ED治療の診察の流れ
EDは勃起不全と呼ばれています。実は毎年1,000人あたり4~66人の方がEDを発症されているともいわれている非常に多くの方が悩んでいる疾患です。EDは放置していると、後から治療したとしても改善しにくくなってしまうため、早めの治療が大切です。本日は、EDの治療を受ける際の流れについてご紹介します。
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ED治療を行っていく場合、以下の流れで進んでいきます。クリニックはたくさんありますが、基本的にはED専門のクリニックを受診することをおすすめしています。
最初に記入する問診では「挿入後、どれくらいの頻度で勃起を維持できるか」「いつから勃起の調子が悪いと感じているか」「調子が悪くなったきっかけとして思い当たることはあるか」「射精は可能か」「喫煙の習慣はあるかどうか」などが聞かれます。いずれも、その後の診察に必要な情報ですので、正直にありのままを答えましょう。
Step1:受付
EDの治療を受けたいことを伝えます。この時、始めて治療を受ける場合は、問診表の記入があります。診察を受ける前に、簡単にどんな症状があるのか、困っていることはないのかなど紙に記載します。EDは保険適用外の診療となるため、保険証の提示は不要です。
Step2:問診
EDの原因や勃起の状態について質問を受けます。ED治療をしていくかどうかを相談し、していく場合は薬剤を安全に飲めるかどうかチェックします。必要に応じて、血圧や脈拍、尿の検査や血液検査、心電図の測定などが行われる場合があります。問診についての時間はだいたい5~6分ほどと言われています。
Step3:処方
薬剤を使用する場合は、処方してもらいます。処方にあたって、効果がしっかりと出るように服用方法の注意や飲み方などを説明されます。代表的なED治療薬は「バイアグラ」、「レビトラ」、「シアリス」の3種類で、それぞれ効果が出る前の時間や、どんな症状に効果が強いのかといったことが異なります。ご自身の症状にあった薬剤を医師が選んでくれます。
Step4:会計
治療にかかった料金を支払います。基本的にED治療は保険適応外のため、診察費用や薬剤費用、検査費用などは自己負担となります。治療方法や、受ける検査によっても費用は変わるため、個人によって、また、クリニックによって異なります。
性器の視診や触診について
基本的に、問診の際、性器をみたり(視診)、触ったり(触診)することはありません。なぜなら、EDは通常の状態を見てもわからないためです。また、勃起した状態を見たとしても、その勃起状態だけでEDとは判断できません。EDは勃起しない症状だけではなく、勃起を維持できない症状も含むため、本人の話を聞いてみないとわからないためです。
問診票・診察で聞かれること
問診表で聞かれること
問診表では、勃起の状態から頻度、喫煙やお酒などの生活習慣まで幅広く聞かれます。代表として以下のようなことが聞かれます。
※質問例※
- 「勃起した時、どのくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか?」
- 「性行為の際、挿入後、どれくらいの頻度で勃起を維持できましたか?」
- 「いつからEDの症状がありますか?」
- 「きっかけはありましたか?」
- 「タバコは吸いますか?」
- 「糖尿病だといわれたことはありますか?」
- 「ED治療薬をこれまで使用したことはありますか?」
診察で聞かれること
診察では、問診表に記載したことを中心に質問されます。所要時間は5~6分ほどで、ご自身の性生活や性行為について深く聞かれることはありませんので安心してください。
病院と個人輸入の比較
ED治療の中心となるのは薬物治療です。薬剤には、「バイアグラ」、「レビトラ」、「シアリス」が代表的なものとしてありますが、入手する方法としては病院で処方してもらう方法と、インターネットで個人輸入を通して購入する方法の2つがあります。
費用
病院で処方されるパターンと、インターネットで購入するパターンの費用を比較してみます。病院では、診察料や薬剤料、必要に応じて交通費用などがかかってきますが、インターネットの個人輸入を通じて購入した場合は、純粋な薬剤費用のみで購入が可能です。
ジェネリック医薬品・月に薬剤4錠購入した場合
病院処方 | 個人輸入 | |
---|---|---|
診察料 | 0~3000円/1回 | 0円 |
薬剤費用 | 700~900円/錠 | 540円/錠 |
交通費用 | 0~3000円/回 | 0円 |
合計 | 2800~6600円 | 2160円 |
メリット
個人輸入を、病院の処方と比較するとやはり費用が安いというメリットがあります。上の計算では月に4錠購入した場合ですが、もっと購入錠数が多くなる場合、病院での処方費用との差は大きくなっていきます。そのため、治療費用をより安く抑えたい方や、これまで長らく病院処方のED治療薬を服用していてすでにご自身の体質に合った薬剤が分かっている方などは、交通負担や診察費用の負担が少なくなるため、個人輸入の方がメリットを感じやすくなるでしょう。
デメリット
個人輸入のデメリットとしては、診察を受けられない点です。初めてEDの治療を受ける場合は、ご自身の症状がEDに該当するかを判断してもらわないといけません。また、薬剤を使って治療していく場合は、飲み合わせている薬剤や、生活習慣をみたうえで医師が薬剤を選択してくれます。病院の処方で受けられるような、自身の症状の診断や、適切な薬剤の選択と注意点の説明がない点はデメリットと考えられます。そのため、初めて、EDの診察を受ける方は病院の受診をおすすめします。
よくある質問
最後に
ED治療の診察まとめ
- 診察は質問形式で行われる
- 診察時に性器を見られたり触られたりしない
- ED治療の流れ(受診~診断・薬剤処方)まではあまり知られる機会が少ないかもしれませんが、性器を見られることも触られることもありませんので、安心してください。症状を我慢しすぎると、かえってその後治療薬を飲んでも改善しにくくなったり、悪化してしまったりすることがあります。最初は恥ずかしいかもしれませんが、不安な場合は治療を行っていきましょう。
参考にした文献およびサイト
【参考元:日本性機能学会】