ゴナドレリン酢酸塩

成分名

ゴナドレリン酢酸塩

適応症状

下垂体LH分泌機能検査
ゴナドトロピン単独欠損症の視床下部性性腺機能低下症
視床下部器質性障害の視床下部性性腺機能低下症
成長ホルモン分泌不全性低身長症<ゴナドトロピン分泌不全を伴う>の視床下部性性腺機能低下症

簡易説明

ゴナドレリン酢酸塩は、2つの目的で使用されています。
1つ目は、下垂体が正常にLH(黄体化ホルモン)を分泌するかどうかを確認するための検査に使用される注射液です。
2つ目は、視床下部-下垂体-性腺軸を正常化することによって、性腺機能を回復させる効果があります。具体的には、脳下垂体からLH(黄体形成ホルモン)やFSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌を増加させ、卵巣や精巣からの性ホルモンや精子の分泌を刺激することで、性腺機能を正常化します。主に、成長ホルモン分泌不全性低身長症など、視床下部性性腺機能低下症の治療に使用されてます。

処方可能な診療科目

内科/産婦人科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1管あたりの目安:0.1mg3512円(薬価)
薬代1管あたりの目安:1.2mg20170円/2.4mg38237円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月:1975年10月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

LH-RH注0.1mg「タナベ」【製薬メーカー:全てニプロESファーマ】
ヒポクライン注射液1.2/2.4【製薬メーカー:全てニプロESファーマ】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

ゴナドレリン酢酸塩は、2つの目的で使用されてます。1つ目は「下垂体LH分泌機能検査」で使う注射液。2つ目は、成長ホルモン分泌不全性低身長症など、視床下部性性腺機能低下症の治療に使用されてます。

▼症状に対しての効果作用
≪視床下部器質性障害≫
視床下部からのLHおよびFSHの分泌不全により、性腺機能が低下している場合に有効。ゴナドレリン酢酸塩注射液の投与によって、性腺刺激ホルモンの分泌が促進され、卵巣および精巣の機能が回復する可能性がある。
≪ゴナドトロピン単独欠損症≫
生殖機能に必要なLHおよびFSHが不足している状態に対して有効。ゴナドレリン酢酸塩注射液の投与によって、LHおよびFSHの分泌が促進され、卵巣および精巣の機能が回復する可能性がある。
≪成長ホルモン分泌不全性低身長症≫
成長ホルモンの分泌が不十分なために生じる低身長に対して有効。ゴナドレリン酢酸塩注射液の投与によって、成長ホルモンの分泌が促進され、身長の増加が期待される。ただし、本剤は成長ホルモン製剤と併用される場合が多く、個別の治療方針に従う必要がある

▼下垂体LH分泌機能検査の詳細
≪正常反応≫
正常人では、投与後30分で血中LH値がピークに達し、ラジオイムノアッセイによる血中のそれは30mIU/mL以上になります。
投与後30分の血中LH値だけで十分な判定ができないと考えられる場合は、投与後経時的に測定し、判定することが望ましいです。
判定に当たっては、以下の点を考慮することが望ましいです。
皮下・筋肉内注射時の血中LH反応は、静脈内注射時のそれより低いと考えられます。
排卵期の女性は投与前血中レベル及び投与後の血中LH反応が高く、小児では低いです。

▼作用機序
下垂体前葉を刺激してゴナドトロピン(LH、FSH)の分泌を促進します。これにより、性ホルモンの産生・分泌を促し性腺機能の低下を改善します。

使用方法

【LH-RH注0.1mg「タナベ」の場合】
通常成人には、1回本剤1管を静脈内、皮下又は筋肉内に注射してください。
静脈内注射の場合は、生理食塩液、ブドウ糖注射液あるいは、注射用水5~10mLに混じて、少しづつ注射してください。

【ヒポクライン注射液の場合】
ゴナドレリン酢酸塩として、通常1回10~20μgを2時間間隔で1日12回皮下投与する
なお、12週間投与し、血中ゴナドトロピンの上昇がみられないあるいは性ホルモンの上昇がみられない場合は投与を中止してください。

副作用

主な副作用
月経早期発来、過敏症、発赤、発疹、AST上昇、ALT上昇

重大な副作用
ショック、下垂体卒中、頭痛、視力障害、視野障害

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
妊婦/授乳者
原発性性腺機能低下症
子宮内膜癌
前立腺癌
乳癌
アンドロゲン依存性悪性腫瘍
エストロゲン依存性悪性腫瘍

使用に注意が必要な方
高齢者
原発性性腺機能低下症
子宮内膜症
子宮筋腫
前立腺肥大
乳房レントゲン像に異常
乳房結節
乳癌
乳腺症
乳癌家族素因が強い
未治療の子宮内膜増殖症

上記にあてはまる方は、ゴナドレリン酢酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ゴナドレリン酢酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ゴナドレリン酢酸塩に関する
よくある質問
注射する箇所での注意点ありますか?

皮下、筋肉内投与により、注射部位に疼痛を訴えることがある。

添付文書LH-RH注0.1mg「タナベ」

【上記引用元:ニプロESファーマ株式会社】

投与した際の注意点はなんですか。

皮下又は筋肉内に投与する場合には、神経及び血管を避けて慎重に投与すること。なお、幼小児においては、特に注意すること。

添付文書LH-RH注0.1mg「タナベ」

【上記引用元:ニプロESファーマ株式会社】

参考元一覧

添付文書LH-RH注0.1mg「タナベ」【ニプロESファーマ株式会社】

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