クロチアゼパム

成分名

クロチアゼパム

適応症状

心身症(消化器疾患、循環器疾患)における身体症候ならびに不安・緊張・心気・抑うつ・睡眠障害
下記疾患におけるめまい・肩こり・食欲不振
自律神経失調症/麻酔前投薬

簡易説明

ベンゾジアゼピン系抗不安薬。
脳の興奮などを抑えることで不安、緊張、不眠などを改善する薬です。
神経症やうつ病など精神的な不具合や、心身症のような体の不調が前面にでる病気にも用いられます。心身症は、精神的な要因や自律神経の乱れがもたらす心と体の病気です。
症状として、ストレスで血圧を上げたり、胃腸悪化、動悸、また、女性では生理不順を起こします。

処方可能な診療科目

内科/心療内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:
1錠5mg 約6.40円/錠
顆粒10% 薬87.2円/g

薬代後発薬1錠の目安:
1錠5mg 約5.7円/錠
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1998年7月【発売開始年月日】

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

リーゼ錠5mg/10mg【製薬メーカー:田辺三菱製薬】
リーゼ顆粒10%【製薬メーカー:田辺三菱製薬】

関連製品(ジェネリック)

クロチアゼパム錠5mg/10mg「サワイ」「トーワ」「ツルハラ」 「日医工」
イソクリン糖衣錠5「サワイ」
イソクリン錠5mg/10mg「サワイ」
リリフター錠5/10 「日医工」
ナオリーゼ錠5mg/10mg「ツルハラ」

効果・作用

クロチアゼパムは、脳のリラックス系の神経受容体「BZD受容体」に結合することで、リラックス系の神経を活性化させます。
心身症や不安神経症、パニック障害など各種の不安障害を中心に、自律神経失調症、更年期障害、うつ病や不眠症、統合失調症や躁病の急性期などに用いられています。
また筋緊張緩和作用により、緊張型頭痛や頸椎症、腰痛症、肩こり、けいれん性の病気などに応用されることも多いです。鎮静・催眠作用により興奮状態やイライラをしずめたり、寝つきをよくします。
抗不安薬の一つであるクロチアゼパムも、基本的に不安を伴うすべての病態に使うことができます。不安が予想される状況で、その症状の予防にも用いられます。

クロチアゼパムは、チエノジアゼピン系の抗不安薬(緩和精神安定薬)です。作用的には、ベンゾジアゼピン系とほぼ同じです。副作用が少なく比較的安全性が高いです。依存性もそれほど強くないため、各診療科で様々な病気に幅広く使われています。

クロチアゼパムでは比較的安全性が高いとはいわれていますが、耐性、依存性なども少ないとはいえ、見られます。屯用の使用を原則として、不調の原因となっている要素を取り除くこともあわせてやっていくことが大切です。

1か月以上の長期になったときは注意が必要です。急に中止することを避け、減らすときには段々と量を減らしていく必要があります。体が慣れてくると、どんどん薬の量が増えたり、効果を求めて同種薬を何種類も併用したりするようなことにもなります。症状が長引きそうな場合には、抗うつ薬など他の薬を用いることを考える必要がある場合もあります。医師とよく相談して使うようにしましょう。
また医師の指示なしに、自分の判断で服用をやめないようにしましょう。

■チエノジアゼピン系の抗不安薬(緩和精神安定薬)
セルシン ホリゾン
デパス
リーゼ
メイラックス

使用方法

心身症、自律神経失調症:通常、成人は1回1~2錠(主成分として5~10mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
麻酔前投薬:通常、1回2~3錠(主成分として10~15mg)を就寝前または手術前に服用します。必ず指示された服用方法に従ってください。
飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分は飲まないで1回分を飛ばしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのをやめないでください。

副作用

主な副作用
倦怠感/眩暈/歩行失調/霧視/頭痛/頭重/手足のしびれ/耳鳴/血圧低下/立ちくらみ/頻脈

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
譫妄/振戦/不眠/不安/幻覚/妄想/離脱症状/肝機能障害/黄疸/AST上昇/ALT上昇/γ-GTP上昇/LDH上昇/Al-P上昇/ビリルビン上昇/薬物依存/痙攣発作

その他の副作用
悪心/嘔吐/食欲不振/胃痛/便秘/口渇/発疹/皮膚かゆみ/易疲労感/脱力感/筋緊張低下症状/筋痛/関節痛/眠気/ふらつき/舌のもつれ/浮腫

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■クロチアゼパムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方リーゼ錠5mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼リーゼ錠5mgの有効成分
クロチアゼパム 5mg

▼リーゼ錠5mgの添加物
乳糖水和物/トウモロコシデンプン/メチルセルロース/ステアリン酸マグネシウム/ヒプロメロース/酸化チタン/カルナウバロウ

【禁止】
急性閉塞隅角緑内障
重症筋無力症
【相対禁止】
妊婦・産婦
新生児(低出生体重児を含む)
【希望禁止】
授乳婦
新生児(低出生体重児を含む)

使用に注意が必要な方
【慎重投与】
肝障害
心障害
腎障害
脳器質的障害
重篤な呼吸不全
中等度呼吸不全
乳児
幼児・小児
高齢者
虚弱者(衰弱者を含む)

上記にあてはまる方は、クロチアゼパムを使用する事が出来ない可能性があります。
クロチアゼパムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
中枢神経抑制剤:フェノチアジン誘導体/バルビツール酸誘導体

MAO阻害剤/アルコール(飲酒)

上記を使用している方は、クロチアゼパムを使用する事が出来ない可能性があります。
クロチアゼパムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
依存性について気をつけることはありますか?

連用により薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また,連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により,痙攣発作,せん妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想等の離脱症状があらわれることがあるので,投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。

.使用上の注意の改訂について

【上記引用元:田辺三菱製薬株式会社】

どのくらい飲み続ければいいですか?

本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年 3 月19日付)に基づき、 1 回30日分を限度として投薬する。

【有効成分に関する理化学的知見】

【上記引用元:保険医療機関及び保険医療養担当規則】

参考元一覧

催眠鎮静薬、抗不安薬及び抗てんかん薬の
依存性に係る添付文書改訂について 【厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課】


日本薬局方 クロチアゼパム錠 【沢井製薬株式会社】

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