フルボキサミン

成分名

フルボキサミン

適応症状

うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安障害

簡易説明

フルボキサミンはセロトニンの働きを高める作用がある薬で、不安や落ち込みといった精神症状を改善します。
抗うつ剤としての効果はマイルドではありますが、強迫性障害や不安障害等に対して用いられる事が多いです。
日本で初めて発売されたSSRIとなります。
フルボキサミンはセロトニンのみに絞り、増加させます。それ以外の作用を抑制する事で副作用の軽減させる事ができます。

処方可能な診療科目

精神科、精神神経科、心療内科、神経科、メンタルヘルス科

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約2,500円~約7,000円
薬代1錠あたりの目安:約202.3円(薬価)
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1999年

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

ルボックス【アッヴィ】/デプロメール【meiji seika ファルマ】(共同開発)

関連製品(ジェネリック)

ファべリン【アボット社】/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「EMEC」エルメッド株式会社 日医工/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「CH」長生堂 日本ジェネリック/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「FFP」シオノ/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「NP」ニプロ/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「TYK」武田テバファーマ株式会社 武田 武田テバ薬品/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「アメル」共和薬品/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「ファイザー」pfizer/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「日医工」日医工/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「JG」大興 日本ジェネリック/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「TCK」辰巳/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「YD」陽進堂/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「サワイ」沢井製薬/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「タカタ」高田製薬/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「トーワ」東和薬品/フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「杏林」キョーリンリメディオ株式会社 杏林

効果・作用

フルボキサミンはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類されている抗うつ剤です。セロトニンの働きを向上させる薬になり、不安、落ち込みなどの精神症状の治療に効果的です。
うつ病、うつ状態、社交不安障害等の不安障害や強迫性障害に効果的です。抗うつ剤としての効果はマイルドな為、軽い症状に用いられる傾向にあります。
特に不安、強迫症状の緩和に有効である為、落ち込みよりも不安症状の時に用いられる事が多いお薬になります。
強迫性障害、恐怖症性障害に用いられる傾向にあり、パニック障害、外傷後ストレス障害にも用いられる場合もあります。
特徴としてはマイルドな効果、認知機能の影響が少ない事、用量を調整しやすく多用量まで使用が可能という点です。
他薬と比較すると、セロトニンに絞って効果を発揮できる、三環系や四環系と比較して、他の物質に影響が少ない事が挙げられます。更には、他の薬との相互作用が多く、抗コリン作用が少ない事も特徴です。

使用方法

・開始用量は50mgです。服用回数は1日2回、朝食後と夕食後に主に服用します。最大容量は150mg~300mgです。
・服用開始後2週間ごとに効果を判断し、不十分と判断されてば25mg~50mgずつ増やしていきます。
・フルボキサミンを上限容量まで使用しても効果不十分と判断された場合、他の抗うつ剤の追加や、抗精神病薬や気分安定薬の追加、他の抗うつ剤に変更する事が推奨されています。

副作用

フルボキサミンの副作用は他薬と比べると少なめになっており、昔の抗うつ剤と比べると明確に副作用は少ないものになっています。
フルボキサミンの主な副作用とは、セロトニンを刺激する事によって生じる副作用になります。
・飲み始めに注意する副作用は賊活症候群という気分が高揚して躁転したり、不安、焦りの高まり衝動的に自殺願望がよぎってしまう事があるようです、その際はすぐに使用を中止してください。
・特に嘔吐や下痢などの胃腸障害が起きやすいとされています。
うつ病治療での使用副作用としてましては軽度にはなりますが、以下が挙げられます。
・眠気
・口渇
・悪心
・便秘
・目眩
・頭痛
・下痢
などになります。
離脱症状への注意が大切で、少量ずつの減量をしていかなければいけません。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

・自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事する方
と製薬会社から運転禁止となっていますので、車の運転、運転業務がある方は使用禁止となっております。
・妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与しない事が望ましい、また投与中に妊娠が判明した場合は投与を中止する事が望ましい。妊娠中の投与に関する安全性は確率していない
と添付文書に記載があります。しかし妊娠中に精神が不安定になってしまう場合は薬の投与する量を最低限に抑えて使用する事が多いです。
また、授乳中の婦人への投与は避ける事が望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避ける事、と記載があります。

併用禁忌薬

▼併用注意薬
フルボキサミンは相互作用の為、併用してはいけない薬があります。
・ロゼレム(睡眠薬)
・テルネリン(筋弛緩薬)
以上の薬はCYP1A2で分解される薬ですので、併用により分解されづらくなり、血中濃度が上がってしまいます。ロゼレムは27倍、テルネリンは12倍とされているので、効果が極端に強くなってしまい危険である為、併用禁止になっています。

よくある質問
フルボキサミン使用の際は、運転注意でしょか?運転禁止でしょうか?

運転禁止とされていますので、服用時は運転を控えて下さい。

離脱症状の緩和に隔日法を用いたいのですが、どのような間隔で行えばよいですか?

一日おきに服用を二回、次に二日おきに服用を二回、次に三日おきに服用を二回、と服用の間隔を少しずつ長くしていけば、量を減らしていく漸減法よりもスムーズに行く場合があります。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。