肌トラブルで気になる「乾燥肌」とは?原因や改善するスキンケアの方法を解説

スキンケア・アンチエイジング

乾燥肌になる原因

乾燥肌になる原因のイメージ画像

秋から冬になると乾燥が気になる時期ですが、実は近年、エアコンの使用などにより季節関係なく肌トラブルに悩む方が増えています。
乾燥肌とは、肌の水分や皮脂が不足し、カサカサしている状態を指します。なぜこのような乾燥肌の状態が起こるのかというと、皮膚のバリア機能が低下しているからです。
肌の周りを覆っている箇所を「表皮」といいますが、さらにその一番外側にある角質層は皮膚のバリア機能に深くかかわっています。
通常、角質層は、「セラミド」「コレステロール」「アミノ酸」などで満たされておりますが、これらの成分が失われると外からの刺激から肌を守ることができず、水分が逃げてしまうのです。
つまり、乾燥肌にならないためには、皮膚のバリア機能を維持することが大切なのです。

皮膚のバリア機能が低下してしまう要因

それでは皮膚のバリア機能を低下させてしまう要因は何でしょうか。
主に、「ターンオーバーの乱れ」「冷暖房の長時間利用による空気乾燥」「紫外線のダメージ」「誤ったスキンケアや入浴方法」「ビタミンB群の不足」「加齢」があげられます。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーとは、肌の細胞が一定期間ごとに新しいものに生まれ変わることをいいます。
健康な方は、このターンオーバーが一定期間ごとに繰り返され、バリア機能が保たれます。
しかし、ストレスを抱えたり生活習慣が乱れたりしてターンオーバーも乱れると、バリア機能が低下してしまい水分が外に逃げやすくなる、つまり乾燥肌につながるのです。

冷暖房の長時間利用による空気乾燥

1年中エアコンをつけている方も最近では少なくないかもしれません。
しかし、エアコンは空気中の水分も同時に吸収してしまうため、長時間使用するとどんどん空気が乾燥してしまいます。
乾燥した空気は、皮膚のバリア機能を低下させるので注意が必要です。

紫外線のダメージ

紫外線は、肌の一番外側にある角質層に直接ダメージを与えます。
そのため、皮膚のバリア機能を低下させ、乾燥やしわやシミを引き起こします。

誤ったスキンケアや入浴方法

タオルでゴシゴシとこすりすぎたり、洗浄力の強いソープを使用することでも皮膚のバリア機能は低下します。
物理的な刺激はできるだけ与えないようにすることがよいです。

ビタミンB群の不足

ビタミンが不足すると肌に影響を与えますが、ビタミンB群は肌のターンオーバーを整える役割があるため、不足すると皮膚のバリア機能低下につながります。

加齢

年を取っていくと、角質層を形成しているセラミドや水分の量が減っていきます。
結果、皮膚のバリア機能が低下していきますが、個人差はあるとされています。

乾燥肌で起きる症状

乾燥しやすい部位の一覧画像

乾燥肌になるとどのような症状が起こるのでしょうか。一番わかりやすいものは「顔全体がカサカサとする」ことです。
以外にも「かゆみなどの炎症」「粉ふき」「ひび割れ」などの症状が出てしまう方もいます。
特に、皮脂を分泌する「皮脂腺」が少ない膝やひじ・足の裏・目や口のまわりで起こりやすいです。

乾燥肌の症状

  • 肌がかさつく・ごわつく
  • 粉がふく
  • ひび割れ
  • 毛穴が目立つ
  • 小じわができる(目や口)
  • 炎症がおこる

乾燥肌に適しているスキンケア方法

乾燥肌に適しているスキンケア方法の画像

乾燥肌の場合は、スキンケア方法を見直すことで改善されるかもしれません。正しいスキンケア方法をご紹介します。

朝のスキンケア

朝は時間がないため、水だけで顔を洗っている方も多いかもしれません。
しかし、朝のスキンケアは1日の肌状態に影響するため、念入りに行うべきです。

①洗顔

まずは、睡眠中の汗や皮脂などの汚れを落とすために洗顔を実施します。ぬるま湯で顔を濡らしてから、きめ細かい泡で洗います。
この時、摩擦をしすぎると乾燥につながってしまいますので、優しく洗うことを心がけましょう。

②化粧水

次に化粧水を塗り、洗顔後の乾燥を防ぎます。目の周りや口の周りは特に乾燥しやすいため、化粧水を押すようにつけるとよいでしょう。
全体に塗り終わったら、両手で顔を覆うようにして、肌になじませます。

③乳液

次に乳液を塗ります。化粧水のみでは、蒸散してしまうため脂分を含むクリームや乳液が適しています。
ただし、乳液を塗りすぎると日中のメイクが崩れやすくなるため、控えめに塗ると良いでしょう。

④日焼け止め

最後に日焼け止めを塗ります。紫外線は皮膚のバリア機能を低下させるため、防止のために日焼け止めは忘れないようにしましょう。
額や頬骨、鼻など盛り上がっている部分に塗ってから広げるとムラになりにくいです。

夜のスキンケア

女性の場合、夜はメイクをしっかりと落とすクレンジングから始まります。毛穴の汚れをとるためのスキンケアが必要になってきます。

①クレンジング

クレンジングは、メイクを落とす役割を果たします。
オイルタイプやミルクタイプ、クリームタイプなどさまざまありますが、オイルはできるだけ避けましょう。
オイルは、洗浄力が高いものの肌にとって大切な皮脂まで洗い流してしまう恐れがあります。
濃いメイクをしている方でたまにであれば問題ないものの、可能な限り肌に優しいバームタイプやクリームタイプを選びましょう。

②洗顔

朝の洗顔と同じ方法で問題ありませんが、クレンジング後のため優しく洗うことを心がけます。
水圧が強いシャワーではなく、弱いものか、洗面器に入れたお湯を手ですくって洗い流すと良いでしょう。

③保湿ケア

化粧水、乳液の順番で塗っていきます。朝の方法と同じで問題ありませんが、より丁寧に浸透させることを心がけましょう。

誤ったスキンケアに要注意

乾燥肌を改善しようと誤ったスキンケアを続けていないか注意が必要です。
例えば、「1日に何度も洗顔する」行為は、かえって肌のバリア機能を低下させてしまいます。
また、「ピーリングやスクラブを推奨されている回数以上に使用する」行為も肌に負担がかかってしまいます。過剰なスキンケアをしていなかご自身でチェックしてみましょう。
他にも、自己流のスキンケアを取り入れている方も注意が必要です。
例えば、「肌をたたきながら化粧水を塗る」や「クレンジングや洗顔に必要以上の時間をかけてマッサージしながら行う」などの行為です。顔をたたくことや長時間のクレンジングは肌への負担をかけすぎてしまいます。

乾燥肌予防方法

乾燥肌を予防するための方法画像

室内の湿度を調整

乾いた空気は肌を乾燥させる原因になります。
「乾燥しているな」と思った時にはすでに肌がダメージを受けているので、早めの対策が必要です。
美しい肌を保つために理想とされている湿度は60~65%とされています。
湿度計でこまめに湿度管理をする、加湿器で乾燥しすぎないよう調節することが有効です。
それ以外でも、水を入れたコップを部屋に置くことや洗濯物を室内で干すことも湿度上昇に役立ちます。

生活習慣の改善

乾燥肌を防ぐためには生活習慣を正しく改善することも効果的です。
汗をかくことは肌の保湿にプラスの効果をもたらすことが知られています。
汗には尿素や乳酸、乳酸ナトリウムや乳酸カリウムといった成分が含まれていますが、これらは水との親和性が高く、肌のバリア機能を向上させます。
普段から汗をかく習慣のない方は、軽めの運動や入浴から始めてみることがおすすめです。
また、バランスの良い食事も乾燥肌の予防に効果的です。保湿をしても肌のカサカサでお悩みの場合、普段の食生活が原因になっているかもしれません。
特に肌に影響を与えるビタミン類は積極的に摂取しましょう。ただし、肌に良いものだけを取り入れるのではなくすべての栄養素をバランスよくとることが大切です。

名前役割代表的な食べ物
ビタミンA皮膚粘膜の正常化人参、海藻、レバー
ビタミンB6肌の保護魚介類、にんにく、鶏肉
ビタミンCコラーゲンの生成赤ピーマン、キウイ、セロリ
ビタミンE抗酸化作用サバ、ホウレンソウ、さつまいも
タンパク質肌細胞を構成乳製品、卵
亜鉛肌のターンオーバー促進うなぎ、牡蠣、海藻

入浴時間と温度

お風呂はリラックスするためにも大事な時間ですが、熱いお湯に長時間つかっていると肌の潤いに必要な皮脂が流れてしまい、乾燥肌になってしまう可能性があります。
適切な温度は40℃以下で、10分程度の入浴が望ましいです。40℃以下のお湯でぬるいと感じる方は「炭酸入浴剤」を入れると、肌のうるおいが保持されたり、乾燥肌の予防につながったりします。

乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性湿疹)の可能性

乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性湿疹)のイメージ画像

乾燥性皮膚炎とは、皮膚の乾燥が進んだ状態で、皮膚欠乏性湿疹と呼ばれることもあります。
乾燥肌の症状として、「ひび割れ」や「皮がむける」などがありますが、さらに進行すると抑えられないほどのかゆみが起こったり、水ぶくれなどの湿疹を併発したりします。
乾燥肌と同じく、すねや口の周りなど乾燥が起こりやすい場所で発症します。
乾燥肌だと思っていたら、想定していたよりも重症だったということもあります。
乾燥性皮膚炎の場合、まずは乾燥を予防するために生活習慣を改善することが大切です。
しかし、それでも治らない場合は炎症や痒みをおさえる薬や保湿剤を使用していきます。

<関連商品①>
●BIHAKUEN ナイトクリーム

BIHAKUENナイトクリームは、Klein Anderson社が開発した傷んだお肌を就寝中に修復、回復してくれる美容・美白クリームです。ナイトクリームは、同製品のデイクリームと同じようにシミ、しわの改善予防薬クリームになります。
シミ、しわ対策などの美白製品でおなじみの【ハイドロキノン】や【トレチノイン】使用後の繊細な肌へのケアに効果的です。
豊富に含まれた天然成分が、美白製品などで繊細になった肌をしっかり保護しつつ十分な栄養を与えながら美白美肌へ導きます。
ハイドロキノン・トレチノインについて詳しく知りたい方は、下記のコラムを参照ください。

商品名BIHAKUEN ナイトクリーム
画像BIHAKUEN ナイトクリーム
有効成分シアバター/アロエベラ/ヒアルロン酸/西洋ヤナギ/カメリアシネンシス(緑茶)/ビタミンE/セラミド3/エンドウ豆エキス/ペンチグリコール/ホウライチクリーフ/EDTAナトリウム/レシチン他
メーカー50g:1個9000円~
価格Klein Anderson(クレインアンダーソン)
購入サイトBIHAKUEN ナイトクリームの購入ページ

<関連商品②>
●ヒルドイドクリーム

主成分ムコ多糖体多硫酸エステル(ヘパリン類似物質)0.445%は、昔から乾燥肌治療に使われてきました。アトピー性皮膚炎からあせもやおむつかぶれなど、大人から赤ちゃんまで幅広く使う事が可能です。
ヘパリン類似物質が、①乾燥を防いで保湿効果②血行促進効果③抗炎症作用といった作用をし、お肌の新陳代謝が活発になる事で、ヒルドイドクリームはお肌を根本から治療することが可能です
ヒルドイドの効果や注意事項について詳しく知りたい方は下記のコラムを参照ください。

商品名ヒルドイドクリーム
画像ヒルドイドクリーム
有効成分ムコ多糖体多硫酸エステル (ヘパリン類似物質)0.445%
メーカー1本あたり1966円~
価格Pharmavision San
購入サイトヒルドイドクリームの購入ページ

<関連商品③>
●プラセントレックスジェル

プラセントレックスジェルは、アルバートデビッド社が開発した美容クリームで、肌を若くするプラセンタが配合されています。
プラセンタは、細胞を作り出す作用や若返り作用があり、アンチエイジングや美肌、ニキビ、シミ、シワ、くすみ、美白にも効果がありますプラセントレックスにはジェルタイプとクリームタイプがありますが、こちらはクリームタイプになります。
ご自身の好みや生活スタイルに合わせて使い分けることができます。
ヒトプラセンタの美白効果について詳しく知りたい方は下記のコラムを参照ください。

商品名プラセントレックスジェル
画像プラセントレックスジェル
有効成分ヒトプラセンタ0.1g/g
メーカー20g:1本あたり570円~
価格Albert David Ltd(アルバートデビッド )社
購入サイトプラセントレックスジェルの購入ページ

<関連商品④>
●ヒアルジェルプラス

ヒアルジェルプラスは、ヒアルロン酸2.5%が配合されている美容保湿ジェルです。
オイルフリー・低刺激性・無着色・無香料という特徴を持つため、敏感肌の方も安心してご使用いただけます。
サラッとしたタイプのジェルになるため伸びが良く使用しやすいテクスチャーとなっています。 乾燥しがちなお肌に素肌本来の潤いを与え、保湿・アンチエイジング効果が期待できます。

商品名ヒアルジェルプラス
画像ヒアルジェルプラス
有効成分ヒアルジェルプラス30g(Hyalugel Plus)
ヒアルロン酸、アクア、グリセリン、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロプライパラベン、カルボマー、クエン酸
メーカー30g:1本あたり4620円~
価格ZYMO Cosmetics
購入サイトヒアルジェルプラスの購入ページ

<関連商品⑤>
●メラノTXクリーム

メラノTXクリームは、La Pristine(ルプリスティン)社が販売している、美白有効成分を複数組み合わせて配合した、美容クリームです。
美白有効成分が複数配合されていることで、相乗効果で美白効果が期待できます。
肝斑・シミ・すばかすなどの改善が期待でき、若々しいツヤのある肌に導いてくれます。

商品名メラノTXクリーム
画像メラノTXクリーム
有効成分トラネキサム酸(10%)/コウジ酸(2%)/アルブチン(1.5%)/ビタミンE/マグネシウム/マルベリーエキス など
メーカー1本あたり2420円~
価格La Pristine(ルプリスティン)
購入サイトメラノTXクリームの購入ページ

乾燥肌に関するよくある質問

Q
季節によって乾燥肌を防ぐためのスキンケアは異なりますか?
A

基本的にどの季節でも「肌を保湿すること」と「皮膚をきれいな状態で保つこと」は変わりません。ですが、夏は汗のケアも大切になります。
汗をそのままにしておくと、皮膚への刺激となり炎症が悪化してしまう恐れがあります。
プールに入っている塩素も皮膚のバリア機能を低下させるため、運動をした後やプールに入った後はこまめにシャワーで洗い流すと良いでしょう。

Q
保湿ケアに使用するクリームやローションはどのくらいの量を塗ればよいのでしょうか。
A

目安として、軟膏やクリームであれば人差し指の先端から1つ目の関節までのばした量となります。ローションの場合は1円玉程度の大きさが1回分となります。
もしくは、塗った後の皮膚にティッシュペーパーがつくくらいの量も目安となりますので、参考にしてみてください。

最後に

乾燥は美肌の大敵です。原因の1つである加齢への対策は難しいものの、日々の生活習慣や正しいスキンケア・入浴方法の知識を付けることで潤いのある肌を保持することが可能になります。
また、乾燥肌の対策を怠っていると、炎症やひび割れ、水ぶくれにつながってしまうこともあります。ご自身にあった方法で、潤いのあるきれいな肌を目指しましょう。

出典

大正製薬 製品情報サイト 乾燥肌の原因と対策を 皮膚科医が解説
乾燥肌の人が摂るべき食べ物は?バランスの摂れた食事で健やかな肌に
もっと知ろう!乾燥肌 よくある質問
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