抗生物質クラリスロマイシンとは?効果・飲み方・副作用などを解説

クラリスロマイシンとは 抗生物質

クラリスロマイシンは抗生物質

クラリスロマイシンは抗生物質

クラリスロマイシンは、マクロライド系という種類の抗生物質に分類される薬です。マクロライド系抗生物質の代表格は、エリスロマイシンと呼ばれる薬品ですが、クラリスロマイシンはこれを改良した新しい世代の抗生物質なのです。

幅広い菌種に効果がある

抗生物質で最もポピュラーなペニシリン系やセフェム系は、主にグラム陽性菌やグラム陰性菌に効果があります。一方、クラリスロマイシンは、これらの細菌に加えて、

①マイコプラズマ
②クラミジア
③マイコバクテリウム

など、ペニシリン系では効きにくい特殊な細菌にも優れた効果を発揮します。
マイコプラズマは肺炎の原因菌、クラミジアは性感染症の原因菌、マイコバクテリウムは難治性の皮膚感染症の原因菌として知られています。こうした特殊な細菌による感染症にもクラリスロマイシンは有効なのが大きな利点です。

呼吸器系感染症に適している

クラリスロマイシンは体内に良く吸収されるため、呼吸器系の感染症に最適な抗生物質です。具体的には、肺炎・気管支炎・扁桃炎・中耳炎・副鼻腔炎などの治療に使われます。また、胃や腸の感染症にも効果的です。

服用のしやすさ

胃酸の影響を受けにくいため、食事の有無に関わらず服用できます。1日2回の服用で十分な血中濃度が得られるので、服用回数が多くなりません。また、ペニシリン系などのアレルギーがある人でも使用可能です。

注意点

一方で、他の薬剤との相互作用が起こりやすいため、他に服用している薬がある場合は必ず医師に確認する必要があります。
また、まれに重篤な副作用が出る可能性もあり、異常が見られた場合は速やかに医師に相談しましょう。クラリスロマイシンは幅広い菌種に効果があり、呼吸器系を中心に様々な感染症の治療に使われる、利用価値の高い抗生物質です。ただし、適切な使用と副作用への注意が重要になります。

抗生物質についてもっと詳しく知りたい方には下記サイトで紹介されていますのでご参照ください。

クラリスロマイシンの効果効能

クラリスロマイシンの効果効能

クラリスロマイシンは、マクロライド系抗生物質の一種で、様々な感染症の治療に幅広く使用されています。この薬剤は、細菌の蛋白質合成を阻害することで、細菌の増殖を抑制する作用があります。

一般感染症への適応

クラリスロマイシンは、以下のような一般的な感染症の治療に適応があります。

①表在性および深在性の皮膚感染症:蜂窩織炎、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症などの皮膚感染症に使用されます。
②呼吸器感染症:急性気管支炎、肺炎、扁桃腺炎、副鼻腔炎などの上気道感染症や、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染症などに使用されます。
③耳鼻咽喉科領域の感染症:中耳炎、副鼻腔炎、咽頭・喉頭炎などに使用されます。
④歯科口腔外科領域の感染症:歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎などの口腔内感染症に使用されます。
⑤尿路感染症:尿道炎の治療に使用されます。
⑥生殖器感染症:子宮頸管炎の治療に使用されます。
⑦腸管感染症:感染性腸炎の治療に使用されます。

このように、クラリスロマイシンは、様々な部位の感染症に対して幅広い適応を持っています。

非結核性抗酸菌感染症(ひけっかくせいこうさんきんかんせんしょう)への適応

クラリスロマイシンは、非結核性抗酸菌症の治療にも使用されます。特に、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症に対して効果があります。

ヘリコバクター・ピロリ感染症への適応

クラリスロマイシンは、ヘリコバクター・ピロリ菌による感染症の治療にも用いられます。具体的には、
①胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療
②胃MALTリンパ腫の治療
③特発性血小板減少性紫斑病の治療
④早期胃癌に対する内視鏡的治療後の胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症の治療
⑤ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の治療

などに適応があります。

用法・用量について

症状により異なった量が設定されています。

一般感染症における用法・用量

一般的な感染症の場合、成人では1日2回に分けて、クラリスロマイシンとして合計400mgを服用します。
感染症の種類や重症度に応じて、医師の判断で用量が増減される場合があります。

非結核性抗酸菌症における用法・用量

非結核性抗酸菌症の治療では、より高用量のクラリスロマイシンが必要とされます。成人の場合、1日2回に分けて、クラリスロマイシンとして合計800mgを1日2回服用します。
このように、通常の感染症よりも高い用量が設定されています。

ヘリコバクター・ピロリ感染症における用法・用量

ヘリコバクター・ピロリ感染症の治療では、クラリスロマイシンに加えて、アモキシシリン水和物とプロトンポンプ阻害薬(ランソプラゾールやオメプラゾールなど)を併用します。この3剤を組み合わせた治療が一般的です。
その際のクラリスロマイシンの用量は、1回200mgを1日2回、7日間服用します。必要に応じて1回400mgまで増量することが可能です。

このように、感染症の種類によって適切な用法・用量が異なります。クラリスロマイシンを服用する際は、必ず医師の指示に従うことが大切です。用法・用量を守り、決められた期間しっかりと服用することで、十分な治療効果が期待できます。

クラリスロマイシンの副作用

クラリスロマイシンの副作用

クラリスロマイシンは、効果的な治療のためには適切な使用が重要ですが、同時に副作用の発現にも注意が必要です。
クラリスロマイシンの主な副作用は以下の通りです。

重大な副作用

①ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、痙攣、発赤など)
②心臓への影響:QT延長、心室頻拍、心室細動(不整脈)
③肝臓への影響:劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全
④血液への影響:血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症(血液障害)
⑤皮膚への影響:中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑(重篤な皮膚障害)
⑥肺への影響:PIE症候群、間質性肺炎(発熱、咳、呼吸困難など)
⑦消化器器官への影響:偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(重篤な下痢症状)
⑧筋肉・腎臓への影響:横紋筋融解症(筋肉痛、脱力感、急性腎障害のリスク)
⑨痙攣
⑩腎臓への影響:急性腎障害、尿細管間質性腎炎
⑪血管への影響:IgA血管炎
⑫薬剤性過敏症症候群(発疹、発熱、肝機能障害など)

これらの重大な副作用が現れた場合は、速やかに医師に相談し、適切な処置をとる必要があります。

その他の副作用

①過敏症(発疹、そう痒感)
②精神神経系障害(めまい、頭痛、幻覚、意識障害など)
③感覚器障害(味覚異常、耳鳴り、嗅覚異常など)
④消化器症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振など)
⑤肝機能異常
⑥筋肉痛、関節痛
⑦倦怠感、浮腫
⑧発熱、動悸
⑨腎機能異常
⑩脱毛症
⑪頻尿
⑫低血糖

特に高齢者や肝・腎機能障害のある患者では、副作用が強く現れる可能性があり、注意深い経過観察が必要です。
クラリスロマイシンは有効な抗生物質ですが、様々な副作用が起こりうるため、服用中は自覚症状に注意しながら、異常が認められた場合は速やかに医師に相談しましょう。医師の適切な指導の下で正しく服用することが重要です。

クラリスロマイシンの正しい飲み方

クラリスロマイシンの正しい飲み方

クラリスロマイシンは、他の薬剤と相互作用を起こすリスクがあるため、正しい飲み方を守ることが重要です。

【併用禁忌の薬剤】
クラリスロマイシンには、肝臓の薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する作用があります。そのため、以下のような特定の薬剤と併用すると、相手の薬剤の体内濃度が過度に上昇し、重篤な副作用が起こるリスクがあります。
●オーラップ(ピモジド:統合失調症治療薬)
●クリアミン、ジヒデルゴトなど(エルゴタミン含有製剤:片頭痛治療薬)
●アドシルカ(タダラフィル:肺高血圧症治療薬)
●スンベプラ(アスナプレビル:C型慢性肝炎治療薬)
●バニヘップ(バニプレビル:C型慢性肝炎治療薬)
●ベルソムラ(スボレキサント:不眠症治療薬)

これらの薬剤とクラリスロマイシンを併用してはいけません。

【併用注意が必要な薬剤】
上記以外にも、クラリスロマイシンが代謝に影響を与える可能性がある薬剤が多数あります。例えば、●糖尿病治療薬(アマリールなど)
●抗凝固薬(ワルファリンなど)
●抗精神病薬(セロクエルなど)
●免疫抑制剤(シクロスポリンなど)
●高血圧治療薬(ノルバスクなど)
●ベンゾジアゼピン系睡眠薬(トリアゾラムなど)
●勃起不全治療薬(バイアグラなど)

これらの薬剤を併用する際は、医師や薬剤師に必ず相談し、慎重に経過観察しながら用量調節などの対応が必要となります。

【その他の飲み方の注意点】
●耐性菌の発現を防ぐため処方された分はしっかり飲み切ること。
●服用時間を決めて規則正しく服用すること。
●体調が悪化した場合は自己判断で休薬せず、医師に確認すること。
●肝臓や腎臓に障害がある場合、用量調節が必要になるため相談すること。

クラリスロマイシンは有効な抗生物質ですが、他の薬剤との飲み合わせに細心の注意を払う必要があります。正しい飲み方を守れば、安全で効果的な治療が可能になります。

クラリスロマイシンは子供でも飲める?

クラリスロマイシンは子供でも服用できる抗生物質です。小児用の製剤が用意されており、年齢や体重に合わせて適切な投与量が設定されています。

【小児用のクラリスロマイシン製剤】
クラリスロマイシンには、以下の2種類の小児用製剤があります。
①クラリス錠50mg小児用:小さな錠剤なので、錠剤が飲めるようになった子供から服用できます。
②クラリスドライシロップ10%小児用:液体なので、1歳未満の乳児からでも服用が可能です。風味付きで味も工夫されています。錠剤がまだ飲みにくい年齢の子供には、ドライシロップがおすすめです。

【ドライシロップの風味と飲み合わせ】
クラリスドライシロップは、ストロベリー風味が付けられており、苦味を和らげるためのコーティングも施されています。しかし、後味に少し残る苦みは避けられません。苦みを増してしまう飲み合わせには、酸性の飲み物(オレンジジュースなど)があるので避けるようにしましょう。
一方で、苦みを和らげる飲み合わせには、バニラアイス、チョコレート、ココアなどがあります。
また、薬局で販売されている「服薬補助ゼリー」も、お薬専用に作られているので苦味を和らげる効果が期待できます。

【ジェネリック医薬品の違い】
ジェネリック医薬品は、クラリス(先発品)と有効成分は同じですが、風味や色合いが異なる場合があります。ジェネリック製品ではバナナ風味やフルーツ風味のものもあり、お子さんの好みに合わせて選ぶこともできます。

クラリスロマイシンは慎重に用量設定されていますので、しっかりと服用期間を守ることが重要です。飲みにくさがあれば、医師や薬剤師に相談して、お子さんに合った服用方法を見つけましょう。適切に服用すれば、小児の感染症治療に有効な抗生物質となります。

クラリスロマイシンの効果発現まで

クラリスロマイシンを服用した場合、効果が現れるまでにある程度の時間が必要とされます。
一般的な感染症では、クラリスロマイシンを服用し始めてから2~3時間後に体内濃度が最大になります。この時点で抗菌作用が発揮され始めますが、細菌の種類や感染部位によって、実際に効果が現れるまでにはさらに時間がかかります。
例えば、扁桃炎や気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症の場合、投与開始から24~48時間経過しないと症状の改善は現れにくいとされています。発熱や咳、痰など、症状によっては48時間以上かかることもあります。
一方、皮膚感染症では比較的早く効果が現れる傾向にあります。一般的な蜂窩織炎(ほうかしきえん)などでは、投与開始からすぐに症状改善の兆しが見られることがあります。治療については良好な臨床反応がみられるまで継続しますが、典型的には1週間以上必要です。
また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療では、クラリスロマイシンに加えて他の抗生物質やプロトンポンプ阻害薬(PPI)を併用します。この3剤併用療法で、7日間の投与期間が必要とされています。
このように、クラリスロマイシンの効果発現時期は、感染症の種類や重症度によって異なります。投与開始後、しばらく症状が続く場合がありますが、決して効果がないわけではありません。医師の指示に従って規則正しく服用し続けることが大切です。症状が改善されない場合は、医師に相談しましょう。適切な投与期間を守ることで、確実な治療効果が期待できます。

クラリスロマイシンの新薬と後発薬(ジェネリック医薬品)

クラリスロマイシンは、様々な細菌感染症の治療に使用されています。この薬剤には、新薬(先発品)と後発薬(ジェネリック医薬品)があり、いくつかの違いがあります。

新薬(先発品)とは

新薬(先発品)とは、製薬会社が長年の研究開発の末に生み出した新しい薬剤のことを指します。クラリスロマイシンの場合、大正製薬株式会社、及び併売品として日本ケミファ株式会社から下記商品が販売されています。

クラリスロマイシンの新薬と後発薬(ジェネリック医薬品)

新薬は、開発に多大なコストと時間がかかるため、特許権が一定期間与えられています。この期間中は、他社が同じ薬剤を販売することはできません。そのため、新薬(先発品)は価格が高めに設定されがちです。
一方で、新薬(先発品)は多数の臨床試験を経て、有効性と安全性が厳しくチェックされています。また、使用経験も豊富なので、様々な病態への適応が明確になっています。

後発薬(ジェネリック医薬品)とは

後発薬とは、新薬(先発品)の特許期間が終了した後に、他の製薬会社が開発・販売する同じ有効成分を持つ薬剤のことを指します。クラリスロマイシンでは、「クラリスロマイシン錠」「クラリスロマイシンドライシロップ」「クラリスロマイシン錠小児用」などの製品名があります。一部ご紹介しますと下記メーカーの販売があります。

クラリスロマイシン錠200mg「NP」
クラリスロマイシン錠200mg「フェルゼン」
クラリスロマイシン錠200mg「CH」
クラリスロマイシン錠200mg「EMEC」
クラリスロマイシン錠200mg「マイラン」
クラリスロマイシン錠200mg「日医工」
クラリスロマイシン錠200mg「タカタ」
クラリスロマイシン錠200mg「タナベ」
クラリスロマイシン錠200mg「杏林」
クラリスロマイシン錠200mg「CEO」
クラリスロマイシン錠200mg「科研」
クラリスロマイシン錠200mg「NPI」
クラリスロマイシン錠200mg「サワイ」
クラリスロマイシン錠200mg「タイヨー」
クラリスロマイシン錠200mg「トーワ」
クラリスロマイシン錠200mg「NP」
クラリスロマイシン錠200mg「フェルゼン」
クラリスロマイシン錠200mg「CH」
クラリスロマイシン錠200mg「EMEC」
クラリスロマイシン錠200mg「マイラン」
クラリスロマイシン錠200mg「日医工」
クラリスロマイシン錠200mg「タカタ」
クラリスロマイシン錠200mg「タナベ」
クラリスロマイシン錠200mg「杏林」
クラリスロマイシン錠200mg「CEO」
クラリスロマイシン錠200mg「科研」
クラリスロマイシン錠200mg「NPI」
クラリスロマイシン錠200mg「サワイ」
クラリスロマイシン錠200mg「タイヨー」
クラリスロマイシン錠200mg「トーワ」
クラリスロマイシン錠200mg「TCK」
クラリスロマイシン錠200mg「大正」
クラリスロマイシン錠200mg「NIG」

後発薬は、新薬(先発品)と同じ有効成分を使用しているため、効能・効果は原則として同等です。しかし、開発コストが新薬ほどかからないため、価格は新薬より大幅に安価になっています。一方で、後発薬は新薬(先発品)ほど使用実績が豊富ではないため、まれに予期せぬ副作用が現れる可能性があります。また、添加物の種類が異なるため、風味や色合いが新薬(先発品)と少し違うことがあります。

新薬(先発品)と後発薬の選び方

新薬(先発品)と後発薬の選び方には、一長一短があります。例えば、

①費用面を重視する場合は、後発薬を選ぶのが賢明です。
②安全性を最優先したい場合は、新薬(先発品)を選ぶ方が無難でしょう。
③味や風味にこだわりがある場合は、実際に飲んでみて判断するのがよいでしょう。


いずれを選ぶかは、患者さん自身の価値観や病状によって異なります。処方された薬剤について疑問点があれば、かかりつけの医師や薬剤師に相談するのが賢明です。
クラリスロマイシンは有効な抗生物質ですが、新薬(先発品)と後発薬では価格面や実績で違いがあります。自身の状況に合わせて、医療従事者と相談しながら最適な選択をすることが大切です。
また、クラリスロマイシンは先発品・後発品に関わらず「医療用医薬品」になるため日本では市販品として購入することができません。仮に入手するためには個人輸入と言う方法でネットで購入する以外手段がありません。

※当サイトメデマートでは下記製品のお取扱いがあります。

商品名バイオマイシンゾクラー【クラリスロマイシン】
画像バイオマイシンゾクラー【クラリスロマイシン】
有効成分クラリスロマイシン250mg/500mgクラリスロマイシン500mg
メーカーGerman Remedies(ジャーマンレメディ)、ZydusCipla(シプラ)
購入サイトバイオマイシンの購入ページゾクラー【クラリスロマイシン】の購入ページ

クラリスロマイシンのよくある質問

クラリスロマイシンのよくある質問
Q
症状が良くなったらクラリスロマイシンの服用は中止したほうが良いですか?
A

症状が良くなった場合でも、クラリスロマイシンの服用を勝手に中止するのは避けたほうがよいでしょう。クラリスロマイシンは細菌感染症の治療に使われる抗生物質です。症状が改善に向かったからといって、投与期間を短縮して服用を中止してしまうと、以下のようなリスクがあります。

【リスク1:再発のリスク】
投与期間を短くすると、細菌が完全に排除されずに残存する可能性があります。すると、一時的に良くなった症状が再び悪化したり、再発を引き起こす原因となります。

【リスク2:耐性菌の出現リスク】
投与期間が不十分な場合、一部の細菌が生き残り、薬剤に対する耐性を獲得してしまう可能性があります。その結果、次に同じ抗生物質を使っても効果がなく、耐性菌による感染症を引き起こすリスクが高まります。そのため、症状が良くなった場合でも、必ず医師の指示に従って、決められた期間を守って服用を継続することが重要です。中途で勝手に中止すると、一時的にはよくなったように見えても、結果的に長期化や再発、さらには難治化の恐れがあるのです。
ただし、重篤な副作用が現れた場合は、中止を余儀なくされることもあります。そういった場合は、必ず医師に相談して適切な対応をとりましょう。

抗生物質を正しく服用することで、確実な治療効果が期待できます。少しでも体調の変化があれば、医師に確認するなど、しっかりとした医療機関とのコミュニケーションを心がけましょう。

Q
クラリスロマイシンは食前と食後どちらで飲んだ方が効果が良いですか?
A

クラリスロマイシンは食事の影響を気にする必要がない為どちらで服用しても問題ありません。臨床試験の結果より、空腹時、食前30分、食後30分に投与したときの血中濃度推移及び各パラメータの値から食事の影響はほとんど認められませんでした。
これは成人だけでなく小児においても検査した結果同様の結果が認められています。つまり空腹時であっても食後であってもクラリスロマイシンの効果に変わりはありません。よって食事を気にせず服用できることから主治医の指示に従ってクラリスロマイシンを服用するようにしましょう。
但し、小児の場合においては、食後投与にした場合お腹がいっぱいになって薬の服用ができなくなる場合があります。その時にはあらかじめ食前に投与しておくと良いでしょう。

Q
風邪を引いたときにクラリスロマイシンは効果がありますか?
A

風邪の初期症状に対して、クラリスロマイシンが処方されることはほとんどありません。風邪の原因は主にウイルスによるものであり、クラリスロマイシンはウイルスには効果がありません。クラリスロマイシンは抗菌作用を持つ抗生物質で、細菌感染症の治療に用いられます。
ただし、風邪が進行して細菌性の二次感染を引き起こした場合は、状況によってクラリスロマイシンが処方される可能性があります。
具体的には、以下のような症状が現れた際に検討されます。

●高熱が長引く
●咳が続き、たんが黄緑色になる
●鼻づまりや頭痛が改善されない
●のどの痛みが強くなる

このような症状から、細菌性の気管支炎、扁桃炎、副鼻腔炎などの合併が疑われる場合に、クラリスロマイシンが投与されることがあります。
風邪の初期症状には無効ですが、細菌感染を併発した場合は症状の改善が期待できます。ただし、服用開始からしばらくは症状が続くことも多いので、注意が必要です。
症状が改善されない場合は受診を検討し、医師の判断を仰ぐのがよいでしょう。風邪でクラリスロマイシンを処方されたら、細菌感染の併発が疑われていると考えられます。医師の指示に従って適切に服用しましょう。

まとめ

クラリスロマイシンは、マクロライド系抗生物質として様々な細菌感染症の治療に広く使用されています。
この薬剤には強力な抗菌作用がありますが、同時に副作用にも注意が必要です。特に重大な副作用として、ショック、不整脈、肝機能障害、血液障害、重篤な皮膚障害などがあげられます。その他、下痢、味覚異常、めまいなどの副作用も起こりうるため、自覚症状には十分注意を払う必要があります。
正しい服用方法を守ることが何より大切です。食事による影響はありませんが、胃痛などの症状がある場合は軽食を共に摂るなどの配慮が必要かもしれません。症状が良くなっても勝手に中止せず、必ず決められた期間を守って服用を続けましょう。
また、小児でも年齢に合わせた製剤があり、ドライシロップなどを用いて服用することができます。苦み対策の工夫もされていますが、子供の受け入れ具合を確認しながら、工夫が必要な場合もあります。
効果の発現には数日を要する場合が多く、感染症の種類によっても異なります。投与開始後もしばらく症状が続くことに留意しましょう。
さらに、新薬と後発薬(ジェネリック)の選択については、価格や安全性、使用実績などを踏まえて、状況に合わせて判断する必要があります。
クラリスロマイシンは有効な抗生物質ですが、適切な使用方法を守ることが肝心です。副作用に注意を払いながら、医療従事者の指導の下、しっかりと服用を継続することが大切です。そうすれば確実な治療効果が期待できることでしょう。

出典

クラリス錠200添付文書
クラリス錠200インタビューフォーム
抗菌薬適正使用マニュアル
小児肺炎マイコプラズマ肺炎の診断と治療に関する考え方
蜂窩織炎(MSDマニュアルプロフェッショナル版)
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