各地で警報レベル!大人も辛い手足口病とは?その症状と対処・対策方法を解説

各地で警報レベル!大人も辛い手足口病とは?その症状と対処・対策方法を解説 感染症

手足口病はどんな病気?

手足口病のイメージ画像

寒い季節には、インフルエンザウイルスなどが原因で風邪に悩まされますが、実は夏場でも風邪をひくことがあります。
それが「夏風邪」と呼ばれるものです。夏風邪は、高温多湿の環境を好むウイルスが原因で引き起こされます。
代表的な夏風邪には、手足口病」、「ヘルパンギーナ」、「プール熱(咽頭結膜熱)の3つがあげられ、“三大夏風邪”と言われています。中でも手足口病は、5歳未満の子供に最も多く見られる一般的な夏風邪です。
手足口病(hand, foot and mouth disease:HFMD)とは、急性のウイルス感染症です。
その名の通り、口腔内や手足に水疱を伴う発疹が特徴的な症状となります。
この病気は1950年代後半に初めて認識され、日本国内でも1967年ごろからその存在が明らかとなりました。
原因ウイルスとしては、コクサッキーA6型、A16型、そしてエンテロウイルス71型などが知られています。
これらの原因とされるウイルスは、「ノンエンベロープウイルス」と呼ばれており、エンベロープ(脂質性の膜)を持たないため、アルコール消毒や熱に強い性質があります。
感染力が非常に強いのが特徴で、保育園や学校など集団生活の場で一人が発症すると、あっという間に感染が拡大してしまいます。分類として5類感染症に該当します。
感染が広がると、発症した子供は登園・登校を控える必要があります。
感染者数が増えれば、やむを得ず保育園や学校を一時的に閉鎖し、感染拡大を食い止める対応を取らざるを得なくなります。
このように、手足口病の集団感染は社会的にも大きな影響を及ぼします。
今のところワクチンも治療薬もなく、塩素系消毒薬が効果のある消毒になります。
【手足口病とヘルパンギーナの違いについて】

手足口病ヘルパンギーナ
原因エンテロウイルス属のウイルスエンテロウイルス属のウイルス
かかりやすい年齢0歳~5歳0歳~5歳
熱の出方発熱はあっても軽い高熱(39度以上)
口内炎の出る場所口内前の方口内奥の方
手足の発疹出る出ない
予防方法咳エチケット・手洗い・共用品の消毒・排泄物の適切な処理咳エチケット・手洗い・共用品の消毒・排泄物の適切な処理
「感染者の71.9%が4歳以下の子ども」手足口病10週連続で警報レベル上回る 新型コロナも先週より増加 宮城(tbc東北放送) - Yahoo!ニュース
宮城県内で先週、手や足などに発疹ができる「手足口病」に感染した人は、1医療機関あたり11.25人となり、県は引き続き警報を発表し、感染対策の徹底を呼びかけています。県によりますと、9月8日までの

手足口病が流行る時期

手足口病には明確な季節性があり、毎年夏季に流行する傾向が見られます。我が国においては、感染のピークを7月に迎えることが多くなっています。
この要因としては、手足口病を引き起こすウイルスが夏場の高温多湿な環境で活発化しやすいことが考えられています。
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスは気温の上昇とともに活発になり、感染力が高まると指摘されています。

一方で、秋から冬にかけても一定数の発生は継続します。
発生数は夏ほどの流行ぶりではありませんが、完全にゼロになることはありません。
ウイルスは通年で存在しているため、冬期間でも手足口病に感染するリスクが存在するのです。

国内の発生動向を見ると、2000年以降ではエンテロウイルス71型(EV71)が2000年、2003年、2006年、2010年に大規模な流行を起こしています。
コクサッキーA16型は2002年、2008年、2011年に流行がありました。
2011年と2013年はコクサッキーA6型による大流行が確認されています。
このように、原因ウイルスの種類によっても、流行の規模や時期が異なることが分かっています。
中にはEV71のようにひどく重症化しやすい性質を持つウイルスもあり、十分な注意が求められます。

また、東アジア地域を中心に、1990年代後半から多数の死亡例を伴う大規模な手足口病の流行が断続的に発生しています。1997年のマレーシア、1998年の台湾、2008年から2010年の中国、2011年のベトナムなどで深刻な事態に見舞われ、各国で対策が講じられています。

このように世界的に見ても、手足口病の夏季における流行は顕著であり、東アジアでは甚大な被害が出ていることが明らかです。毎年7月を中心に流行の兆候が現れるため、この時期には特に注意が必要になります。
とは言いつつも、秋冬期間の発生も無視できず、またウイルスの種類によって流行の規模や時期が変わること、地域によっては甚大な被害が出ていることなどにも目を向ける必要があります。

手足口病の流行時期については、夏場にピークが来るものの、季節を問わず年間を通して警戒が求められる感染症だと言えるでしょう。
子どもが多数集まる施設では特に、年間を通して手足口病の発生に備える必要があります。
家庭でも、夏場は高い危機意識を持つとともに、秋冬期間も油断は出来ません。そうした対策が、手足口病の流行を最小限に抑えることにつながるはずです。

各都道府県でも患者数が警戒レベル越え

毎年夏に流行する手足口病ですが、今シーズンはいつもより早めに患者数が増加しているようです。
6月6日、大阪府は5年ぶりに国の警報レベルに達したと発表しました。

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手足口病の流行状況の警報レベル超えについて(周知)

警戒レベルとは?

手足口病の流行状況を把握するため、国立感染症研究所が「警戒レベル」を設けています。
警戒レベルには、流行の開始を示す「開始基準値」と終息を示す「終息基準値」の2つがあります。
開始基準値とは、ある県の定点当たりの報告数が5人を超えた場合です。
定点とは国が設置した患者報告の拠点医療機関のことです。開始基準値を超えると、その県で「大きな流行が発生または継続している」と判断されます。
一方、終息基準値は定点当たりの報告数が2人未満になった場合です。
この値を下回ると、その時点で流行が終息したと見なされます。
つまり、ある県で定点当たり報告数が5人超で流行開始、2人未満で終息と判定されるわけです。
各県ではこの基準値を参考に、地域の実情に合わせた対策を立てていきます。
このように警戒レベルは、手足口病の流行動向を数値で客観的に評価できる重要な指標となっています。
専門家による科学的根拠に基づいて設定されているため、発生状況を確実に把握することができます。

大阪府では、5月27日から6月2日の間に6.11人と基準を上回りました。
大阪に加え、兵庫県宮崎県でもそれぞれ5.71人、5.75人と警報レベルを超過している状況にあります。
国立感染症研究所の最新データでは、5月20日から26日の1週間で、群馬、福井、奈良、高知、愛媛、大分、鹿児島7県が基準値を上回っていることが分かっています。

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群馬県:手足口病の警報発令について
京都市:https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000074/74152/syuhosokuho202422.pdf
奈良県:報 道 資 料
高知県:高知県感染症発生動向調査(週報)
愛媛県:愛媛県感染症情報
大分県:大分県感染症発生動向調査(週報)
北九州市:注意情報

都道府県によっては既に手足口病が流行し始めている可能性があり、子どもの体調管理や手洗いの徹底などの予防策が求められます。症状が気になれば早めに医療機関を受診し、適切な対応を取りましょう。

手足口病の感染経路

手足口病の感染経路のイメージ画像

手足口病は主に3つの経路で感染が拡大します。

手足口病の主な感染経路

  • 飛沫感染
  • 接触感染
  • 糞口感染

それぞれの詳細について、具体的に解説していきましょう。

飛沫感染

飛沫感染とは、手足口病に感染した人の咳やくしゃみに含まれる飛沫(ひまつ)を通して感染することを指します。
患者の唾液にはウイルスが含まれているため、咳やくしゃみで飛び散った飛沫を口や鼻から吸い込んでしまうと、ウイルスが体内に侵入し、感染が成立します。
とくに、幼児同士が至近距離で会話したり、保育施設の室内で遊んだりする場面では、このタイプの感染が多発しがちです。
小さな子供たちは咳やくしゃみの際の衛生面での配慮が不十分なことが多いため、注意が必要です。

接触感染

次に接触感染についてです。これは、手すりやドアノブなどの物体表面に付着した患者の飛沫に手が触れ、その手を介してウイルスが体内に入り込むことで感染する経路です。
手足口病のウイルスは飛沫感染だけでなく、こうした物を介した接触によっても容易に感染が広がります。
物体の表面に付着した飛沫は乾燥しても長期間ウイルスが生存できるため、このような接触感染への対策も欠かせません。
特に集団生活の場では、多くの人が共有する物品が多いため、接触感染のリスクが高まります。
手洗いの徹底と、施設内の消毒対策が重要になってきます。

糞口感染

最後に糞口感染です。これは排便を介して便中に排出されたウイルスが、何らかの経路で口から体内に入り込むことで発症する感染経路です。
実は、手足口病ウイルスは症状が治った後も長期間、便中に排泄され続けることが知られています。
2週間から4週間は便中にウイルスが残存するため、糞口感染のリスクに注意が必要です。
とくに幼い子供のおむつ交換の際には、便中のウイルスが手に付着する可能性があります。
細心の注意を払い、手洗いを欠かさずに行うことが重要です。
また、便器の衛生管理にも気を配る必要があります。

このように手足口病は、飛沫、接触、糞口の3つの経路で拡散します。
それぞれの感染経路に応じた適切な予防対策が大切になります。
保育施設などの集団生活の場では特に、衛生管理とウイルス拡散防止に気を配る必要があります。
家庭でも、同様の対策を講じることで感染リスクを最小限に抑えられるはずです。

手足口病の症状

手足口病の症状のイメージ画像

手足口病は、主に5歳未満の子供に見られる急性のウイルス性発疹症です。
病名が示す通り、口の中や手足に特徴的な症状が現れることから名付けられました。
一般的な症状の経過は以下のようになります。

①発症から数日間の初期症状

発症する2~5日前からのどの痛みや発熱などの前駆症状があらわれることがあります。
発熱はさほど高くなく、38度以下が一般的です。この時点では手足の発疹はまだ現れません。

②口内炎や発疹の出現

ウイルスに感染してから3~5日ほど経つと、口内炎や手足の発疹が出始めます。
口内炎は口の中、特に頬の粘膜や舌に現れ、水疱や潰瘍、紅斑などが見られます。
強い痛みを伴うため、食事がしづらくなったり、よだれが多くなる症状があらわれます。
一方、手のひらや足の裏、時に腕や足の付け根、お尻や背中にも直径2~3mmほどの小さな水疱が次々と現れ始めます。
水疱は少し盛り上がっていて、口内炎同様に痛みを伴います。

③症状のピーク

発疹が出始めてから3~4日が経つと、症状は最悪期を迎えます。
この時期は口内炎と手足の発疹が最も激しく、食事や睡眠の際に著しい痛みを感じることでしょう。
発熱や食欲不振なども続きます。

④症状の回復期

症状が現れてから概ね7~10日が経過すると、徐々に回復に向かいます。
この頃には発疹の水疱が乾燥し始め、やがて痂皮(かさぶた)となって落ち始めます。
口内炎の痛みも和らぎ、徐々に食事もできるようになってきまAす。
ただし、手足の爪が一時的に抜け落ちる「爪甲脱落症(そうこうだつらくしょう)」を併発する例も報告されています。
これはコクサッキーA6型ウイルスに感染した場合に起こりやすいようです。抜け落ちた爪は時間とともに新しい爪が生え変わってきます。

⑤後遺症への注意

通常の経過では14日から3週間ほどで治癒に至りますが、重症化して中枢神経系に影響を及ぼす合併症を併発することもあります。まれに無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)や脳炎(のうえん)、急性弛緩性麻痺(きゅうせいしかんせいまひ)などの症状に進行する可能性があり、注意が必要です。
手足口病による急性脳炎は特にエンテロウイルス71型に感染した場合に起こりやすいと言われており、意識障害や麻痺などの症状があらわれます。合併症が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

このように手足口病の一般的な経過は、口内炎と手足の発疹が主な症状となり、概ね2週間程度で自然に治癒するものの、合併症のリスクも無視できません。症状が現れた際は医療機関で適切な診断を受け、合併症に注意しながら経過を見守ることが大切です。

大人の手足口病の症状とは?

手足口病は子供だけではなく、大人でもかかる可能性があります。
そして、大人がかかった場合の症状は、子供とは異なる点が多くあります。

①発疹の痛みが強い

大人の手足口病で最も辛いのが、発疹による激しい痛みです。
手のひらや足の裏に発疹ができると、硬い小石が食い込んでいるような強い痛みを感じます。
歩行時に足裏の痛みで、普通に歩けないほどつらくなることもあります。
発疹数自体は子供の方が多い傾向にありますが、痛みの強さでは大人の方が上回るケースがほとんどです。

②のどの痛みが強く出る可能性も

一方で、手足の発疹が少ない場合でも、のどの痛みが強く出る患者さんもいます。
のどの奥に異物が詰まったような違和感とともに、強い痛みに見舞われます。
発熱も高く、食事をとるのも困難になるほどつらい状態に陥ります。

③繰り返し発症するリスクも

手足口病の原因ウイルスは、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなど複数の種類があります。
一度かかっただけでは、別の種類のウイルスに対する免疫は獲得できません。
つまり、「一度かかったから大丈夫」と考えるのは早計で、再びかかるリスクは十分にあるのです。
特に手足口病の患者さんの周りにいる場合は、過去に発症したことがあっても、手洗いやマスク着用など、しっかりと感染予防対策を講じる必要があります。

このように大人が手足口病にかかると、子供とは異なる強い痛みに見舞われたり、繰り返しかかるリスクがあるなど、決して軽くみてはいけない感染症です。症状が出たら早めに医療機関を受診し、適切な対応をとることが重要になります。

手足口病にかかってしまった時の対処法と治療

手足口病の治療のイメージ画像

手足口病はウイルス性の感染症であり、現在のところ特効薬はありません
しかし、適切な対症療法と経過観察を行うことで、概ね2週間程度で自然治癒に至ります。
発症した際の対処法と、症状に応じた治療法をご紹介します。

①初期症状への対処

手足口病の初期症状として、発熱やのどの痛みがあらわれることがあります。この段階ではまだ手足に発疹は出ていませんが、高熱が続く場合は病院を受診しましょう。解熱剤を適宜使用し、水分補給を十分に行うことが大切です。

②口内炎への対処・治療

口の中に炎症が広がり、強い痛みを伴う口内炎ができた場合は、食事や水分補給が困難になります。この時期は以下の対処が重要です。
①柔らかく、刺激の少ない流動食を中心に食事する
②ぬるま湯でうがいをして口腔内を清潔に保つ
③痛みが強ければ、消炎鎮痛薬の処方を受ける
④どうしても飲み込めない場合は点滴で水分補給する
口内炎は通常1週間ほどで症状は落ち着いてきますが、この間の十分な栄養と水分補給が重要です。

③手足の発疹への対処・治療

手のひらや足の裏に現れる水疱性の発疹は、場合によっては痛みが強くなります。この際の対処としては、
①清潔を保ち、二次感染を防ぐ
②冷やすなどして痛みを和らげる
③かゆみがある場合は抗ヒスタミン外用薬を使用
④ステロイド外用薬は症状を悪化させるため使用しない
発疹の痂皮化が進めば徐々に痛みは和らぎますが、一時的に爪が抜ける”爪甲脱落症”を併発することもあります。

④合併症発症時の対処

まれに無菌性髄膜炎や脳炎、麻痺などの重篤な合併症に進行することがあります。以下のような症状がみられた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
①高熱が続く
②頭痛や意識障害
③けいれんや麻痺
④嘔吐が続く
発症時から経過を観察し、異常がみられれば早期の受診が重要です。合併症発症時の入院治療が必要となる場合があります。

このように手足口病への対処は、主に対症療法と経過観察が中心となります。
ウイルス性疾患のため特効薬はありませんが、症状に合わせた適切な処置と、合併症発症に留意することで、概ね2週間程度で自然治癒が期待できます。
水分補給と休息を十分に取り、症状が改善しない場合は速やかに医療機関を受診しましょう

手足口病の感染を拡大させないための対策を

手足口病の感染予防のイメージ画像

手足口病の感染拡大を防ぐためには、以下の対策が重要です。

①手洗いの徹底

手洗いは最も基本的な予防策です。外出から帰宅時や食事前後、トイレの後は必ず石鹸で30秒以上しっかりと手を洗いましょう。
流水で十分にすすぎ、清潔なタオルで手を拭きます。手指衛生が感染リスクを大幅に下げます。

②うがいの習慣化

うがいも感染予防に効果的です。
外出後や人混みの場所から戻った際は、うがいを行うことで喉のウイルスを洗い流し、感染リスクを低減できます。

③個人用品の共有を避ける

歯ブラシ、タオル、食器などの個人用品は共有せず、一人ひとり専用のものを使い分けましょう。
使用済みの食器は早めに洗浄し、清潔に保ちます。特に乳幼児の場合は、食べ残しの口移しや大皿での食事共有は避けましょう。

④環境の清潔保持

家庭や職場、学校などの環境を定期的に清掃・消毒し、清潔に保つことが大切です。
手足口病に感染した場合、便中にウイルスが長期間排出されるため、トイレの清掃と手洗いには特に注意を払いましょう。

⑤感染者との接触を控える

手足口病の流行期間中や、感染者がいる環境下では、可能な限り接触を控えましょう。
特に乳幼児や免疫力の低下した方がいる家庭では、より慎重に対応する必要があります。

手足口病への感染は避けられないかもしれませんが、上記の予防策を実践することで、感染リスクを最小限に抑え、拡大防止につなげることができます。
症状が軽症であれば登園・登校は可能ですが、その際は特に手洗いに気を付けましょう
一人ひとりが予防策を心がけ、周りの人々へも呼びかけていくことが、手足口病の感染拡大防止につながります。
感染症と上手に付き合いながら、日常生活を送るためのひとつのステップとして、これらの対策を実践していきましょう。

手足口病まとめ

手足口病は、主にエンテロウイルスコクサッキーウイルスに感染することで引き起こされる感染症です。
5歳未満の子どもに多く見られ、夏季に流行のピークを迎えます。
主な症状として、発熱は軽度か無しの場合が多いですが、口の中、手のひら、足の裏に発疹ができるのが特徴的です。
口内炎ができると痛みが強く出ることもあります。
治療法としては、特効薬はありませんが、口内炎の痛みに対しては鎮痛薬や軟膏が処方されることがあります。
基本的には経過は良好ですが、まれに重篤な合併症を引き起こすこともあります。

重症化への対応として、合併症の兆候が見られたり、気になる症状があれば、医療機関に相談・受診しましょう。
食事は刺激が少なく、かみ砕きやすいものを与えるなどの工夫が必要です。
予防対策では、有効なワクチンや予防薬はありませんが、手指衛生が最も重要な予防策となります。石鹸と流水での手洗いと手指消毒剤の使用で、ウイルスの不活化を図ります。
また、排泄物の適切な処理にも注意が必要です。

登園・登校の再開は、症状が落ち着いた後の一定の基準を満たす必要があります。具体的な条件は事前に確認し、その方針に従いましょう。
手足口病は一般的な子どもの感染症ですが、大人でも感染する可能性はあります。
また、重症化のリスクもあるため、症状の経過に注意を払う必要があります。
手洗いなどの予防策を徹底し、感染が広がらないよう気を付けましょう
早期発見と適切な対応で、安心して乗り越えられる病気です。

出典

手足口病とは(国立感染症研究所)
IDWR感染症発生動向調査週報 注目すべき感染症「手足口病」
IASR 病原微生物検出情報 特集「手足口病 2002~2011年」
手足口病に関するQ&A ~平成25年8月~(厚生労働省)
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