大人の発達障害とは?特徴や対処法を分かりやすく解説!

病気・症状

大人の発達障害とは

代表的な大人の発達障害画像

「仕事が続かない」「人間関係がうまくいかない」など、大人になってから生きづらさを感じることはありませんか?
もしかすると、それは「発達障害」が関係しているかもしれません。
発達障害は子どもの頃に気づかれることが多いですが、大人になってから診断を受ける人も増えています。
発達障害は先天的な脳の特性によるもので、環境や育ち方で発症するわけではありません。
脳の特性によって日常生活や社会生活で困難を感じる状態を指します。
代表的な発達障害には、以下の3つがあります。

ADHD(注意欠如・多動症)

・集中力が続かない、忘れ物が多い
・衝動的に行動してしまう
・予定を立てるのが苦手

ASD(自閉スペクトラム症)

・コミュニケーションが苦手
・こだわりが強く、変化を嫌う
・他人の感情を察するのが難しい

LD(学習障害)

・読み書きや計算が極端に苦手
・言葉の理解や表現に困難を感じる

大人になってから気づく人が多いのは、子どもの頃は周囲がサポートしてくれていたため症状が目立ちにくかったからです。
しかし、社会に出ると「自己管理」「柔軟な対応」が求められるため、発達障害の特性が目立ちやすくなります。

大人の発達障害の主な特徴

大人の発達障害の主な特徴画像

大人の発達障害は、日常生活や仕事、人間関係にさまざまな影響を与えます。

①コミュニケーションの問題

ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)など特性を持つ方はコミュニケーションに困難を感じることがあります。
・相手の気持ちを読み取るのが苦手
・会話の中で上手く相手の意図に応じられない
・言葉にして表現することが苦手、また過剰に話すぎる

②時間管理・計画性の欠如

ADHD(注意欠如・多動症)の特性も持つ方は物事を進めることが難しく時間管理が上手くいかないことがあります。
・仕事や家事の優先順位をつけるのが苦手
・約束の時間を守れない
・長期的な目標に向かって継続的に取り組むのが難しい

③衝動的な行動

ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)など特性を持つ方は衝撃的な下記の様な行動をしてしまう場合があります。
・思いついたことを後先考えずにすぐに行動に移してしまう
・思わず口にした言葉や態度で人を傷つける
・短期間での切り替えや変更に対応できない

④人間関係がうまくいかない

・友人や同僚と関係を維持するのが難しい
・相手の表情や身振りを読み取るのが苦手
・発言や行動で誤解を招くことが多く孤立しがち

⑤物事に対する強いこだわり

ASD(自閉スペクトラム症)の特徴の1つに物事に対する強いこだわりがあります。
・日常のルーティーンが崩れるとストレスを感じる
・特定の興味や趣味に没頭する
・変化に対して強い抵抗感がある

⑥感覚過敏または鈍感

感覚的な過敏さや鈍感を感じることがります。
・騒音や光などに対し過剰に反応する
・特定の質感や温度に敏感
・痛みや温度の変化に対し鈍感

⑦自己管理のむずかしさ

・健康や食生活の管理が難しい
・定期的な休息や睡眠の確保がうまくできない
・感情のコントロールが難しくストレスを貯めやすい

⑧学習や作業における困難

LD(学習障害)の特性を持つ方は読み書きや計算に困難を感じることがあります。
・新しい情報を理解するのに時間がかかる
・一度学んだことを忘れやすい
・注意を持続するのが難しい

これらの特徴は、全ての発達障害の方に当てはまるわけではありません。
個々の症状の強さや現れ方は異なりますが、このような特性が日常生活や仕事に影響を与えることもあります。

診察を受けるには

大人の発達障害の診察を受ける流れ画像

診断を受けることで、自分にあったサポートが受けれるようになります。

①医師や専門家に相談

発達障害を診断できる医師や専門家(精神科医/神経科医/心理士など)に相談します。
相談の前に、日常生活で困っていることや相談しにきた理由などをメモなどにまとめておきましょう。

②診断をうけるためのテスト

質問に答える

自分の生活で困っていることやどんな状況で特に大変な思いをしているのかを詳しく聞かれます。

簡単なテスト

集中力や記憶力を測る簡単なテストが行われる場合があります。

過去の経験について

子供のころからいままで、どういった困難を感じてきたか聞かれる場合があります。

③他の病気でないかの確認

発達障害の症状と似たような症状が別の病気や精神的な問題からきていることもあります。
診断前に、他の病気ではないかの検査を受ける場合があります。
似ている病気としてよくあげられるのが、「うつ病」「不安症」です。

④診断とサポート

診断されると、あなたにあったサポートと対処方法を提案してもらえます。

カウンセリング

生活のなかで困っていることにどうやって対処していくかサポートを受けることができます。

認知行動療法

自分の「考え方のクセ」に気付き生きやすい考え方に変えていくトレーニングです。
考え方や行動を変える方法を考えストレスや悩みを回避します。

薬物治療

症状に添った薬が処方される場合があります。
発達障害そのものを治す薬ではなく困っていることを軽くする「サポート薬」という位置づけになります。

薬物治療に使用される医薬品

ADHD(注意欠如・多動症)に使われる医薬品

中枢神経刺激薬(脳を活性化する医薬品)

※個人輸入規制対象の成分を含む為、販売できません。
▼コンサータ(有効成分:メチルフェニデート)
・集中力を高め気が散りにくくする
・効果時間が約12時間と長く続く
・不眠・食欲低下の副作用が出やすい
▼ビバンセ(有効成分:リスデキサンフェタミン)
・コンサータと似た作用
・薬の効果が分かり易いが効果が切れるのも分かり易い
・不眠・食欲低下の副作用が出やすい

非刺激約(緩やかに効果がでるタイプ)

※個人輸入規制対象の成分を含む為、販売できません。
▼ストラテラ(有効成分:アトモキセチン)
・中枢神経刺激薬と比較して依存性が少ない
・効果が出るまで2週間程かかる
・吐き気の副作用が出やすい
▼インチュニブ(グアンファシン)
・特に多動、衝動への効果がある
・効果が出るまで1~3週間程かかる
・他の薬よ併用することにより増強効果があり

ASD(自閉スペクトラム症)に使われる医薬品

SSRI:抗うつ薬(不安やこだわりが強い場合)

▼デプロメール(有効成分:フロボキサミン)
・こだわりの強いや不安を和らげる
・過度の緊張を和らげる
・1日2回服用する必要がある

商品名ファベリン
画像ファベリン
有効成分フルボキサミンマレイン酸塩100mg
メーカー・ブランドAbbott(アボット)
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▼レクサプロ(有効成分:エスシタロプラム)
・気分の落ち込みや不安をバランスよく改善
・副作用がフロボキサミンに比べて少ない
・1日1回の服用

商品名エスシタデップ
画像エスシタデップ
有効成分エスシタロプラムシュウ酸塩5mg/10mg/20mg
メーカー・ブランドCipla(シプラ)
URLエスシタデップの購入はこちら

抗精神病薬(強いイライラ・攻撃性がある場合)

▼エビリファイ(有効成分:アリピプラゾール)
・怒りっぽさや興奮を抑える
・感情のコントロールを整える

商品名エビリファイ
画像エビリファイ
有効成分アリピプラゾール10mg/15mg
メーカー・ブランドAbdi Ibrahim Otsuka Pharmaceutical A.S.(アブディ・イブラヒム大塚製薬)
URLエビリファイの購入はこちら

睡眠薬や抗不安薬(眠れない・不安が強いとき)

発達障害の人は、強い不安を感じることが多いため、思うように眠れなくなり不眠症になる場合があります。

▼メラトニン製剤
・ 体内時計を整える

商品名メラトニン「VitalMe」
画像メラトニン「VitalMe」
有効成分メラトニン5mg
メーカー・ブランドSapphire Healthcare(サファイアヘルスケア)
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▼睡眠導入剤
・「布団に入ってもなかなか寝つけない…」という人に向いています。

商品名ハイプナイト
画像ハイプナイト
有効成分エスゾピクロン1mg/2mg/3mg
メーカー・ブランドConsern Pharma(コンサーンファーマ)
URLハイプナイトの購入はこちら

まとめ

大人の発達障害は珍しいものではなく、多くの人が悩んでいます。
しかし、適切な対処をすれば、生活を改善することは十分可能です。まずは「自分の特性を知ること」から始めてみてください。
「もしかして?」と思ったら、気軽に専門家に相談してみるのも一つの方法です。
発達障害があっても、自分らしく生きることはできます。一歩ずつ、自分に合った方法を見つけていきましょう!

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