成分名 |
トラピジル |
適応症状 |
狭心症 |
簡易説明 |
血管を広げて血流をよくし、心臓に酸素・栄養を運ぶ血管を拡張させ、血流量を増加させる働きがあります。主に狭心症の治療に使われます。血管中での、血液が固まるのを防ぐ作用もあります。冠循環改善作用、抗血小板作用もあり、胸の圧迫感や胸痛などの発作を予防、緩和させる働きがあります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/循環器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:50mg約10.3円/100mg約11.6円
薬代1gあたりの目安:10%約24円
薬代後発薬1錠の目安:50mg約5.7円/100mg約5.7円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 1979年4月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
ロコルナール錠50mg/100mg
ロコルナール細粒10% |
関連製品(ジェネリック) |
トラピジル錠50mg/100mg「トーワ/タカタ/日医工/サワイ」 【製薬メーカー:東和薬品/高田薬品/日医工ファーマ/沢井製薬】 |
効果・作用 |
トラピジルは、狭心症の治療に使用されます。、血管拡張効果、抗血小板作用、心筋保護作用、血中脂質改善作用があります。これらの作用により、トラピジルは冠動脈の狭窄を緩和し、心臓の健康を維持することができます。また血小板の凝集を抑制することで、心筋梗塞や脳梗塞の予防にも効果があります。さらに、心筋細胞の生存率を高める作用では「心筋梗塞」などの心臓の病気を引き起こすリスクを低下させることができます。血中の脂質の異常値を改善する働きもあり、動脈硬化の進行を遅らせることができます。
▼血管拡張作用
トラピジルは、一酸化窒素(NO)の合成を促進することで、血管拡張を引き起こすと考えられています。NOは、血管内皮細胞から放出される重要なシグナル分子であり、血管平滑筋細胞の弛緩を促進することで血管を拡張させます。また、NOは血栓の形成や炎症反応の抑制など、血管内の機能に幅広い影響を与えます。
▼血小板凝集抑制作用
トラピジルは、トラピジルがトロンボキサンA2合成酵素(TXA2)を阻害することで、TXA2による血小板凝集を抑制することが報告されています。TXA2は、血小板による凝集を促進する物質であり、血栓の形成に重要な役割を果たしています。トラピジルによるTXA2の阻害は、血栓の形成を抑制し、心筋梗塞や脳卒中などの血管障害を予防することが期待されます。
▼炎症抑制作用
トラピジルは、COXを阻害することにより、炎症を抑制します。狭心症の症状は、冠動脈の狭窄によって発生する炎症によるものもあるため、トラピジルの炎症抑制作用によって症状が改善します。
▼心筋保護作用
トラピジルは、心筋梗塞や心筋虚血によって生じる活性酸素の発生を抑制し、心筋細胞の酸化ストレスを軽減します。また、心筋細胞内のカルシウムイオンの調節にも関与しており、心筋の収縮・弛緩機能を調節し、心筋の損傷を軽減する効果があります。
▼前負荷減少作用
トラピジルは、前負荷の低下による血行動態の改善効果も持っています。前負荷とは、心臓が血液を送り出す際に受ける負荷のことで、心臓の収縮力に比例します。心筋梗塞後には、心筋の収縮力が低下するため、前負荷も低下することがあります。
▼後負荷減少作用
トラピジルは、心筋収縮力を増加させず、心拍出量を低下させることで、後負荷を減少させる作用があります。これは、トラピジルが血管平滑筋細胞のCa2+チャネルを阻害することにより、末梢血管の拡張を促進するためです。血管拡張により、心臓に戻る血液量が減少し、心臓への負担が軽減されます。この作用は、心筋酸素需要を低下させ、心筋虚血や心筋梗塞を予防する効果も期待されます。また、トラピジルは心臓のリモデリングを抑制することにより、心臓機能の改善にも貢献します。
▼脂質代謝改善作用
肝臓の脂質合成酵素であるアセチルCoAカルボキシラーゼを抑制することで、脂肪酸の合成を抑制し、脂肪酸の酸化を促進します。これにより、血中の中性脂肪濃度を低下させる効果が期待されます。また、トラピジルは脂肪酸代謝に関連する遺伝子の発現を調節することで、脂質代謝を改善することが報告されています。 |
使用方法 |
トラピジルとして、1回100mgを1日3回経口投与してください。
なお、症状により適宜増減してください。 |
副作用 |
主な副作用
トラピジルには、副作用が起こる可能性があります。
トラピジルを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
発疹、そう痒感、過敏症、食欲不振、嘔気、頭痛、眩暈、胸部圧迫感、発赤、胃重感、胃部膨満感
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
肝機能障害、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、黄疸
その他の副作用
胃部不快感、嘔吐、腹痛、総ビリルビン上昇、不眠、筋肉痛、関節痛、不整脈、白血球減少、赤血球減少、血小板減少、好酸球増多、出血傾向、発汗、女性化乳房、呼吸困難、リンパ節腫脹、疼痛、浮腫、心悸亢進、下痢、便秘、口渇、口内炎、頭部不快感、眠気、しびれ感、頻脈、徐脈、血圧低下、胸部不快感、味覚異常、顔面潮紅、発熱、悪寒、戦慄、倦怠感、気分不良
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■トラピジルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ロコルナール錠50mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ロコルナール錠50mgの有効成分
トラピジル
▼代表薬の添加物
D-マンニトール、ヒドロキシプロピルスターチ、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、バレイショデンプン、白糖、ゼラチン、アラビアゴム末、沈降炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、白色セラック、ヒプロメロース、ヒマシ油、カルナウバロウ、青色1号アルミニウムレーキ
妊婦/授乳者
過敏症
頭蓋内出血発作後止血が完成していない
膠原病
使用に注意が必要な方 高齢者
肝障害
上記にあてはまる方は、トラピジルを使用する事が出来ない可能性があります。 トラピジルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
トラピジルに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
添付文書ロコルナール錠50mg【持田製薬株式会社】
インタビューフォームロコルナール錠50mg【持田製薬株式会社】 |
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