フルフェナジンマレイン酸塩

成分名

フルフェナジンマレイン酸塩

適応症状

統合失調症 など

簡易説明

「フルフェナジンマレイン酸塩」は、神経伝達物質であるドパミンの受容体を遮断する作用がある薬で、心の不調を整えて考えがまとまりにくいなどの症状や、気分を安定させる効果があり、統合失調症等の治療で用いられる薬です。
日本では、田辺三菱製薬がフルメジンの商品名で販売しています。
「フルフェナジンマレイン酸塩」は眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがある為、服用する際は車の運転や危険を伴う機械の操作は避ける必要があります。
また、飲酒により薬の作用を強めることがあるので注意が必要です。

処方可能な診療科目

内科/心療内科/精神神経科/精神科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
フルメジン糖衣錠(0.25)5.7円/錠(薬価)
フルメジン糖衣錠(0.5)5.7円/錠(薬価)
フルメジン糖衣錠(1)6.5円/錠(薬価)
フルメジン散0.2% 10.2円/g(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1960年10月認可

国内のジェネリック認可

-

関連製品(先発薬)

フルメジン糖衣錠、フルメジン散

関連製品(ジェネリック)

-

効果・作用

「フルフェナジンマレイン酸塩」は、脳内のニューロンと細胞との間で信号を伝達する神経伝達物質であるドパミン受容体に作用する薬で、ドパミン受容体の活性化により興奮性の変化やシナプス伝達を遮断することから、気分を安定させる効果があります。
また、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患である統合失調症の治療などで用いられる薬です。
「フルフェナジンマレイン酸塩」は眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあることや、制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく腸閉塞、脳腫瘍、中毒等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意が必要です。
起立性低血圧が治療初期にあらわれることがある為、このような症状があらわれた際は、医師や薬剤師の指示に従い、減量などの適切な処置をおこなってください。

使用方法

成人には1日1~10mgを分割経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。

副作用

重大な副作用
・Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明)
・突然死(頻度不明)
・再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少(いずれも頻度不明)
・麻痺性イレウス(頻度不明)
・抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
・遅発性ジスキネジア(頻度不明)
・眼障害(頻度不明)
・SLE様症状(頻度不明)
・肺塞栓症、深部静脈血栓症(いずれも頻度不明)

その他の副作用
・血圧低下、頻脈、心疾患悪化
・白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病
・食欲不振、悪心・嘔吐、便秘
・肝障害
・パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張等)、アカシジア(静坐不能)
・視覚障害
・乳汁分泌、射精不能、月経異常
・不眠、眩暈、頭痛、不安、興奮、易刺激
・過敏症状、光線過敏症
・口渇、鼻閉、倦怠感、浮腫

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・肝機能障害患者のある患者には投与しないでください。
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないでください。
・昏睡状態、循環虚脱状態の患者には投与しないでください。
・バルビツール酸誘導体、麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者には投与しないでください。
・アドレナリンを投与中の患者には投与しないでください。
・フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
・小児等を対象とした臨床試験は実施していません。
・患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。

使用に注意が必要な方
・合併症、既往歴等のある患者には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与してください。
・授乳婦には投与中及び投与後一定期間は授乳しないことが望ましいです。

上記にあてはまる方は、フルフェナジンマレイン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
フルフェナジンマレイン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
・アドレナリン(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「フルフェナジンマレイン酸塩」を服用するうえで注意することはありますか?

他に薬などを使っている場合、作用を強めたり弱めたりする可能性があるので、医師の診察を受けて指示に従って下さい。

「フルフェナジンマレイン酸塩」を飲み忘れた場合はどうすれば良いですか?

飲み忘れた場合はできるだけ早く飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い時は1回分を飛ばして、絶対に2回分を一度に飲まないようにしてください。

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