結合型エストロゲン

成分名

結合型エストロゲン

適応症状

卵巣欠落症状/卵巣機能不全症/更年期障害/腟炎(老人、小児および非特異性)/機能性子宮出血
※医師の判断で、別の病気に応用されるかもしれません(腹圧性尿失禁、骨粗鬆症など)

簡易説明

女性ホルモンである卵胞ホルモンを補充することにより、卵胞ホルモンが影響する婦人科疾患を改善します。
通常、卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、更年期障害、腟炎(老人、小児および非特異性)、機能性子宮出血の治療に用いられます。

処方可能な診療科目

産科/産婦人科/更年期外来/女性外来など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度
新薬の目安:錠剤18.6円
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1999年8月発売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリックなし

関連製品(先発薬)

プレマリン錠0.625mg【製薬メーカー:ファイザー社】
プレマリンクリーム【製薬メーカー:ワイス社】

関連製品(ジェネリック)

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効果・作用

結合型エストロゲンは、女性ホルモンとして働く「卵胞ホルモン薬」です。閉経前後に少量を用いることで、更年期障害にともなう不快な症状が改善されます。とくに、のぼせや発汗など血管運動神経症状に効果が高いです。
また、泌尿生殖器の萎縮にともなう膣の乾燥感や尿失禁にも有効です。さらに、長期に続けることで骨粗鬆症の予防効果も期待できます。
おもに更年期障害の治療に用いられていますが、卵巣欠落症状や卵巣機能不全症、さらには腟炎や機能性子宮出血(器質的に異常のない予定外の子宮出血)に対する適応もあります。
正式な適応症ではありませんが、腹圧性尿失禁や骨粗鬆症の治療に応用されることがあるかもしれません。

使用方法

【錠剤の場合】
結合型エストロゲンとして、1日0.625~1.25mgを経口投与する。
能性子宮出血又は膣炎に対しては、結合型エストロゲンとして1日0.625~3.75mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

【クリームの場合】
▼萎縮性膣炎、外陰萎縮症
通常、周期的に3週間治療し1週間休むというサイクルで治療を行ってください。
一般に、0.5gから開始し、状況に応じて0.5~2gの範囲で使用量を調整する。
1日0.5~2gを膣内または局所に塗布する。
3~6ヶ月の間隔で治療を一時中断するか適宜増減する。
▼更年期による中等から重度の性交疼痛症、外陰および膣萎縮
通常、週に2回継続的に使用するか、周期的に使用してください。
※どちらの場合も1日の使用回数は1回までにしてください。

副作用

■結合型エストロゲンの主な副作用
【錠剤】
浮腫/呼吸困難/ナトリウム貯留/体液貯留/体重増加/帯下増加/不正出血/経血量変化/乳房痛/乳房緊満感/過敏症など
【クリーム】
頭痛/感染症/腹痛/背痛/膣炎/不正出血/胃痙攣/腹部膨満/吐き気/嘔吐/脱毛/体液うっ滞/膣内イースト菌感染症/灼熱感/ヒリヒリ感/そう痒(プレマリン膣クリーム挿入による)

結合型エストロゲンには、副作用が起こる可能性があります。
結合型エストロゲンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

■結合型エストロゲンの副作用(重度)
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
血栓症/血栓塞栓症/四肢血栓塞栓症/肺血栓塞栓症/心血栓塞栓症/脳血栓塞栓症/網膜血栓塞栓症/下肢疼痛/下肢浮腫/突然の呼吸困難/息切れ/胸痛/中枢神経症状/眩暈/意識障害/四肢麻痺/急性視力障害など

■上記以外の副作用
発疹/蕁麻疹/血管浮腫/腹痛/悪心/嘔吐/食欲不振/膵炎/皮膚色素沈着/脱毛/頭痛/肝機能障害/AST上昇/ALT上昇/AlP上昇/血圧低下など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■結合型エストロゲンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(プレマリン錠0.625mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼プレマリン錠0.625mgの有効成分
結合型エストロゲン
▼プレマリン錠0.625mgの添加物
・乳糖水和物
・第三リン酸カルシウム
・結晶セルロース
・粉末セルロース
・ヒプロメロース
・ステアリン酸マグネシウム
・白糖
・ヒドロキシプロピルセルロース
・マクロゴール400
・酸化チタン
・ポリソルベート80
・カルナウバロウ

【使用に注意が必要な方】
・肝障害のある患者
・子宮内膜症のある患者
・子宮筋腫のある患者
・心疾患・腎疾患のある患者、又はその既往歴のある患者
・てんかんの患者
・糖尿病患者
・手術前4週以内又は長期臥床状態の患者
・思春期前の少女
・乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
・全身性エリテマトーデスの患者
・片頭痛の患者など

【使用出来ない方】
・エストロゲン依存性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者
・乳癌の既往歴のある患者
・血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者
・動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性
・重篤な肝障害のある患者
・診断の確定していない異常性器出血のある患者
・未治療の子宮内膜増殖症のある患者

上記にあてはまる方は、結合型エストロゲンを使用する事が出来ない可能性があります。
結合型エストロゲンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

【併用注意薬】
・イプリフラボン
エストロゲン作用(帯下、不正出血、経血量の変化等)が増強する可能性がある。
・血糖降下剤
グリベンクラミド/グリクラジド/アセトヘキサミド等
血糖降下剤の作用が減弱することがあるので、併用する場合には血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意すること。
・副腎皮質ホルモン
プレドニゾロン等
これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
プレマリン錠0.625mgを服用することによってむくみのような症状はありますか。

プレマリン錠0.625mgは「血栓症」がある方は絶対に使用しないでください。
血栓症とは、血管内に血の塊が出来て詰まることです。 詰まった身体の個所が頭なら脳溢血、心臓なら心臓疾患などの命に関わることもありえます。 プレマリン錠の副作用で気を付ける血栓症で、足の痛みというのもあり、足が太くむくむと危険です。
長時間飛行機に乗って起きるエコノミー症候群と同じで膝下が膨れ上がったり、手足のしびれが起きたりするのが前兆です。 最終的に怖いのは出来た血栓が脳や心臓に運ばれて最悪の血管破裂を引き起こす可能性です。

体重は、増加しますか?

太るのは副作用ではなく黄体ホルモンが基礎体温を上げることで妊娠したと体が勝手に錯覚するせいです。
体が休まるように、脂肪を沢山蓄えるようにと危機感を感じて食欲が増えて体重の増加に繋がります。
低用量ピルも同じようになり、体内での女性ホルモンのバランスの崩壊が原因です。
プレマリン単独で服用している場合は、太るとか眠気の副作用が起きないはずですが、子宮内膜の病気が怖いので自身で判断しないようにして下さい。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。