成分名 |
クロルマジノン酢酸エステル |
適応症状 |
無月経
月経周期異常(稀発月経、多発月経)
月経量異常(過少月経、過多月経)
月経困難症
機能性子宮出血
卵巣機能不全症
黄体機能不全による不妊症
前立腺肥大症
前立腺癌 |
簡易説明 |
黄体ホルモンを補うお薬です。婦人科領域で用いるほか、高用量製剤を男性の前立腺肥大症や前立腺がんの治療に使います。
合成黄体ホルモン薬で、天然の黄体ホルモンに近い自然な作用を示します。
高用量製剤「プロスタール」等は、抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)として、男性の前立腺肥大症や前立腺がんの治療に古くから用いられています。 |
処方可能な診療科目 |
泌尿器科/婦人科/内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1000円~5000円程度
先発薬プロスタール錠25mg 1錠あたり 49.1円(薬価)
先発薬徐放錠50mg 1錠あたり92.2円(薬価)
後発薬25mg 1錠あたり 9.80円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1981年 9月【発売開始年月日】 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
プロスタール錠25【製薬メーカー:あすか製薬=武田】
プロスタールL錠50mg【製薬メーカー:あすか製薬=武田】
ルトラール錠2mg【製薬メーカー:富士製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
クロルマジノン酢酸エステル錠25mg「タイヨー」
クロルマジノン酢酸エステル錠25mg「YD」
クロルマジノン酢酸エステル錠25mg「日医工」
クロルマジノン酢酸エステル錠25mg「KN」
クロルマジノン酢酸エステル錠25mg「日新」
サキオジール錠25mg「武田テバ薬品」
プロスタット錠25mg「日本新薬」
ロンステロン錠25mg「日本新薬」 |
効果・作用 |
【高用量製剤25mg・50mgの場合】
クロルマジノン(プロスタール)は、アンチアンドロゲン作用により、肥大した前立腺を縮小させ、排尿困難、残尿感、頻尿などの症状を取り除き、細胞の増殖を抑制します。通常、前立腺肥大症や腫瘍、前立腺癌の治療に用いられます。
前立腺が肥大することで排尿障害が起きます。そのため、前立腺を小さくすることにより前立腺肥大症の症状を改善させることができます。
またクロルマジノンは、前立腺癌の治療薬として用いられることもあります。
前立腺は生殖器の一つであり男性にしか存在しない器官になります。
前立腺は男性ホルモンの作用が深く関係し、男性ホルモンが作用することによって前立腺が肥大していきます。
前立腺に作用する男性ホルモンの働きを弱めることにより、前立腺を縮小します。男性ホルモンの作用の阻害薬としてクロルマジノン酢酸エステルは、前立腺肥大症の治療薬に使用されます。
抗がん剤として利用する場合、前立腺肥大症の時よりも高用量での使用になります。
前立腺の肥大化に男性ホルモンが大きく関わっているように、前立腺がんにも男性ホルモンの作用が関わっています。
男性ホルモンが作用することで前立腺がんが大きくなっていきます。そこで、男性ホルモンの働きを抑えることによって、前立腺がんの進行を遅らせることが可能になります。
したがって、クロルマジノンは、抗アンドロゲン作用により前立腺がんを治療することができます。
作用する場所や、メカニズムなどは同じですが、クロルマジノンは、投与量によって前立腺肥大症の治療薬になったり、前立腺がんの治療薬にもなります。
なお、クロルマジノン(プロスタール)は、日本で最初の口から服用できる抗アンドロゲン薬となります。
【低用量2mgの場合】
黄体ホルモンとして作用し、黄体ホルモンの不足やホルモンバランスのくずれで起こる様々な症状を改善します。
通常、無月経、生理不順、月経困難症、機能性子宮出血、黄体ホルモンの不足による不妊症などの治療に用いられます。
黄体ホルモンは、月経周期の後半や妊娠中の黄体および胎盤から分泌されるホルモンであり、卵胞ホルモンと協力して女性ホルモンとしての効果を発揮します。妊娠を維持させるためのホルモンといえます。卵胞ホルモンと同様に、服用しても分解されない合成黄体ホルモンがよく使われます。
クロルマジノン(ルトラール)は、卵巣に対して未熟な卵胞の成熟を阻止することで、排卵、月経をおこさなくする作用があります。連続服用すれば避妊の効果があります。 |
使用方法 |
【プロスタール錠25の場合】
〈前立腺肥大症〉クロルマジノン酢酸エステルとして、1回25mgを1日2回食後に経口投与する
〈前立腺癌〉クロルマジノン酢酸エステルとして、1回50mgを1日2回食後に経口投与する
なお、症状により適宜増減する
(用法及び用量に関連する注意)〈前立腺肥大症〉投与期間は16週間を基準とし、期待する効果が得られない場合には、以後漫然と投与を継続しないこと
【プロスタールL錠50mgの場合】
通常、成人にはクロルマジノン酢酸エステルとして1回50mgを1日1回食後経口投与する
(用法及び用量に関連する注意)投与期間は16週間を基準とし、期待する効果が得られない場合には、以後漫然と投与を継続しないこと
徐放錠とは、薬の成分がゆっくりと溶け出し、効果が長く続くように加工したものです。【ルトラール錠2mgの場合】
通常、成人は1日1~6錠(主成分として2~12mg)を1~3回に分けて服用します。必ず指示された服用方法に従ってください。 |
副作用 |
主な副作用
【プロスタール錠25の場合】
インポテンス/肝機能異常/浮腫/体重増加/胃部不快感/女性型乳房/過敏症/そう痒/腹痛 /中性脂肪上昇/血中FSH値低下
【プロスタールL錠50mgの場合】
インポテンス/性欲低下/過敏症/そう痒/肝機能異常/体重増加/貧血/女性型乳房/微熱/BUN上昇/クレアチニン上昇
【ルトラール錠2mgの場合】
肝機能異常/過敏症/発疹/食欲不振/悪心/嘔吐/下痢/腹痛/不正出血/子宮破綻出血/子宮点状出血
重大な副作用
【プロスタール錠25の場合】
劇症肝炎/悪心/嘔吐/食欲不振/全身倦怠感/糖尿病/糖尿病悪化/高血糖/昏睡/ケトアシドーシス /うっ血性心不全/血栓症/脳血栓症/心血栓症/肺血栓症/四肢血栓症/肝機能障害 /黄疸
【プロスタールL錠50mgの場合】
うっ血性心不全/劇症肝炎/悪心/嘔吐/食欲不振/全身倦怠感/糖尿病/ 糖尿病悪化/高血糖 /昏睡/ケトアシドーシス/血栓症/脳血栓症/ 心血栓症/肺血栓症/四肢血栓症/肝機能障害 /黄疸
【ルトラール錠2mgの場合】
血栓症/脳血栓症/心血栓症/四肢血栓症
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
■クロルマジノン酢酸エステルの注意すべき副作用
【プロスタール錠25の場合】
インポテンス/肝機能異常/浮腫/体重増加/胃部不快感/女性型乳房/劇症肝炎/悪心/嘔吐 /食欲不振
【プロスタールL錠50mgの場合】
インポテンス/性欲低下/過敏症/そう痒/肝機能異常/体重増加/貧血/女性型乳房/微熱/うっ血性心不全
【ルトラール錠2mgの場合】
肝機能異常/過敏症/発疹/食欲不振/悪心/ 嘔吐/下痢/腹痛/不正出血/子宮破綻出血
■その他の副作用
【プロスタール錠25の場合】
LH値低下/テストステロン値低下/プロラクチン値上昇/倦怠感/性欲低下/発疹/BUN上昇/クレアチニン上昇/動悸/心悸亢進/胸内苦悶/息切れ/貧血/便秘/下痢/口渇/頭痛/眠気/頻尿/尿道不快感/下腹部痛/脱毛/微熱/発汗/肥満
【プロスタールL錠50mgの場合】
心悸亢進/胸内苦悶/便秘/下痢/腹痛/頭痛/眠気/尿道不快感/下腹部痛/中性脂肪上昇/血中FSH値低下/LH値低下/テストステロン値低下/プロラクチン値上昇/肥満/倦怠感/発疹/浮腫/動悸/息切れ/胃部不快感/口渇/頻尿/脱毛/発汗
【ルトラール錠2mgの場合】
経血量変化、下腹部痛、乳房緊満感、乳房痛、頭痛、浮腫、体重増加、眠気、倦怠感
【使用に注意が必要な方使用できない方】
■クロルマジノン酢酸エステルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(プロスタール錠25㎎の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼プロスタール錠25㎎の有効成分
1錠中 日局クロルマジノン酢酸エステル 25mg
▼プロスタール錠25㎎の添加物
乳糖水和物/トウモロコシデンプン/カルメロースカルシウム/タルク/ステアリン酸マグネシウム
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・重篤な肝疾患
・重篤な肝障害
使用に注意が必要な方 【使用に注意が必要な方】
・心疾患
・腎疾患
・糖尿病
【慎重投与】
・高齢者
上記にあてはまる方は、クロルマジノン酢酸エステルを使用する事が出来ない可能性があります。 クロルマジノン酢酸エステルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
メドロキシプロゲステロン酢酸エステル
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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