ナフトピジル

成分名

ナフトピジル

適応症状

前立腺肥大症に伴う排尿障害 など

簡易説明

「ナフトピジル」は、前立腺や尿道のα1受容体を遮断し、前立腺の縮小、尿道の拡張などにより前立腺肥大による排尿障害を改善する薬で、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用いられます。
日本では、旭化成ファーマがフリバスの商品名で販売しており、また東和薬品がナフトピジルの商品名で販売しています。
「ナフトピジル」は、前立腺や尿道平滑筋にあるα受容体を遮断して、尿道をゆるめることで、尿の出がスムーズになり、残尿感や頻尿の症状が改善されることから、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用います。

処方可能な診療科目

内科/泌尿器科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
フリバスOD錠25mg 28.2円/錠(薬価)
フリバスOD錠50mg 57.8円/錠(薬価)
フリバスOD錠75mg 76.4円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2006年6月認可

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

フリバスOD錠25mg 【製薬メーカー:旭化成ファーマ】
フリバスOD錠50mg 【製薬メーカー:旭化成ファーマ】
フリバスOD錠75mg 【製薬メーカー:旭化成ファーマ】

関連製品(ジェネリック)

ナフトピジルOD錠25mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】
ナフトピジルOD錠50mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】
ナフトピジルOD錠75mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】

効果・作用

「ナフトピジル」は、前立腺や尿道のα1受容体を遮断し、前立腺の縮小、尿道の拡張などにより前立腺肥大による排尿障害を改善する薬です。
前立腺は尿道を取り囲むように存在しているため、前立腺が肥大することで尿道が狭くなって尿が出にくくなり、残尿感やトイレが近くなる(頻尿)などの症状があらわれます。
交感神経に関わるα1受容体は前立腺や尿道・膀胱にもあり、α1受容体を阻害すると前立腺が縮小し尿道が広がります。
「ナフトピジル」は、α1受容体遮断作用によりα1受容体を阻害して、前立線を縮小させ尿道を広げ尿道の抵抗を軽減させることにより、前立線肥大による排尿障害を改善します。
排尿障害のほか、降圧薬としても広く使用されており、「ナフトピジル」は、とくに前立腺や尿道に選択に作用する点が特徴となっています(選択的α1A遮断薬)。
そのため、血管に対する作用が弱くて、めまいや立ちくらみ、血圧低下の副作用が比較的少ない特徴を持ち、持続性があるので1日1回の服用で効果をあらわします。

使用方法

▼用法用量
・成人にはナフトピジルとして1日1回25mgより投与を始めて、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて50~75mgに漸増して、1日1回食後経口投与します。なお、症状により適宜増減しますが、1日最高投与量は75mgまでとします。

▼重要な基本的注意
・起立性低血圧があらわれることがあります。体位変換による血圧変化に注意してください。
・本剤の投与初期又は用量の急増時等に、起立性低血圧に基づくめまい、立ちくらみ等があらわれることがあります。高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意してください。
・本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い、降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意して、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行ってください。

副作用

重大な副作用
▼肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTP等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。

▼失神、意識喪失(頻度不明)
血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・発疹
・そう痒感、蕁麻疹
・多形紅斑
・めまい・ふらつき、頭痛・頭重
・倦怠感、眠気、耳鳴、しびれ感、振戦、味覚異常
・頭がボーッとする
・立ちくらみ、低血圧
・動悸、ほてり、不整脈(期外収縮、心房細動等)
・頻脈
・胃部不快感、下痢
・便秘、口渇、嘔気、嘔吐、膨満感、腹痛
・AST、ALTの上昇
・LDH、Al-Pの上昇
・血小板数減少
・霧視
・術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)、色視症
・浮腫、尿失禁、悪寒、眼瞼浮腫、肩こり、鼻閉、勃起障害
・女性化乳房、胸痛

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■重篤な心疾患のある患者
重篤な心疾患のある患者には、本剤の使用経験がありません。やむを得ず投与する必要がある場合は、慎重に投与してください。

■重篤な脳血管障害のある患者
重篤な脳血管障害のある患者には、本剤の使用経験がありません。やむを得ず投与する必要がある場合は、慎重に投与してください。

■肝機能障害患者
肝機能障害患者は、健常人に比して最高血漿中濃度が約2倍、血漿中濃度曲線下面積が約4倍に増加したとの報告があります。このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■高齢者
低用量(例えば12.5mg/日等)から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。本剤は、主として肝臓から排泄されますが、高齢者では肝機能が低下していることが多いため、排泄が遅延し、高い血中濃度が持続するおそれがあります。

上記にあてはまる方は、ナフトピジルを使用する事が出来ない可能性があります。
ナフトピジルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
以下は本剤及び併用薬の降圧作用が互いに協力的に作用することから、降圧作用が増強するおそれがあるので、減量するなど注意してください。
・利尿剤
・降圧剤

以下は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがあり、症候性低血圧があらわれるおそれがあります。
・ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
 シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物等

上記を使用している方は、ナフトピジルを使用する事が出来ない可能性があります。
ナフトピジルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「ナフトピジル」は飲み合わせや食べ合わせはありますか?

「ナフトピジル」を降圧薬と併用するときは、血圧の下がり過ぎに注意が必要で、シルデナフィルなど勃起不全の薬も、併用により低血圧を起こすおそれがあります。

「ナフトピジル」を服用するにあたって注意することはありますか?

「ナフトピジル」は、少量から開始して、医師が効果や副作用をチェックしながら増量していくことがあります。決められた飲み方、服用量を守ることや、服用後に強いめまいや立ちくらみが起きたら、しばらく横になり安静にしてください。その後の服用については医師の指示に従いってください。万一飲み忘れた場合、2回分を1度に飲まないでください。

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