水虫の原因と感染の仕組み・症状と種類・治療法や予防法を解説

水虫の原因と感染の仕組み・症状と種類・治療法や予防法を解説 水虫

それ水虫かも

「足の指の間がじゅくじゅくしてきた」とか「足の裏が痒い」なんて経験ありませんか?もしかしたらそれ「水虫」かもしれませんよ。実は、水虫という名前は聞いたことはあっても具体的にどんな症状なのかを知っている人は多くありません。また自分は毎日お風呂に入っているし清潔にしているからかかるはずはないと思われがちです。そして何より他人にうつす可能性があるにもかかわらず治療を行わない人がいます。これでは症状は悪化の一途をたどり、感染者は増えるばかりです。今は市販薬でも医療用と同成分の医薬品も多数販売されています。治療しようと思えばいつでも簡単に始めることができます。
まずは水虫とはどんな病気なのかを正しく理解しましょう。水虫の悪化を防ぐためには早めの治療が大切です。

水虫とは

水虫はカビによる感染症であることを知っていますか?正しくは、「白癬菌(はくせんきん)」と呼ばれる真菌(しんきん)が何らかの原因により人の身体、例えば足や手などに感染した皮膚の病気を「水虫」と呼びます。カビと聞くと主にお風呂場をイメージしますがカビが自分の身体に感染していると思うととても気持ちが悪いですよね。白癬菌は一般的にジメジメした湿度の高いところで増殖します。お風呂場でよく見かけるのもそのためです。一昔前は男性に多い感染症でしたが、最近では男性だけでなく女性でも水虫になる人が増えてきています。白癬菌の最もやっかいなところはヒトからヒトにうつるという点です。知らないうちに感染していたり、また自分が他人に感染させる原因になっているなんてこともあるため、早めに症状を見分け治療を開始することが必要となります。
よく自分が水虫だなんてとても恥ずかしくて人に相談できないと言う人やそもそも水虫と分からず治療をしていない人がいます。実のところ、水虫は非常によくある感染症の一つです。水虫かな?と思ったら、恥ずかしがらずに相談するようにしましょう。

水虫に感染するしくみ

水虫は白癬菌による感染症だと理解しましたね。ではその白癬菌はどの様なしくみで感染するのでしょうか。
通常インフルエンザや新型コロナウイルスなどの病気は、感染している人と同じ空間にいるだけでも感染することがあります。しかし、水虫の場合、水虫の人と同じ空間にいたからと言って感染はしません。それは空気感染であったり飛沫感染(ひまつかんせん)をしないことを意味します。
水虫による感染の原因は、白癬菌が皮膚に直接付着し感染する事で起こります。それは皮膚が直接触れた場合だけではなく、共有のスリッパであったりお風呂場のマットなどを介して感染するケースもあります。
なぜ直接白癬菌に触れていないのに共有のスリッパやバスマットを介して水虫は感染するのでしょうか?それは、水虫にかかった人の皮膚からはがれ落ちた角質が原因です。このはがれ落ちた角質の中でも白癬菌は生きています。その角質がスリッパであったりバスマットを介して他人の皮膚に付着すると言うしくみです。
しかし白癬菌が皮膚に付着したからと言ってすぐに感染するわけではありません。一般的には24時間以上白癬菌が付着した状態が続き、菌が繁殖しやすい環境が整うことで水虫は発症します。

水虫に感染しやすい環境とは

水虫が最も感染しやすいのは家族間です。一つ屋根の下で一緒に暮らしている為それは仕方のないことかもしれません。ではどの場所に気を付ければよいのでしょうか。
自宅で生活する上で特に注意すべき点として共有で使用するものが上げられます。例えばお風呂場のバスマットであったり、通気性の悪いトイレのスリッパなどが考えられます。その他、リビングのフローリングやカーペット、畳なども白癬菌の潜伏場所になります。また玄関やキッチンマットなどにも注意が必要です。特に家の中で裸足でいることが多い人は白癬菌は簡単に付着してしまいます。
また自宅以外の場所ではどのようなものがあるのでしょうか。例えばスポーツジムのマット、プールや温泉のような多くの人が裸足で歩く場所などが考えられます。ご近所宅に呼ばれたときには自宅同様に、玄関マットやスリッパなどにも注意が必要です。

水虫ができやすい箇所

水虫は人の身体であればどこにでも感染します。しかし水虫と聞くと足に感染しやすいイメージがありますがそれは靴や靴下、ブーツ、長靴などを長時間履くことで足が蒸れた状態が続くため菌が繁殖しやすいと言われています。またバスマットであったりスリッパを介した感染も直接足が触れることからやはり足に感染することが多いのが白癬菌です。
では足と一言で言っても足のどの部位に感染するのでしょうか。
足のなかで最も水虫になりやすい部位は足の指の間です。趾間型(しかんがた)と呼ばれています。その他、足裏や指の付け根、かかと、また爪に感染することもあります。
足以外では手や股間、体部、顔面、頭部への感染も見られます。全て白癬菌の感染症ですが、感染する部位によってさまざまな名称で呼ばれていることも特徴のひとつです。

水虫の種類と症状

水虫の原因菌は白癬菌と呼ばれる真菌による感染症ですが、この白癬菌が感染する部位によって呼び名が異なります。
水虫は人の身体のあらゆる場所に感染します。私たちは足の白癬菌感染症を「水虫」と呼んでいます。足以外の感染症を見ると、手のひらや手指に感染した場合は「手白癬」、爪に感染した場合は「爪水虫(つめみずむし)」、股部に感染したものは「インキンタムシ」、体部に感染したものは「タムシ・ゼニタムシ」、頭部に感染したものは「シラクモ」と呼びます。
また白癬菌は感染する部位によって現れる皮膚症状も異なります。どの様な皮膚症状があるのか一つずつ解説していきます。

足の水虫

足にできる水虫には趾間型・小水疱型・角質増殖型の3種類があります。

1)趾間型は足の指の間に発症する感染症で、水虫の中で最も多く見られる症状です。特に、足の指の間の中では、薬指と小指の間に発症することが多いのが特徴です。白くふやけてぶよぶよになり、皮がめくれて赤くジュクジュクになってただれます。また逆に乾燥する事で皮がめくれることもあります。痒みを強く感じるのがこのタイプになります。

2)小水疱型は足の裏、土踏まずのあたりや側面などを中心に、また指の付け根にかけて小さな水ぶくれ(直径数ミリから数センチほどの大きさ)ができ、日がたつと赤くなって皮膚がむけてきます。梅雨の時期に発症しやすく、秋に良くなるケースが多く見られます。かゆみを伴うこともあります。治療しない限り何度でも繰り返します。

3)角質増殖型はかかとを中心に、足底の皮膚がガサガサと乾燥し、皮膚が厚くかたくなり、皮がむけ、ひび割れしたりすることがあります。かゆみはほどんどありませんが、冬に悪化しやすくなるのが特徴です。

爪の水虫

爪白癬(つめはくせん)と呼ばれる爪の水虫です。白癬菌が足の爪に入り込むことで起こる水虫です。足の親指の爪によく見られますが、手の爪や足の爪のどちらにでも感染します。足の水虫が原因で起こることが多く、爪全体が分厚く白っぽくなる事が特徴です。まれに変形したり、爪の表面に縦ジワができることもあります。症状が進行すると靴が合わなくなり歩行時に痛みが生じたりすることがあります。

手の水虫

手白癬(てはくせん)と呼ばれる手の水虫です。多くは、足の水虫と共に発症します。特に指の間や爪の周りなどに発症しやすく、足の水虫と同じような症状をあらわします。原因として白癬菌に感染したところを手で触ったまま手を洗わなかった場合に発症します。触ったところが感染する為両手の場合もあれば片手のみにあらわれることもあります。しかし足に比べると発症の割合は少なく比較的まれな病気です。

ぜにたむし

体部白癬(たいぶはくせん)と呼ばれる身体に感染する水虫です。顔、首をはじめ、胴体や手足の甲など感染します。手に生じた白癬は手のひらの場合手白癬と呼ばれますが、毛がある部位に感染した白癬は体部白癬として区別されます。その症状は、小さな水ぶくれや、環状に赤く盛り上がる特徴的な発疹ができ、炎症や痒みを伴います。本人の水虫が原因となる場合のほか、犬や猫などの動物から感染することもあります。

いんきんたむし

股部白癬(こぶはくせん)と呼ばれる鼠径部(そけいぶ)に感染する水虫です。成人男性によく見られ、多くは太ももの内側付近、陰部、お尻にできます。症状は両脚に対照的にでることがあります。感染部位の周囲が堤防状に隆起し、皮膚面からもり上がりのない赤色の斑点があらわれます。かゆみが強く、下腹部、臀部などへと広がることがあり、治りにくいのが特徴です。

しらくも

頭部白癬(とうぶはくせん)と呼ばれる頭に感染する水虫です。感染した場合、楕円上に髪の毛が抜け落ちたり発疹ができたりするほか、ひっかくとフケの様なものが見られることもあります。小児に多く見られます。症状が悪化すると頭皮が化膿したり、発熱を引き起こす場合もあります。しらくもは移りやすく患者の帽子をかぶるだけでもうつります。

水虫の治療法

水虫に感染した場合、他人への感染をひきおこす可能性がある為早期に治療を開始するようにしましょう。治療を開始する上で特に気を付けなければならないことは水虫は白癬菌と呼ばれる真菌による感染症だと言う点です。真菌を治療するには抗真菌薬(こうしんきんやく)と呼ばれる治療薬を使用しなければなりません。抗生物質やステロイドを使用すると治療を遅らせることになるほか症状を悪化させてしまうこ可能性があります。
また市販薬で治療できる水虫と、市販薬では治療できない水虫があります。なかでも「爪白癬」と「しらくも」は市販の水虫治療薬では効果が期待できないため、直ちに皮膚科を受診するようにしましょう。その他、湿疹なのか水虫なのか判別がつかない場合、患部が顔・陰嚢・粘膜あるいは広範囲に広がっているもしくは化膿している場合、妊婦又は妊娠していると思われる人、乳幼児などは医療機関での治療をお勧めします。

処方薬

どの状態の水虫であっても医療機関を受診すれば治療することができます。一般的に水虫に感染した場合は皮膚科を受診します。
通常、水虫の治療方針として、まず外用薬(塗り薬)を使用して、ダメな場合に内服薬(飲み薬)が使用されます。ですのでまずは市販薬を使用して様子を見るのも決して間違いではありません。水虫の治療は長期間にわたります。爪白癬は爪が生え変わるまで治療が必要とされる為1年から1年半はかかるとされており、根気強く治療を継続しなければなりません。それではどのような処方薬があるのか見ていきましょう。

外用薬

  • 足白癬、体部白癬、股部白癬

アトラント(クリーム・軟膏・液):久光製薬株式会社
ニゾラール(クリーム・液):ヤンセンファーマ株式会社
マイコスポール(クリーム・液):バイエル薬品株式会社
アスタット(クリーム・軟膏・液):マルホ株式会社
ルリコン(クリーム・軟膏・液):サンファーマ株式会社
ラミシール(クリーム・液・噴霧剤):サンファーマ株式会社
メンタックス(クリーム・液・噴霧剤):科研製薬株式会社 等

  • 手白癬

オキナゾール(クリーム・液):田辺三菱製薬株式会社
ペキロン(クリーム):テイカ製薬株式会社

  • 爪白癬

ルコナック外用液:佐藤製薬株式会社
クレナフィン外用液:科研製薬株式会社

内服薬

イトリゾールカプセル:ヤンセンファーマ株式会社
ネイリンカプセル:佐藤製薬株式会社
ラミシール錠:サンファーマ株式会社

市販薬

市販薬では水虫の治療薬として飲み薬はありません。塗り薬のみの販売となっています。
塗り薬と一言で言ってもその剤形は多種多様販売されています。液剤・軟膏・クリーム・スプレーとありますので症状に合わせて選択すると効果的です。
ではどのように使い分けしたら良いか簡単に解説します。
足の指の間などジュクジュクしている場合は軟膏がおすすめです。逆に乾燥してカサカサしている場合には液剤もしくはスプレー剤がおすすめです。水疱がある場合にはクリームがおすすめです。ひび割れなどがあれば軟膏がおすすめです。これらはあくまで一例ですので参考にして選択してもらうと良いでしょう。分からない場合は薬剤師または登録販売者に相談してみると良いでしょう。それではどのような市販薬があるのか見ていきます。

市販薬一覧

グスタフXクリーム:奥田製薬(株)
ラミシールATクリーム:グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社
メディータム水虫クリーム:三友薬品株式会社
メンソレータムエクシブEX液/Wディープ10クリーム:ロート製薬
ピロエースZ液/軟膏:第一三共ヘルスケア
ブテナロックVaクリーム/液:久光製薬
タムチンキパウダースプレーZ:小林製薬 等

水虫セルフチェック

まず大切なことは水虫なのかどうかを判別する必要があります。水虫でもないのに水虫の薬を使用しても治るはずがありません。逆に薬にかぶれて悪化することもある為注意が必要です。判別できない場合は病院を受診し診てもらいましょう。特に爪白癬と頭部白癬に関しては市販薬では治療できませんので迷わず受診するようにしましょう。それではそれ以外の水虫をセルフチェックするにはどうしたら良いかを部位別に解説していきます。

足の裏の全体、またはかかと

乾燥していて歩くと痛みを伴う、小さな水疱ができており痒みがある、皮膚が厚くかたくなりひび割れしている、皮膚がボロボロとむける、シワが深く刻まれ粉を吹いているなど1つでも該当すれば角質増殖型の水虫の可能性があります

土踏まず、足の側面と言った柔らかい部分

かきむしりたくなるほど痒い、湿疹の様に小さな水疱が大量にある、大小さまざまな水疱がある、水疱が破裂しジュクジュクしている、一つ治ってもまた新しい水疱がすぐにできるなど1つでも該当すれば小水疱型の水虫の可能性があります。

足の指の間

カサカサとジュクジュクが混じっている、何本かの指の間に水疱がある、ほぼ全ての指の間の皮膚がむけている、薬指と小指の間だけ白くふやけている、皮膚がむけたところが分厚くなっているなど1つでも該当すれば趾間型の水虫の可能性があります。

手のひら

手のひらよりも指先の方が酷い、片方の手だけに症状がある、シワになり皮がむけている、湿疹があり痒みがある、足にも水虫があるなど1つでも該当すれば手白癬の可能性があります。

足や手の爪

爪の先や端が白かったり黄色かったりしている、爪が分厚く変形しボロボロ、変形した爪が食い込み痛みがある、白い点や筋があるなど1つでも該当すれば爪白癬の可能性があります。

水虫と似ている病気

水虫を治療する上で大切なことはしっかりと水虫と判断した上で治療を開始することです。なかには水虫に似た症状があるため注意が必要と言われています。水虫と判断できなくても似た症状が断定できるのであればそれだけで適切な治療を開始する事ができます。
まずは似た症状にはどのようなものがあるのか一つ一つ見ていきましょう。
今回紹介する5疾患は特に水虫とまちがえる可能性の高い疾患です。汗疱(かんぽう)、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、疥癬(かいせん)、カンジダ症、アトピー性皮膚炎が類似疾患になります。しかし似ている症状はこれで全てと言う事ではありません。あくまで一例として判断の材料にしてもらうと良いでしょう。

汗疱(かんぽう)

手の指や手のひら、足の裏などにできる小さな水疱(水ぶくれ)や皮むけができる病気を指します。小さな水ぶくれ同士がくっつきあい、大きな水ぶくれになることもあります。汗疱は、夏の初めにあらわれることが多く、毎年季節の変わり目ごとに繰り返すことがあります。原因はよくわかっていませんが、汗をよくかく人に起こりやすい傾向があります。症状として痒みを感じることが多いです。
汗疱は治療をしなくても数週間ほどで自然に治癒します。また感染症ではないため人にうつすことはありません。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手の平や足の裏に、水ぶくれや膿をもった膿疱(のうほう)と呼ばれる皮疹が数多くでき、それがよくなったり悪くなったりを繰り返す難治性(なんちせい)の慢性皮膚疾患(まんせいひふしっかん)です。足と手のほかにすねや膝にも皮疹が出ることもあります。膿胞と一緒に赤み、かさかさ、ひび割れ、爪の変形を生じることもあります。出始めによく痒くなります。また、鎖骨や胸の中央やその他の関節が痛くなることがあります。膿疱の中に菌は入っていないため、人に感染することはありません。水虫や汗疱と区別が難しい為皮膚科の受診をおすすめします。

疥癬(かいせん)

「疥癬」はダニの一種であるヒゼンダニ(疥癬虫(かいせんちゅう))が皮膚の角質層(かくしつそう)に寄生し、人から人へ感染する疾患です。腹部、胸部、大腿内側などに激しいかゆみを伴います。ヒゼンダニは非常に小さなダニで直接目には見えません。非常に多くのダニの寄生が認められる角化型疥癬(かくかがたかいせん)と、少数寄生であるが激しい痒みを伴う通常疥癬(つうじょうかいせん)とがあり、その感染力には大きな違いがあります。通常疥癬では疥癬トンネルとよばれる線状に隆起した皮疹や、赤い丘疹(丘疹)または結節(けっせつ)が見られ、角化型疥癬はあかが増えたような状態が手や足、お尻、肘、膝などにみられます。

カンジダ症

皮膚や口腔、消化管や膣などに存在する常在菌(じょうざいきん)であるカンジダ菌が、一定の条件下、例えば抵抗力が低下したときなどに増殖して発症する病気です。女性だけではなく男性にも感染し発症します。カンジダの症状は感染した部位によってさまざまです。例えば摩擦部位の感染では、通常は鮮やかな赤色の発疹が生じます。強い痒みやヒリヒリする痛みを生じることがあります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はもともとアレルギー症状を起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多くみられる皮膚の炎症を伴う病気です。例えば皮膚が赤くなったり、乾燥して皮膚がむけたり、かさぶたができる場合もあります。慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返します。皮疹が出来ることで強い痒みを伴い、皮膚のバリア機能が低下することでさらにかゆみが強くなり、ひっ掻いてしまうことで症状を悪化させるという悪循環をたどることが多くなります。また、かゆみが酷くて眠れないこともあります。

日常生活における注意

水虫に感染しないためには日常生活においてつねに注意を払う必要があります。とはいえどのような点について私たちは注意をすればよいのでしょうか?考えるべきパターンとして2つあげられます。ひとつは家族が水虫に感染している場合、もう一つは家以外の場所での感染対策です。
水虫、いわゆる白癬菌は湿度が70%以上、温度が15度以上になると活発に増殖する性質を持ちます。従って季節的には梅雨から蒸し暑い夏にかけて注意が必要になります。白癬菌の特性をしっかりと理解し、日常生活を過ごすうえでちょっとした工夫をすることで白癬菌の感染を抑える事が出来ます。
白癬菌は通常、皮膚に付着してから24時間で角質に侵入します。つまり24時間以内に付着した白癬菌をはがすことができれば感染は防げます。そのためにできる予防方法には何があるのかまとめてみましょう。

水虫予防方法

水虫にならないようにするに為には治療よりも予防することが重要になります。
その為には、日々行うこと、家の中で行うこと、家の外で行うことに分けて考えてみましょう。

まず、毎日の生活で日々行うこは、足は石鹸を使用し、指の間まで丁寧にしっかりと洗って乾かします。足が不潔な状態では水虫が繁殖しやすくなります。5本指の靴下を使うこともおすすめです。足が清潔な状態で過ごすためには蒸れた状態でいることは避けましょう。可能であれば靴を2足用意し1日置きに履きかえることで靴の中を乾燥させる時間を作ると良いですね。そして毎日清潔な靴下に履き替えることで感染リスクはグンと下がります。

次に、家の中で行う対策を考えます。家族の誰かが仮に水虫であった時はその家族の治療を最優先にし、他に水虫にかかっている人がいないか確認しましょう。そしてスリッパであったりバスマットなど直接素足に触れるものは共有したりせずに分けて使用します。家の中では素足で歩かないようにし爪切りなども個人ごとで分けて持つようにします。またラグマットや玄関マットなどはこまめに洗濯し乾燥させてください。部屋は毎日掃除し風を通して換気すると良いでしょう。

さらに家以外の場所、つまり家の外での対策を考えます。家の外、例えば友人の家であったり宿泊施設などでは素足でいることを避けましょう。靴下をはくことである程度は感染予防になります。靴下をはいているからと言って水虫に感染しない訳ではないことに注意が必要です。使用した靴下はすぐに洗濯をし足を清潔にすることを忘れないでください。温泉施設や宿泊施設、またフィットネスクラブなどでも可能な限りサンダルやスリッパなどを利用し素足でいることは避けるようにしましょう。
これらを注意することで感染するリスクはかなり低くなります。手を洗うにしても必ず石鹸を使用し、毎日お風呂に入って体を清潔に保つことが大切です。

Q&A

まとめ

水虫まとめ

  • 白癬菌による感染症
  • 水虫は感染した箇所により呼び名が変わる
  • 治療するには皮膚科を受診
  • 水虫の治療は長期戦

水虫について症状から治療薬まで詳しく説明してきました。水虫は足の指の間や足の裏に発生し、ジュクジュク感やかゆみなどの不快な症状があらわれます。水虫にかかったことのない人は水虫の具体的な症状を知らない為、自分が清潔であるから感染しないと考えがちですが、実際には誰にでも感染するリスクがあります。たかが水虫ではなくされど水虫です。水虫は他人に感染する可能性があること、また最悪の場合細菌感染症をひきおこす可能性があることを忘れないでください。
幸いなことに、現在は市販薬や医療用の医薬品がたくさん存在します。水虫の治療は簡単に始めることができます。感染を防ぐためには、正しい知識を持ち、早めの対処が大切です。まずはセルフチェックから始めてみましょう。まぎらわしい症状も多く存在します。迷った時は病院を受診し主治医の判断を仰ぐと良いでしょう。

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