バリシチニブ

成分名

バリシチニブ

適応症状

関節リウマチ/アトピー性皮膚炎/新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)/など

簡易説明

「バリシチニブ」は非受容体型チロシンキナーゼの1つである経口のヤヌスキナーゼ (JAK1/JAK2)阻害薬で、関節リウマチ治療やアトピー性皮膚炎の治療で用いられます。 また、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)のレムデシビル使用患者を対象として、バリシチニブ併用の有効性が認められています。

処方可能な診療科目

内科/感染症内科/皮膚科/リウマチ科/など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円 オルミエント錠2mg 2705.9円/錠(薬価) オルミエント錠4mg 5274.9円/錠(薬価) *病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2017年9月発売開始【オルミエント錠2mg/オルミエント錠4mg】

国内のジェネリック認可

関連製品(先発薬)

オルミエント錠

関連製品(ジェネリック)

効果・作用

「バリシチニブ」は既存治療で効果不十分な関節リウマチ治療やアトピー性皮膚炎の治療で用いられ、さまざまなサイトカインの働きを抑える働きがあります。
「バリシチニブ」は非受容体型チロシンキナーゼの1つである経口のヤヌスキナーゼ (JAK1/JAK2)の可逆的阻害薬で、JAK1の半最大阻害濃度(IC50)は5.9nM、JAK2のIC50は5.7nMとなっており、JAK-STATシグナル伝達経路をブロックすることで炎症やかゆみを引き起こす信号の伝達を防ぐことで症状を改善します。

新型コロナウイルス感染症予防・治療に関して

「バリシチニブ」は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の治療に有益であることを示されたことから、2021年4月に厚生労働省から新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)による肺炎に対する効能・効果を追加して、低酸素または高流量酸素療法を必要とする重度の呼吸不全を発症するリスクのある新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の患者の治療として承認されています。
また、アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration)は「バリシチニブ」と「レムデシビル」の併用療法について、低酸素または高流量酸素療法を必要とする重度の呼吸不全を発症するリスクのある新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の2歳以上の入院患者に対して、緊急使用許可を承認しました。
「バリシチニブ」と「レムデシビル」を併用した臨床試験では、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の入院患者を対象とした「レムデシビル」とプラセボを併用した患者と比較して、治療開始後29日以内に回復するまでの期間が短縮されました。
この臨床試験では新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) から回復を目的として、「レムデシビル」を服用した被験者の回復迄の期間に、「バリシチニブ」が影響があるのかを調べる為に、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の中等度または重度の患者1033名を対象に、「バリシチニブ+レムデシビル」群の患者515名と、「プラセボ+レムデシビル」群の患者518名に無作為に振り分けて29日間追跡調査しました。
その結果、29日目に患者の状態が死亡または人工呼吸にまで進行する確率は、「バリシチニブ+レムデシビル」群が「プラセボ+レムデシビル」群よりも低いことが認められました。

使用方法

・バリシチニブ錠4㎎を1日1回内服しますが、効果が認められた場合は2mg1日1回に減量することがあります。
・この薬剤は腎臓から排出されるため、腎臓の機能が低下している場合には1日1回2mgに減量する必要があります。
・腎臓の機能が高度に低下している場合には使用することはできません。

副作用

重大な副作用には以下のものがあります。

・重篤な感染症(帯状疱疹(3.2%)、肺炎(0.8%)、ニューモシスティス肺炎(0.1%未満)、敗血症(0.1%未満)、結核(0.1%未満)など)
・消化管穿孔(0.1%未満)
・好中球減少(0.8%)、リンパ球減少(1.3%)、ヘモグロビン減少(0.1%)
・肝機能障害(AST上昇(0.9%)、ALT上昇(1.1%)など)、黄疸
・間質性肺炎(0.1%未満)
・静脈血栓塞栓症(0.3%※)(肺塞栓症および深部静脈血栓症)※新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の試験では1.0%である。

また、10%以上に上気道感染、LDLコレステロール上昇が発生します。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

・感染症(結核、肺炎、敗血症など)にかかっている方には使用してはいけません。
・妊婦の方、または妊娠している可能性のある女性には使用してはいけません。
・著しく腎機能が低下している方には使用してはいけません。
・治療前の血液検査で適合とならなかった方には使用してはいけません。

上記にあてはまる方は、バリシチニブを使用する事が出来ない可能性があります。
バリシチニブを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

調査中

他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「バリシチニブ」は新型コロナ治療に使えますか?

厚生労働省は2021年4月に酸素吸入を要する患者に対して、レムデシビルとの併用において認めています。

薬の服用にあたって気を付ける事はありますか?

感染症にかかりやすくなる為、手洗いやうがいをして人混みを避けるなどの感染症予防対策してください。
サイト利用に関する注意事項 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。