ロピナビル・リトナビル

成分名

ロピナビル・リトナビル

適応症状

HIV感染症など

簡易説明

「ロピナビル・リトナビル」はHIV感染症の治療に用いられ、HIV/AIDSの治療および予防を目的とした固定用量配合の抗レトロウイルス薬です。
HIVプロテアーゼの活性を阻害してHIVウイルスの増殖を抑制し、エイズ(後天性免疫不全症候群)の発症を遅らせます。

処方可能な診療科目

内科/感染症内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
カレトラ配合錠 319.9円/錠(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2006年9月発売開始【カレトラ配合錠】

国内のジェネリック認可

関連製品(先発薬)

カレトラ配合錠

関連製品(ジェネリック)

効果・作用

「ロピナビル・リトナビル」はロピナビルと低用量のリトナビルが配合されています。 ロピナビルはHIVプロテアーゼの活性を阻害して、リトナビルはロピナビルの血中濃度を上昇させ、ヒト免疫不全ウイルスの産生/増殖を抑えてエイズ(後天性免疫不全症候群)を引き起こすウイルス感染症を抑制します。
「ロピナビル・リトナビル」の長期投与による影響については、現在のところ分かっておらず、根本的なHIV感染症の治療薬ではなく、免疫力が低下して健康な方では問題とならない日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症する可能性があります。
また、「ロピナビル・リトナビル」の使用においては、他のHIVウイルスの増殖を抑制して、エイズ(後天性免疫不全症候群)の発症を遅らせる薬との併用が推奨されています。

新型コロナウイルス感染症予防・治療に関して

「ロピナビル・リトナビル」は2003年に中華人民共和国で発見されて流行した重症急性呼吸器症候群であるSARSコロナウイルスでは有効性が認められたことから、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の治療薬として有望視されました。
しかし、2020年に公表された「ロピナビル・リトナビル」を使った新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の治療では、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)患者に対して、症状が出始めてから13日前後で投薬する非盲検試験を行ったところ、「ロピナビル・リトナビル」が新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の治療において有効である事は確認されませんでした。

使用方法

・成人にはロピナビル・リトナビルとして1回400mg・100mg(2錠)を1日2回、又は1回800mg・200mg(4錠)を1日1回経口投与します。
・体重40kg以上の小児にはロピナビル・リトナビルとして1回400mg・100mg(2錠)を1日2回投与できます。

副作用

副作用として以下のものが報告されています。
・下痢、吐き気、腹痛、嘔吐、頭痛、鼓腸(腹にガスがたまって張る)

また、以下の副作用が出た場合は使用を中止して、医師の診療を受けてください。
・口渇、多飲、多尿[高血糖、糖尿病]
・嘔吐、腹痛[膵炎]
・皮下出血、鼻血、歯ぐきの出血などの出血しやすい状態[出血傾向]
・全身倦怠感、食欲不振、皮膚や結膜などが黄色くなる[肝機能障害、肝炎]
・息切れ、めまい、胸部不快感[徐脈性不整脈]
・関節痛、眼球結膜の充血[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑]

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には使用してはいけません。
・腎機能又は肝機能障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者には使用してはいけません。
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
・6ヵ月未満の乳児を対象とした臨床試験は実施していません。

上記にあてはまる方は、ロピナビル・リトナビルを使用する事が出来ない可能性があります。
ロピナビル・リトナビルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

ピモジド、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、ミダゾラム、トリアゾラム、ルラシドン塩酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、ブロナンセリン、アゼルニジピン、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル、リバーロキサバン、ロミタピドメシル酸塩、ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期>、リオシグアト、ボリコナゾール、グラゾプレビル水和物

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
服用時に気をつける事はありますか?

本剤の吸収に影響を与える可能性があるので、噛んだり砕いたりせずそのまま服用してください。

生活上の注意はありますか?

セイヨウオトギリソウ含有食品は薬の代謝を促進して効果を弱めるおそれがあります。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。