成分名 |
ミアンセリン塩酸塩 |
適応症状 |
うつ病・うつ状態 |
簡易説明 |
うつ病では脳内においてセロトニンやノルアドレナリンといった「神経伝達物質」のはたらきや量のバランが崩れ、脳全体の機能に異常が生じ、意欲が低下したり、不安やイライラが強く現れたり、不眠や頭痛などの症状が多くあらわれます。
ミアンセリン塩酸塩はセロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が神経細胞に吸収されて量が減ってしまうのをブロックする作用を持ち、脳内の回路内で適切な量のセロトニンやノルアドレナリンを保持するようはたらき、結果としてうつ症状を軽減します。 |
処方可能な診療科目 |
精神科/心療内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~1,500円
薬代1錠あたりの目安:10mg 12.3円
薬代1錠あたりの目安:30mg 33.8円
薬代後発薬1錠の目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
※病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
※「薬代1錠あたりの目安」はテトラミド錠10㎎/30㎎の薬価で算出しています。
※診察費は3割負担で算出しています。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:テトラミド錠10㎎:1983年4月/テトラミド錠30㎎:1989年6月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
テトラミド錠10㎎/30㎎【第一三共株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
日本:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
海外:Tolvon 30mg【MSD】※個人輸入品 |
効果・作用 |
うつ病では脳内においてセロトニンやノルアドレナリンといった「神経伝達物質」のはたらきや量のバランが崩れ、脳全体の機能に異常が生じ、意欲が低下したり、不安やイライラが強く現れたり、不眠や頭痛などの症状が多くあらわれます。
また神経細胞は脳内において「シナプス」という部位を通じて回路を作り、様々な信号を送りあっています。セロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質はこの回路において適切な量が存在し続けますが、うつ病やうつ症状の方では、この神経伝達物質が神経細胞にたくさん吸収されてしまい、回路内での量が少なくなってしまいます。
ミアンセリン塩酸塩はセロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が神経細胞に吸収されてしまうのをブロックする作用を持ち、回路内で適切な量のセロトニンやノルアドレナリンを保持するようはたらきます。
ミアンセリン塩酸塩は「四環系抗うつ薬」に分類されます。
四環系抗うつ薬より前に発売された「三環系抗うつ薬」ではセロトニンやノルアドレナリン以外の神経伝達物質にも影響してしまうため副作用が現れやすいことが問題視されていました。
それと比較してミアンセリン塩酸塩は、効果自体もマイルドですが、四環系抗うつ薬で問題視されていた副作用への懸念が少ないとされています。 |
使用方法 |
■成人の場合
ミアンセリン塩酸塩として1日30ミリグラムを初期用量として開始します。その後、1日60ミリグラムまで増量することができます。服用のタイミングは1日1回夕食後または寝る前に服用してください。
※年齢や症状により、医師の指示のもと服用量を増減できます |
副作用 |
重大な副作用
・悪性症候群
※筋肉の非常に強いこわばり、飲み込む力の急激な低下、重度の頻脈、血圧の大きな変動、異常な発汗などがあらわれ、それにともない発熱がみられた場合は服用を中止してください。
※初期症状として、白血球の増加やCPKの上昇などの血液の異常がみられることが多く、腎臓の機能低下がみられることが特徴です
・無顆粒球症
※初期症状として、のどの痛み、発熱、インフルエンザのような症状などがあらわれることがあるので、血液検査を定期的に受けてください。日常生活で上記の異常が認められた場合、すぐに受診してください
・心室細動、QT延長、心室頻拍などの心臓病
※心臓の鼓動の変化で異常が認められた場合、すぐに受診してください
・肝臓の機能障害、黄疸
※血液検査上の著しい異常を伴う肝臓の機能低下、黄疸があらわれることがあります。異常が認められた場合には、すぐに受診してください
・けいれん
※けいれんあらわれることがあります。異常が認められた場合には、すぐに受診してください
・筋骨格系:関節痛
・過敏症:むくみ、赤み、発疹
・循環器系:動悸、脈拍の異常、血圧の異常
・肝臓の機能障害:肝臓に関する血液検査の異常
・精神神経系:ねむけ、不安、ふらつき、異常なハイテンション、めまい、頭痛、不眠、視力の異常、あせり、しびれ感、しゃべりにくい感覚、運動機能の低下、ぼんやりしてしまう
・消化器系:口の渇き、便秘、悪心・嘔吐、食欲の不振、食欲の亢進、下痢、胃腸障害、味覚障害、腹痛
・その他:異常な脱力、疲れ、倦怠感、尿がでない、異常な発汗、強い鼻づまり、体重の増加
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ミアンセリン塩酸塩に対して過敏症の経験のある方
▼ミアンセリン塩酸塩を含む薬
テトラミド錠10㎎/30㎎
使用に注意が必要な方 ・緑内障、眼圧が高い方
※眼圧が上昇する可能性があります
・心臓に疾患のある方
※心臓の機能を抑制する作用が強くでてしまう可能性があります
・肝臓に障害のある方
※ミアンセリン塩酸塩の副作用があらわれやすい状況です
・腎臓に障害のある方
※ミアンセリン塩酸塩の副作用があらわれやすい状況です
・てんかんなどのけいれん性の疾患を持っている方
※けいれんを起こす可能性があります
・躁うつ病の方
※躁状態になり、自殺のリスクが高まる可能性があります
・統合失調症の可能性のある方
※精神症状を悪化させる可能性があります
・自殺を図ったことのある方
※自殺を図るリスクが高まる可能性があります
・コントロールが難しい糖尿病の方
※インスリンの効き目に異常が起こる可能性があります
・高齢者
※起立性の低血圧、ふらつきなどの副作用があらわれやすい状況です
・妊娠している方
※治療上のメリットがデメリットを上まわる場合にのみ医師の指示のもと服用してください(妊娠中の服用に関する安全性のデータが存在しません)
・授乳している方
※母乳中へミアンセリン塩酸塩が移行するというデータがあります
・小児など
※安全性に関するデータが存在しません
上記にあてはまる方は、ミアンセリン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ミアンセリン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ■中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体など)
※おたがいに作用を増強し副作用が起こる可能性があります
▼中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体など)
チオペンタール/ペントバルビタール/アモバルビタール/フェノバルビタールなど
■CYP3A4という酵素を増やす薬
※ミアンセリン塩酸塩の血液中の濃度が下がり作用が弱まる可能性があります
▼CYP3A4という酵素を増やす薬
カルバマゼピン/フェニトインなど
■血圧を下げる薬
※血圧を下げる薬の作用を弱める能性があります
▼血圧を下げる薬
クロニジン塩酸塩など
■アルコール
※お互いに作用が強まる可能性があります"
上記を使用している方は、ミアンセリン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ミアンセリン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ■MAOをブロックする薬
※異常な発汗、全身けいれん、異常な高熱、昏睡などがあらわれる可能性があります
※MAOをブロックする薬を服用した方にミアンセリン塩酸塩を投与する場合、少なくとも2週間以上の間隔をあけ、またミアンセリン塩酸塩からMAOをブロックする薬に切りかえる時は、2〜3日間の間隔を置いてください。
▼MAOをブロックする薬(成分)
セレギリン/ラサギリンなど
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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