睡眠薬の正しい服用方法を学ぼう!

睡眠

睡眠薬は正しい服薬方法を

睡眠薬の守りたい服用方法画像

*1睡眠薬は、日本人成人の約7%が服用しているという研究結果もあり、服用している方は決して少ない人数ではありません。
睡眠薬を使用する際は、正しい服用でないと効果が最大限発揮されない可能性があります。
また、自分自身にあった睡眠薬でなければ服用した翌日の日中眠くなってしまうということも起こってしまいます。
今回は「睡眠薬の正しい服用方法」をテーマにご紹介しますが、睡眠の役割や不眠症についても詳しく知りたい方は以下のコラムをご参考にしてください。

睡眠薬は多くの種類が出ていますが、基本的に守らなければならない服用方法や服用量は一緒です。どの睡眠薬も誤った服用方法を続けると副作用が出やすくなったり、効果が発揮されないリスクがあります。

睡眠薬を服用するタイミング

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睡眠薬の多くは服用して30分~1時間後に効果が発揮されるよう作られています。
そのため、服用するタイミングとしては寝る前がベストです。
服用した後にお風呂に入ったり、ご飯を食べたりすると薬の効果が弱まる、もしくは逆に強まる可能性があります。
睡眠薬を服用したらすぐにベッドに入ることをおすすめします。
また、睡眠薬ごとに、効果と副作用のバランスを考慮したうえで適切な服用方法・服用量が決められています。
この量を超えてしまうと、眠気が強くなったり、日中のふらつきを起こしてしまう可能性があります。
結果、転倒につながることもあり危険です。そのため、独自の判断で服用方法を変えたり、眠れないからと言って1錠多く服用するなどは絶対にやめて、正しい方法・量で服用してください。

睡眠薬と食事・アルコールの関係

睡眠薬と食事・アルコールの関係画像

睡眠薬には相性の悪い飲み合わせが存在します。一緒に飲んでしまうと、薬の効果を減弱させたり、逆に強くしてしまう可能性があります。
睡眠薬を服用する場合は、食べるものや飲むものにも注意する必要があります。
飲み合わせについてもっと詳しく知りたい方は以下のコラムも併せてご覧ください。

食事との関係

睡眠薬と一緒に服用するのを避けるべき食べ物の代表としては「グレープフルーツジュース」「カフェイン」があります。
グレープフルーツジュースは、睡眠薬の効果を強め、副作用を増強してしまうとされています。
カフェインは、興奮を増強する作用を持っているため、不眠症に伴う過度の興奮が生じる可能性があります。

アルコールとの関係

アルコールは睡眠薬の効果を増強させます。
伴って、眠気や記憶障害、呼吸抑制、ふらつきなどの副作用が強く出てしまう可能性があるので、一緒に飲むことは避けてください。
たまに、睡眠薬代わりにお酒を飲んでいる方を見かけますが、睡眠が浅くなることが分かっています。
そのため、不眠で悩んでいる場合はお酒で代替しない、お酒と睡眠薬は一緒に飲まないことが大切です。

睡眠薬をやめるタイミングと離脱症状

睡眠薬を長期間服用している場合、やめるべきタイミングに悩む方は多いかもしれません。
しかし、自身の判断で突然やめてしまうと、「離脱(退薬)症状」と呼ばれる症状があらわれる可能性があります。
離脱症状とは、突然薬の服用が中断されたことに身体がびっくりして、頭痛や不眠が悪化してしまうことを指します。
長期間服用した時に依存性を形成するベンゾジアゼピン系と呼ばれる睡眠薬であれば、1~2週間ほどかけて徐々に減量していく「漸減法」服用の間隔をあけながら中断する「隔日法」を用いてやめていく必要があります。

しかし、最近ではベンゾジアゼピン系の中でも離脱症状が出にくいとされている「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の「ルネスタ」やオレキシン系・メラトニン系と呼ばれる依存性を形成しにくい睡眠薬「ベルソムラ(スボレキサント)」や「デエビゴ(レンボレキサント)」や「ロゼレム(ラメルテオン)」も発売されています。
もし新たに睡眠薬を服用開始する方は、このような種類を飲むこともおすすめです。

<関連商品①>
●ロゼレム

ロゼレムは武田薬品工業社が開発した不眠症治療薬です。
主に入眠困難(寝つきが悪く寝られない)の改善に有効で従来の睡眠薬の作用とは違い、体内時計を調整することで眠気を誘発する効果があります。日本の製薬会社が開発している商品のため、添付文書も日本語で書かれているパッケージです。

商品名ロゼレム
画像ロゼレム
有効成分ラメルテオン8mg
価格8㎎:1錠380円~
メーカー武田薬品工業株式会社
購入ページロゼレムの購入ページはこちら

<関連商品②>
●ベルソムラ

ベルソムラはMSD(メルク・アンド・カンパニー)社が開発した不眠症治療薬です。
脳の覚醒を維持するオレキシン受容体を阻害することで睡眠を促す「オレキシン受容体拮抗薬」と呼ばれ、従来の睡眠薬とは違う新しい作用の薬です。
様々なタイプの睡眠障害に効果を発揮するため、入眠障害、中途覚醒などに効果的で、自然に近い眠りに導きます。

商品名ベルソムラ
画像ベルソムラ
有効成分スボレキサント15mg/20mg
価格8㎎15mg:1錠271円~
20mg:1錠295円~
メーカーMSD(メルク・アンド・カンパニー)
購入ページベルソムラの購入ページはこちら

<関連商品③>
●デエビゴ

デエビゴは、Eisai(エーザイ)社が開発した、オレキシン受容体拮抗薬に分類される不眠症治療薬です。有効成分レンボレキサントは、脳を覚醒状態から睡眠状態へ移行させ自然に眠りを促進します。
覚醒維持に関与する物質オレキシンの働きを阻害することで、脳を睡眠状態に導くため、依存性が低く長期に渡り服用することが可能です。
睡眠覚醒リズムを整えることで、「入眠」と「睡眠維持」共に効果が期待できます。

商品名デエビゴ
画像デエビゴ
有効成分スボレンボレキサント5mg/10mg
価格5mg:1錠620円~
10mg:1錠703円~
メーカーMSDEisai(エーザイ)
購入ページデエビゴの購入ページはこちら

<関連商品④>
●フルナイト

ルネスタジェネリックのフルナイトは、サンファーマ社が開発した超短時間型睡眠薬です。
非ベンゾジアゼピン系に分類されるGABAA受容体作動薬で、脳の機能を低下させることで睡眠を促す作用があります。
フルナイトの主成分であるエスゾピクロンは、よく比較されるゾピクロン(商品名:アモバン)を改良して作られていますが、ゾピクロンの難点であった副作用の味覚異常(苦味)が軽減されています。

商品名フルナイト
画像フルナイト
有効成分エスゾピクロン2mg
価格2mg:1錠80円~
メーカーSun Pharma(サンファーマ)
購入ページフルナイトの購入ページはこちら

睡眠薬の飲み方でよくある質問

睡眠薬の飲み方でよくある質問画像
Q
今別で服用している薬と睡眠薬との飲み合わせが心配ですが、どうしたらよいでしょうか?
A

睡眠薬ごとに、併用禁忌薬や併用注意薬が設定されている場合があります。
併用禁忌薬とは、その睡眠薬と一緒に飲んではいけないもので、併用注意薬は絶対ダメではないができれば避けた方が効果が見込めるというものです。
ご自身が何か別の薬を服用している場合は、まず睡眠薬の併用禁忌薬・注意薬に該当していないかを調べましょう。
添付文書や説明文書に載っていますので、しっかりと読んだうえで必要であれば避けることが大切です。

Q
人から睡眠薬をもらって飲んでもよいでしょうか?
A

睡眠薬は多くの種類があり、それぞれ特徴があります。
この中で人によって効果があるもの、向いているものは異なりますので、人からもらうことは絶対に避けてください。
クリニックや病院で処方してもらうこともできますし、通院面や金額面で懸念がある場合は個人輸入サイトでの購入も可能です。

最後に

睡眠薬は、睡眠の質や時間を向上させてくれる薬剤ですが正しい服用方法、服用量を守らないと最大限の効果が発揮されない可能性があります。
睡眠薬ごとに決められた適切な服用方法を守ること、アルコールやカフェインなど飲み合わせが悪いものとは一緒に飲まないこと、独自の判断で睡眠薬を勝手にやめないことが大切です。
もし睡眠薬を服用中の方で、「効果が感じられない」「副作用が強く出過ぎている」といった悩みを抱えている方は一度服用方法や量が正しいか見直してみることをおすすめします。

出典

*1:日経メディカルー【疫学会速報】 日本人成人の睡眠薬服用率は7.4%、多量服用者には日中過眠や意欲低下多い
薬局だより~睡眠薬の正しい飲み方~
suimin.netすこやかな眠りのために
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