クリマラジェネリック「ダーメストリル」の主成分はエストラジオール
「クリマラ」はバイエル薬品が発売している女性ホルモンの薬です。更年期障害の症状改善や妊活において、エストロゲンを補うために使用されます。
貼り薬のため、経口薬のような飲み忘れが少なく肝臓への負担も少ない一方、皮膚が弱い方は肌荒れを起こす場合もあります。
クリマラにはジェネリック医薬品「ダーメストリル」が発売されています。「ダーメストリル」は治療効果の高さと費用の安さから最近注目されている薬剤です。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分(エストラジオール)を含む薬剤ですが、特許が切れた後に製造するため安い価格で入手することができます。
国の試験を経て発売されており、効果もしっかりと保証されている点が特徴です。
エストラジオールとは

「クリマラ」「ダーメストリル」の有効成分はエストラジオールで、エストロゲン(卵胞ホルモン)の1種です。エストロゲンは卵巣や胎盤でつくられ、排卵の直前に増加し、排卵後は急激に減少します。
月経周期をコントロールするホルモンとされていますが、以外にも女性の乳腺の成長や生殖器の成長においても重要な役割を果たします。
更年期障害では、加齢に伴い卵巣の機能が低下していくため、エストロゲンの分泌が減少します。
エストロゲンが減少することによって、自律神経のバランスが崩れ、肌のハリが少なくなったり、疲れやすくなったりします。
クリマラジェネリックの効果
クリマラのジェネリック医薬品には、「女性ホルモンの補充」「更年期障害の症状改善」「妊活のサポート」「閉経後の骨粗しょう症予防」などの効果が期待されています。
閉経後の骨粗しょう症や更年期の疲労感・不眠はエストロゲンが低下すると起こりやすいため、エストロゲンを補充することで、症状が改善します。
更年期障害の症状改善

女性ホルモンの量は年齢によって異なり、40歳以降減少し始めます。閉経のタイミングで急激に減少しますが、このホルモンの変化が大きい時期を更年期と呼んでいます。
更年期では、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少します。
すると、エストロゲンを多く分泌するよう脳から指令が出ますが、機能が低下しているのでエストロゲンの量を増やすことができません。
これを繰り返すうちにホルモンバランスが崩れ、自律神経も乱れてしまいます。
自律神経が乱れると、めまいや不眠、息切れやほてりなどの症状が出てきますが、この時にエストロゲンを補充すると症状が軽減します。
妊活のサポート
エストロゲンは、卵胞という場所から分泌されますが、卵子の成熟を高め、子宮内膜を厚くして妊娠に備えるホルモンです。
妊娠に関わるホルモンは数種類あるとされていますが、エストロゲンは中でも妊娠に与える影響が大きいのです。
そのため、エストロゲンを補充することで妊娠がしやすい身体づくりをサポートできると考えられています。
閉経後の骨粗しょう症予防
女性が閉経をすると卵巣の機能が低下するため、エストロゲンの分泌量も減少します。エストロゲンの分泌量低下に伴い、急激に骨の密度も低下します。
骨密度が低下すると、少し転んだだけでも骨折してしまうこともあり、生活の質を著しく下げます。
閉経後エストロゲンを補充することで骨密度の急激な低下を抑制し、骨粗しょう症の予防をすることができます。
クリマラジェネリックの使用方法

クリマラジェネリックは、皮膚に貼るタイプの薬剤です。
1回1枚を乾いたきれいな臀部もしくは腹部に貼り、10秒ほどしっかりと手で押さえてくっつけます。
3~4日ほどの頻度で新しいパッチ製剤に貼り換えますが、ずっと同じ場所に貼っていると皮膚がかぶれてしまうため、可能な限り別の場所を選択すると良いでしょう。
剥がれてしまった場合は新しいものを貼ってください。
3週間続けてパッチ製剤を使用したら、1週間は使用を中止するようにしてください。
乳がんにかかったことのある方や、重篤な肝障害のある方、子宮内膜増殖症がある方などは使用することができません。
クリマラ・クリマラジェネリックの使用が難しい方
- 以前クリマラに含まれる成分でアレルギー症状が出たことのある方
- エストロゲン依存性悪性腫瘍の方(疑いを含む)
- 疑いを含む血栓性肺静脈炎又は肺塞栓症の方
- 乳がんにかかったことがある方
- 重度の肝障害の方
- 妊娠中もしくは妊娠している可能性のある方
- 授乳中の方
クリマラジェネリックはAmazonや薬局などでは買えない

「クリマラ」は日本で未承認の薬剤になります。未承認薬は、日本での保険適応の対象外薬剤となるため購入できる方法が限られています。
そのため、Amazonなどのネット通販や処方箋が必要な薬局などでは購入することができません。購入する方法としては、個人輸入のサイトがメインとなります。
もし、どうしても病院で処方してもらいたい場合は、クリマラではなく、エストラジオールが有効成分として含まれた別の薬剤を処方してもらうしか方法はありません。
クリマラジェネリックを男性が使ったらどうなる?

クリマラは、女性ホルモンを補充する薬剤です。これまでは経口薬タイプの薬剤が主流でしたが、パッチ製剤が出てきて手軽に治療を行うことができるようになりました。
閉経後の骨粗しょう症予防や更年期障害など女性の疾患に対する治療に使用されるだけではなく、男性も使用することができます。
例えば、身体は男性だが心は女性というトランスジェンダーの方などは、女性の体型に近づくためにクリマラ・クリマラジェネリックの服用がおすすめです。
服用し続けると、身体的には「乳房のサイズが大きくなる」「筋肉が減少する」といった変化があらわれ、精神的には「性欲が減退する」「性格が優しくなる」といった変化があらわれます。
そのほかにも以下のような効果が期待されています。
クリマラを服用することで起こる身体的な変化
- 筋肉が減少して女性らしい体型になる
- 乳房のサイズが大きくなる
- 脂肪が骨盤の近くにつきやすくなる
- 精子の生産が停止し、陰部の大きさが小さくなる
クリマラを服用することで起こる精神的な変化
- 攻撃的な性格が弱まり、優しい性格が強くなる
- 性欲が減退する
クリマラジェネリック一覧
クリマラはドイツに拠点を置くバイエル薬品が開発した薬剤です。
クリマラにはジェネリック医薬品が発売されています。女性ホルモンを投与したかったが、費用が高く治療を続けることができなかった方におすすめです。
<関連商品①>
●ダーメストリル【クリマラジェネリック】
ダーメストリルは、クリマラのジェネリック薬です。定期的にダーメストリルを肌に貼り続けることで乱れていた女性ホルモンのバランスを正常化します。
商品名 | ダーメストリル |
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画像 | ![]() |
有効成分 | エストラジオール【4mg/8mg】 |
メーカー | Mylan |
購入ページ | ダーメストリルの購入はこちら |
<関連商品②>
●ダーメストリルセプテム
商品名 | ダーメストリルセプテム |
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画像 | ![]() |
有効成分 | エストラジオール【5mg/7.5㎎】 |
メーカー | Mylan |
購入ページ | ダーメストリルセプテムの購入はこちら |
<関連商品③>
●エストラドット
商品名 | エストラドット |
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画像 | ![]() |
有効成分 | エストラドット100mcg:1.56mgのエストラジオール含有 |
メーカー | Novartis(ノバルティスファーマ) |
購入ページ | エストラドットの購入はこちら |
ダーメストリルに関するよくある質問
- Q経口薬の女性ホルモン製剤と併用してもよいのでしょうか?
- A
女性ホルモンを過剰に摂取してしまう可能性があるため、併用は避けてください。
- Q敏感肌の方も使用することはできますか?
- A
使用することはできますが注意が必要です。パッチ製剤のため、皮膚がかぶれてしまうことがあります。
できるだけかぶれないようにする方法として、貼り換える際は別の場所にするという対処方法があります。
- Qクリマラのようなパッチ製剤は飲み薬と比べて何がよいのでしょうか?
- A
パッチ製剤は飲み薬と比較して飲み忘れリスクを減らすことができます。
また、皮膚から徐々に有効成分が吸収されていくため、肝臓への負担が少ない点も特徴です。
しかし、皮膚が荒れやすい方や弱い方はかぶれを引き起こす可能性があります。
- Q男性が、クリマラを服用するにあたり注意することはありますか?
- A
クリマラを服用することで期待できる効果は女性ホルモンを補充することで起こる変化です。そのため、男性ホルモンが影響する骨格や声については基本的に変わりません。
一方で女性ホルモンが影響している体型や性格については女性らしい変化が期待されます。
また、エストロゲン量が基準値を超えると男性ホルモン量が体内で抑制されますが、これは血栓症のリスクを増加させると考えられています。
そのため、女性ホルモンをたくさん投与すればよいというわけではない点は注意が必要です。血栓症以外にも、ホルモン療法を受けているMtF(体は男性だが心は女性)の方は、脳卒中や肺塞栓症の発症リスクも高まるため、女性ホルモン投与にあたっては男性ホルモン量とのバランスも考慮しながら治療を行ってください。
最後に
クリマラはバイエル薬品が開発した女性ホルモン剤です。既にジェネリック医薬品も出ており、これまで治療費が高く継続できなかった方におすすめです。
更年期障害の症状でお悩みの方や閉経後の骨粗しょう症予防の治療を行いたい方、トランスジェンダーの方で女性ホルモンを補充したい方などにおすすめです。
参考
kegg.jp 医療用医薬品:エストラジオール
MTFの女性ホルモン治療についての考え方