セドキシルとは
セドキシルの主成分「メキサゾラム」は日常生活で感じる不安や緊張、イライラといった症状の改善に用いられます。
ベンゾジアゼピン系に属する「抗不安薬」の一つです。
抗不安薬とは?
抗不安薬は、不安や緊張を和らげる目的で処方される医薬品です。
日常生活で感じる様々な不安症状を改善するのに役立ちます。
一般的に「精神安定剤」とも呼ばれています。
■主な種類
抗不安薬はタイプ別にみると2種類に分けることができます。
①「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」
最も一般的な抗不安薬でほとんどの医薬品が該当
②「セロトニン1A部分作動薬」
タンドスピロンクエン酸塩(セディール)が該当
共通して期待される効果には、不安感の軽減、緊張の緩和、イライラの改善、筋肉の弛緩、睡眠の補助があります。
日本ではメキサゾラムを有効成分とする商品「メレックス錠0.5mg/1mg」としてアルフレッサ ファーマ株式会社より販売されています。
メレックス錠0.5mg/1mgは医療用のため入手するためには病院を受診し医師の診察を受けなければなりません。
現在のところ日本では先発医薬品しかなくジェネリック医薬品は販売されていません。
一方海外ではジェネリック医薬品が製造されており、当サイトメデマートでも購入することができます。
個人輸入という方法になりますが通販のようにスマホ1台あれば即購入できるというメリットがあります。
商品名 | セドキシル |
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画像 | ![]() |
有効成分 | メキサゾラム1mg |
メーカー | Bial(ビアル) |
購入ページ | セドキシルの購入はこちら |
ジェネリック医薬品ということもあり安価で入手することが可能です。
長期間服用し続ける方には大きなメリットが得られるでしょう。
抗不安薬は、あくまでも治療の一環として使用されます。
薬物療法だけでなく、カウンセリングなど他の治療法と組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
一人で悩まず、専門家のサポートを受けることが回復への近道です。
セドキシルの効果効能

セドキシルには、大きく分けて2つの主な効果があります。
①心の不調に対する効果
- 不安な気持ちや緊張感を和らげる
- 落ち込んだ気分を改善する
- 疲れやすい状態を改善する
- 繰り返し気になってしまう考えを減らす
- 恐怖感を軽減する
- 眠れない症状を改善する
②心の不調が原因で起こる体の症状を改善する効果
- ストレスによる胃の不調(胃潰瘍や胃炎)
- おなかの調子の乱れ(過敏性腸症候群)
- 精神的な要因による血圧の上昇
- 動悸や息切れなどの心臓の不快な症状
- 自律神経の乱れによる様々な体調不良
これらの症状に対して、心と体の両面からアプローチすることで、総合的な症状の改善が期待できます。
セドキシルの効果からもわかる通り、実はベンゾジアゼピン系抗不安薬には細かく分けると4つの効果が期待されます。
①不安感の軽減
②筋肉の緊張をほぐす
③けいれんを抑える
④睡眠促進効果
この4項目について、他の抗不安薬(ジアゼパム)と比較した場合以下の通りになります。
セドキシルの強さ
商品名 | セドキシル |
---|---|
抗不安 | 中 |
催眠 | 中 |
筋弛緩 | 弱~中 |
抗痙攣 | 中~強 |
セドキシルの作用機序
脳内の「GABA(ギャバ)受容体」に結合することによりGABAの働きを強めます。
GABAは脳の興奮を抑える天然の「ブレーキ」として働きます。
とくに、脳の中でも、「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」とよばれる記憶や情動をつかさどる部位に作用することで、過度な不安や緊張を和らげてくれます。
GABA受容体には、おもにω1とω2の2種類があります。
GABA受容体
- ω1:催眠作用や抗けいれん作用
- ω2:抗不安作用や筋弛緩作用
セドキシルは主にω2受容体に作用するため、眠気よりも不安を取り除く効果が強いのが特徴です。
ただし眠気がまったくないわけではないため、自動車の運転や機械の操作時には注意が必要です。
また、長期間の使用で依存性が生じる可能性があるため注意が必要です。
精神的なリラックス効果
セドキシルの特徴は、GABAーA受容体(ベンゾジアゼピン系結合部位)、とくにω2に特異的に作用する点です。
前述のとおりω2は抗不安作用に特化した領域であり、セドキシルが作用することで精神的なリラックス効果が期待できます。
実際にセドキシルを服用すると、まず頭の中を駆け巡る不安な考えが徐々に落ち着いてきます。
それに伴い、肩や首の力みが和らぎ、胸の締め付け感も減少します。
呼吸が楽になり、心拍数も落ち着いてきます。
まさに、全身でリラックスを感じられる状態になるのです。
薬による治療と併せて、深呼吸やストレッチ、軽い運動など、自然なリラックス法も取り入れることをお勧めします。
体の筋肉を緩める効果
セドキシルにはもう一つ筋肉をリラックスさせる効果があります。
強い不安やストレスを感じると肩や首が凝ったり、胃が痛くなったりすることがありますよね。
これは精神的なストレスが体の筋肉の緊張を引き起こすためです。
セドキシルの体の筋肉を緩める効果は弱~中程度です。
しかしセドキシルは筋肉を緩める作用だけで治療しているわけではありません。
不安からくる緊張であれば、原因となる不安を取り除くことで緊張も和らぎます。
心と体の両方に働きかけ、つらい症状を和らげる手助けをしてくれる医薬品と言えるでしょう。
服用後の効果時間
抗不安薬は、その種類によって効果が出るまでにかかる時間や効果が続く時間が異なります。
効果が出るまでにかかる時間は主に以下の4つのタイプに分類されます。
タイプ | 効果のピーク | 作用時間 |
---|---|---|
短時間型 | 1時間未満 | 3~6時間 |
中間型 | 1~3時間 | 12~20時間 |
長時間型 | 1~8時間 | 20~100時間 |
超長時間型 | 1~8時間 | 100時間~ |
セドキシルは長時間型でしっかり持続するタイプです。
長時間作用型の抗不安薬は、飲み続けていくことで不安を落ち着かせていくこともできるというメリットがあります。
セドキシルの用法・用量
通常、成人にはメキサゾラムとして1日1.5~3mgを3回に分けて服用してください。
なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、高齢者には1日1.5mgまでとすること。
ただし、これらの医薬品には個人差があることを知っておく必要があります。
年齢や体質、肝機能の状態などによって、効果の現れ方や持続時間が変わってくることがあります。
また重要なポイントとして、抗不安薬は医師の指示通りに服用することが大切です。
自己判断での用量調節や突然の服用中止は危険を伴う可能性があることを覚えておきましょう。
効果が出るまでにかかる時間
セドキシルの効果が出るまでにかかる時間は1~2時間と比較的早く効果が現れるのが一つの特徴と言えます。
服用後比較的早く効果が現れるため、つらい症状をすぐに和らげてくれる可能性があります。
主な使用目的は以下の3つです。
①急な不安症状を落ち着かせる
パニック発作が起きそうな時や、強い不安に襲われた時の「頓服(頭痛薬のように必要な時だけ飲む方法)」として使用します。
②治療初期の症状緩和
医薬品で楽になる実感を持つことで、治療への前向きな気持ちを育みます。
③一時的な精神症状の軽減
ストレス反応による一時的な不安や緊張を和らげます。
最近では依存性を心配する声もありますが、医師の指示通りに適切に使用すれば、非常に有用な医薬品です。
効果が続く時間
効果が続く時間は、医薬品のピーク(血中濃度が最高になる時間)と半減期(血中濃度が半分に減るまでの時間)からある程度予測することができます。
セドキシルの場合の半減期は60~150時間と言われています。
極めて緩徐に血中より消失されていくわけですが、1日が24時間ということを考えると、いかに長く作用しているかが分かります。
これこそが「長時間作用型の抗不安薬」に選ばれる理由なんですね。
即効性もあり持続性も期待できるセドキシルは、飲み続けることで不安になりにくい土台が作られていくという訳です。
セドキシルの副作用

セドキシルの重大な副作用は2種類報告されています。
いづれも頻度不明ですがとくに注意が必要です。
①依存性
長期間服用を続けると、医薬品への依存が起こる可能性があります。
依存性とは?
・身体的依存
体が薬に慣れてしまい、急に中止すると体調不良が起こる状態です。
・精神的依存
薬がないと不安で落ち着かないなど心理的に薬が欲しくなる状態です。
漫然と服用を続けることのないよう医師とよく相談することが大切です。
また自己判断で急に中止しないようにしましょう。
投与量の急激な減少ないし中止により、けいれん発作、手の震え、眠れない、不安、幻覚等の症状(離脱症状)が現れることがあります。
服用を中止する場合には徐々に減量するなど慎重な対応が必要です。
②錯乱・刺激興奮
意識障害や感情の起伏が激しい状態を指します。
行動にまとまりがない、会話が困難、感情の起伏が激しいなどが主で、他人へ危害を加えることもあるため注意が必要です。
とくに高齢者で起こりやすく、見られた場合は速やかに医師に相談しましょう。
主な副作用とその特徴
眠気(3.9%)・だるさ(0.54%)
最も多く見られる副作用です。
とくに服用開始直後は注意が必要で、車の運転や機械操作は避けましょう。
ふらつき(1.29%)・めまい(0.43%)
高齢者に多く見られます。
転倒リスクを防ぐため、急な立ち上がりは避け、手すりを使用するなどの注意が必要です。
口の渇き(0.2%)
水分補給を心がけ、歯みがきなど口腔ケアをしっかり行いましょう。
肝機能障害
血液検査の結果肝臓の数値(AST、ALT、γ-GTP、ALP)の上昇が見られます。
肝機能異常も報告されている為、定期的に血液検査を行うようにしましょう。
過敏症
発疹の副作用が報告されています。
とくにメキサゾラムに対し過敏症の既往歴のある患者は服用出来ませんのでご注意ください。
消化器症状
食欲不振、悪心・嘔吐、胃部不快感、胃もたれ、胃痛、腹痛、下痢などが見られる場合があります。
胃が弱い方は食後の服用を推奨します。
それでも上記症状が見られる場合には我慢して服用せず医師に相談が必要です。
副作用への対処法
定期的な通院が大切です。
体調の変化を医師に伝え、適切な投薬量の調整を受けましょう。
服用時間を就寝前にずらす、十分な睡眠をとる、アルコールは避けるなど生活習慣を見直すと良いでしょう。
副作用の症状に気付きやすいよう、家族にも服用していることを伝えておくと安心です。
セドキシルを使用する際の注意点

服用時の基本的な注意点
・眠気への注意
セドキシルを服用すると、強い眠気を感じることがあります。
車の運転や機械の操作は避けましょう。
とくに服用開始時は、日中の活動にも影響が出る可能性があるため注意が必要です。
・アルコールとの相互作用
お酒との併用は危険です。
眠気が強くなり過ぎたり、判断力が著しく低下する可能性があります。
服用中は禁酒を心がけましょう。
・急な服用中止は避ける
突然服用を中止すると、不安症状が悪化したり、離脱症状が出現する可能性があります。
必ず医師の指示に従って、徐々に減量していくことが重要です。
日常生活での注意点
・服用時間は医師の指示通りに守りましょう
・飲み忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用すること、ただし次の服用時間が近い場合は飛ばして次回分より再開すること。
・決して2回分を一度に服用しないこと
・他の薬との併用は必ず医師に相談
長期服用について
依存性がある医薬品のため、長期使用には注意が必要です。
定期的に医師の診察を受け、継続使用の必要性を確認することをお勧めします。
セドキシルは、適切に使用すれば、不安症状の改善に効果的な医薬品です。
しかし、自己判断での用量調節は危険です。
必ず医師の指示に従い、不安なことがあれば薬剤師にも相談してください。
まとめ
セドキシルは、不安や緊張を和らげる効果を持つ抗不安薬です。
精神的なストレスによる症状だけでなく、筋肉の緊張も緩和してくれる特徴があります。
服用後1時間から2時間程度で効果が現れる即効性を持つ反面、24時間以上効果が持続する長時間作用型抗不安薬です。
ただし、個人差があるため、医師から指示された服用間隔を必ず守りましょう。
主な副作用として、眠気やふらつき、めまいなどが挙げられます。
とくに服用開始時は注意が必要で、車の運転や危険を伴う機械操作は避けるべきです。
また、アルコールとの併用は危険なため、絶対に避けてください。
この医薬品は長期間服用することで依存性が生じることがあるため、自己判断での用量調節や突然の服用中止は避けましょう。
継続的な服用が必要な場合は、定期的に医師の診察を受けることが重要です。
不安や緊張の症状改善には、薬物療法だけでなく、十分な睡眠、適度な運動、リラックスできる時間を持つなど、生活習慣の改善も大切です。
気になる症状や不安なことがあれば、必ず医師や薬剤師に相談してください。
セドキシルは、正しく使用すれば安全で効果的な医薬品になります。
出典
メレックス錠0.5mg/1mg添付文書
メレックス錠0.5mg/1mgインタビューフォーム