ペルフェナジン

成分名

ペルフェナジン

適応症状

統合失調症
術前・術後の悪心・嘔吐
メニエル症候群(眩暈、耳鳴)

簡易説明

フェノチアジン系の定型抗精神病薬で、心の不調や不具合を調整する薬です。神経の高ぶりや不安感をしずめ、気持ちをおだやかにします。脳内のドパミンに対して抑制作用をあらわし、幻覚、妄想、不安、緊張、興奮などの症状を改善します。メニエル病で起きるめまいや耳なりをやわらげる作用があります。また、意欲を高める働きもあります。統合失調症の他、躁病やうつ病などへ使用する薬もあります。

処方可能な診療科目

内科/心療内科/精神科など

健康保険の適応

健康保険適

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:1錠2mg約9.8円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 2002年10月

国内のジェネリック認可

現在国内でのジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

トリラホン錠2/4/8mg【製薬メーカー:共和薬品工業】
トリラホン散1%【製薬メーカー:共和薬品工業】

関連製品(ジェネリック)

Perphenazine tablet,film coated2/4/8/16mg 【製薬メーカー:Actavis Pharma,Inc./American Health Packaging/Bryant Ranch Prepack/DOH CENTRAL PHARMACY/Major Pharmaceuticals/Par Pharmaceutical, Inc./REMEDYREPACK INC./Rising Pharmaceuticals, Inc./Sandoz Inc/Wilshire Pharmaceuticals, Inc.】
perphenazine tablet 2/4/8/16mg【製薬メーカー:Cadila Healthcare Limited/Heritage Pharmaceuticals Inc. d/b/a Avet Pharmaceuticals Inc./REMEDYREPACK INC./Zydus Pharmaceuticals (USA) Inc.】

効果・作用

気分を調整する働きがあり、強い不安感や緊張感、気分の停滞などいろいろな精神状態の改善に使用されます。現実を正しく認識できなくなったり、思考や感情のコントロールが上手にできなくなる統合失調症の改善に使用されます。脳に作用し、吐き気や嘔吐を止める働きや、メニエル症候群に対しても適応があります。

▼薬理作用
心の病気の一つ統合失調症は、脳の情報伝達系に不調を生じる病気で、感情や思考をまとめることが上手くできなくなり、妄想、幻覚、会話や行動、感情、意欲の障害、などがあらわれます。脳内の神経伝達物質の「ドパミン」の働きに異常が生じ、混乱などの陽性症状では脳内のドパミンが過剰になっています。ドパミンが働く受容体の中でも特にドパミンD2受容体は統合失調症に関係してます。
ペルフェナジンは主に「ドパミンD2受容体」を妨害し、脳内でのドパミンの働きを抑制、統合失調症における陽性症状の改善する働きがあります。また、非定型抗精神病薬に比べてドパミン抑制作用が強く、陽性症状の改善が期待できますが、ドパミン抑制作用による錐体外路症状や高プロラクチン血症などがあらわれたり、統合失調症における感情の鈍麻や意欲減退などの陰性症状を強めたりする場合もあります。

▼ペルフェナジンの特徴
ペルフェナジンは、ノルアドレナリンやセロトニンなどの神経系の働きも抑えると考えられています。ノルアドレナリンは、運動時など体が興奮しているときに働く物質で、運動時には体が活発に動き、脳も活性化しています。この働きを抑制するため、その反対に興奮が収まって脳は鎮静化し、不安症状を軽減したり精神を安定させたりします。

使用方法

ペルフェナジンとして、1日6~24mgを分割経口投与してください。
精神科領域において用いる場合には、1日6~48mgを分割経口投与してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減します。

副作用

主な副作用
体重増加、女性化乳房、乳汁分泌、月経異常、筋強剛、食欲不振、悪心、嘔吐、便秘、ジスキネジー、口周部不随意運動

重大な副作用
遅発性ジスキネジー、悪性症候群、二峰性U波出現、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、QT部分に変化、血圧変動、発汗、発熱、白血球増加、血清CK上昇、血清CPK上昇、ミオグロビン尿、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、高熱が持続、意識障害、呼吸困難、脱水症状、急性腎不全、突然死、循環虚脱、Syndrome malin、血圧降下、心電図異常、QT間隔延長、T波平低化、息切れ、T波逆転、二峰性T波出現、無顆粒球症、白血球減少、角膜混濁、水晶体混濁、角膜色素沈着、肺塞栓症、深部静脈血栓症、静脈血栓症、血栓塞栓症、胸痛、腎機能低下、腸内容物うっ滞四肢疼痛、SLE様症状、浮腫、SIADH、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、再生不良性貧血、麻痺性イレウス、腸管麻痺、著しい便秘、腹部膨満、腹部弛緩

その他の副作用
不随意運動、肝障害過敏症状、口渇、光線過敏症、白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病、後弓反張、不整脈、手指振戦、心疾患悪化、食欲亢進、下痢、錐体外路症状、パーキンソン症候群、流涎、四肢不随意運動、眼球上転、眼瞼痙攣、ジストニア、舌突出、痙性斜頚、頚後屈、体幹側屈、静座不能、縮瞳、視覚障害、不眠、眩暈、頭痛、不安、興奮、易刺激、鼻閉、倦怠感、アカシジア、皮膚色素沈着

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ペルフェナジンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方トリラホンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼トリラホンの有効成分
ペルフェナジン
▼代表薬の添加物
コメデンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、赤色3号アルミニウムレーキ、硫酸カルシウム水和物、第三リン酸カルシウム、アラビアゴム末、ゼラチン、パラオキシ安息香酸ブチル、サラシミツロウ、カルナウバロウ、酸化チタン、黒酸化鉄、白糖

■他に使用できない方
・妊婦/授乳者
・過敏症
・昏睡状態
・循環虚脱状態
・中枢神経抑制剤の強い影響下
・アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
・頭部外傷後遺症
・脳炎
・脳腫瘍
・皮質下部の脳障害

使用に注意が必要な方
・新生児/乳児/幼児/小児
・高齢者
・褐色細胞腫
・肝障害
・痙攣性疾患
・血液障害
・呼吸器感染症
・重症喘息
・心疾患
・てんかん
・動脈硬化症
・肺気腫
・栄養不良状態を伴う身体的疲弊
・脱水を伴う身体的疲弊

上記にあてはまる方は、ペルフェナジンを使用する事が出来ない可能性があります。
ペルフェナジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>

上記を使用している方は、ペルフェナジンを使用する事が出来ない可能性があります。
ペルフェナジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>/中枢抑制剤/バルビツール酸誘導体/麻酔剤/エタノール摂取/血圧降下剤/抗コリン作用を有する薬剤/リチウム製剤/ドンペリドン/メトクロプラミド/ドパミン作動薬/レボドパ/ブロモクリプチン/塩酸パロキセチン水和物

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
我慢できなくて多用してしまった場合どんなリスクがありますか?

傾眠(ぼんやりする)、昏睡(意識がなくなる)、血圧の低下、など様々な症状が出る可能性がありますので、多用はお控えください。トリラホン錠【患者向医薬品ガイド】

服用後に殺虫剤を使うとどうなりますか?

有機リン系殺虫剤との接触により、その殺虫剤の作用を強め、毒性が強まることがありますので注意してください。

トリラホン散1%

【くすりの適正使用協議会】

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。