アナキンラ

成分名

アナキンラ

適応症状

関節リウマチ/クリオピリン関連周期症候群/家族性地中海熱/スティル病/など

簡易説明

「アナキンラ」は皮下注射で投与するバイオ医薬品で、関節リウマチ、クリオピリン関連周期症候群、家族性地中海熱、スティル病の治療に使われており、IL-1受容体拮抗薬の「アナキンラ」は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の治療薬として有望視されています。

処方可能な診療科目

内科/皮膚科/整形外科/リウマチ科/など

健康保険の適応

健康保険適応外

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

未承認薬

国内のジェネリック認可

関連製品(先発薬)

関連製品(ジェネリック)

効果・作用

「アナキンラ」は関節リウマチ、家族性地中海熱、クリオピリン関連周期症候群、スティル病の治療や、新生児期発症多系統炎症性疾患を含む、クリオピリン関連周期症候群の患者に使用されます。
厚生労働省によると、日本国内には4760名の成人スチル病の患者がいると推定しており、これは人口10万人当たりで3.9人の有病率であることを示しています。(2011年の調査)
「アナキンラ」は欧州では、スチル病、全身型若年性特発性関節炎の治療にも拡大され、IL-1 はこれらの疾患の全身性症状と関連しているので、IL-1受容体拮抗薬である「アナキンラ」は標的治療薬となっています。
スチル病および全身型若年性特発性関節炎の患者に対して、「アナキンラ」を使った臨床試験では、「臨床的寛解/奏効」を達成しており、症状の改善をもたらし、副腎皮質ステロイド薬や抗リウマチ薬の減量ができることが分かっていますが、「アナキンラ」の使用中止後には症状が再燃することが確認されています。
日本国内においては、厳密な臨床試験が行いにくいことから、成人スチル病の治療は副腎皮質ステロイド薬治療が中心になっています。

新型コロナウイルス感染症予防・治療に関して

2021年12月に欧州医薬品庁は「アナキンラ」を使用して、低酸素または高流量酸素療法を必要とする重度の呼吸不全を発症するリスクのある新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の患者の治療を承認しました。
イタリアのヴィータ・サルーテサンラファエル大学は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の患者に「アナキンラ」を投与したことで、標準治療のみの患者に比べて成績が改善したと発表しました。(2020年5月7日 Lancet Rheumatology誌電子版にて掲載)
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の多くは軽症ですが、一部はサイトカインストームという免疫系が過剰に反応することで重症化し、過剰な炎症状態を呈して急性呼吸窮迫症候群に至ります。
急性呼吸窮迫症候群を合併してICU入室の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の患者の死亡率は28~78%となっており、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のパンデミックの影響が大きい地域では、ICUのベッド数が不足する事態となりました。
その結果、急性呼吸窮迫症候群を合併する重症患者でも一般病棟での治療を行うことになり、重症患者の予後改善につながる治療法が求められることになります。
こうした中、関節リウマチやスチル病などの治療薬として米国および欧州で承認されている「アナキンラ」は、炎症性サイトカインの阻害薬が急性呼吸窮迫症候群を伴う新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 患者の治療薬として有望視されています。

使用方法

1日1回、体重に合わせ下記用量を皮下注します。
 ・体重 50kg 以上:100 ㎎/日
 ・体重 50kg 未満:1-2 ㎎/kg/日

副作用

アナフィラキシーショックを含む薬剤投与に伴う24時間以内に発現する発熱/頭痛/蕁麻疹/ショックなどの副作用が生じる可能性があります。
異常が認められた場合は、直ちに投与を中止して適切な処置を行ってください。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

・妊娠中の女性ではテストされていません。
・活動性の感染症や潜在性結核症のある人、白血球数が少ない人、またはTNF阻害剤を服用している人には使用しないでください。

上記にあてはまる方は、アナキンラを使用する事が出来ない可能性があります。
アナキンラを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

・本剤の内容物(無水クエン酸、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム二水和物、ポリソルベート 80、水酸化ナトリウム)の皮下注で過敏症のある患者。
・末梢血好中球絶対数(ANC)が1,500/μL 未満の患者。

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「アナキンラ」は国内では承認されていないのですか?

「アナキンラ」は国外では成人スチル病に対する治療薬としての十分なエビデンスや使用実績がありますが、「日本人における臨床効果・副反応・安全性」を追認されていません。

使用にあたって注意する事はありますか?

適応疾患の治療経験のある専門医のもとで開始/使用してください。
サイト利用に関する注意事項 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。

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