ムコ多糖体多硫酸エステル・ヘパリン類似物質

成分名

ムコ多糖体多硫酸エステル

適応症状

血栓性静脈炎(痔核を含む)/血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)/凍瘡/肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防/進行性指掌角皮症/皮脂欠乏症/外傷(打撲/捻挫/挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎/筋性斜頸(乳児期) など

簡易説明

ムコ多糖体多硫酸エステル(ヘパリン類似物質)は一般にヒルドイドの名前でよく知られている、皮膚疾患や炎症に塗り薬として用いられる薬です。
保湿性が高く、血行を促進する効果があるため『究極のアンチエイジング』とも言われ、美容目的に処方を求める人も多くいました。
しかし、2018年1月24日に厚生労働省が「疾病の治療以外を目的としてもの(美容目的など)については、保険給付の対象外である旨を明確化する」という改定案を中央医療協議会に提出された為、美容が使用目的の場合は保険が適用されなくなりました。

処方可能な診療科目

内科/皮膚科 など

健康保険の適応

疾病の治療目的のみ健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

薬代の目安:22.20円/g(ゲルタイプ以外)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1996年7月販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

ヒルドイドソフト軟膏0.3%【製薬メーカー:マルホ】

関連製品(ジェネリック)

ヒルドイドクリーム/ヒルドイドジェル/ヒルドイドソフト軟膏/ヒルドイドローション/ヒルドイドフォーム/ビーソフテン

効果・作用

ヘパリン類似物質は、フィブリノーゲンの作用抑制によって血液凝固阻止作用を持っています。
また、構成物質であるムコ多糖類が強い水分吸着力を持っているため、高い保湿性を示します。
タンパク質分解酵素やヒアルロニダーゼの活性を抑制すると同時に局所の血行、リンパ流を亢進しますので、抗炎症作用も有しています。
これらの効果により、様々な炎症および皮膚疾患などの疾病治療に用いられます。
高い保湿性を有しているため、美容クリームなどに使用される場合もあります。

使用方法

通常、1日1~数回症状により適量を、塗擦又はガーゼ等にのばし、潰瘍やびらん面、眼などへの直接塗擦を避けるように貼付します。

副作用

【主な副作用】
皮膚刺激感、掻痒、発赤、発疹等の過敏症

重篤な副作用の発生率は低いですが、異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
使用に注意が必要な方
使用出来ない方

【使用に注意が必要な方】
・妊婦[妊娠中の投与に関する安全性は確立していません]

【使用が出来ない方】
・本剤に対しアレルギーをお持ちの方
・血友病、紫斑病、血小板減少症等の出血性血液疾患の方[血液凝固抑制作用を有するため、出血を助長する恐れがあります]

上記にあてはまる方は、ムコ多糖体多硫酸エステルを使用する事が出来ない可能性があります。
ムコ多糖体多硫酸エステルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

該当資料なし
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ヒルドイド(ムコ多糖体多硫酸エステル)を美容目的に使うのは違法なのでしょうか?

違法ではありません。2018年1月24日に厚生労働省が提出した改定案には、「疾病の治療以外を目的としてもの(美容目的など)については、保険給付の対象外である旨を明確化する」とあり、美容目的の使用を禁じるものではありません。

ヒルドイドを病院で処方してもらうことはできなくなるのでしょうか?

ヒルドイドを必要とする、皮膚疾患などの患者には今まで通り処方してもらえます。また病院によっては、保険が適用されず高額になりますが、美容目的に処方してくれる所もあるようです。

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