エストラジオール

成分名

エストラジオール

適応症状

のぼせ/汗/冷え/動悸/頭痛/めまい/肩こり/腰痛/不眠/イライラ/更年期障害/月経不順/月経過多/無月経/月経痛/機能性不妊症/老年性腟(ちつ)炎

簡易説明

更年期障害にともなう不快な症状を改善します。
とくに、のぼせや発汗など血管運動神経症状に効果が高くまた、泌尿生殖器の萎縮にともなう膣の乾燥感や尿失禁にも有効で、更に長期に続けることで骨粗鬆症の予防効果も期待できます。

処方可能な診療科目

婦人科/内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
ジェルタイプ1本(80g)2400円
エストラーナテープ1枚 600円

厚生労働省による認可、または発売年月日

ジェルタイプ2007年8月9日販売開始
エストラーナテープ2015年6月販売開始
ディビゲル2007年9月販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリック無し

関連製品(先発薬)

オエストロジェル、エストラーナテープ、ディビゲル、ル・エストロジェル

関連製品(ジェネリック)

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効果・作用

エストラジオールとはエストロゲンの一種です。
脊椎(せきつい)動物の雌の卵巣から分泌されるステロイドホルモンで、女性ホルモン(エストロゲン、卵胞ホルモン)の代表的なものです。
その分泌量は月経周期に伴って変動を示し、妊婦では大量に分泌されます。
エストロゲンとは【エストラジオール】を含む3種類のホルモンから構成されており、その中でもエストラジオールは最も強い生理活性を持つ卵胞ホルモン(発情ホルモン)の代表的なもので、女性ホルモン剤として広く用いられており、おもに更年期障害の治療に用います。
1935年アメリカの生化学者ドイジーがブタの卵巣から発見し、このほか胎盤、妊婦尿などから検出されます。
雌の生殖腺(せん)を発達させ、二次、三次性徴を表すが、とくに哺乳(ほにゅう)類では発情をおこさせます。
一般に女性ホルモンとして発売されているものは17β-エストラジオール、またはこの誘導体であり、卵巣や子宮の発育不全をはじめ、更年期障害、月経不順、月経過多、無月経、月経痛、機能性不妊症、老年性腟(ちつ)炎などに用いられ、いわゆる女性ホルモン補充療法(HRT)として広く用いられています。

使用方法

【エストラーナテープ】
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。

【ディビゲル】
通常、成人に対しディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)1包(1.0g)を1日1回左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、約400cm2の範囲に塗布する。

【ル・エストロジェル】
通常、成人に対しル・エストロジェル2プッシュ(1.8g、エストラジオールとして1.08mg含有)を1日1回、両腕の手首から肩までの広い範囲に塗擦する。
なお、症状に応じて、適宜減量する。減量する場合は、ル・エストロジェル1プッシュ(0.9g、エストラジオールとして0.54mg含有)を1日1回、両腕の手首から肩までの広い範囲に塗擦する。

【エストラジオール錠】
通常,成人に対しエストラジオールとして 1 日 1 回0.5mgを経口投与する。
なお増量する場合は、エストラジオールとして1日1回1.0mgを経口投与することができる。

【オエストロジェル】
1日1回、ジェルを適量手に取って塗布する。(塗布する部位は、肩から手首までの腕のみで、それ以外の部分への塗布は厳禁で、塗布後、手を洗い塗布部分を他の人には触られないようにする必要があり。)

副作用

エストラジオールの副作用
副作用で多いのは、乳房の張りや痛み、生理予定外の出血、吐き気や嘔吐などですが、これらの症状は2~3カ月すると身体が順応し軽減されますので心配いりません。
もし改善されない場合は早めに医師に相談してください。
その他、使用部位の皮膚発赤やかゆみも多いほうです。(テープは毎回貼る場所を変えるようにしましょう)
長期間のホルモン補充療法により、乳がんの発現リスクが少し高まる可能性があります。

重い副作用
アナフィラキシー、発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳き込む、ゼーゼー息苦しい静脈血栓症、肺塞栓症、手足(特にふくらはぎ)の痛み・はれ・むくみ・しびれ、爪の色が紫、突然の息切れ、深呼吸で胸が痛い、急な視力低下、視野が欠ける、目が痛む等があります。

その他
乳房不快感、乳房が張る、乳房痛、予定外の性器出血、下腹部痛、帯下、吐き気、吐く、食欲不振、腹部膨満、腹痛、貼付または塗布部位の皮膚症状(発赤・かゆみ、かぶれ)

その他にも報告された副作用があります、身体の調子がおかしい感じた場合は処方医・薬剤師にご相談下さい。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方
・原因不明の性器出血があるなら、子宮がんでないことを確認したうえで使用する必要があります。
・子宮筋腫、子宮内膜症、乳がん既往・家族歴、乳房結節、乳腺症、高血圧、心臓病、腎臓病、肝臓病、糖尿病、片頭痛、てんかん、全身性エリテマトーデス、手術前、寝たきり、長期に体を動かせない状態にある人など。

使用できない方
・血栓性静脈炎や心筋梗塞など、血栓性疾患のある方。
・卵胞ホルモンによって悪化する乳がんや子宮がんがある方。
・血栓性静脈炎、肺塞栓症、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、乳がん、子宮内膜がん、未治療の子宮内膜増殖症、重い肝臓病、妊娠中の方。
・エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]。
・乳癌の既往歴のある患者。
・未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]。
・血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[卵胞ホルモン剤は凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。]。
・動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者(「8.その他の注意」の項参照)。
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)。
・重篤な肝障害のある患なんですか者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。]。
・診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]。
・ポルフィリン症で急性発作の既往歴のある患者。

上記にあてはまる方は、エストラジオールを使用する事が出来ない可能性があります。
エストラジオールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬はないですが、併用注意薬はあります。
リファンピシン/抗てんかん剤/フェノバルビタール/フェニトイン/カルバマゼピン/HIV逆転写酵素阻害剤/エファビレンツ/セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品/ステロイドホルモン/プロテアーゼ阻害剤/リトナビル/ネルフィナビル等
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

エストラジオールに関する
よくある質問
エストラジオールとは何ですか?

エストロゲンという卵巣から分泌されるホルモンの一種です。

エストラジオール(エストロゲン)値とは何ですか?

測定することによって、卵巣機能の状態や更年期・閉経の可能性などがわかります。不妊症診療では排卵を予知するために検査します。

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