デキサメタゾン

成分名

デキサメタゾン

適応症状

抗炎症/抗アレルギー/免疫抑制/など

簡易説明

デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモン製剤であり、ステロイド剤に該当します。
「膠原病」「関節リウマチ」「喘息」「湿疹」「アレルギー性鼻炎」「慢性副腎不全」などに使用されるステロイド系抗炎症薬です。

処方可能な診療科目

内科/耳鼻科/整形外科 など

健康保険の適応

健康保険適応
※コロナウイルスに係るデキサメタゾン処方は自費

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1,000円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:0.5mg約6円/4mg約30円(薬価)
口腔用軟膏の目安:1g約66円(薬価)
点眼・点耳・点鼻液の目安:1ml約40円(薬価)
注射液1管の目安:1.65mg約98円/1.9mg約99円/3.3mg約167円/3.8mg約158円(薬価)
注射液1瓶の目安:6.6mg約280円/19mg約731円(薬価)
静注1管の目安:2.5mg約1,971円(薬価)

厚生労働省による認可、または発売年月日

・デカドロン錠0.5mg「日医工株式会社」
販売開始年月:1959年7月11日
・デカドロン錠4mg「日医工株式会社」
販売開始年月:2014年6月20日
・エリキシル0.01%
販売開始年月:1961年4月25日

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

アフタゾロン口腔用軟膏0.1%「あゆみ製薬」/デカドロンエリキシル0.01%「日医工」/デカドロン錠0.5mg「日医工」/デカドロン錠4mg「日医工」/レナデックス錠2mg「ブリストル・マイヤーズスクイブ」/レナデックス錠4mg「ブリストル・マイヤーズスクイブ」/オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%「サンドファーマ」/オルガドロン注射液1.9mg「サンドファーマ」/オルガドロン注射液3.8mg「サンドファーマ」/オルガドロン注射液19mg「サンドファーマ」/デカドロン注射液1.65mg「サンドファーマ」/デカドロン注射液3.3mg「サンドファーマ」/デカドロン注射液6.6mg「サンドファーマ」/サンテゾーン点眼液(0.1%)「参天製薬」/サンテゾーン点眼液(0.02%)「参天製薬」/リメタゾン静注2.5mg「田辺三菱製薬」/メサデルムクリーム0.1%「岡山大鵬薬品」/メサデルム軟膏0.1%「岡山大鵬薬品」/メサデルムローション0.1%「岡山大鵬薬品」/ボアラ軟膏0.12%「マルホ」/ボアラクリーム0.12%「マルホ」/エリザスカプセル外用400μg「日本新薬」/エリザス点鼻粉末200μg28噴霧用「日本新薬」など

関連製品(ジェネリック)

デキソナ/デキサメタゾン/デコート/デクマックス/デミソン/デキサメタゾン/サンテゾーン0.05%眼軟膏「参天製薬」/デキサメタゾン眼軟膏0.1%「ニットー」/デキサメタゾン軟膏口腔用0.1%「CH」/デキサメタゾン口腔用軟膏0.1%「日医工」/デキサメタゾン口腔用軟膏0.1%「NK」/デキサメタゾンエリキシル0.01%「日新」/オイラゾンクリーム0.05%「日新」/オイラゾンクリーム0.1%「日新」/デキサメタゾン軟膏0.1%「イワキ」/デキサメタゾンクリーム0.1%「イワキ」デキサメタゾンローション0.1%「イワキ」/テイカゾン点眼・点耳・点鼻液0.1%「テイカ製薬」/ソルコート静注液100mg「富士製薬工業」/デキサート注射液1.65mg「富士製薬工業」/デキサート注射液3.3mg「富士製薬工業」/デキサート注射液6.6mg「富士製薬工業」/D・E・X点眼液0.02%「ニットー」/D・E・X点眼液0.05%「ニットー」/D・E・X点眼液0.1%「ニットー」/ビジュアリン点眼液0.02%「千寿製薬」/ビジュアリン点眼液0.05%「千寿製薬」/ビジュアリン眼科耳鼻科用液0.1%「千寿製薬」/デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏0.1%「ラクール」/デキサメタゾンプロピオン酸エステルクリーム0.1「ラクール」/デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏0.1%「MYK」/デキサメタゾンプロピオン酸エステルクリーム0.1%「MYK」/デキサメタゾンプロピオン酸エステルローション0.1%「MYK」/デキサメタゾンプロピオン酸エステルクリーム0.1%「日医工」/デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏0.1%「日医工」など

効果・作用

デキサメタゾンは、副作用の少ないコルチコイドとして開発された合成副腎皮質ホルモンであり、ステロイド剤になります。
強い抗炎症作用を持ち、糖や脂肪の代謝系や免疫関係を調節し体液を維持する効果があります。
毛細血管や細胞膜に対して直接作用し透過性を減少させ、白血球の炎症部への集合を抑制します。
局所の炎症を消退させることで抗体産生を抑制し、組織のヒスタミン合成能と結合能を抑制して抗アレルギー作用を示すと考えられています。
▼抗炎症作用
起炎剤としてBSAを用いた誘発ブドウ膜炎モデルにおいて、抗炎症作用を本剤と標準製剤(眼軟膏0.1%)の比較が行われており、有意な差は認められず生物学的同等性が確認されている。
▼房水蛋白増加抑制作用
起炎剤としてBSAを用いた誘発ブドウ膜炎モデルにおいて、房水中蛋白増加に対する抑制作用について、本剤と標準製剤(眼軟膏0.1%)の比較を行ったところ、両剤ともに房水中蛋白濃度を抑制している。両薬剤の間には房水中蛋白増加抑制作用に有意な差は認められず生物学的同等性が確認されている。

【新型コロナウイルス感染症予防・治療に関して】
新型コロナウイルスの重症患者は、肺障害および多臓器不全をもたらす全身性炎症反応を発現する。コルチコステロイドの抗炎症作用によって、これらの有害な炎症反応を予防または抑制する可能性があるとされています。
▼海外での臨床報告
アメリカで行われた入院患者を対象とした試験では、デキサメタゾンの投与を受けた患者は、標準治療を受けた患者と比較して死亡率が減少したことが示されています。
▼日本での臨床報告
日本ではデキサメタゾンが使用された報告はないものの、他の種類のステロイド薬が使用された症例報告は散見されます。
名古屋大学を中心に、肺炎と低酸素血症を有する患者に対するファビビラビルとメチルプレドニゾロンの併用療法と安全性を検討する特定臨床研究が行われています。

使用方法

成人0.5mg~8mgを1~4回に分割経口投与
▼抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)の場合
成人にはデキサメタゾンとして1日4~20mgを1~2回に分割経口投与
※1日最大20mgまで
▼新型コロナウイルスの場合
6mgを1錠、1日1回を10日間
※コロナ治療薬としては中等者~重症の場合に使用されています。

副作用

食欲亢進、イライラ感、不眠・消化不調・下痢、吐き気、食欲増加などの症状が起こる可能性があります。また、長期間の服用はニキビや浮腫み、生理不順、肩や腹部が太るなどの症状が起こる可能性があります。

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■デキサメタゾンの成分に対し過敏症の既往歴のある患者の方は服用できません。
 下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(デカドロン錠0.5㎎の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
 ▼デカドロン錠0.5mgの添加物
 ・乳糖水和物
 ・リン酸水素カルシウム水和物
 ・トウモロコシデンプン
 ・ステアリン酸マグネシウム

使用に注意が必要な方
・現在何か他に服用中の薬がある方
・感染症(有効な抗菌薬がない場合、全身の真菌症、結核、単純疱疹性角膜炎など)、肝炎ウイルスをもっている方
・水痘(水ぼうそう)もしくは麻しん(はしか)の既往がなく、また予防接種を受けていない方
・胃潰瘍、精神の病気の方
・緑内障、白内障の方
・高血圧の方
・電解質異常の方
・手術後の方
・血栓症の方
・心臓病の方
・糖尿病の方
・骨粗鬆症の方 など

上記にあてはまる方は、デキサメタゾンを使用する事が出来ない可能性があります。
デキサメタゾンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・イマチニブ(グリベック)
・エプレレノン(セララ)
・エレトリプタン(レルパックス)
・ネペジル(アリセプト)
・デスモプレシン(ミニリンメルト)
・ジスルフィラム(ノックビン)
・シアナミド(シアナマイド)
・フェノバルビタール
・フェニトイン
・リファンピシン
・ワルファリン
・アスピリンなどサリチル酸誘導体
・糖尿病の薬
・利尿薬 など
上記にあてはまる方は、デキサメタゾンを使用する事が出来ない可能性があります。
デキサメタゾンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬 ・リルピビリン(エジュラント、コムプレラ、オデフシィ、ジャルカ)
・ダルナビル、コビシスタット(プレジコビックス)
・ダクラタスビル(ダクルインザ)
・アスナプレビル(スンベプラ)
・ダクラタスビル
・アスナプレビル
・ベクラブビル(ジメンシー)など

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

デキサメタゾンに関する
よくある質問
デキサメタゾンは新型コロナウイルスに効果ありますか?

デキサメタゾンは中症度以上重症化された方への有効性が確認されております。現在、日本国内での処方例はまだありません。

デキサメタゾンは国内で処方してもらえますか?

新型コロナウイルスに対する処方は基本的にされません。中症度以上重症化された方への処方は医師の判断により処方される可能性があります。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。