フルボキサミンマレイン酸塩

成分名

フルボキサミンマレイン酸塩

適応症状

強迫性障害/社会不安障害/うつ状態/うつ病など

簡易説明

フルボキサミンマレイン酸塩は脳内の神経伝達物質セロトニンの働きを改善するはたらきがあり、意欲を高めたり、憂鬱な気分などの治療に用いられます。
また、不安や緊張した気分をほぐすことから、気持ちを楽にするはたらきがあり、うつ病のほか、強迫性障害、社会不安障害(社交不安障害)などいろいろな心の不具合に応用されます。

処方可能な診療科目

内科/精神科/脳神経内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1000円~5000円程
薬代1錠あたりの目安:25mg約24円/50mg約42円/75mg約56円
薬代後発薬1錠の目安:25mg約10円/50mg約17円/75mg約23円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。

厚生労働省による認可、または発売年月日

【デプロメール錠25】
販売開始年月 : 1999年5月
【デプロメール錠50】
販売開始年月 : 1999年5月
【デプロメール錠75】
販売開始年月 : 2008年6月
【ルボックス錠25】
販売開始年月 : 1999年5月
【ルボックス錠50】
販売開始年月 : 1999年5月
【ルボックス錠75】
販売開始年月 : 2008年6月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】
デプロメール錠25
デプロメール錠50
デプロメール錠75

【製薬メーカー:アッヴィ】
ルボックス錠25
ルボックス錠50
ルボックス錠75

関連製品(ジェネリック)

【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「杏林」 キョーリンリメディオ】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「タカタ」高田製薬】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「EMEC」エルメッド】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「アメル」共和薬品工業】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「サワイ」沢井製薬】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「日医工」日医工】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「NP」ニプロ】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「トーワ」東和薬品】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「TYK」武田テバ薬品】
【フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg/50mg/75mg「CH」長生堂製薬】
【フルボキサミン50mg/100mg Abbott】

海外での使用実績

海外で実施された18歳以下の大うつ病性障害(DSM-IVにおける分類)患者を対象としたプラセボ対照の臨床試験において、有効性が確認できなかったとの報告があります。

効果・作用

フルボキサミンマレイン酸塩は脳内の神経伝達物質セロトニンの働きを改善するはたらきがあることから、意欲を高めて憂鬱な気分などの治療に用いられる薬で、不安や緊張した気分をほぐすことから、気持ちを楽にするはたらきがあります。
うつ病のほかにも、強迫性障害、社会不安障害(社交不安障害)などいろいろな心の不具合に応用されます。
うつ病では脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンなどの働きが不調に陥ることで、脳の機能不全が引き起こることから、意欲の低下、不安やいらいら、不眠などの症状があらわれます。
脳内の神経細胞はシナプスという部位を介して神経回路を形成しており、シナプス前終末から神経伝達物質が遊離(放出)されて、神経後シナプスの受容体へ作用(結合)することで情報が伝達されます。
遊離された神経伝達物質の一部は「再取り込み」が行われて神経前終末へ回収され、この再取り込みを阻害すると伝達に使われる神経伝達物質を増やすことができて、その神経伝達物質の働きを増強することができます。
本薬は主に脳内で神経伝達物質セロトニンの再取り込みを阻害して、セロトニンの働きを増強することで抗うつ作用をあらわします。

使用方法

▼用法用量
[うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安障害]
成人には、フルボキサミンマレイン酸塩として、1日50mgを初期用量として1日150mgまで増量して1日2回に分割して経口投与します。なお、年齢や症状に応じて適宜増減します。

小児への投与
[強迫性障害]
8歳以上の小児には、フルボキサミンマレイン酸塩として、1日1回25mgの就寝前経口投与から開始します。その後1週間以上の間隔をあけて1日50mgを1日2回朝及び就寝前に経口投与します。なお、年齢や症状に応じて1日150mgを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として25mgずつ行います。

副作用

重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

せん妄/幻覚/妄想/痙攣/錯乱/意識障害/意識レベル低下/意識消失/ショック/アナフィラキシー/セロトニン症候群/発熱/ミオクロヌス/振戦/協調異常/発汗/昏睡状態/急性腎障害/悪性症候群/無動緘黙/強度筋強剛/嚥下困難/頻脈/血圧変動/白血球増加/血清CK上昇/ミオグロビン尿/腎機能低下/高熱が持続/呼吸困難/循環虚脱/脱水症状/白血球減少/血小板減少/肝機能障害/黄疸/著しいAST上昇/著しいALT上昇/著しいγGTP上昇/著しい総ビリルビン上昇/抗利尿ホルモン不適合分泌症候群/SIADH/低ナトリウム血症/低浸透圧血症/尿中ナトリウム増加/高張尿/食欲不振/頭痛/嘔吐/全身倦怠感など

その他の副作用
ふらつき/立ちくらみ/アカシジア様症状/顎不随意運動/開口障害/頬筋痙攣/錐体外路障害/不眠/頭がボーっとする/ぼんやり/集中力低下/記憶減退/動作緩慢/あくび/圧迫感/抑うつ感/神経過敏/焦燥感/不安感/躁転/気分高揚/舌麻痺/言語障害/しびれ/運動失調/知覚異常/異常感覚/冷感/動悸/血圧上昇/低血圧/起立性低血圧/発疹/蕁麻疹/湿疹/そう痒感/ヘモグロビン減少/血清鉄上昇/血清鉄低下/LDH上昇/Al?P上昇/下痢/腹痛/腹部膨満感/消化不良/空腹感/口腔内粘膜腫脹/排尿困難/排尿障害/頻尿/乏尿/BUN上昇/尿蛋白陽性/血清カリウム上昇/血清カリウム低下/血中ナトリウム低下/脱力感/上肢虚脱/息切れ/胸痛/熱感/ほてり/灼熱感/視調節障害/眼痛/眼圧迫感/眼がチカチカする/耳鳴/鼻閉/苦味/歯がカチカチする/体重増加/脱毛/激越/性欲障害/徐脈/過敏症/光線過敏性反応/紫斑/胃腸出血/斑状出血/異常出血/貧血/尿失禁/尿閉/乳汁漏出/高プロラクチン血症/月経異常/勃起障害/射精障害/性機能異常/関節痛/筋肉痛/浮腫/しゃっくり/味覚異常/散瞳/緑内障など

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■フルボキサミンマレイン酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、デプロメールにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼デプロメールの有効成分
フルボキサミンマレイン酸塩
▼代表薬の添加物
[デプロメール錠25]
部分アルファー化デンプン、無水リン酸水素カルシウム、トウモロコシデンプン、酸化チタン、バレイショデンプン、ヒプロメロース、マクロゴール6000、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、その他1成分

[デプロメール錠50]
部分アルファー化デンプン、無水リン酸水素カルシウム、トウモロコシデンプン、酸化チタン、バレイショデンプン、ヒプロメロース、マクロゴール6000、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、その他1成分

[デプロメール錠75]
部分アルファー化デンプン、無水リン酸水素カルシウム、トウモロコシデンプン、酸化チタン、バレイショデンプン、ヒプロメロース、マクロゴール6000、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、その他1成分

■モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者には使用できません。投与しないでください。

■ピモジド、チザニジン塩酸塩、ラメルテオン、メラトニンを投与中の患者
ピモジド、チザニジン塩酸塩、ラメルテオン、メラトニンを投与中の患者には使用できません。投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者は、痙攣を起こすことがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者
自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者は、自殺念慮、自殺企図があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■躁うつ病患者
躁うつ病患者は、躁転、自殺企図があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者
脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者は、精神症状を増悪させることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■衝動性が高い併存障害を有する患者
衝動性が高い併存障害を有する患者は、精神症状を増悪させることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■心疾患のある患者
心疾患のある患者は、房室ブロック、心室頻拍等があらわれたとの報告があります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■出血性疾患の既往歴又は出血性素因のある患者
出血性疾患の既往歴又は出血性素因のある患者は、出血傾向が増強するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■緑内障又は眼内圧亢進のある患者
緑内障又は眼内圧亢進のある患者は、症状を悪化させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■重度の腎機能障害患者
重度の腎機能障害患者は、排泄が遅延するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■肝機能障害患者
肝機能障害患者は本剤のAUCが増大又は半減期が延長するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましいです。また、投与中に妊娠が判明した場合は投与を中止することが望ましいです。

■授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮して、授乳の継続又は中止を検討してください。ヒト母乳中へ移行することが報告されています。

■小児等
類薬において、海外で実施された18歳以下の大うつ病性障害(DSM-IVにおける分類)患者を対象としたプラセボ対照の臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告があります。また、うつ病・うつ状態及び社会不安障害については小児等を対象とした臨床試験は実施していません。

■高齢者
高い血中濃度が持続して、出血傾向の増強等がおこるおそれがあります。増量に際しては、用量等に注意して慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、フルボキサミンマレイン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
フルボキサミンマレイン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・セロトニン作用を有する薬剤
 炭酸リチウム
 L-トリプトファン含有製剤(アミノ酸製剤、経腸成分栄養剤等)
 トリプタン系薬剤(スマトリプタンコハク酸塩等)
 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
 トラマドール塩酸塩
 リネゾリド
 メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー)等
 セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
・抗てんかん剤
 フェニトイン
 カルバマゼピン
・三環系抗うつ剤
 イミプラミン塩酸塩
 アミトリプチリン塩酸塩
 クロミプラミン塩酸塩
 ベンゾジアゼピン系薬剤
・アルプラゾラム
 ブロマゼパム
 ジアゼパム等
・オランザピン
・クロザピン
・ロピニロール塩酸塩
・メキシレチン塩酸塩
・シルデナフィルクエン酸塩
・β-遮断剤
 プロプラノロール塩酸塩
・キサンチン系気管支拡張剤
 テオフィリン等
・シクロスポリン
・ゾルピデム酒石酸塩
・クマリン系抗血液凝固剤
 ワルファリンカリウム
・アブロシチニブ
・メサドン塩酸塩
・出血傾向が増強する薬剤
 非定型抗精神病薬
 フェノチアジン系薬剤
 三環系抗うつ薬
 アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤
 ワルファリンカリウム等
・アルコール

上記を使用している方は、フルボキサミンマレイン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
フルボキサミンマレイン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤
 セレギリン塩酸塩
 (エフピー)
 ラサギリンメシル酸塩
 (アジレクト)
 サフィナミドメシル酸塩
 (エクフィナ)
・ピモジド
 (オーラップ)
・チザニジン塩酸塩
 (テルネリン)
・ラメルテオン
 (ロゼレム)
・メラトニン
 (メラトベル)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
フルボキサミンマレイン酸塩の服用に注意することはありますか?

かまずに水またはぬるま湯で飲んでください。このお薬は、かむと苦味を感じます。

デプロメールR錠25mg/50mg/75mgをお飲みになる患者様とご家族へ

【上記引用元:Meiji Seikaファルマ】

フルボキサミンマレインを飲むのをやめるタイミングはいつですか?

ご自分の判断で飲むのをやめないでください。主治医の指示通りに服用してください。

デプロメールR錠25mg/50mg/75mgをお飲みになる患者様とご家族へ

【上記引用元:Meiji Seikaファルマ】

参考元一覧

デプロメール錠25、デプロメール錠50 デプロメール錠75 添付文書 【MeijiSeikaファルマ】

デプロメールR錠25mg/50mg/75mgをお飲みになる患者様とご家族へ【Meiji Seikaファルマ】

デプロメール錠 25 デプロメール錠 50 デプロメール錠 75 患者向医薬品ガイド【Meiji Seikaファルマ】

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