につながります。
ただし、使用期間は原則6ヶ月までです。
残念ながら根治は難しく、治療終了後に再発する可能性もあります。
子宮筋腫は子宮にできる腫瘍(しゅよう)です。腫瘍とは簡単に言うと「できもの」のことで、細胞が異常に増えてかたまりになったものを指します。悪性だと「がん」ですが、子宮筋腫は良性のため、がんではありません。
したがって、転移もせず致死的なものでもありません。
女性にとってはありふれた病気で、大きさが小さいものを含めると、30歳以上の女性の2割~3割にみられると言われています。卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)が原因と考えられています。腫瘍が小さい場合、ほとんど症状はありません。しかし大きくなると、出血による貧血、月経痛、過多月経、過長月経などの症状が現れます。
本剤は、GnRH受容体拮抗薬(アンタゴニスト)に分類される医薬品です。
作用として、GnRHが下垂体前葉のGnRH受容体に結合できなくなり、LHとFSHの分泌が抑制されます。
それにより、卵巣からの女性ホルモン(プロゲステロンとエストロゲン)の分泌が抑えられ、子宮筋腫に伴う諸症状の改善効果が得られると考えられます。
また、GnRH受容体の刺激作用は無いことから、フレアアップ現象(病状が一時的に悪くなる現象)は発現しないと考えられています。
従来は、子宮筋腫に使用する薬物療法としては注射剤か点鼻薬しかありませんでしたが、本剤は1日1回の経口投与であり患者への負担が軽く、副作用等の発現時には簡単に休薬が可能なのも良いところです。
有効性は既存薬と比べて遜色ありません。 |
使用方法 |
通常、成人にはレルゴリクスとして40mgを1日1回食前に経口投与して下さい。なお、初回投与は月経周期1~5日目に行って下さい。
※使用上の注意事項
・治療に際しては、妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜5日目より投与を開始して下さいまた、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせて下さい。
・エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられることがあるため、6ヵ月を超える投与は原則として行わないで下さい。6ヶ月を超える投与の安全性は確立していません。なお、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与して下さい。 |
副作用 |
重大な副作用
・うつ状態〔エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態があらわれることがあります。〕
・肝機能障害〔AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあります。〕
・狭心症
その他の副作用
ほてり/頭痛/多汗/めまい/不眠/閉経期症状/不正出血/月経異常/外陰腟炎/骨吸収試験異常/関節痛/手指等のこわばり/骨塩量の低下/血清リン上昇/脱毛/発疹/ざ瘡/蕁麻疹/眠気/しびれ/抑うつ気分/AST・ALT・AL-P・γ-GTPの上昇/肝機能異常/血中ビリルビン上昇/悪心/下腹部痛/下痢/嘔吐/倦怠感/総コレステロール上昇/浮腫/動悸/LDLコレステロール上昇/高脂血症/疲労
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・妊婦又は妊娠している可能性のある患者〔動物試験(ウサギ)におけるレルゴリクス8mg/㎏/日以上の投与で、着床後胚死亡率の増加及び生存胎児数の減少がみられています。また、動物試験(ラット)において、胎盤通過性がみられています。〕
・授乳中の患者〔動物試験(ラット)で乳汁への移行がみられています。〕
・診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性があります。投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止して下さい。]
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
慎重投与
・粘膜下筋腫のある患者〔観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行って下さい。また、一度に大量の出血が認められた場合には、速やかに医療機関に連絡するよう患者に対し注意を促して下さい。重度の不正出血があらわれることがあります。〕 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・エリスロマイシン〔P-gpが阻害されることによって、本剤の血中濃度が上昇することがあります。〕
・リファンピシン〔P-gpが誘導されることによって、本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱することがあります。〕
・性ホルモン剤(エストラジオール誘導体/エストリオール誘導体/結合型エストロゲン製剤/卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤/両性混合ホルモン剤 等)〔本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示します。そのため、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱させる可能性があります。〕
上記を使用している方は、レルゴリクスを使用する事が出来ない可能性があります。 レルゴリクスを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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