ゼニカルジェネリック「オルリファスト」とは?効果や副作用を解説

オルリファストとは? ダイエット

オルリファストはゼニカルのジェネリック医薬品

ゼニカルジェネリックのイメージ画像

ゼニカルとは?

ゼニカル肥満や過剰な体重を改善するための医療用の医薬品であり、高度肥満症であったり生活習慣病に使われていた治療薬です。
しかし、疾患のない方にも同様の効果が見られるため、しばしばダイエット薬としても使用されるようになりました。
多くの国では、BMI値が30以上の高度肥満者や27以上の肥満者が使用対象となっています。
しかし日本では未承認のため、自由診療での処方が必要です。
使用に当たっては、かかりつけ医に相談し、自分の体型に合った適切な使い方を指導してもらうことが重要です。

ゼニカルのメリット

  • 脂質制限ダイエットに近い効果が期待できる
  • 20年以上の実績があり、安全性が確認されている
  • 世界100カ国以上で医療用途で処方されている信頼できる
  • 一部の国では市販されており、比較的入手しやすい

ゼニカルのジェネリックであるオルリファストとは?

商品名ゼニカルオルリファスト(ゼニカルジェネリック)
画像ゼニカルオルリファスト(ゼニカルジェネリック)
有効成分オルリスタット(Orlistat)120mgオルリスタット(Orlistat)60mg/120mg
メーカーDelpharm Milano S.r.l.ロイドラボラトリーズ
価格120mg
84錠:17,870円
168錠:31,970円
60mg
42錠:4,920円
84錠:8,220円
252錠:21,780円
120mg
42錠:5,470円
84錠:8,900円
252錠:25,000円
購入サイトゼニカルの購入ページオルリファスト(ゼニカルジェネリック
)の購入ページ

上記の通りジェネリック医薬品であるオルリファストの方が断然安いです。またオルリファストは60mgと120mgの2規格が販売されています。
通常は120mgを使用しますが効きすぎた場合や副作用が現れた場合などに減量することが可能です。
また投与初期には安全を考慮して60mgからスタートするなど導入しやすいメリットがあります。

日本で発売されたオルリファストは?

オルリファストの有効成分は「オルリスタット」になります。
日本では2024年4月8日に大正製薬よりOTCとして「アライ(オルリファスト60mg)」が発売となりました。

商品名オルリファストアライ(日本新発売)
用量120mg/60mg60mg
分類医療用医薬品市販薬(OTC)
使用目的肥満治療自己管理の一環
治療対象者BMI25以上18歳以上、腹囲(男性85cm以上・女性90cm以上)など

アライは市販薬ですので病院に通院する必要はなく薬局で購入することが可能です。一方でオルリファストは医療用ですが日本では未承認のため販売されておりません。入手する際には、個人輸入により購入することが可能です。

オルリファストの主成分オルリスタットの効果

オルリファストの効果のイメージ画像

オルリファストは、肥満症治療薬の一種で、主成分がオルリスタットです。このオルリスタットには、食事から摂取した脂肪の吸収を抑える効果があります。
私たちが食事から摂取した脂肪は、通常、小腸内で働く消化酵素のリパーゼによって分解され、体内に吸収されます。
しかしオルリスタットは、このリパーゼの働きを阻害することで、脂肪の分解と吸収を約30%抑制します。
つまり、オルリスタットの働きにより、食べた脂肪の3分の1は体内に吸収されずに、そのまま便とともに排出されるのです。これにより、脂肪からのカロリー摂取が減少し、結果として体重減少につながります。

オルリスタットの効果は、言い換えれば「食べなかったことにする」ことができる点にあります。脂肪の多い高カロリーな食事を摂取しても、オルリスタットがその一部を体内に吸収させずに排出してくれるため、ダイエット中でも比較的気楽に食事ができます。
ただし、オルリスタットが阻害するのは脂肪の吸収のみで、炭水化物や蛋白質の吸収は阻害しません。そのため、バランスの良い食事と運動を心がけることが大切です。また、排出された脂肪が便と一緒に排出されるため、油っぽい便になる可能性があります。
このように、オルリスタットは、食事から摂取した脂肪の一部を便と一緒に排出させることで、カロリー過剰を防ぎ、ダイエット効果を発揮する優れた肥満症治療薬なのです。
しかし注意しなければならないのは、服用した時点で体に蓄積されている皮下脂肪や内臓脂肪となってしまった中性脂肪を減らす効果はありません。それ故運動療法も併せて行うことで十分なダイエット効果を得ることが可能です。

ダイエットが期待される医薬品は?

肥満や過剰な体重は、生活習慣病の原因になるため、適正な体重管理が重要です。
食事療法や運動療法だけでは十分な効果が得られない場合には、医療機関で処方される肥満治療薬の服用が有効な選択肢となります。ここでは、主な肥満治療薬について解説します。

リベルサス

リベルサスは、糖尿病治療薬であり「GLP-1」と呼ばれる受容体に作用する薬剤です。
肝臓のβ細胞に働きかけてインスリン分泌を促進し、血糖値を下げる一方で、α細胞にも作用して血糖値の上昇を抑制します。この作用により、食後の血糖値の上昇が抑えられ、結果的に食欲が抑制されることから、ダイエット効果が期待できます。

サノレックス

サノレックスは、中枢神経に働きかけて食欲を抑制する「マジンドール」が主成分です。
食欲抑制に加え、代謝エネルギーの促進効果もあり、高度肥満症の治療に用いられています。

ウゴービ皮下注射

ウゴービ皮下注射は、2024年2月販売開始された肥満症治療剤です。持続的に「GLP-1」とよばれる受容体に作用する薬剤です。
リベルサルと同じ作用機序ですが適応症がリベルサルは2型糖尿病に対しウゴービ皮下注は肥満症に対する治療薬となります。

オルリファストの正しい飲み方

オルリファストの飲み方のイメージ画像

オルリファストを服用することで効果的にダイエットを行うには、正しい飲み方を守ることが大切です。

飲む量と回数

1日3回、1回1カプセル(120mg)を水、またはぬるま湯で服用します。脂肪分の少ない食事や、食事を忘れた場合は服用を省略して構いません。服用回数は個々の食事状況に応じて調整が可能です。
しかし、用量を勝手に増やしたりすると副作用のリスクが高まるので避けましょう。

服用のタイミング

理想的なタイミングは「食事直後」です。オルリファストの血中濃度は服用から30分~1時間ほどでピークを迎えるため、食後1時間以内に服用することで、消化と同時に脂肪吸収を阻害できます。
食べた後すぐに飲むと、効果が最大限に発揮されます。

食事の注意点

1日3回の食事で、それぞれ摂取する脂肪量をなるべく均等にするのがおすすめです。1食だけ脂っこいものを食べるのは避けましょう。
一方で、オルリファストは炭水化物の吸収は阻害しないので、ご飯や麺類などの糖質の摂り過ぎにも注意が必要です。

飲み忘れの対処法

万が一飲み忘れてしまった場合は、次の食事の時に1回分を服用します。2回分をまとめて飲むことは避けましょう。

このようにオルリファストの正しい飲み方を守り、バランスの良い食事と適度な運動を心がけることで、確実な減量効果が期待できます。

オルリファストの副作用

オルリファストの副作用のイメージ画像

オルリファストは、他の医薬品と同様に副作用が起こる可能性があります。主な副作用としては以下のようなものが挙げられます。

便に関する副作用

便に関する副作用

  • 油斑(油性排泄物) 26.6%
  • 油性排泄物を伴う放屁(ガス) 23.9%
  • 急な便意 22.1%
  • 油分を含む便 20.0%
  • 排便回数の増加
  • 排便の制御不能(便失禁)
  • 軟便
  • 下痢

これらの症状は、オルリファストの主成分であるオルリスタットが、消化管内での脂肪吸収を阻害することに起因します。吸収されずに残った脂肪分が便となって排出されるため、油っぽい便になったり、便意がつよくなる可能性があるのです。

その他の副作用

その他の副作用

  • 脂溶性ビタミン不足

オルリスタットが脂肪の吸収も阻害するため、脂溶性ビタミン(A,D,E,Kなど)の吸収不足が起こる恐れがあります。
これらの副作用は、ほとんどが一時的なものです。オルリファストの服用を続けていると徐々に症状は落ち着いてきます。しかし、副作用が長期に渡って改善されない場合は、医師に相談する必要があります。
オルリファストは用法・用量を守れば安全性の高い薬剤ですが、副作用が出ることで薬剤が効いている証拠でもあります。一時的な副作用に慣れ、生活リズムに合わせて上手く付き合うことが大切です。その際は医師の指導に従いましょう。

副作用が起きた場合の対処方法

対処方法

  • 予防策としてパンツ内側にナプキンや大人用おむつを装着しておく
  • 頻繁に起こり日常生活に支障がある場合は、一旦服用を中止する
  • 異常な強い副作用が長時間続く場合も服用を中止し、医師に相談する

一時的な副作用なら我慢が効きますが、頻繁に起これば生活の質が著しく低下します。そうした場合は無理せず中止を検討しましょう。

オルリファストを飲む際の注意点

オルリファストを飲むときの注意点のイメージ画像

オルリファストでより効果的にダイエットを行うためには、適切な食事と運動を組み合わせることが重要です。

食事の見直し

オルリファストは脂肪の吸収を約30%阻害しますが、炭水化物(糖質)の吸収は阻害しません。そのため、炭水化物を過剰に摂取してしまうと、思ったようなダイエット効果が得られない可能性があります。
一方で、炭水化物を極端に制限しすぎると、体調を崩す恐れもあります。バランスの良い食事を心がけ、野菜や食物繊維を意識的に取り入れるなど、食生活を見直すことで更なるダイエット効果が期待できます。

運動の取り入れ

オルリファストの服用に加え、軽めの有酸素運動を取り入れることで、脂肪燃焼が促進され、お腹周りやその他の部位の脂肪が落ちやすくなります

有酸素運動の例

  • 階段の上り下り
  • ウォーキング
  • ジョギング

さらに、筋トレなどの無酸素運動を追加することで、基礎代謝の向上が期待でき、リバウンドしづらい身体づくりに貢献します。

筋トレの例

  • お尻
  • 背中
  • 胸など大きな筋肉を動かす運動

運動量は無理のない範囲で、気分転換を兼ねて楽しみながら続けられるものを選びましょう。
このようにオルリファストの服用に加え、食事と運動のライフスタイルを見直すことで、よりダイエット効果を高められます。医師の指導のもと、バランスの良い生活習慣作りを心がけましょう。

オルリファストを服用できない方

オルリファストを服用できない方

  • オルリファストや有効成分オルリスタットに対してアレルギーがある方
  • 吸収不良症候群の方
  • 妊娠中や授乳中の女性
  • 甲状腺機能低下症の方
  • 胆嚢(たんのう)障害や胆汁うっ滞のある方
  • 神経性無食欲症(拒食症)や過食症の方

このように、消化器系や内分泌系、精神疾患などの病気があると、オルリファストの服用は避けなければなりません。
特にアレルギー反応のリスクがあるため、過去にゼニカル・オルリスタットでアレルギー症状が出た方は絶対に服用できません
また、妊娠中は胎児への影響が心配されるため、安全側に立って授乳中も避ける必要があります。

オルリファストと併用して服用することができない薬剤

オルリファストは、他の薬剤と併用する際に注意が必要な薬があります。これらは「併用禁忌」と呼ばれ、併用するとお互いの薬理作用に影響を及ぼしたり、有害事象が起こる可能性があるためです。主な併用禁忌薬は以下の通りです。

シクロスポリン

シクロスポリンの作用が低下する恐れがあるため、同時に服用するのは避けましょう。併用する場合は、オルリファスト服用から3時間以上あけることが推奨されています。

レボチロキシン(甲状腺ホルモン剤)

併用により甲状腺機能低下症が報告されているため、それぞれの服用を4時間以上空ける必要があります。

ワルファリン(抗凝固剤)

オルリファストがビタミンKの吸収を低下させ、ワルファリンの作用に影響を及ぼす可能性があります。出血のリスクが高まるので注意が必要です。

アミオダロン(不整脈治療薬)

併用するとアミオダロンの治療効果が低下するおそれがあります。

抗てんかん薬

けいれん発作のリスクが高まる可能性があります。

抗レトロウイルス薬(HIV治療薬)

HIVウイルスの増加を引き起こす恐れがあるため、併用は避ける必要があります。
このように、オルリファストには様々な薬剤との併用注意があります。医師に現在服用中の薬を正確に伝え、適切な指示を仰ぐことが大切です。また、新たな薬が処方された場合も、必ず医師や薬剤師に確認するようにしましょう。併用によるリスクを避けるため、医療従事者と連携して安全に服用することが重要です。

オルリファストはAmazonや楽天では買えない

Amazonや楽天では買えないイメージ画像

オルリファストは食事療法や運動だけでは十分な効果が得られない肥満症の方に処方される医療用医薬品です。その性質上、一般のドラッグストアやAmazonや楽天のネット通販サイトでは販売されていません
医療用医薬品とは、疾病の診断・治療・予防を目的とし、有効性と安全性が確認された上で承認された薬剤のことを指します。オルリファストはこの医療用医薬品に分類されているため、以下の理由から、Amazon・楽天などのネット通販では購入できないのです。

処方箋が必要

医療用医薬品は医師の処方箋なしには入手できません。オンラインで直接購入することはできないためです。

適切な服用のための診察が必須

肥満症の治療には、生活習慣の改善などを含めた総合的なアプローチが必要です。医師による診察を経て、症状に合わせた適切な薬物治療が行われます。

副作用や合併症のリスク管理

オルリファストには下痢や油性便などの副作用があり、特定の疾患がある場合は禁忌となります。医師の監督下で安全に服用する必要があるためです。

このように、肥満治療には医師の関与が不可欠であり、オルリファストは医師の処方がなければ入手できない仕組みになっています。
適切な薬物治療を受けるには、医療機関を受診し、医師の診断を受けましょう。オルリファストの効果的な服用には、医師との信頼関係が大切になります。

オルリファストに関するよくある質問

Q
オルリファストはどの様な方にお勧めの医薬品ですか?
A

オルリファストは、以下のような方におすすめの肥満治療薬です。
【体重が増えて悩んでいる方】
食生活の乱れや運動不足などで体重が増加し、肥満気味になった方に適しています。
【脂っこい食べ物が好きな方】
脂質の多い食事が好きでなかなか控えられない方向けです。オルリファストは脂肪の吸収を抑える働きがあります。
【食生活を変えづらい環境にいる方】
仕事や家庭環境で、なかなか食生活を見直せない方でも服用できます。
【食べ過ぎが直らない方】
つい食べすぎてしまう食べ過ぎの習慣がある方に、食事制限への補助としておすすめです。
【食事制限や運動が継続できない方】
食事制限や運動だけではダイエットが続かない方に、オルリファストを組み合わせることで効果が期待できます。
【強力な肥満治療が必要な方】
食事療法や運動療法だけでは十分な減量効果が得られず、薬物療法を必要とする高度肥満の方に適しています。
肥満は生活習慣病の原因となるため、早期の改善が求められます。オルリファストは食事と運動を組み合わせることで、より確実な減量効果が期待できる医療用の肥満治療薬です。医師とよく相談の上、適切に服用しましょう。

Q
どのくらいの期間で効果を感じますか?
A

服用し始めてから2~3週間ほどで最初の変化に気づき、その後は継続して服用することで効果が持続し、半年から1年程度の長期服用により、より確かな減量効果が期待できるようになります。
ただし、これらの期間はあくまでも目安の値です。個人差によって早く効果が出る方もいれば、なかなか効果が表れない方もいるかもしれません。重要なのは継続して服用し、併せて食事療法や運動療法を行うことです。
医師の指導のもと、正しい服用方法と生活習慣の改善を続けることで、いずれオルリファストの本来の効果を実感できるはずです。まずは2~3週間の地道な取り組みから始め、様子を見守りながら服用を続けていきましょう。

Q
お酒は飲んでも大丈夫ですか?
A

オルリファストを服用中のお酒の摂取については、基本的に問題ありません。
オルリファストの有効成分であるオルリスタットは、アルコール(お酒)の吸収や代謝に直接影響を与えるものではありません。そのため、お酒を飲む前やあとでオルリファストを服用しても、薬剤の効果が変わることはありません。
ただし、お酒を過剰に飲み過ぎると、下記のような副作用が起こる可能性が高くなります。
・下痢や油っぽい便などの消化器系の副作用が強く出る
・肝臓への負担が高まる

お酒は肝臓で代謝されるため、多量に飲むと肝臓に大きな負荷がかかります。オルリファストの副作用で肝臓への負担も高まるため、お酒の飲み過ぎは控えめにしたほうが賢明です。
節度を守った適度な飲酒であれば、オルリファスト服用に特に支障はありません。ただし個人差もあるため、お酒を飲んだ後に体調が優れない場合は控えめにするなど、自身の体調を確認しながら対応することが大切です。
総じて、オルリファスト服用中のお酒の摂取は可能ですが、肝臓などへの負担を避けるため、過剰な飲酒は控えめにすることをおすすめします。

まとめ

オルリファスト(ゼニカル・ジェネリック)は食事から摂取した脂肪の約30%の吸収を阻害する肥満治療薬です。正しい服用方法を守り、食事療法や運動療法と組み合わせることで、確実なダイエット効果が期待できます。
一方で、禁忌症状がある場合は服用できず、副作用や特定の薬剤との併用にも注意が必要です。
自己判断での使用は避け、必ず医師の監督下で適切に服用することが安全で効果的な減量につながります。
生活習慣の改善と合わせたオルリファストの上手な活用が、健康的な体重コントロールに役立ちます。

出典

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