プロクロルペラジンマレイン酸塩

成分名

プロクロルペラジンマレイン酸塩

適応症状

統合失調症/術前・術後等の悪心・嘔吐 など

簡易説明

「プロクロルペラジンマレイン酸塩」は、神経伝達物質であるドパミンの受容体を遮断する作用がある薬で、心の不調を整えて考えがまとまりにくいなどの症状や、気分を安定させる効果があり、統合失調症等の治療で用いられる薬です。
また、悪心・嘔吐を改善させる作用もあります。
日本では、共和薬品工業がノバミンの商品名で販売しています。
「フルフェナジンマレイン酸塩」は眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがある為、服用する際は車の運転や危険を伴う機械の操作は避ける必要があります。
また、飲酒により薬の作用を強めることがあるので注意が必要です。

処方可能な診療科目

内科/心療内科/精神神経科/精神科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ノバミン錠5mg 9.8円/錠(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1957年11月認可

国内のジェネリック認可

-

関連製品(先発薬)

ノバミン錠5mg

関連製品(ジェネリック)

-

効果・作用

「プロクロルペラジンマレイン酸塩」は、脳内のニューロンと細胞との間で信号を伝達する神経伝達物質であるドパミン受容体に作用する薬で、ドパミン受容体の活性化により興奮性の変化やシナプス伝達を遮断することから、気分を安定させる効果があります。
また、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患である統合失調症の治療などで用いられる薬で、悪心・嘔吐を改善させる作用もあります。
「プロクロルペラジンマレイン酸塩」は眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあることや、制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく腸閉塞、脳腫瘍、中毒等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意が必要です。
そのほか、抗精神病薬において、肺塞栓症や静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されており、長期臥床、不動状態、脱水状態、肥満等の危険因子を有する患者には慎重に投与してください。

使用方法

・成人にはプロクロルペラジンとして1日5~20mgを分割経口投与します。
・精神科領域において用いる場合には、成人1日15~45mgを分割経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。
・幼児、小児には1回2.5mgを1日1~3回経口投与します。特に体重15kg以下の幼児,小児では1日量が7.5mgを超えないよう注意が必要です。また、生後6ヵ月未満の乳児への使用は控えてください。

副作用

重大な副作用
・Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明)
・突然死(頻度不明)
・再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少(頻度不明)
・麻痺性イレウス(0.1%未満)
・遅発性ジスキネジア(0.1~5%未満)
・抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1%未満)
・眼障害(頻度不明)
・SLE様症状(頻度不明)
・肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)
その他の副作用
・過敏症状、光線過敏症 ・パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張、強迫開口等)、アカシジア(静坐不能)
・白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病
・肝障害
・血圧降下、頻脈、不整脈、心疾患の悪化
・食欲亢進、食欲不振、舌苔、悪心・嘔吐、下痢、便秘
・縮瞳、眼圧亢進、視覚障害
・体重増加、女性化乳房、乳汁分泌、射精不能、月経異常、糖尿
・錯乱、不眠、眩暈、頭痛、不安、興奮、易刺激
・口渇、鼻閉、倦怠感、発熱、浮腫、尿閉、無尿、頻尿、尿失禁、皮膚の色素沈着

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・昏睡状態、循環虚脱状態の患者には投与しないでください。
・バルビツール酸誘導体、麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者には投与しないでください。
・アドレナリンを投与中の患者には投与しないでください。
・フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。

使用に注意が必要な方
・皮質下部の脳障害(脳炎,脳腫瘍,頭部外傷後遺症等)の疑いのある患者には投与しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に投与してください。
・幼児、小児では錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすいので、慎重に投与してください。
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましいです。
・授乳婦には投与中及び投与後一定期間は授乳しないことが望ましいです。
・高齢者では、起立性低血圧、錐体外路症状、脱力感、運動失調、排泄障害等が起こりやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、プロクロルペラジンマレイン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
プロクロルペラジンマレイン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
・アドレナリン(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「プロクロルペラジンマレイン酸塩」の保管方法を教えてください。

子供の手の届かないところで、光や湿気を避けて室温(1℃~30℃)で保管してください。また、薬が残った場合は廃棄してください。

「プロクロルペラジンマレイン酸塩」を誤って多く飲んでしまいました。

誤って多く飲んだ場合は、医師または薬剤師に相談してください。また医師の指示なしに、自身の判断で飲まないようにしてください。

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医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。