導入文
「一度禁煙してみたけれども失敗した」そんな経験をしたことはありませんか?タバコを吸ってしまうとなかなかやめることは難しいですよね。体に悪いと知っていながらついついタバコに火をつけていませんか?しかし、もし本気でやめたいと考えているのであればこれはまたとないチャンスです。勇気を出して一緒にもう一度禁煙にチャレンジしてみませんか?
そもそもタバコをやめるのは自分のためですか?それとも他人のためですか?まずはしっかりした理由を持つことが大切です。なんとなくやめてみるかでは長続きはしません。その上でなぜタバコが体に悪いのかを考えてみましょう。喫煙をやめることで、健康面や生活の質が改善されることはよく耳にしますよね。具体的な効果としては、肺機能や心血管系の改善、発がんリスクの低減、味覚・嗅覚の回復、健康寿命の延長などが挙げられます。また、禁煙によって節約できる経済的なメリットもあります。さらに、タバコの煙は吸っている自分よりも周りの人、つまり自分の意志とは無関係に副流煙を吸わされている人に対しても悪い影響を与えていると言うことにも目を向けましょう。自分の大切な人がタバコの副流煙によって病に侵されたらどうですか?それが自分が吸っているタバコのせいだとしたらとても悲しい気持ちになりますよね。
ではどうやって禁煙したら成功するのでしょうか。上手に禁煙する方法を禁煙補助薬を紹介しながら解説していきます。
禁煙により生じるリスクとベネフィット
タバコがやめられないのは意思が弱いせいではありません。それは「ニコチン依存症」という薬物依存によるものだからです。薬物依存と聞くと大麻やコカインなどを思い浮かべるかもしれません。基本的にはその考えで間違ってはいません。薬物依存を断ち切ることは非常に困難です。それでもいざ禁煙をしようと思ったらまずはそのリスクとベネフィットを理解しておくようにしましょう。あらかじめ理解しておくことで実際に困難に遭遇した時に立ち向かうことができるからです。禁煙は決して達成が困難な目標ではありません。治療による禁煙成功率は70~80%とかなり高い値が報告されています。
喫煙のリスクとは?
喫煙を継続することで生じるリスクは多岐にわたり、身体のさまざまな部位に悪影響を及ぼします。以下に、詳細な喫煙のリスクについて説明します。
①発がんリスク
喫煙は5000以上もの有害物質を含み、その中には発がん性物質も含まれています。主ながんのリスクとしては、肺がんだけでなく、口腔がん、喉頭がん、食道がん、膵臓がん、腎臓がん、膀胱がんなどのリスクが増加します。
②呼吸器系の障害
煙草に含まれるタールやニコチンなどの有害物質は、肺の組織を傷つけます。これにより、喘息、慢性気管支炎、肺気腫などの呼吸器系の障害が発生しやすくなります。
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③心血管系の疾患
喫煙は心臓と血管に大きな負担をかけ、血圧を上昇させることがあります。これによって、心臓病、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化などの心血管系の疾患のリスクが増加します。
④妊娠と胎児への影響
妊娠中の喫煙は、胎児の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。早産、低体重児、胎児の発育不良、流産などのリスクが高まります。また、赤ちゃんが生まれた後も、母乳中の有害物質が赤ちゃんに影響を与えることがあります。
⑤不妊リスク
喫煙は、男性の精子の質を低下させる可能性があり、不妊症の原因になることがあります。女性も喫煙によって卵子の質が低下し、妊娠しにくくなることがあります。
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⑥他の病気との関連
喫煙は免疫系にも影響を与え、自己免疫疾患や感染症にかかりやすくなることがあります。また、喫煙は糖尿病の発症リスクや骨粗鬆症の進行リスクを増加させることが報告されています。
これらのリスクは、禁煙することによって回避できる可能性があります。喫煙をやめることは、健康へのリスクを減らすために非常に重要な決断なのです。
禁煙によるベネフィットとは?
禁煙を選択することで、身体や心の健康、経済的な面でさまざまな良い影響が期待されます。以下に、禁煙の主なベネフィットを挙げてみます。
①健康面の改善
喫煙によって吸い込まれる有害物質は、肺を傷つけ、呼吸器系の疾患を引き起こす可能性が高まります。しかし、禁煙によって肺の機能が回復し、呼吸が楽になります。心血管系の健康も向上します。血圧や心拍数が正常化し、心臓への負担が軽減されます。これによって、心臓病や脳卒中のリスクが減少します。
②発がんリスクの低減
喫煙は多くのがんの原因となりますが、禁煙によって発がんリスクが低減します。特に肺がん、口腔がん、食道がん、膵臓がんなどのリスクが減少します。
③健康寿命の延長
健康的な生活を送ることで、寿命が延びる可能性があります。喫煙による健康リスクを減らすことで、長寿につながるとの報告があります。
④妊娠と胎児への利益
妊娠中の喫煙は胎児に悪影響を及ぼす可能性がありますが、禁煙によって早産や低体重児のリスクが減少します。胎児の成長を健康的に育てることができます。
⑤味覚・嗅覚の改善
喫煙者は味覚や嗅覚が鈍くなることがありますが、禁煙によってこれらの感覚が回復します。今まで何となく摂っていた食事がおいしく感じることは非常に大きなメリットではないでしょうか。
⑥経済的なメリット
喫煙にかかる費用を節約できることは大きなメリットです。喫煙をやめることで、タバコ代や医療費の削減が期待できます。
⑦社会的利益
受動喫煙による健康被害が減少します。家族や周囲の人々の健康を守ることができます。
⑧健康的なライフスタイルの促進
禁煙をきっかけに、健康的な生活習慣を取り入れることができます。運動やバランスのとれた食事など、健康を重視した生活を送ることができます。
禁煙は一時的に辛いこともありますが、これらのベネフィットを考慮すると、健康や生活の質を向上させるために非常に価値のある取り組みとなります。
あなたのニコチン依存度は?
ニコチン依存度とは、喫煙やニコチン摂取に対する身体的・心理的な依存状態の程度を指します。ニコチンはタバコに含まれる主要な成分であり、中枢神経系に影響を及ぼすことで依存性を引き起こします。ニコチン依存度の程度は個人によって異なりますが、一般的に以下のような要因が影響します。
①生理的な依存
ニコチンが中枢神経系に作用して快感をもたらし、脳内のドーパミンなどの神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)の放出を促します。これにより、ニコチンを摂取することでストレスや不安が軽減されることがあるため、身体的な依存が生じます。
②心理的な依存
喫煙が日常生活や特定の状況、社交場面などと強く結びついてしまうことで、心理的な依存が生じます。たとえば、ストレスを感じたときにニコチンを摂取する習慣がある場合、喫煙がストレス対処の手段となります。
③抑制的な依存
喫煙をやめるとニコチン欠乏の症状が現れ、不快感やイライラなどの離脱症状が出ることがあります。これにより、喫煙をやめることに抵抗を感じる抑制的な依存が生じます。
ニコチン依存度が高いと、禁煙を試みる際に離脱症状や欲求が強く現れることがあり、禁煙の成功率が低下する傾向があります。しかし、禁煙プログラムやニコチン補助療法、心理的なサポートを受けることで、依存度を軽減し、成功率を高めることが可能です。
「TDSニコチン依存度テスト」と呼ばれるニコチン依存症を診断する為のテストがありますので、まずは自分の依存度を確認してみると良いでしょう。
禁煙開始するにあたり準備するもの
禁煙を開始する際には、いくつか準備をすることが重要です。具体的には、
①禁煙日の決定
禁煙を始める日を計画的に決定しましょう。できるだけ近い未来の日付を選び、その日を「禁煙の日」として心の中で意識しましょう。禁煙を始める日には、タバコを捨てたり、喫煙道具を整理したりすることで、心の準備を進めることができます。
②支援体制の構築
禁煙は一人だけでは難しい場合があります。家族や友人、同僚など周囲の人々に禁煙を伝え、理解と協力を得ることが大切です。支援体制を構築することで、困難な状況でも励まされることがあります。
③禁煙プランの作成
具体的な禁煙プランを立てることで、禁煙の成功率を高めることができます。喫煙の習慣やトリガーを理解し、それらに対する対処方法を考えましょう。また、禁煙に向けての目標を設定し、進捗を追跡することも重要です。
④ストレス管理と代替手段の準備
禁煙はストレスが増えることがあります。ストレス対処の方法を学び、代替手段を見つけることが重要です。運動、深呼吸、リラックス法などを活用してストレスを軽減し、禁煙の成功をサポートしましょう。
⑤リラックスする環境の整備
禁煙を始める前に、自宅や職場などの環境を整えることも大切です。タバコの置き場所を整理したり、喫煙の機会を減らすための工夫を行ったりすることで、禁煙をサポートします。
これらの準備を整えることで、禁煙をよりスムーズに進めることができます。
禁煙の治療法は?
日本では禁煙を治療する上で健康保険が適用されており、貼り薬のニコチンパッチと飲み薬のチャンピックスが対象となります。また一般医療用医薬品としてニコチンガムとニコチンパッチが薬局やドラッグストアで販売されています。これらの禁煙補助薬を用いることによって、禁煙後の離脱症状(りだつしょうじょう)が緩和され、比較的楽に禁煙をすることができるようになります。
具体的に見ていくと、ニコチンパッチやニコチンガムは名前から分かる通りニコチン置換療法と呼ばれる治療法になります。ニコチンパッチは、皮膚に貼ることで24時間一定量のニコチンを吸収します。一方、ニコチンガムは口内からニコチンを吸収します。チューイングガムとして咀嚼(そしゃく)することで、ニコチンの血中濃度を安定させることができます。
また薬物療法であるチャンピックスはニコチン受容体作動薬で、喫煙による快感をブロックすることにより、タバコを吸ったときに得られたあの満足感が抑えられます。チャンピックスは禁煙の成功率を高める効果がありますが、同時に副作用もある為医師の処方と指導が必要です。
しかしチャンピックスは発がん性物質が検出されたことにより今現在は出荷停止扱いとなっております。
離脱症状にはどんなものがあるの?
タバコの離脱症状は、禁煙を始めた直後、数日間から数週間にわたって現れる身体的および心理的な反応です。個人によって経験する症状の種類や強度は異なりますが、一般的な離脱症状には以下のようなものがあります
①身体的離脱症状
不安やいらいら感、落ち着かない気持ち、集中力の低下、睡眠障害(不眠、又は過度の眠気)、食欲の増減、頭痛やめまい、咳や喉の違和感、胸の痛みや圧迫感などがあります。
②心理的離脱症状
喫煙への強い渇望、不安感や不安定な気分、抑うつ感や落ち込み、焦燥感やイライラ、ストレスへの過敏な反応
これらの離脱症状は、ニコチンの依存によって引き起こされます。喫煙をやめると、身体がニコチンに適応していたため、ニコチンのない状態に順応する必要があります。そのため、禁煙初期には身体と脳が調整を行うことで症状が現れます。
離脱症状は禁煙後の最初の数日間が最も強くなることが一般的ですが、2〜4週間後には症状が緩和する傾向があります。完全に禁煙すると、身体的な離脱症状は通常2〜4週間でピークに達し、その後緩和していきます。心理的な離脱症状は個人によってさまざまであり、それが完全に解消されるまでには時間がかかる場合もあります。
禁煙の離脱症状を緩和するためには、禁煙プログラムやニコチン補助療法、心理的なサポートを利用することが助けになります。
タバコをやめる方法5選
①ニコチン置換療法(NRT)
- ニコチンパッチ、ニコチンガム、ニコチン吸入器、ニコチン口腔スプレー
一定量のニコチンを吸収する方法です。吸収方法はそれぞれで皮膚から、口内から、気道から、口腔粘膜からとなっています。日本では主にパッチとガムが販売されています。
②薬物療法
- バレニクリン(チャンピックス)
ニコチン受容体作動薬で、喫煙による快感をブロックし、禁煙を支援します。禁煙の成功率を高める効果がありますが、副作用もあるため医師の処方と指導が必要です。
ブプロピオン: ニコチン受容体部分作動薬で、ニコチン欲求を抑制し、離脱症状を軽減します。抗うつ薬としても使用されることがあります。日本ではまだ認可されていません。
③心理的アプローチ
- カウンセリング
専門家による個別のカウンセリングやグループセッションを通じて、喫煙のトリガーを理解し、喫煙の問題に対処するスキルを学びます。
- 行動療法
禁煙の際に喫煙行動を変えるための戦略を学びます。トリガーとなる状況を避けたり、代替行動を見つけることで、禁煙をサポートします。
スマートフォンアプリやウェブサイトを利用することで、禁煙の進捗を追跡したり、情報を得たり、他の禁煙者と交流したりすることができます。オンラインサポートグループも利用できます。
⑤代替医療
- アクセスバー法
頭部の特定のポイントを刺激することで、心身のリラックスを促す手法です。
- ヒプノセラピー
禁煙のモチベーションを高めるための催眠療法です。
これらの禁煙治療法は、個々の状況や好みに合わせて選択することができます。医療専門家と相談しながら、自分に最適な禁煙治療法を見つけることが大切です。また、複数の治療法を組み合わせることで、禁煙の成功率を高めることができる場合もあります。
喫煙治療のために必要な禁煙補助薬7選
禁煙補助薬とは、禁煙をサポートするために使用される薬剤のことを指します。これらの薬剤は、禁煙しようとする人の離脱症状を軽減し、喫煙をやめることを助ける目的で利用されます。禁煙補助薬は、主にニコチンの依存性に関連する離脱症状を和らげることに焦点を当てています。
禁煙補助薬は、医師の処方箋が必要な場合もありますが、いくつかの製品は市販されています。禁煙補助薬は、禁煙を成功させるために個人のニーズに合わせて選択されるべきです。医療専門家と相談しながら、最適な禁煙補助薬を選び、正しい使用方法を理解することが重要です。また、禁煙補助薬の使用は他の薬剤との相互作用や副作用のリスクも考慮する必要があります。
病院を受診することで処方される医薬品
①チャンピックス錠
禁煙外来では保険適応で処方してもらうことが可能です。12週間にわたって錠剤を服薬することで禁煙することが可能です。病院での処方は中止されております。
※先発薬は世界的に回収されているため、どうしても必要な方はバレニスマート【チャンピックス・ジェネリック】やブプロンSR150を購入しても良いでしょう。
②ニコチネルTTS
肌色の貼り薬であり同じく保険適応で処方してもらうことが可能です。8週間に渡って貼付し徐々にニコチンの量を減らして行く治療法になります。
病院を受診しないで購入できる禁煙補助薬
①バレニスマート【チャンピックス・ジェネリック】
こちらのジェネリック薬・バレニスマートは、チャンピックスと同成分・同効果の商品として購入が可能です。
商品名 | バレニスマート【チャンピックス・ジェネリック】 |
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一般名 | バレニクリン酒石酸塩 |
価格 | 1錠あたり149円~ |
メーカー | Healing Pharma(ヒーリングファーマ) |
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②ブプロンSR150
『ザイバン』のジェネリック医薬品になります。初のニコチンを含まないFDA(米国食品医療品局 )承認の禁煙治療薬です。ニコチンの代用でドーパミンが脳内に分泌され禁煙特有の禁断症状(集中力の低下やイライラ)などを抑えてくれます。
商品名 | ブプロンSR150 |
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一般名 | ブプロピオン |
価格 | 1錠あたり70円~ |
メーカー | サンファーマ |
購入ページ |
③ニコテックス
ニコチンガムで有名な『ニコレット』のジェネリック医薬品です。「ニコチン置換療法」と呼ばれる、タバコに含まれるニコチンを喫煙以外の方法で置換することで、ニコチン離脱症状を軽減しながら生活習慣を改善します。
その後置換されたニコチンの摂取量を徐々に減らしていくことによって禁煙を達成することができます。
商品名 | ニコテックス |
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一般名 | ニコチン |
価格 | 1錠あたり135円~ |
メーカー | Cipla(シプラ) |
購入ページ |
④ニコレットクイックミストデュオ
ニコレットから発売された、禁煙を目標としたスプレータイプの画期的な新しいタイプのニコチン補助剤になります。ニコチン置換療法により、摂取量を少しずつ減らすことで無理のない形で禁煙を行う方法になります。
商品名 | ニコレットクイックミストデュオ |
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一般名 | ニコチン |
価格 | 1セットあたり8,800円~ |
メーカー | McNeil Products Ltd |
購入ページ |
⑤ニコチンパッチ
パッチはタバコの代わりにニコチンを摂取することにより禁断症状を抑える作用があります。自然と体がニコチンを求めなくなるよう効果的にサポートしてくれます。
商品名 | ニコチンパッチ |
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一般名 | ニコチン |
価格 | 1枚あたり419円~ |
メーカー | Members Mark社 |
購入ページ |
使用するときのポイントや注意点について
紹介した製品はいずれも禁煙をサポートしてくれる製剤になります。あくまで禁煙補助薬ですので禁煙する為の強い意志が無ければ何の役にも立ちません。
何故禁煙しようと思いましたか?今度家に赤ちゃんが生まれたからとか、自分の健康を考えてとか、お孫さんにお願いされたからとか人によって理由は異なります。まずは理由を明確にし禁煙を決意する所から治療が開始されます。どの治療方法を選択するかにもよりますがそれぞれ使用する上で大切なポイントについて見ていきましょう。
使用するときのポイント・副作用はあるの?
チャンピックスやバレニスマート【チャンピックス・ジェネリック】は12週間が基本の治療期間となります。その為用法・用量を少しずつ増量しながら内服していきます。重要なのは最初の1週目は喫煙をしても良いと言うことです。8日目から禁煙が開始となる点に注意が必要です。副作用として便秘・吐き気・頭痛・イライラ・不安感・不眠・眠気・悪夢などがあります。
ブプロンSR150も同様に徐々に増量して内服する医薬品になります。副作用として頭痛・吐き気・不安感・眠気・不眠・鼻炎・口渇・便秘などがあります。
ニコチンパッチの様な貼付剤は内服薬と異なり徐々に用量が減量していく治療法になります。貼り薬の注意点は毎日貼る場所を変えなければいけないと言う点です。副作用には倦怠感、不眠、頭痛、めまいなどの症状、皮膚のかぶれが見られます。
ニコレットクイックミストデュオの特徴は肺への影響は無く、離脱症状を和らげるのに必要な血中濃度をキープできる効果がある為、無理なく禁煙補助ができます。副作用としてニコチンの刺激によるしゃっくりの可能性があります。
ニコレットの様なガムは1回1個をゆっくり間をおきながら、30~60分間かけて噛んで使用する医薬品です。通常のガム同様に噛んで飲み込まないようにしましょう。副作用には口内炎・食欲不振・吐き気・腹痛・めまいなどが報告されています。
使用に注意が必要な人・NGな人は?
チャンピックスやバレニスマートは統合失調症、双極性障害、うつ病などの精神疾患のある方、重度の腎機能障害のある方、血液透析を受けている方、以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある方、妊娠または授乳中の方は慎重投与となります。
ブプロンSR150は摂食障害または発作の病歴がある方、アルコール、ベンゾジアゼピン、鎮静薬、発作薬を長期間使用した後中断している方、過去14日間にリネゾリドまたはモノアミンオキシダーゼ阻害剤を服用した方は使用できません。また妊娠中、妊娠予定、授乳中の場合、ハーブ製品、栄養補助食品を服用している方、家族に双極性障害、精神疾患や気分障害、自殺願望や自殺・試行、アルコールや薬物の乱用・ 依存症の病歴がある方、糖尿病、低血糖、低ナトリウム血症、 低酸素血症、腎臓疾患、肝硬変、高血圧、心不全、眼圧の上昇または緑内障の悪化、心臓発作などを起こしている方、発作のリスクを高める可能性のある状態にある方、飲酒している方、ダイエット薬または精神刺激薬を服用している方、メチレンブルーを含む薬を服用している方は使用に注意が必要です。
ニコチンパッチの様な貼付剤やニコレットクイックミストデュオまたはニコレットの様なガムは、非喫煙者、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、授乳婦、不安定狭心症、急性期の心筋梗塞、重篤な不整脈のある患者又は経皮的冠動脈形成術直後、冠動脈バイパス術直後の患者、脳血管障害回復初期の患者は使用できません。また心筋梗塞、狭心症の既往歴のある方、又は狭心症で症状の安定している方、高血圧、不整脈、脳血管障害、心不全、末梢血管障害のある方、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫などの内分泌疾患のある方、糖尿病の方、消化性潰瘍のある方、肝・腎機能障害のある方、アトピー性皮膚炎あるいは湿疹性皮膚炎などの全身性皮膚疾患の方、てんかん又はその既往歴のある方、神経筋接合部疾患の方は使用に注意が必要です。
こんな時は病院へ
どの治療方法を選択しても必ず副作用はあります。気にならない程度の症状であればそのまま治療を継続できますが仮に副作用が酷くなるなどの場合は使用をやめて直ちに病院を受診するようにしましょう。
喫煙治療に関するQ&A
まとめ
禁煙治療は一朝一夕でできるものではありません。強い意志を持ち禁煙補助薬の力を借りて日々タバコを吸いたい気持ちと戦いながら生活しなければなりません。しかし頑張った分大きな見返りがあることは確かです。健康面はもちろんのこと、経済的な余裕が目に見える効果として大きいのではないでしょうか。
例えば1箱580円のタバコを1日1箱毎日吸った場合、年間で約21万円かかります。20歳から80歳までの60年間毎日欠かさずタバコを吸った場合、1260万円支払う計算になります。禁煙した場合これだけのお金が浮くわけですから新車を買うのも良いでしょう、毎年旅行に行くのも良いでしょう。タバコをやめるだけで体も健康になり経済的余裕もできるなんて素晴らしいと思いませんか?悩んでいるのであればまずチャレンジしてみてはいかがでしょうか。強い気持ちさえあれば禁煙はきっと成功することでしょう。
出典
【参考元:「喫煙と健康 厚生労働省喫煙の健康影響に関する検討会報告書(平成28年8月)の概要を知りたい人のために」】【参考元:チャンピックス錠 出荷停止継続のお詫びとご案内】