早漏防止トレーニングの種類
早漏とは、射精までの時間が短くなってしまう症状のことを指します。実は日本人の男性3.5人に1人が早漏で悩んでいるとされています。
早漏は、性行為への自信の喪失を引き起こしたり、性行為に対するストレスを引き起こしたりする可能性があります。
しかし、早漏は改善することが可能です。本日は早漏防止トレーニングについてご紹介します。
早漏防止トレーニングは、早漏を改善するために行われるトレーニングのことで、いくつかの方法がありますが、代表的なものが「スクイーズ法」と「セマンズ法」です。
この2つの方法はマスターベーション時の射精コントロールをしながらトレーニングを実施していきます。
スクイーズ法
スクイーズ法は、早漏防止トレーニングとして最もよく行われる方法です。
射精しそうになったタイミングで「指で亀頭を圧迫」します。この動作により、射精が遠ざかります。
同時に深呼吸して、心を落ち着かせ、元に戻ったタイミングで再び刺激を与え、射精しそうになったら再び、指で圧迫し我慢します。
この動作を繰り返します。10~15分ほどを目安に我慢できる状態を維持すると良いとされています。
セマンズ法
セマンズ法は、射精しそうになったタイミングで、刺激をとめます。射精しそうな状態が収まったら、再度刺激を与えます。
この動作を3~4回ほど繰り返すと早漏の症状が改善していきます。
特に、下記で紹介している早漏の種類のうち、「過敏性早漏」の改善に向いており、パートナーと一緒に実践できる点が特徴です。
※早漏の種類
名前 | 特徴 | 原因 |
---|---|---|
過敏性早漏 | 亀頭が刺激に対して過敏に反応してしまうことで射精する症状です | 性行為経験が未熟な若年層では、まだ亀頭が刺激に慣れておらず、過敏性早漏を起こしやすくなります。 また、意図的に短い時間でのマスターベーション(時短オナニー)が習慣になっている人もなりやすいです。 |
包茎性早漏 | 包皮が陰茎を覆っているため亀頭が刺激に敏感となり、射精してしまう症状です。 | 包皮によって刺激への耐性が少なくなることが原因となります。 |
衰弱性早漏 | 年齢層が上の方や筋力が低い男性に多く見られる症状です。 | 包皮によって刺激への耐性が少なくなることが原因となります。 |
心因性早漏 | ストレスによって、短時間で射精してしまう症状です。 トレーニングだけではなかなか改善しにくい傾向があります。 | 原因は人それぞれですが、ほとんどは心理的なストレスです。 |
早漏防止トレーニングのメリット・デメリット
スクイーズ法とセマンズ法はどちらも早漏の改善を目的としたトレーニングですが、それぞれのメリット・デメリットがあります。
それぞれの特徴を知って、自分に合った方法はどちらか考えたうえで、トレーニングに臨むことをおすすめします。
スクイーズ法
スクイーズ法のメリット
最も大きなメリットは、薬剤を使用することなく早漏の改善が見込めることです。飲むタイミングや、他の薬との相互作用なども気にすることなくトレーニングを実施できます。
また、トレーニングで一度早漏防止方法を身につけてしまえば、その後の性行為でも持続的に効果を発揮できます。
スクイーズ法のデメリット
デメリットは、数カ月程度の継続が必要となる点です。薬剤を使用すると、一過性ではあるもののすぐに効果を示すことができます。
ただ、スクイーズ法はすぐに効果が出ることはほとんどなく、地道に継続していく力が必要となってきます。
目安としては3カ月ほどは必要といわれているため、その間に、ストレスが溜まってしまわないように注意が必要です。
セマンズ法
セマンズ法のメリット
スクイーズ法のメリット同様、薬剤を使用しないため、副作用の発現の心配が少ない点、他の薬剤との相互作用を気にすることなくすぐに実践できる点です。
薬剤であれば、服用できる人、できない人、効果が出やすい人、出にくい人ありますが、セマンズ法ではこのような心配がいらず、どんな人でも実施することができます。
また、改善できた場合、一過性のものではなく、持続的に効果が継続します。
セマンズ法のデメリット
デメリットは、パートナーの協力が必須である点です。
セマンズ法は、基本的にパートナーの手で刺激してもらい、射精しそうになったタイミングで、刺激をとめてもらう方法です。そのため、パートナーがいない人、パートナーに悩みを相談しにくい人は実践しにくい状況にあります。
また、効果発現まで時間がかかるため、女性側への負担が大きくなってしまうこともデメリットの1つです。
セマンズ法とスクイーズ法の違い
セマンズ法とスクイーズ法の大きな違いは「自分で実施するか」「異性に行ってもらうか」です。
スクイーズ法は自分一人でもできますが、セマンズ法は異性の協力なしでは実施できません。
ただ、セマンズ法は異性(パートナー)の協力が必要というハードルはありますが、実際の性行為と同じような状況で行えるため、自分で行う場合と比較し、感度や興奮状況が高くなります。
セマンズ法の方が、より実践的といえますが、その分パートナーと協力するなど難しくなってくることは事実です。
すぐにできる早漏改善方法
治療薬の服用
早漏を「とにかく早く改善したい」という方には治療薬の服用がおすすめです。
早漏防止の治療薬はいくつか種類が出ており、飲むタイプやスプレータイプなどがあります。
経口薬の場合は、1錠服用するだけでよいので、服用の負担が少ない一方で、あらかじめ性行為をすると分かっているときでないと服用タイミングがずれてしまう場合があります。
スプレータイプの場合は、直接陰部にふきかけるため、忘れることが少ない点や、心理的に安心できるという特徴があります。
早漏に使用する薬剤一覧をまとめておりますので、気になった方はこちらから飛んでみてください。

早漏防止トレーニングに関するよくある質問

- Qスクイーズ法を行う際に気を付けることはありますか?
- A
短時間でマスターベーションを行っていた方は、このトレーニングを長めに行うことに意識をむけてください。
また、マスターベーションの際は、他の部位ではなく、亀頭を刺激することに集中しましょう。亀頭への刺激に慣れていくことで、早漏が改善していきます。
また、陰茎を強く握りすぎると、神経にダメージを与えてしまう恐れがあるので、優しく握りましょう。
- Qセマンズ法を実施する際に気を付けることはありますか?
- A
セマンズ法ではパートナーに協力してもらいますが、効果が出てくるまで一定の時間がかかるため、負担をかけすぎないよう、お互いへの配慮を忘れないようにしましょう。
また、セマンズ法を実施しているときはより一層愛情表現が大切になりますので、いつも以上にコミュニケーションをとっていきましょう。
- Qスクイーズ法やセマンズ法以外のトレーニング方法はありますか?
- A
ケーゲル体操という骨盤底筋を鍛える方法があります。骨盤底筋群は、勃起の維持に必要な筋肉で、この部分の筋力が低下してしまうと早漏を引き起こします。
そこで、仰向けになり、膝を曲げた状態から、お尻を浮かす形で5秒間維持します。
この時、肛門や尿道あたりを引き締めるよう意識すると効果的です。
5秒後、リラックスする体制に戻るというのを10回ほど繰り返します。
加齢などで骨盤底筋が衰えている方に特におすすめの方法です。
- Q早漏トレーニングと一緒にくみ合わせて行った方がよい習慣はありますか?
- A
適切なマスターベーションはトレーニングと同時に行うべきです。
陰茎を強く握りすぎるマスターベーションや、短い時間ですませるマスターベーション、刺激が強い動画の使用は適切なものとはいえません。
トレーニングの効果を最大化するためにも、適切なマスターベーションを行いましょう。
また、一人で抱え込むことは心理的負担が大きいため、パートナーを信頼して打ち明けることも同時にトレーニングとともに行った方がよい行為です。
- Q早漏かどうか悩んでいるのですが、定義などはあるのでしょうか。
- A
定義は明確に決まっているわけではなく、各学会などによって異なっています。
国際性医学会で定義された内容としては、以下の3項目すべてに該当する人が「早漏」と定義づけられていましたが、射精に至るまでの時間は一般的な目安でしかありません。
自身が悩んでいたり、パートナーが満足できていない場合は、早漏として考える人がほとんどです。
①性行為のほとんどで、膣内挿入前または挿入後1分以内に射精が起こる
②膣内挿入時に射精のタイミングを遅らせることができない
③早漏に対する悩みや苦痛を感じている、または性行為自体に負担を感じ避けている
最後に
早漏改善方法まとめ
- 薬剤治療
- 早漏防止トレーニング
- スクイーズ法
- セマンズ法
早漏防止トレーニングの種類
早漏は、日本で1300万人の方が悩んでいる一般的な症状です。ただし早漏は、トレーニングや薬剤の使用によって改善することが可能です。早漏をそのままにしていると、性行為に対する恐怖、パートナーとの関係不和を引き起こしてしまう可能性もあるため、気づいたときに治療やトレーニングを開始するのがよいでしょう。