リベルサスの基本的な服用方法
リベルサス(一般名:セマグルチド)は、2型糖尿病に使用される薬剤で、GLP-1受容体作動薬に分類されます。
糖尿病の患者は血糖値が高くなっていますが、リベルサスを服用すると血糖を下げるインスリンの分泌が増えるため、症状を改善します。
他にも胃腸の動きを調整して食欲を抑える作用もあるため、体重減少効果も期待されています。
セマグルチドを有効成分として含む薬剤は他にも何種類かありますが、すべて注射剤でした。このような中で発売されたリベルサスは経口で服用できる点が大きな特徴となっています。
糖尿病について詳しく知りたい方は下記のコラムをご覧ください。
リベルサスの服用方法
リベルサスは1日1回7mgを服用します。最初に服用するときは3mgから開始しますが、4週間継続したら7mgに増量します。
効果を見ながら増量・減量することが可能です。錠剤を割ったり、噛んだりせず1錠を水とともに服用してください。
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●リベルサス
リベルサスは、経口タイプのGLP-1受容体作動薬として承認された2型糖尿病治療薬です。
GLP-1受容体作動薬は、注射を使ってGLP-1を投与するものが主ですがリベルサスは経口薬です。
血糖値を下げるインスリン分泌の促進効果の他、胃腸の働きを調整するため食欲が抑えられ、空腹感も少なくなります。
日本国内においては、糖尿病治療薬としては承認を得ていますが、肥満治療薬としては未承認です。
商品名 | リベルサス |
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画像 | |
有効成分 | セマグルチド3mg/7mg/14mg |
価格 | 10錠:12,100円~ |
メーカー | Novo Nordisk(ノボノルディスク) |
購入ページ | リベルサスの購入はこちら |
これをしたらリベルサスの効果が薄れる
リベルサスを服用する際、「食事をすぐにとってしまう」「自分に合っていない用量を服用し続ける」と効果が弱まってしまいます。
効果を最大限高めるために、避けたい習慣をご紹介します。
服用後30分~1時間以内の食事
リベルサスは胃で吸収される薬剤ですが、食べ物が胃の中に入っていると吸収効率が低下し、効果が減少してしまいます。
そのため、空腹時に服用することが大切です。服用した後も薬剤が効果を発揮する30分間は少なくとも飲食をしないよう注意をしてください。
また、リベルサスを飲む水の量も適切な量があります。120cc(コップ半分くらい)で飲むと吸収効率がアップすることもわかっています。
おすすめは、起床後すぐにリベルサスをコップ半分の水で服用し、その後は仕事や学校の準備をします。30分以上経過した後に朝食をとると良いです。
配合量が合っていない
リベルサスを服用しても、効果を感じられない場合は配合量があっていない可能性があります。
リベルサスは3mgから開始しますが、効果がみられなければ7mgに増やすことができます。
さらに効果があらわれない場合は14mgまで増量が可能です。3mgで効果があらわれる方もいらっしゃりますので、自分にあった用量を見極めることが大切です。
これをすると更なる効果
リベルサスの効果を最大限得るための方法をご紹介します。
長期間服用
リベルサスの効果があらわれる期間は個人差がありますが、3~4カ月は最低継続するべきだと考えられています。
リベルサスは血糖値をコントロールする薬剤ですが、血糖値のコントロールを続けることで内臓脂肪の燃焼や体重の減少効果が徐々にあらわれてきます。
そのため、最初は効果が実感できなくても長期間継続することでだんだんと効果が出てきます。根気強く、正しい服用方法で薬剤を継続することが大切です。
運動や食生活の改善
リベルサスの効果を最大限実感するためには、生活習慣の改善や運動を取り入れると良いでしょう。
まず、食生活が乱れているとリベルサスの効果は低下します。リベルサスは血糖値をコントロールする薬剤ですので、高カロリーな食品や糖が多い食品をとりすぎているとせっかくの効果が中和されてしまう可能性があります。たくさんの食事も、体重減少効果を抑制してしまう原因となります。
また、運動習慣を取り入れた方が、カロリー消費が促進され、体重減少効果や基礎代謝向上効果が高まりますので、ジョギングやランニングなどの軽めの運動を習慣化させましょう。
それでもだめならリベルサスが向いていない
服用タイミングや用量、長期間服用をしてもなかなか効果を実感できない場合はリベルサスという薬剤自体が向いていない可能性があります。
リベルサスは服用することで空腹感の減少や血糖値の低下が見込まれる薬剤です。しかし、従来から糖質をあまりとっていない方やあまり食べないのに太っている方は、効果が出にくいかもしれません。
あまり食べないのに太っている方は、生活習慣の改善や運動、ストレスの軽減など別の原因への対処法を行うことで、血糖値が下がったり、体重減少したりすることもあります。ご自身の原因に合わせた方法で、症状を改善していきましょう
リベルサスに関するよくある質問
- Qもし、リベルサスを服用する前に水を飲んでしまった、ご飯を食べてしまったらどうしたらよいでしょうか?
- A
その日は無理に服用せず、翌日から再度継続しましょう。
通常、胃の中に入った食べ物は2~3時間とどまるとされ、食事量が多い時には4~5時間吸収にかかります。
リベルサスは、胃が空ではないと吸収が見込めないため、正しく服用できる日に飲んでください。
ベッドサイドに薬剤を置いておき、起床後すぐに飲むという習慣をつけてしまうことがおすすめです。
- Q朝食を食べない場合は、リベルサスを服用してもよいでしょうか?
- A
問題ありません。しかし、吸収効率がよくなり、吐き気や胃の不快感といった副作用が強く出てしまう可能性があります。
もし、副作用が強く出てしまった場合には用量を減らす、30分経過後に飲食をするということも対処法の1つです。
- Q14mgを服用している場合、7mgを2錠飲んでもよいでしょうか?
- A
7mgを2錠飲むことは避けてください。14mgを1錠飲むよりも効果が低下してしまう恐れがあります。
リベルサスの有効成分であるセマグルチドは、もともと胃から吸収されにくかったため、注射剤として薬剤化されていました。しかし、錠剤にSNACという成分を含むことで胃から徐々に有効成分を吸収させることが可能になりました。
1錠に入っているSNACは効果を最大限高めるための用量が入っており、少なすぎても多すぎてもダメです。14mgを服用する場合には、14mg錠を服用するようにしましょう。
- Qリベルサスの副作用としては何が起こりやすいでしょうか?
- A
主な副作用は「消化器症状」「低血糖」です。消化器症状としては胃の不快感や便秘、下痢などです。
もし嘔吐を伴う持続的な腹痛が起こった場合には、すぐに服用をやめてお近くの医療機関を受診してください。
また、低血糖はSU薬やDPP-4阻害薬など他の糖尿病治療薬を使用しているときに起こりやすいとされています。低血糖の症状には、砂糖やブドウ糖の入った飲み物がおすすめです。
心配な方は携帯しておくと良いでしょう。もしふるえや冷や汗が止まらない場合は、服用を中止してください。
最後に
リベルサスは、GLP-1受容体作動薬の中で初めて経口で服用できるようになった薬剤です。
血糖コントロールのほか、体重減少効果も期待されているため、高血糖かつ太っている方におすすめです。ただし、正しい服用方法を守らないと効果が最大限発揮されない恐れがあります。服用後30分以内の飲食は避けましょう。
また、効果が発揮されるまでに一定期間を要するため、早いタイミングで自己判断で薬剤を中止するのではなく、3~4カ月は最低服用してから効果を見極めるようにしましょう。
出典
kegg:医療用医薬品リベルサス
リベルサス くすりのしおり