リン酸クリンダマイシンゲル

成分名

リン酸クリンダマイシンゲル

適応症状

<適応菌種>クリンダマイシンに感性のブドウ球菌属/アクネ菌

<適応症>ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)/敗血症/咽頭/喉頭炎/扁桃炎/急性気管支炎/肺炎/慢性呼吸器病変の二次感染/中耳炎/副鼻腔炎/顎骨周辺の蜂巣炎/顎炎

簡易説明

リン酸クリンダマイシンゲル(クリンダマイシンリン酸エステル )は、リンコマイシン系の抗生物質で、細菌の蛋白質合成を阻害し、殺菌作用を示します。
通常、化膿性炎症を伴うざ瘡(にきび)の治療に用いられます。

処方可能な診療科目

皮膚科/内科

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度
新薬の目安:ゲル35.6円 ローション35.66円
後発薬の目安:ゲル21.1円
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

ダラシンTゲル1% 2002年9月販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

ダラシンTゲル1%「佐藤製薬」/ダラシンTローション1%「佐藤製薬」/クリンダマイシン注射液300mg「武田テバファーマ」/クリンダマイシン注射液600mg「武田テバファーマ」/クリンダマイシンリン酸エステル注射液300mg「沢井製薬」/クリンダマイシンリン酸エステル注射液600mg「沢井製薬」/クリンダマイシンリン酸エステル注300mg「東和薬品」/クリンダマイシンリン酸エステル注600mg「東和薬品」/クリンダマイシンリン酸エステル注射液300mg「ニプロ」/クリンダマイシンリン酸エステル注射液600mg「ニプロ」/クリンダマイシンリン酸エステル注300mg「富士製薬工業」/クリンダマイシンリン酸エステル注600mg「富士製薬工業」/ダラシンS注射液300mg「ファイザー」/ダラシンS注射液600mg「ファイザー」/クリンダマイシン注300mg「ファイザー」/クリンダマイシン注600mg「ファイザー」/クリンダマイシン注300mgシリンジ「武田テバファーマー」/クリンダマイシン注600mgシリンジ「武田テバファーマー」

関連製品(ジェネリック)

クリンダマイシンゲル1%「武田テバファーマ」/クリンダマイシンゲル1%「シオノケミカル」/クリンダマイシンゲル1%「大興製薬」/クリンダマイシンリン酸エステルゲル1%「沢井製薬」/クリンダマイシンリン酸エステルゲル1%「岩城製薬」

効果・作用

クリンダマイシンリン酸エステルは、生体内で速やかにエステラーゼによる加水分解を受け、活性型のクリンダマイシンとなり抗菌力を発揮します。
作用機序は細菌細胞のたん白合成阻害です。
生物学的同等性試験によりアクネ菌及びブドウ球菌に対する抑制作用が行われ、人工的に惹起したアクネ菌及びブドウ球菌感染症モデルマウスにクリンダマイシンゲル1%「クラシエ」及び標準製剤(ゲル剤、1%)をそれぞれ0.2g塗布し、菌の抑制作用を比較した。その結果、両製剤ともアクネ菌及びブドウ球菌に対する抑制作用を示し、両製剤の間に有意な差は認められず、生物学的同等性が確認されました。

使用方法

【ゲル剤の場合】通常、成人はクリンダマイシン塩酸塩として1回150mg(力価)を6時間ごとに経口投与、重症感染症には1回300mg(力価)を8時間ごとに経口投与する。
小児には体重1kgにつき、1日量15mg(力価)を3~4回に分けて経口投与、重症感染症には体重1kgにつき1日量20mg(力価)を3~4回に分けて経口投与する。ただし、年齢、体重、症状等に応じて適宜増減する。
【軟膏の場合】本品の適量を1日2回、洗顔後、患部に塗布する。
【ローションの場合】本品の適量を1日2回、洗顔後、患部に塗布する。
【注射の場合】
[点滴静脈内注射]通常、成人には、クリンダマイシンとして1日600~1,200mg(力価)を2~4回に分けて点滴静注する。
通常、小児には、クリンダマイシンとして1日15~25mg(力価)/kgを3~4回に分けて点滴静注する。なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて、成人では1日2,400mg(力価)まで増量し、2~4回に分けて投与する。また、小児では1日40mg(力価)/kgまで増量し、3~4回に分けて投与する。点滴静注に際しては、本剤300~600mg(力価)あたり100~250mLの日局5%ブドウ糖注射液、日局生理食塩液又はアミノ酸製剤等の補液に溶解し、30分~1時間かけて投与する。
[筋肉内注射]通常、成人には、クリンダマイシンとして1日600~1,200mg(力価)を2~4回に分けて筋肉内注射する。
なお、症状により適宜増減して下さい。

副作用

主な副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明です。

皮膚 
(頻度不明)
つっぱり感/パリパリ感/グラム陰性菌毛嚢炎/脂性肌
過敏症
(頻度不明)
そう痒/蕁麻疹/刺激感/ヒリヒリ感/接触皮膚炎
肝臓 
(頻度不明)
AST(GOT)/ALT(GPT)/Al-P/総ビリルビンの上昇/ウロビリノーゲン陽性
その他
(頻度不明)
白血球増加/血小板増加/総コレステロール低下/尿蛋白/尿糖/消化器障害

重大な副作用
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が報告されているので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに使用を中止し、輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行って下さい。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・本剤の成分又はリンコマイシン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

使用に注意が必要な方
・抗生物質に関連した下痢又は大腸炎の既往歴のある患者[偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎が現れる恐れがあります。

・アトピー性体質の患者[重症の即時型アレルギー反応が現れる恐れがあります。]

上記にあてはまる方は、リン酸クリンダマイシンゲルを使用する事が出来ない可能性があります。
リン酸クリンダマイシンゲルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
・エリスロマイシン・・・本剤の効果が現れない
・末梢性筋弛緩剤・・・筋弛緩作用が増強
・スキサメトニウム塩化物水和物・・・筋弛緩作用が増強
・ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物・・・筋弛緩作用が増強

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
長い期間使い続けても問題はありませんか。

本剤の使用にあたっては、4週間で効果が認められない場合には使用を中止して下さい。また、炎症性皮疹が消失した場合には継続使用しないで下さい。

ゲルとローションの違いを教えて下さい。

ゲルは半固形状の塗り薬です。それほどべとつかずしっとりとした使用感があります。ローションはサッパリとした使用感の液剤です。肌が乾燥気味なら前者、あぶら性なら後者を選ぶと良いでしょう。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。