成分名 |
メチルテストステロン |
適応症状 |
・男子性腺機能不全
・類宦官症
・造精機能障害による男子不妊症
・末期女性性器癌の疼痛緩和
・手術不能の乳癌 |
簡易説明 |
メチルテストステロンはヒトの主要な男性ホルモンであるテストステロンを体内に吸収しやすいようアルキル化したホルモン製剤です。注射剤が開発されてから飲み薬は一般的ではなくなり、現在の日本でも処方されるケースは少なくなりました。男子性腺機能不全などの男性疾患だけではなく、乳がんなどの女性疾患の治療にも使用されます。 |
処方可能な診療科目 |
現在販売中止となっているため処方されていません。 |
健康保険の適応 |
現在販売中止となっているため処方されていません。 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
現在販売中止となっているため処方されていません。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1952年1月発売 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
エナルモン錠25mg【製薬メーカー:あすか製薬】(販売中止) |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
メチルテストステロンはヒトの主要な男性ホルモンであるテストステロンを体内に吸収しやすいようアルキル化したホルモン製剤です。
テストステロンは肝臓で代謝を受けてしまう特徴がありましたが、アルキル化によって経口投与が可能となりました。
テストステロンは男性化作用を強めますが、メチルテストステロンはさらに強い男性化作用を持つとされています。少量の使用では睾丸の精細管に作用して造精機能を促進し、高用量の使用では下垂体に作用して造精機序を抑制します。投与中止をすると、それまで抑えられていた症状が悪化してしまうリバウンド現象が起こり、投与前より高い精子濃度が得られるため、男子不妊症にも有効とされています。
また、テストステロンには女性ホルモンのエストロゲンの働きを抑制する働きがあります。過剰にエストロゲンが増加してしまうことが乳がんの原因の1つとして考えられていますが、メチルテストステロを投与することでエストロゲンの抑制が期待されます。そのため、エストロゲン依存性の乳がんにも有効とされています。
動物での試験ですが薬効を裏付ける成績として、精子形成を促進する・去勢ニワトリの鶏冠を肥大発育させる・ 去勢雄性動物の前立腺,精嚢等の副性器の萎縮を回復されることが認められています。 |
使用方法 |
使用用途に合わせて、服用する用量が異なりますが、
症状に応じて増やしたり、減らしたりすることが可能です。
男子性腺機能不全、類宦官症の場合、1日20〜50mgを経口投与します。
造精機能障害による男子不妊症の場合、 1日50mgを無精子症になるまで経口投与します。
末期女性性器癌の疼痛緩和,手術不能の乳癌の場合、1日50〜200mgを経口投与します。 |
副作用 |
主な副作用
頻度不明ですが、過敏症状や脱毛・多毛、月経異常、食欲不振が見られることがあります。
項目別の発生状況は以下の通りです。
過敏症・・過敏症状
肝臓・・黄疸、肝機能検査値の異常
内分泌(女性に起こるもの)・・回復しがたい嗄声、多毛、色素沈着、月経異常、陰核肥大、性欲亢進、ざ瘡
内分泌(男性に起こるもの)・・陰茎肥大、持続性勃起、特に大量継続投与により精巣萎縮・精子減少・精液減少等の精巣機能抑制
消化器・・悪心、嘔吐、食欲不振等
精神神経系・・多幸症状
皮膚・・脱毛、皮膚色調の変化(紅斑等)等
症状が出た場合には早めに医療機関を受診してください。
また、男性に投与する場合には,定期的に前立腺の検査を行ってください。
女性に投与する場合には,変声の可能性のあることを事前にお伝えしておき,投与後は十分に症状を観察してください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・前立腺癌等のアンドロゲン依存性悪性腫瘍及びその疑いのある方は、腫瘍が悪化する恐れがあるため使用できません。
・肝障害のある方は、代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため使用できません。
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性は使用できません。
禁忌ではありませんが、慎重に投与いただく必要のある方は以下の通りです。
・前立腺肥大のある方は、前立腺肥大が増大する恐れがあるため慎重に投与してください。
・心疾患,腎疾患を患っている方、または以前患ったことのある方は症状が悪化する恐れがあるため慎重に投与してください。
・癌が骨に転移している方は高カルシウム血症があらわれるおそれがあるため、慎重に投与してください。
・高齢者については生理機能が低下しているため慎重投与です。特に男性高齢者ではアンドロゲン依存性腫瘍が潜在している恐れがあるため、注意をしてください。
・小児についても慎重投与となっています。骨成長が終了していないと、性的早熟をきたす恐れがあります。
■メチルテストステロンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、エナルモンはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メチルテストステロンの有効成分
メチルテストステロン
▼代表薬の添加物
カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、メチルセルロース
上記にあてはまる方は、メチルテストステロンを使用する事が出来ない可能性があります。 メチルテストステロンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ワルファリンカリウムなど、抗凝血剤との併用は慎重に投与してください。
メチルテストステロンがワルファリンカリウムの作用を強めることがあるため、併用する際はワルファリンカリウムを減量してください。
上記を使用している方は、メチルテストステロンを使用する事が出来ない可能性があります。 メチルテストステロンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
メチルテストステロンに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
日本薬局方メチルテストステロン錠 【エナルモン錠25㎎添付文書】
日本薬局方メチルテストステロン錠 【エナルモン錠25㎎インタビューフォーム】 |
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