フラボキサート塩酸塩

成分名

フラボキサート塩酸塩

適応症状

神経性頻尿の残尿感/神経性頻尿の頻尿/慢性前立腺炎の残尿感/慢性前立腺炎の頻尿/慢性膀胱炎の残尿感/慢性膀胱炎の頻尿など

簡易説明

フラボキサート塩酸塩は、尿意をおさえる薬で、主に神経性頻尿や慢性前立腺炎、慢性膀胱炎などの頻尿・残尿感の治療に用いられます。
日本では、日本新薬がブラダロンの商品名で販売しており、また、沢井製薬がフラボキサート塩酸塩の名前で販売しています。
フラボキサート塩酸塩は、膀胱の筋肉をゆるめて、膀胱の容量を増やすことで、尿意がおさえられ尿の回数が少なくします。また、ストレスなどによる神経性頻尿のほか、慢性膀胱炎などによる頻尿や残尿感の治療に用いられます。
昔からある頻尿治療薬で、副作用が少なく安全性は高いのですが、効果はやや劣り、軽い症状に対して、抗コリン薬が効かない場合や副作用で使えないときに使用されます。

処方可能な診療科目

内科/泌尿器科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:ブラダロン錠200mg 12.9円/錠 (薬価)
薬代後発薬1錠の目安:フラボキサート塩酸塩錠200mg「サワイ」6.3円/錠(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1979年4月発売開始【ブラダロン錠200mg】

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

ブラダロン錠200mg 【製薬メーカー:日本新薬】

関連製品(ジェネリック)

フラボキサート塩酸塩錠200mg「サワイ」 【製薬メーカー:沢井製薬】
フラボキサート塩酸塩錠200mg「日医工」 【製薬メーカー:日医工】

◆OCT医薬品
レディガードコーワ【興和新薬】
ユリガードL【薬王製薬】

海外での使用実績

・アメリカ
1970年にFDAからフラボキサート塩酸塩として承認されました。
PaddockからFlavoxate HCl Tablets 100mgという商品名で発売されています。
・イギリス
RecordatiからUrispas 200mg Film Tabletsという商品名で発売されています。
・イタリア
1967年に初めてフラボキサート塩酸塩が医療用として承認されました。

効果・作用

フラボキサート塩酸塩は、神経性頻尿の残尿感、神経性頻尿の頻尿、慢性前立腺炎の残尿感、慢性前立腺炎の頻尿、慢性膀胱炎の残尿感、慢性膀胱炎の頻尿などの治療に用いられる尿意をおさえる薬剤です。
フラボキサート塩酸塩のはたらきにより膀胱の筋肉をゆるめて、その容量を大きくして、尿意がおさえられ尿の回数が少なくします。
また、ストレスなどによる神経性頻尿のほか、慢性膀胱炎などによる頻尿や残尿感の治療に用います。
昔からある頻尿治療薬で、副作用が少なく安全性は高いのですが、効果はやや劣り、軽い症状に対して、あるいは抗コリン薬が効かない場合や副作用で使えないときなどに用いられます。白色の結晶又は結晶性の粉末で、本品は酢酸(100)又はクロロホルムにやや溶けにくく、水又はエタノール(95)に溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない特徴を持ちます。

詳しい作用として、膀胱充満時、筋の律動収縮を抑制し、膀胱支配神経(下腹神経・骨盤神経)が興奮することで起きる膀胱収縮を緩和させます。また、膀胱平滑筋に対してもCa2+ 流入抑制、ホスホジエステラーゼ阻害によるcAMP増加などから弛緩作用を現します。この作用は抗コリン薬などと大きく異なり、平滑筋には緊張性を保ち、排尿力を弱めず正常な排尿力を保持できるとされています。

使用方法

▼用法用量
・成人1回1錠、1日3回経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。

▼薬剤交付時の注意
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがあります。

副作用

主な副作用
フラボキサート塩酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
フラボキサート塩酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

重大な副作用
▼ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
蕁麻疹、冷汗、呼吸困難、喉頭浮腫、血圧低下等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。

▼肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTP、Al-P、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行い、全身倦怠感、食欲不振、発熱、そう痒、眼球黄染等の異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
・胃部不快感、食欲不振、悪心、口渇、下痢、便秘
・嘔吐、胃痛、腹痛、胸やけ
・発疹、そう痒感等の過敏症状
・ねむけ、不眠、頭痛、めまい、頭部のふらふら感、しびれ感
・つかれ目、眼圧亢進、調節障害
・好酸球増多、白血球減少
・排尿困難、尿閉
・下腹部膨満感、顔面熱感
・動悸、胸部不快感、熱感、咽頭部異和感、嗄声

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■門、十二指腸及び腸管が閉塞している患者
門、十二指腸及び腸管が閉塞している患者は、弱い副交感神経抑制作用により、腸管運動が抑制されます。投与しないでください。

■下部尿路に高度の通過障害のある患者
下部尿路に高度の通過障害のある患者は、弱い副交感神経抑制作用があるので、排尿筋を弛緩、膀胱括約筋を収縮させるおそれがあります。投与しないでください。
■フラボキサート塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ブラダロン錠は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ブラダロン錠の有効成分
フラボキサート塩酸塩
▼代表薬の添加物
・トウモロコシデンプン
・カルメロース
・ポリビニルアルコール(部分けん化物)
・ステアリン酸マグネシウム
・ヒプロメロース
・プロピレングリコール
・カルナウバロウ
・黄色三二酸化鉄

使用に注意が必要な方
■緑内障の患者
緑内障の患者は、弱い副交感神経抑制作用により眼圧が上昇して、症状を悪化させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■肝障害あるいはその既往歴のある患者
肝障害あるいはその既往歴のある患者は、副作用として肝障害が報告されています。AST、ALT、γ-GTP、Al-P、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、全身倦怠感、食欲不振、発熱、そう痒、眼球黄染等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましいです。動物実験(マウス、ラット)で胎児毒性が認められています。

■授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮して、授乳の継続又は中止を検討してください。

■小児等
投与しないことが望ましいです。小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していません。

■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下していることが多いことから、減量するなど注意してください。

上記にあてはまる方は、フラボキサート塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
フラボキサート塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
錠剤ではない形状の薬はありますか?

ブラダロン®顆粒 20%という顆粒タイプの薬はありましたが、2019年11月に販売中止されました。そのため現在は錠剤タイプのフラボキサート塩酸塩が主なお取り扱いとなっています。

性別関係なく使用できますか?

医療用の先発薬としてブラダロンは男性女性どちらも適応されます。しかしOCT医薬品として発売されているいくつかの商品は女性のみの適応となっています。理由として、前立腺肥大などの排尿障害に対して使用すると、排尿筋を弛緩させる作用によって慢性尿閉を起こす可能性が上がってしまうため、OCTでは女性のみの服用が可能となっています。処方される場合、様々な影響を考慮して医師から使用可否の判断がされます。

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