ニゾラール(ケトコナゾール)効果・副作用と使い方・注意点を解説

投稿日:2023-11-21

更新日:2023-11-21

ニゾラール(ケトコナゾール)効果・副作用と使い方・注意点を解説

ニゾラール(ケトコナゾール)とは

ニゾラールとは、白癬や皮膚カンジダ症など、皮膚における感染症の改善に使用される医薬品です。分類としては、「イミダゾール系抗真菌薬」に分類される抗菌薬で、一般名はケトコナゾールです。作用機序としては、真菌がエルゴステロールという成分が作られるのを阻害し、菌を殺菌します。

先発品

先発品は、ヤンセンファーマが販売しています。1993年にクリームが日本で発売されました。白癬や皮膚カンジダ、脂漏性皮膚炎などに適応を有しています。2003年にはローションタイプも発売されました。このニゾラールは、唯一、外用抗菌薬の中で脂漏性皮膚炎の適応を持っていることが特徴の1つです。また、脂漏性皮膚炎には通常ステロイド外用剤が使用されますが、再発までの期間をステロイド外用薬よりも延長することが認められています。

後発品

後発品はジェネリック医薬品とも呼ばれており、先発品の特許が切れた後自由に薬を作ってよいという決まりです。岩城製薬から「ニトラゼンクリーム」、東光薬品「ケトパミンクリーム」などの後発品が出ていますが、いずれも有効成分は先発品と同じケトコナゾールです。

ニゾラール(ケトコナゾール)の効果・効能

ケトコナゾールには、白癬や皮膚カンジダなど複数の効能・効果があります。それぞれ詳しくご紹介していきます。

白癬(足白癬、体部白癬、股部白癬)

白癬は水虫と呼ばれており、罹患率は日本人の4名に1名といわれるほど身近な疾患です。白癬菌というカビが原因で発症し、体のあらゆる場所にできます。
もっともできやすいとされる場所が足白癬でおよそ60%、次に爪白癬でおよそ30%です。白癬菌は高温多湿な場所で繁殖しやすいため、靴下を長い間履いていたりすると感染リスクが上昇します。また、人から人へと感染するため、公共の足ふきマットを介してうつったりもします。白癬は身近な疾患ですが、放置していると爪が変色したり、爪が固くなって歩きにくくなったりすることもあります。治療として、ケトコナゾールを白癬部分に塗ることでカビが殺菌され、症状が改善していきます。

皮膚カンジダ

皮膚カンジダは、カンジダ菌が原因となり発症する疾患で、蒸れやすい股部、陰部、手指などが好発部位となっています。赤い斑がでてきて、そのまわりに水ぶくれのようなものができます。かゆみを伴うことが多いので症状に気が付く方がほとんどでしょう。このような場合に、ケトコナゾールを塗ってカンジダ菌を殺菌し、症状を改善していきます。

癜風(でんぷう)

癜風は、癜風菌によって発症する疾患で、皮膚に鱗屑が出てきます。コルチコステロイドや、妊娠、糖尿病、高温多湿などで免疫力が低下し、菌が増殖することで発症します。
基本的に無症状で、感染性はないとされています。ケトコナゾールを塗ることで、菌を殺菌し、症状の改善効果が期待されます。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、中高年期に多く見られる疾患で、日本の3~5%ほどの方が発症頻度として報告されています。頭皮から白い粉上のフケがたくさん出ることで気づかれる方も多くいます。
酒さと間違えやすいですが、酒さはホホや眉間などにできる一方で、脂漏性皮膚炎は鼻のわきや眉のあたりにできやすいとされています。また、脂漏性皮膚炎は肌が赤くがさがさした症状が出ますが、これは酒さには見られない特徴になります。脂漏性皮膚炎は、マラセチアという人の皮膚に常在しているカビに対する免疫が異常になることで、皮脂が過剰に分泌され、毛穴に皮脂が詰まってしまいます。結果、毛髪の成長を阻害し、脱毛の要因にもなってしまいます。毛髪以外にも顔に症状が出る場合もあります。脂漏性皮膚炎は、治療しないと繰り返し発症する疾患ですが、ケトコナゾールを塗ることで、原因となっているカビを殺菌し、症状が改善します。クリームタイプよりもローションタイプの方がべたつきが少ないため、髪の毛には使いやすいとされています。

タイプ別・ニゾラール(ケトコナゾール)の使い方

ケトコナゾールには、クリームタイプ・ローションタイプ・スプレータイプの3種類があります。どちらの製剤も共通で、白癬・皮膚カンジダ・癜風に使用する場合は、1日1回使用し、脂漏性皮膚炎の時のみ1日2回使用します。それぞれ使い心地や製剤の特徴などが異なりますので、使用する用途に合った方法でクリームタイプ・ローションタイプ・スプレータイプどれを使用するか選ぶと良いでしょう。

クリーム

クリームを人差し指に出して、患部に塗ります。クリームは、FTUという単位が1回の使用料の目安となっており、人差し指の第一関節まで絞り出した量が0.5gで1FTUに該当します。1FTUで大人の手のひら2枚分くらい塗り広げられるため、1FTUは足に塗る場合は、片足分くらいと換算されます。足の指の間などはローションタイプと比較し、クリーム製剤の方が塗り広げやすく使いやすいです。
クリームはたっぷりと塗ることで効果が出てきますので、FTUを参考にしてみてください。

ニゾラルクリーム

ニゾラルクリームは、ジョンソンエンドジョンソンが開発した抗真菌薬です。ほかの外用薬ではとっていない、脂漏性皮膚炎の適応を取得しています。1日1回患部に塗ってください。

<関連商品>

商品名 ニゾラルクリーム
画像 ニゾラルクリーム
一般名 ケトコナゾール
価格
メーカー ヤンセンファーマ
購入ページ

ケトクリーム

ケトクリームは、Med Manor Organics Pvt Ltd社が開発した水虫・いんきんたむし・カンジダ症などの治療薬です。ほかの抗菌薬と比較しても、効果の効き目が早く、有効性も高いことが特徴です。クリームは皮膚に浸透しやすいため、抗菌効果が長時間持続します。

商品名 ケトクリーム
画像 ケトクリーム
一般名 ケトコナゾール
価格
メーカー MMO
購入ページ

ローション

ローションを使用する際は、まず、キャップをしたまま容器を良く振ります。キャップを外して、容器の先端を手のひらに押し当てます。そのまま容器のお尻部分を押すと、薬が出てきますので、薬の液を患部に塗ります。ローション製剤は、べたつきがクリームタイプよりも少ないため、脂漏性皮膚炎の症状が髪の毛に出ている場合など、適しています。一方で皮膚への刺激が強いので肌が弱い方は注意してください。

ニゾラールローション2%

ニゾラールローション2%は、ヤンセンファーマが発売していましたが、2022年4月以降岩城製薬に販売移管しました。ローションタイプのケトコナゾールで、脂漏性皮膚炎などの治療に適しています。

商品名 ニゾラールローション2%
有効成分 (1g 中)日局ケトコナゾール 20mg
メーカー 岩城製薬株式会社

スプレー

スプレーは、キャップをまず取り外し、ポンプを押します。ポンプを押すと、液が噴射されますので、患部にふきかけてください。

ケトコナゾール外用ポンプスプレー2%「日本臓器」

ケトコナゾール外用ポンプスプレー2%「日本臓器」は、スプレータイプのケトコナゾールで、手軽に持ち運びでき、治療できます。

商品名 ケトコナゾール外用ポンプスプレー2%「日本臓器」
有効成分 ケトコナゾール20mg
メーカー 日本臓器製薬

ニゾラール(ケトコナゾール)の副作用と注意点

ケトコナゾールは医薬品ですので、副作用の発現リスクがあります。また、使用にあたって、注意点がありますのでご紹介します。

副作用は刺激に注意

ケトコナゾールの副作用は多くても5%未満の発現率であると臨床試験では報告されています。出やすいのは、そう痒、発赤、刺激感などです。もし、ケトコナゾールを塗った部位にこのような症状があらわれた場合には、すぐに薬剤の使用を中止して、お近くの医療機関を受診してください。

ステロイド外用薬の使用には注意

ケトコナゾールに禁忌薬はありませんので、たくさん薬を飲まれている方でも安心して服用できます。しかし、医療機関から処方されたもの以外で、自分の判断でステロイド外用薬を塗るのは避けましょう。白癬などの真菌感染症に、ステロイド外用薬を使用すると、症状が悪化する恐れがあるためです。併用している薬剤にステロイドがないか確認すると良いでしょう。

妊婦や授乳中の方への投与には注意

ケトコナゾールの添付文書には、妊婦や授乳婦への投与に関して注意書きが記されています。2%ケトコナゾールクリームは、皮膚からほとんど吸収されないとされていますが、動物に投与した場合、催奇形作用が報告されています。そのため、妊娠中の方や授乳中の方は、治療することのメリットが、薬剤を投与するリスクを上回る場合にのみ投与を検討してください。

ケトコナゾールは、発毛作用に期待できるわけではない

ケトコナゾールには、脂漏性皮膚炎の症状の1つである抜け毛の防止、そして5αリダクターゼという物質の抑制効果が期待されています。しかし、これらは、髪の毛をはやす作用ではなく、抜け毛を減らす作用です。そのため、ケトコナゾールの使用だけに頼らず、食事や睡眠などの生活環境を整えていくことが大切です。

ニゾラール(ケトコナゾール)は市販で売っている?

市販薬はドラッグストアなどで気軽に手に入る医薬品のことです。現在、ケトコナゾールを有効成分として含む市販薬は販売されていません。しかし、ケトコナゾールが含まれる「イミダゾール系抗真菌薬」という部類に分類される薬剤は市販薬として販売されており、クロトリマゾール配合の「ピロエースW」,ラノコナゾール配合の「ピロエースZ」などです。これらの市販薬はみずむしなどには適応を取得していますが、脂漏性皮膚炎や皮膚カンジダには効果が認められていません。そのため、皮膚カンジダや脂漏性皮膚炎でお悩みの方は、市販薬ではなく個人輸入もしくは医療機関で薬剤を入手しましょう。

ニゾラール(ケトコナゾール)の育毛効果

ケトコナゾールは、脂漏性皮膚炎や白癬の治療のほか、AGA(男性型脱毛症)の発症に関わるとされている男性ホルモンを抑制する働きもあるとされています。脂漏性皮膚炎の発症原因となる菌は、「マラセチア菌」という常在菌です。このマラセチア菌が、過剰に出てきてしまった皮脂を食べることで、炎症を起こします。頭皮環境が悪化しているため、正常な育毛が阻害されている状況となります。結果、薄毛や抜け毛が起こってしまうケースがありますが、ケトコナゾールは、「マラセチア菌」に対して効果を発揮する医薬品であるため、頭皮環境の改善効果が期待されます。頭皮環境が整うことで、育毛効果がより高まっていきます。
現在、AGAの治療用シャンプーなどがでており、成分として「ケトコナゾール」が含まれています。フケやかゆみなどを防ぐ効果が期待されており、男性ホルモンも抑制されるといわれています。

ニゾラルシャンプー

ニゾラルシャンプーは、男女どちらにも使用できるシャンプーで、ケトコナゾールが2%含まれています。頭皮の余分な皮脂を洗い流すことでフケやかゆみなどの症状を抑制します。清潔な頭皮環境をもたらすため、育毛効果にも期待されています。

<関連商品>

商品名 ニゾラルシャンプー
画像 ニゾラルシャンプー
一般名 ケトコナゾール
価格 1本あたり2,980円
メーカー OLIC (Thailand) Limited
購入ページ

よくある質問

最後に

ニゾラールまとめ

ニゾラールの効果

  • 白癬(足白癬、体部白癬、股部白癬)
  • 皮膚カンジダ
  • 癜風(でんぷう)
  • 脂漏性皮膚炎
  • ニゾラール(ケトコナゾール)は、白癬や皮膚カンジダなどの菌による感染症を改善するだけではなく、育毛効果も期待される場合があります。クリームや、ローション、スプレータイプなどさまざまな製剤も発売されているため、ご自身の症状に合わせて使い分けることも可能です。皮膚の症状が気になる方、薄毛が気になっている方は、治療しないとなかなかこれらの症状は改善されないため、ケトコナゾールでの治療を検討してみてもよいかもしれません。

参考にした文献およびサイト

【参考元:MSDマニュアルプロフェッショナル版 癜風】【参考元:ヤンセンファーマ】【参考元:日本皮膚科学会】
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