AGA(男性型脱毛症)の治療で、フィナステリドを続けているものの、
・6ヶ月以上飲んでいるのに変化がない
・思ったより髪の毛が増えない
・デュタステリドの方が強いと聞いて迷っている
という方は少なくありません。
AGA治療の基本

AGAは、男子ホルモンが変化してできるDHT(ジヒドロテストステロン)※1が主な原因です。
このDHTが毛根に作用すると、下記のような変化が起こります。
- 髪が細くなる
- 抜け毛が増える
- 生え変わりの周期が短くなる
フィナステリドやデュタステリドは、このDHTの生成を抑える薬です。
つまり、“抜け毛の原因を抑える治療薬”です。
AGAの原因や仕組みをより詳しく知りたい方は下記コラムをご覧ください。
フィナステリドとデュタステリドの違い

AGA治療でよく使われる代表的な薬が下記2種類です。
- プロペシア(有効成分:フィナステリド)
- ザガーロ(有効成分:デュタステリド)
どちらもDHTを減らす薬ですが、違いは“抑える範囲”と“強さ”です。
大きな違いは抑える範囲
DHTは「5αリダクターゼ」※2という酵素の働きで作られます。
この酵素には2種類あります。
- フィナステリド→Ⅱ型のみ抑制
- デュタステリド→Ⅰ型+Ⅱ型を抑制
そのため、デュタステリドの方がより強くDHTを抑えられるとされています。
効果の目安
一般的に、血液中のDHTをどの程度抑えられるかの目安は、各薬剤の臨床試験データやインタビューフォームに記載されています。
- フィナステリド(例:プロペシア1mg)
→血中DHTを約60~70%抑制 - デュタステリド(例:ザガーロ0.5mg)
→血中DHTを約90%以上抑制
と報告されています。(各薬剤のインタビューフォームより)
【参考元】
プロペシア錠1mg インタビューフォーム(MSD株式会社)
ザガーロカプセル0.5mg インタビューフォーム(グラクソ・スミスクライン株式会社)
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
※各製薬会社の公式資料および学会ガイドラインを参考に作成
このようにデュタステリドの方がDHTをより強く抑えることが確認されています。
デュタステリドについて更に詳しく知りたい方は、下記コラムも合わせてご確認ください。
フィナステリドからデュタステリドに乗り換える目安

フィナステリドを続けていると、下記のように迷う方は少なくありません。
- 本当に効いているのかわからない
- デュタステリドの方が強いってきくけど…
- 乗り換えるタイミングはいつ?
ここでは乗り換えを検討する具体的な目安を分かりやすく解説します。
①6~12ヶ月フィナステリドを続けても進行が止まらない
AGA治療は、即効性のある治療ではありません。
原因となるDHTを抑えても、ヘアサイクルが整うまでには時間がかかります。
そのため、日本皮膚学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」でも、一定期間継続してから効果判定を行うことの重要性が示されています。
【参考元】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版
▼それでも次の状態が続く場合
- 抜け毛の量が治療前とほぼ変わらない
- 生え際(М字)の後退が止まらない
- 頭頂部の透け感が広がっている
- 写真で比較しても改善が全く見られない
このように明らかに進行が続いている場合は、現在のDHT抑制では十分でない場合があります。
②フィナステリドはM字(前頭部)の改善が弱い
フィナステリドは、Ⅱ型を抑制します。
一方、デュタステリドは、Ⅰ型・Ⅱ型の両方を抑制します。
前頭部は、Ⅰ型酵素の影響を受けると考えられており、下記のようなケースでは、デュタステリドが選択肢になることがあります。
- M字の進行が止まらない
- 生え際だけ改善が弱い
※すべての方に当てはまるわけではありません。
③家族歴強く、進行が早い
- 父親や祖父が若いころから重度の薄毛
- 20代から急激に進行している
このように進行スピードが早いタイプの場合、より強力にDHTを抑制する治療が検討されることがあります。
④より高い発毛効果を求めたい場合
「現状維持ではなく、もっと改善したい」という方も多くいます。
一般的にデュタステリドの方が抑制率は強いと報告されているため、
より高い効果を期待する場合、乗り換えを検討するケースもあります。
乗り換える際の注意点
フィナステリドからデュタステリドへ変更する際には、いくつか知っておきたいポイントがあります。
効果だけで判断するのではなく、リスクや体調面も含めて検討することが大切です。

①副作用について
デュタステリドはDHTをより強く抑制する薬ですが、臨床試験では副作用の発現率はいずれも数%程度と報告されています。
抑制率が高いからといって、必ず副作用が強く出るわけではありません。
実際の副作用の出方には個人差があります。
②初期脱毛が起こる可能性
乗り換え後、一時的に抜け毛が増えることがありますが、この抜け毛はヘアサイクルの調節によるものと考えられています。
初期脱毛について更に詳しく知りたい方は、下記コラムも合わせてご確認ください。
③併用は基本的に不要
デュタステリドは、Ⅰ型・Ⅱ型の両方を抑制するため、フィナステリドとの併用は通常必要ありません。
④効果判定には再び時間がかかる
乗り換えたからといってすぐに効果が出るわけではありません。
再び6ヶ月程度は経過を見る必要があります。
フィナステリド・デュタステリドの主な取り扱い商品
以下は、メデマートで購入できるフィナステリド・デュタステリドのジェネリック薬です。
▼フィナステリド(先発薬プロペシア)ジェネリック
| 商品名 | フィンペシア | フィナエイト |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() | ![]() |
| 有効成分 | フィナステリド1mg | フィナステリド1mg |
| メーカー | Cipla(シプラ) | NOD |
| 購入ページ | フィンペシアの購入はこちら | フィナエイトの購入はこちら |
▼デュタステリド(先発薬ザガーロ)ジェネリック
| 商品名 | デュタストロン | デュタエイト |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() | ![]() |
| 有効成分 | デュタステリド0.5mg | デュタステリド0.5mg |
| メーカー | Asle pharmaceuticals(アスレ) | NOD |
| 購入ページ | デュタストロンの購入はこちら | デュタエイトの購入はこちら |
▼それでも次の状態が続く場合
- ジェネリック医薬品は、先発薬と同じ有効成分で効果が期待できます。
- ただし、体質や反応には個人差があるため、まずは少量から始めるのが一般的です。
- 副作用が気になる方は、医師や薬剤師に相談して選ぶと安心です。
AGA治療薬よくある質問

- Qいきなりデュタステリドから初めてもいいですか?
- A
はい、可能です。
実際にデュタステリドを最初から選択するケースもあります。
ただし、AGA治療ではまずフィナステリドから始め、効果を見てから強度を上げるという考え方も一般的です。
進行度や副作用への不安を考慮し、自分に合った選択をすることが大切です。
- Qフィナステリドとデュタステリドは併用できますか?
- A
基本的に併用は推奨されていません。
デュタステリドは、Ⅰ型・Ⅱ型の両方の5αリダクターゼを抑制するため、フィナステリドを追加しても大きなメリットはありません。
自己判断での併用は避けましょう。
- Qフィナステリドからデュタステリドへ乗り換えたらすぐに効果は出ますか?
- A
すぐに発毛が実感できるわけではありません。
乗り換え後も、効果の判断には少なくとも6ヶ月程度は服用する必要があります。
また、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こる可能性もあります。
焦らず継続することが重要です。
- Qフィナステリドに戻すことは出来ますか?
- A
デュタステリドが体質と合わないと感じた場合、フィナステリドに戻すことも可能です。
ただし、デュタステリドは体内に比較的長く残る性質があるため、効果や副作用の変化が落ち着くまで時間がかかる可能性があります。
体調に違和感がある場合は、無理せず医療機関に相談することが大切です。
- Qミノキシジルも一緒に使った方がいいですか?
- A
はい、併用が推奨されています。
・ミノキシジルは“発毛を促す薬”
・フィナステリドやデュタステリドは“抜け毛を抑える薬”
上記のように作用が異なるため、併用されることが多いです。
より積極的に発毛を目指す場合は、ミノキシジル外用薬や内服薬を検討することをおすすめします。
まとめ
フィナステリドからデュタステリドへの乗り換えは、「より強い薬に変えれば必ず良くなる」という単純な話ではありません。
大切なのは、下記を冷静に整理することです。
- 6ヶ月~12ヶ月しっかり継続したか
- 本当に進行が続いているのか
- 写真などで客観的に比較しているか
- 副作用のリスクを理解しているか
AGA治療は“焦らず、でも放置しない”ことが大切です。
今の治療で様子を見るのか、一段階強い治療を検討するのか。
ご自身で進行状況や目標に合わせて、納得できる選択をすることが重要です。








