成分名 |
カベルゴリン |
適応症状 |
パーキンソン病、乳汁漏出症、高プロラクチン血性排卵障害、高プロラクチン血性下垂体線腫、産褥性乳汁分泌抑制、男性の早漏など |
簡易説明 |
カベルゴリンは、主にパーキンソン病の治療に用いられるお薬です。 ふるえやこわばりを改善し、体の動作をよくします。その他にも、乳汁漏出症、高プロラクチン血性排卵障害、高プロラクチン血性下垂体線腫、産褥性乳汁分泌抑制、男性の早漏などの症状にも用いられます。 脳内のドパミンの働きをを高め、神経の働きを活発にする作用があります。 |
処方可能な診療科目 |
神経内科、内分泌内科、産婦人科、内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1,000円~5,000円(保険により3割負担の場合)
薬代1錠あたりの目安:0.25㎎約40円~70円(薬価)
※病院によって差ががあります。また、薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1999年8月販売開始:カバサール錠0.25mg、1.0mg(ファイザー)新薬
2007年7月販売開始:カベルゴリン錠0.25mg、1.0mg(サワイ)ジェネリック |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
カバサール錠0.25mg、1.0mg※製薬メーカー:ファイザー |
関連製品(ジェネリック) |
カベルゴリン0.5mg/カベルゴリン錠0.25mg、1.0mg※日医工、サワイ、タナベ、他各社より |
効果・作用 |
脳内のドパミンの働きをを高め、神経の働きを活発にする作用があります。より具体的には、以下の2つの作用があると言えます。
■ドパミン受容体刺激作用】
パーキンソン病では、脳内のドパミン系の神経の働きが悪くなり、手足のふるえ、こわばり、体の動作が不自由になるといった症状がでてきます。時間とともに徐々に悪化し、進行すると日常生活にも大きな支障となります。
このお薬は、ドパミン系の神経に働きかけ、そのようなパーキンソン病の症状を改善します。効果発現はやや緩慢ですが、十分な維持量により安定した効果が期待できます。発症初期には単独で、進行期にはレボドパ製剤と併用することが多いです。
■プロラクチン分泌抑制作用】
ホルモンの一種「プロラクチン」は産後に母乳を出したり、排卵を止める役わりをしています(授乳中に妊娠しないように)。ところが、産後でもないのに多量のプロラクチンが分泌されてしまうことがあります。「高プロラクチン血症」です。排卵が止まり不妊の原因にもなります。
このお薬には、プロラクチンの分泌をおさえる作用があります。高プロラクチンが原因の排卵障害や無月経、乳汁漏出症などに有効です。また、高プロラクチンをともなう下垂体腺腫をおさえる働きもあります。 |
使用方法 |
■パーキンソン病
通常、成人にはカベルゴリンとして1日量0.25mgから始め、2週目には1日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量を定めるが、最高用量は1日3mgとする。いずれの投与量の場合も1日1回朝食後経口投与する。
■乳汁漏出症・高プロラクチン血性排卵障害・高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)
通常、成人には1週1回(同一曜日)就寝前経口投与とし、カベルゴリンとして1回量0.25mgから始め、以後臨床症状を観察しながら、少なくとも2週間以上の間隔で1回量を0.25mgずつ増量し、維持量(標準1回量0.25縲鰀0.75mg)を定める。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1回量の上限は1.0mgとする。
■産褥性乳汁分泌抑制
通常、成人にはカベルゴリンとして1.0mgを胎児娩出後に1回のみ食後に経口投与する。 |
副作用 |
【主な副作用】
嘔気、悪心、食欲不振、胃部不快感、口渇、嘔吐、便秘、下痢、胃もたれ感、CK上昇、CPK上昇
【重大な副作用】
幻覚、妄想、失神、譫妄、錯乱、悪性症候群、Syndrome malin、高熱、意識障害、高度筋硬直、不随意運動、血清CK上昇、血清CPK上昇、間質性肺炎、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音異常、捻髪音、胸膜炎、胸水、胸膜線維症、肺線維症、心膜炎、心嚢液貯留、胸痛、浮腫、呼吸器症状、心臓弁膜症、心雑音、心雑音増悪、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限、心臓弁狭窄、心臓弁膜病変、後腹膜線維症、背部痛、下肢浮腫、腎機能障害、突発的睡眠、肝機能障害、黄疸、AST上昇、ALT上昇、狭心症、肢端紅痛症
【上記以外の副作用】
口内炎、腹痛、胃痛、胸やけ、胃炎、ふらつき、傾眠、興奮、不眠、不安、抑うつ、徘徊、精神症状、眩暈、頭重感、頭痛、ジスキネジー、睡眠時ミオクローヌス、神経症状、攻撃性、病的性欲亢進、病的賭博、起立性低血圧、血圧低下、立ちくらみ、動悸、高血圧、胸部不快感、指血管攣縮、息苦しさ、赤血球数減少、血色素量減少、ヘマトクリット値減少、血小板数減少、白血球数減少、白血球数増加、過敏症、発疹、顔のほてり、ほてり、そう痒、紅斑、顔面浮腫、蕁麻疹、排尿障害、尿失禁、倦怠感、総コレステロール上昇、筋肉痛、発汗、脱毛、下肢痙攣、無力症、むかつき、眠気、いらいら感、うつ病、異常感覚、トリグリセリド上昇、ざ瘡、乳房痛、一過性半盲、血小板数増加、鼻血
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
【使用に注意が必要な方】
・肝臓に高度の障害のある方、または過去に肝臓に高度の障害があった方
・胸膜炎、胸水、胸膜線維症、肺線維症、心膜炎、心嚢液貯留、後腹膜線維症と診断された方、または過去にこれら症状になったことのある方
・消化性潰瘍や消化管出血のある方、または過去に消化性潰瘍や消化管出血になったことがある方
・レイノー病の方
・精神病の方、または過去に精神病になったことがある方
・低血圧症の方
・心血管に重篤な障害のある方、または過去に心血管に重篤な障害があった方
・下垂体腫瘍が大きくなり、明らかな視力障害などの方
・妊婦または妊娠している可能性のある人、授乳中の方
・高齢の方
・プロラクチン産生下垂体腺腫が高度に浸潤している方
【使用が出来ない方】
・過去に麦角製剤で過敏な反応を経験したことがある方
・心エコー検査により、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限およびこれらに伴う狭窄(きょうさく)等の心臓弁膜の病変が確認された方、または過去にこれら症状になったことのある方
・妊娠中毒症の方
・産褥期高血圧の方
・妊婦・産婦・授乳婦
上記にあてはまる方は、カベルゴリンを使用する事が出来ない可能性があります。 カベルゴリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
以下の種類の薬と併用する場合は、注意が必要です。
1.血圧降下剤
血圧降下作用を増強することがある。
2.ドパミン拮抗剤
(フェノチアジン系薬剤、ブチロフェノン系薬剤、メトクロプラミド等)
相互に作用を減弱するおそれがある。
3.マクロライド系抗生物質(クラリスロマイシン)
マクロライド系抗生物質のCYP3A4阻害作用により、本剤の副作用が増強する可能性がある。
これらの他にも、併用を注意すべき薬があると思われます。他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。 |
よくある質問 |
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