成分名 |
コルチコステロイド |
適応症状 |
内分泌疾患/膠原病/アレルギー性疾患/血液疾患/神経疾患/消化器疾患/呼吸器疾患/結核性疾患/循環器疾患/重症感染症/新陳代謝疾患/など |
簡易説明 |
「コルチコステロイド」は副腎皮質より産生されるホルモンの総称で、炎症の制御や炭水化物の代謝で必要とするもので、抗炎症作用や抗アレルギー作用を持つ。
脳腫瘍から皮膚病までさまざまな病気の治療に使用されており、リウマチ性関節炎や喘息の治療薬としても使われる。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/アレルギー科/循環器科/神経内科/呼吸器科/リウマチ科/など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
薬代1錠あたりの目安 :メドロール錠2mg7.8円/メドロール錠4mg14.8円(薬価)
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2003年7月発売開始【プレドニゾロン錠2.5mg】 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
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関連製品(ジェネリック) |
ヒスタブロック配合錠【製薬メーカー:小林化工】/プラデスミン配合錠【製薬メーカー:武田薬品工業】 |
効果・作用 |
「コルチコステロイド」は抗炎症作用や抗アレルギー作用を持ち、性副腎皮質機能不全、急性副腎皮質機能不全、副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺中毒症、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、リウマチ熱、リウマチ性多発筋痛などの抗炎症作用や免疫抑制作用などを期待して用いられる。
「コルチコステロイド」の主な成分として糖質コルチコイドあるいはその誘導体が含まれており合成されたコルチコイドは、関節痛または関節炎、巨細胞性動脈炎、皮膚炎、アレルギー反応、喘息、肝炎、全身性紅斑性狼瘡、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)、眼疾患(ブドウ膜炎)、サルコイドーシスの治療、そして、慢性原発性副腎皮質機能低下症、副腎機能障害など糖質コルチコイドの欠乏症の治療にも使われる。
【内科・小児科領域】
○内分泌疾患
急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)、慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)、副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症
○膠原病
リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む)、エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、多発性筋炎(皮膚筋炎)、全身性血管炎(高安動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症を含む)
○アレルギー性疾患
気管支喘息、喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む)、薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)、血清病、蕁麻疹(慢性例を除く)(重症例に限る)、アレルギー性血管炎及びその類症(急性痘瘡様苔癬状粃糠疹を含む)
○血液疾患
溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)、顆粒球減少症(本態性、続発性)、紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)、再生不良性貧血、凝固因子の障害による出血性素因
○神経疾患
脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む)、多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)、小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘網膜炎
○消化器疾患
限局性腸炎、潰瘍性大腸炎、劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む)、胆汁うっ滞型急性肝炎、慢性肝炎(活動型、急性再燃型、胆汁うっ滞型)(但し、一般的治療に反応せず肝機能の著しい異常が持続する難治性のものに限る)、肝硬変(活動型、難治性腹水を伴うもの、胆汁うっ滞を伴うもの)
○呼吸器疾患
びまん性間質性肺炎(肺線維症)(放射線肺臓炎を含む)
○結核性疾患
結核性髄膜炎(抗結核剤と併用する)、結核性胸膜炎(抗結核剤と併用する)、結核性腹膜炎(抗結核剤と併用する)
○循環器疾患
ネフローゼ及びネフローゼ症候群、うっ血性心不全
○重症感染症
重症感染症(化学療法と併用する)
○新陳代謝疾患
特発性低血糖症
○その他内科的疾患
サルコイドーシス(但し、両側肺門リンパ節腫脹のみの場合を除く)、重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む)、悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患)、好酸性肉芽腫、乳癌の再発転移
【外科領域】
○臓器・組織移植、侵襲後肺水腫、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲、蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む)
【整形外科領域】
○関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)、リウマチ性多発筋痛
【泌尿器科領域】
○前立腺癌(他の療法が無効の場合)、陰茎硬結
【眼科領域】
○内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺)、外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎)、眼科領域の術後炎症
【耳鼻咽喉科領域】
○血管運動(神経)性鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、進行性壊疽性鼻炎、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法、難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの) |
新型コロナウイルス感染症予防・治療に関して | ▼新型コロナウイルス感染症予防・治療効果
ニューヨークの大学病院にて2020年3月1日~4月15日に入院した新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の重症患者に対して「コルチコステロイド」が有効であるかを確認する為、逆確率重み付け法(IPTW)を用いて、臨床アウトカムと集中治療リソース利用に対するメチルプレドニゾロンの効果を推定した。
結果としては、447人の患者のうち34.2%である153人にはメチルプレドニゾロンを投与され、65.8%である294人は、いかなる副腎皮質ステロイドも投与されなかった。
28日目の時点で22.8%である102人の患者が死亡し、25.7%の115人が人工呼吸器を使用していた。
死亡または人工呼吸器使用のリスクはメチルプレドニゾロン群の方が37%低かったが、これは人工呼吸器使用の頻度が低いためであった為、死亡率は群間で差がなかった。
メチルプレドニゾロン群では,最初の28日間において人工呼吸器を必要としない日が2.8日多くて集中治療を必要としなかった。
メチルプレドニゾロン投与群での合併症発生率はメチルプレドニゾロン非投与群に比べて高くはなかった為、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の重症患者に対して,メチルプレドニゾロンの投与は、人工呼吸器の必要性を低減して集中治療リソースの利用を低減するとともに合併症を増加させなかった結果が得られた。 |
使用方法 |
成人には1日5~60mgを1~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、悪性リンパ腫に用いる場合、抗悪性腫瘍剤との併用において、1日量として100mg/m2(体表面積)まで投与できる。
また、川崎病の急性期に使用する場合は、通常、体重1kgあたり1日2mgを3回に分けて服用する。
1日最大量は60mgまでで、いずれの場合も必ず指示された服用方法に従ってください。 |
副作用 |
ステロイド剤は一般に長期服用する薬剤である為、用量・日数では重篤な副作用が問題にはならないが、長期服用で見られる副作用としては、「易感染性」「糖尿病」「消化性潰瘍」「血栓症」「精神症状」「満月様顔貌」「肥満」「動脈硬化」「高血圧」「白内障」「緑内障」「挫創」「脱毛」「月経不順」がある。
異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
・急に内服を中止しないで下さい。急に薬を飲まなくなると、体の中のステロイドホルモンが不足し、倦怠感、吐き気、頭痛、血圧低下などの症状が見られることがあります
・ストレス時には要注意してください。手術、抜歯、その他、体にストレスがかかるときは、ステロイド薬の増量が必要な場合があるので主治医に事前に相談してください。
上記にあてはまる方は、コルチコステロイドを使用する事が出来ない可能性があります。
コルチコステロイドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
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併用禁忌薬 |
生ワクチン又は弱毒生ワクチン(乾燥BCGワクチン等)でワクチン株の異常増殖又は毒性の復帰があらわれるおそれがあります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。
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よくある質問 |
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