現代社会において、多くの人が抱える悩みの一つに「不眠」が挙げられます。
仕事や人間関係のストレス、不規則な生活リズム、スマホ依存など眠りを妨げる要素は多く存在しています。
十分な睡眠時間を確保できない日々が続いてしまうと、日中の集中力やパフォーマンスが低下するだけでなく、健康面への影響が最も懸念されます。
日々の健康を維持するためには良質な睡眠が必要不可欠です。
良質な睡眠とは一体どのようなものなのか?改善法について詳しく以下のコラムで詳しく紹介していますのでご覧ください。
リスミー(リルマザホン塩酸塩水和物)とは?

「リスミー錠1mg/2mg」はリルマザホン塩酸塩水和物を有効成分に含む睡眠薬です。
これはベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類され同効薬には「レンドルミン錠0.25mg」などもあります。同じ睡眠薬ですが「リスミー」は向精神薬ではなく、また処方日数に制限することもありません。
つまり30日分しか出せませんと言われることがなく、常識の範囲内で長期処方が可能と言う訳です。
そのため、他の睡眠薬と比較するとかなり使い勝手の良い睡眠薬と言えるのではないでしょうか。
「リスミー」はベンゾジアゼピン系の中でも短時間型睡眠薬に該当します。
その為、他の睡眠薬と比べて効果が早く現れますが、作用時間は他の短時間型睡眠薬の中では長く続いているという特徴があります。
また、就寝前に服用することで、スムーズに入眠しやすくなるだけでなく、翌朝に薬の作用が残りにくく、すっきりとした目覚めが期待できる医薬品です。
もちろん、リスミーにも他の睡眠薬同様に、副作用のリスクは存在します。また、体質や服用量によっては、もしかしたら期待する効果が得られない場合もあるかもしれません。その為、まずはリスミーの特性について理解を深めていきましょう。
リスミーの効果と特徴

リスミーは、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬として多くの不眠症に対して使用されています。
不眠症とはどういうふうに定義されているのか、まずは下記コラムにて不眠症について詳しく紹介されていますのでご覧ください。
γーアミノ酪酸(GABA)受容体に作用
リスミーの主な作用機序は、脳内に存在しているγーアミノ酪酸(GABA)受容体に作用することです。
その結果GABA受容体が活性化します。GABA受容体が活性化すると神経伝達物質が抑制され、中枢神経系の興奮を落ち着かせることができます。
リスミーは入眠障害(寝つきが悪い人)はもちろんのこと、中途覚醒(途中で目が覚めてしまう人)や早朝覚醒(朝早くに目が覚めてしまう人)にも効果的に働き、長時間にわたって睡眠の質を改善すること期待できます。
薬の効果はマイルドであり、自然な眠りに近い状態を作ることができます。
速効性と持続性のバランス
リスミーの大きな特徴の一つに、速効性と持続性のバランスの良さが挙げられます。通常、リスミーを服用すると15分~30分以内に効果が現れます。
その作用時間は入眠をサポートし、一晩を通して安定した眠りにつけます。
またリスミーは4つの活性代謝物が合わさって効果を発揮しているため、様々な睡眠障害に対し柔軟に対応できるという訳です。
さらに、リスミーは単なる睡眠導入剤としてだけではなく、不安や緊張を和らげる効果もあります。つまり寝る直前にいろいろ考え事をしてしまい寝付けない人や、イライラしたり不安になったりして眠れない人に対して効果的に作用し、よりリラックスした状態で眠れるようになります。
リスミーにはジェネリック医薬品も販売しています。そのため経済的な負担を軽減することもできます。
もし不眠症で悩んでいるのであれば医療機関を受診するのもありですが、当サイトメデマートでもリスミーを販売しています。もし試してみたいという方がいるのであれば個人輸入で通販にて簡単に入手することができますのでご紹介いたします。
商品名 | リスミー |
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画像 | ![]() |
有効成分 | リルマザホン塩酸塩水和物1mg/2mg |
メーカー | 共和薬品 |
購入ページ | リスミーの購入ページはこちら |
リスミーの飲み方と作用時間

リスミーの飲み方
睡眠薬なので服用方法は通常、1日1回就寝前に服用します。
標準的な用量は1回1mg(1錠)ですが、年齢や症状によって服用量を増減することが可能です。服用する際は当然ながら、コップ1杯の水またはぬるま湯で服用するようにしましょう。
リスミーは食事の影響を受けませんので食事の有無に関係なく服用できます。
つまり夕食後すぐに寝る人であってもその効果に差が出ることはありませんのでご安心ください。
ただし、アルコールと一緒に服用してしまうと副作用のリスクが高まるため避けるようにしましょう。
リスミーの作用時間
リスミーの作用時間を見てみると、効きはじめる時間は短時間型睡眠薬とに分類されているだけに比較的速く、服用後15分から30分程度で効果を感じ始めます。
そのためリスミーを飲んだ後に何か作業をすることのないよう寝る直前の服薬を心がけましょう。
また、効き目が最も強くなる時間帯は服用後3時間後に訪れます。そしてその後徐々に効果は弱くなっていきます。
効果の持続時間を見てみると、半減期(体内の薬物濃度が半分になるまでの時間)が10時間30分程度に設定されていることから通常の短時間型睡眠薬よりもかなり長く効いています。
この様な特性から、リスミーは不眠症、特に入眠障害を改善するのに最も適した医薬品であると同時に、その持続時間の長さから中途覚醒や早朝覚醒にも効果が期待できる医薬品であると言えます。
ただし、リスミーの効果には個人差がありますので、もし初めて服用する場合には、翌日の予定を立てない様にするなど、慎重な対応が必要とされます。
また、日中に眠気が残る可能性もあることから、服用後は車の運転など、危険な作業に従事することは避けるようにしましょう。
リスミーの効果を最大限発揮する為には、服用のタイミングが最も重要です。
就寝の15分から30分位前に服用することでちょうど眠くなるタイミングで床に就くことができます。
もしこの作用時間を知らずに床に就く時間よりだいぶ前に服用してしまうと、眠気で作業が手につかず、気づいたら朝になっていたなんてことになるかもしれません。
ですから服用する時間と就寝する時間をあらかじめ確認しておくことが大切です。
リスミーの副作用と飲み合わせ
リスミーの副作用と飲み合わせ
一般的に睡眠薬と呼ばれる医薬品にはどれも様々な副作用がありますが、それはリスミーであっても例外ではありません。

主な副作用
最も多く報告されている副作用は、眠気やふらつき、消化器症状、倦怠感などがあります。
これらはリスミーを服用した事による副作用のため、翌朝まで持ち越される可能性があります。
とくに眠気やふらつきなどを回避するためには服用後は十分な睡眠時間を確保することが大切です。
その他の副作用
またこの他にもめまいや頭痛、頭重感と言った症状も報告されています。これらの症状は0.1~2%の頻度で発生しますが、軽度で一時的なものです。
もし持続する場合や日常生活に支障をきたすような場合には、医師又は薬剤師に相談するようにしましょう。
重大な副作用
一方、重大な副作用を見てみると呼吸抑制(0.1%未満)、炭酸ガスナルコーシス(頻度不明)、依存性(0.1%未満)、刺激興奮(頻度不明)、錯乱(頻度不明)、一過性前向性健忘(頻度不明)、もうろう状態(頻度不明)が報告されています。発生頻度は低いとはいえこれらの副作用がもし見られた場合には直ちに医師に相談してください。
また高齢者がリスミーを使用する場合は、副作用のリスクが高まる可能性があるため服用量も2mgまでと上限が設定されています。しかしもし万が一それでも効果が得られない場合には残念ですが別の睡眠薬に変更する等対策を講じる必要があります。
リスミーの飲み合わせ

次にリスミーと他の医薬品との飲み合わせについて見ていきましょう。
抗精神病薬や鎮静薬、抗不安薬、睡眠薬など
リスミーは中枢神経系に作用する医薬品であるため、同効薬の重複投与例えば、他の中枢神経抑制薬との併用には注意が必要になります。
具体的には抗精神病薬や鎮静薬、抗不安薬、睡眠薬などが挙げられます。
アルコール
また、アルコールとの併用も避けた方が良いでしょう。
なぜならばアルコールもまた中枢神経抑制作用を持つことから、リスミーと一緒に摂取してしまうと、お互いの作用を増強させてしまうため、最悪の場合、呼吸抑制や意識障害などの重篤な副作用を引き起こす可能性があるからです。
MAO阻害薬(モノアミン酸化酵素阻害薬)
さらにMAO阻害薬(モノアミン酸化酵素阻害薬)と呼ばれている医薬品、具体的にはパーキンソン病治療薬や結核の薬が挙げられますが、これらはリスミーの代謝を抑制してしまうことから、代謝されずに通常より長い時間体内にとどまってしまうと、作用が増強されてしまう可能性があるため併用は避けた方が良いとされています。
また、リスミーの投与が禁忌とされている患者さんも設定されています。
リスミーの投与が禁忌とされている患者
①本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
②急性閉塞隅角緑内障の患者
③重症筋無力症の患者
この患者さんに対しては投与できませんのでご注意ください。該当の有無は服用前に必ず確認するようにしましょう。
リスミーは適切に使用することで、不眠症に悩む多くの人の助けになることは間違いありません。
しかし、その効果を最大限に引き出し、安全に使用する為には、副作用や飲み合わせに関する正しい知識と理解が必要です。
飲み合わせが心配になったらまずは医師又は薬剤師に相談してみましょう。
市販の睡眠薬との違い

市販薬でも睡眠薬が販売されていることを知っていますか?
リスミーと市販の睡眠薬にはどのような違いがあるのか、きっと多くの方が疑問を持つ部分ではないでしょうか。
不眠症に悩む人にとって、自分に合った睡眠薬を選択することはとても重要な要素と言えます。どういった違いがあるのか比較しながら見ていきましょう。
まず、リスミーは医療用医薬品に該当しており、本来医師の診察が必要です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類され、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒型の睡眠薬全般に効果を発揮し、且つ不安障害にも効果が期待されるという点があります。
一方で、市販の睡眠薬は、医師の診察を受けることなく薬局やドラッグストアで手軽に購入することができる一般用医薬品に該当します。
市販の睡眠薬の多くは、抗ヒスタミン薬です。代表的な成分としては、ジフェンヒドラミンやドキシラミンなどが挙げられます。
これらはもともとアレルギー治療薬として用いられていたものですが、副作用に催眠効果があるため、逆転の発想によりこれを睡眠薬として応用されました。
市販薬の利点は手軽に入手できることと、比較的安全性が高いという点が挙げられます。
しかし残念ながら、市販薬の睡眠薬には、リスミーのような強い睡眠誘導効果はありません。
注意すべき点
次に、注意すべき点について見ていきましょう。
リスミーの副作用については、前項で解説した通りです
特に高齢者においては、転倒のリスクが高まる可能性があるため使用には特に注意が必要とされています。
市販の睡眠薬は、軽度の不眠症に対して短期的に使用することを前提としています。ですので、重度の不眠症の方や長期に症状が続いている場合には、リスミーの処方が適しているため一度医師の診断を受けるようにしましょう。
用量調整の可否
市販の睡眠薬とリスミーとの違いにはもう一つ、用量調整の可否があります。
リスミーは医師が患者の年齢や体重、睡眠状況や他の疾患などを考慮して適切な用量を処方するため、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。
市販薬は誰が使用してもいいように効果がマイルドに設定されており、用法・用量を変更して服用することに対応していません。
また抗ヒスタミン薬の特性上、翌朝まで眠気が残りやすいという点が挙げられます。日中の活動に支障をきたす可能性があることにも注意が必要です。
リスミーに関するQ&A

- Q医師から処方された睡眠薬で眠れない場合市販薬の睡眠薬を飲んでもよいですか?
- A
医師の診断により処方された睡眠薬はあなたの状態に合わせて処方されているため、もしそれで眠れないのであれば市販薬を服用するのではなく再度医師に相談し睡眠薬の検討をしてもらう必要があります。
市販薬の睡眠薬を服用しても期待する効果は得られないばかりか、むしろ睡眠障害の治療を妨げる恐れがあります。また自己判断により処方された睡眠薬を調整して服薬しないようご注意ください。
- Q服用をやめたいときはどうしたらよいですか?
- A
自己判断で急に服用を中止することは避けましょう。
副作用により中止する場合を除いて、通常服用を中止する場合は副作用を回避するため少しずつ減量しながら休薬していきます。
突然の休薬は離脱症状が現れる可能性があるため注意が必要です。必ず医師の指示に従って徐々に減量しながら休薬するようにしましょう。
- Qリスミーの服用を避けた方がよい人はいますか?
- A
リスミーは通常、呼吸機能が高度に低下している人、衰弱している人、心障害のある人、脳に器質的障害のある人、腎機能障害がある人、肝機能障害のある人、妊婦・授乳婦などは服用は避けた方がよいとされています。
またリルマザホン塩酸塩水和物に過敏症な人、急性閉塞隅角緑内障の人、重症筋無力症の人は禁忌とされているため投与はできません。
まとめ
リスミーの主成分であるリルマザホン塩酸塩水和物は、脳の興奮を抑え、リラックス効果をもたらすことによって自然な眠りに誘う短時間型のベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類されます。
効果が現れるまでの時間が15分から30分と比較的早く、その反面半減期が10時間30分と長いことから中途覚醒型や早朝覚醒型の不眠症に対しても幅広く対応することが可能です。
リスミーはアルコールなどのような中枢神経抑制薬との併用は避けるようにしましょう。
相互作用により薬の効果が強く現れてしまう危険性があるからです。
さらに、主な副作用には眠気・ふらつき、頭痛などがあります。特に注意が必要なのは重篤な副作用です。
呼吸抑制、炭酸ガスナルコーシス、依存性、刺激興奮、錯乱、一過性前向性健忘、もうろう状態などが現れることがあります。
気になる症状が出た場合には直ちに医療機関を受診し医師に相談するようにしましょう。
基本的に市販薬でも睡眠薬は販売しておりリスミーとの違いについて解説してきました。市販薬の多くは、抗ヒスタミン薬という種類の成分を含んでいること。
本来アレルギー治療薬であったものを応用して睡眠改善薬として販売していること。病院を受診せず手軽に買えるといったメリットがあること。
また市販の睡眠薬は効果がマイルドであり、そもそも軽度の不眠症に対し短期間の使用を想定して作られているため、もし重篤な不眠症を患っているのであれば市販薬では対応することができない事からリスミーの使用を検討したほうが良い点を解説しました。
睡眠薬は自分の症状に合った治療薬を選択することが重要になります。
睡眠不足は翌日のパフォーマンスを大きく低下させてしまいます。
眠れない日が続くのであれば積極的に睡眠薬を使用して十分な睡眠をとることが推奨されます。確かに睡眠薬には副作用はありますが、それ以上に得られるメリットの方が大きいはずです。
睡眠薬に頼るのはちょっとと一人で悩み続けているのではなく、まずは一歩踏み出し、医師または薬剤師に相談してみると良いでしょう。睡眠薬は決して怖い医薬品ではありません。
適切に使用することでかなりの恩恵を受けることが可能になるのです。
出典
リスミー錠1mg/2mg添付文書
リスミー錠1mg/2mgインタビューフォーム
不眠症(厚生労働省)
エスエス製薬(ドリエル商品情報)
共和薬品工業株式会社ホームページ