成分名 |
ベタキソロール |
適応症状 |
≪ケルロング≫
・本態性高血圧症(軽症~中等症)
・腎実質性高血圧症
・狭心症
≪点眼液≫
・高眼圧症
・緑内障 |
簡易説明 |
・ベタキソロールは以下2つの薬のタイプに使用されております。
≪ケルロング≫
・心臓のβ1受容体というものが心臓の機能に関係し、β1受容体を遮断すると心機能が抑制されます。ベタキソロールは、交感神経のβ1受容体遮断作用があり、心機能を抑え心臓の仕事量を抑えることで血圧を下げます。主に高血圧、狭心症、頻脈性不整脈などを改善に使用されております。
・心臓の動きを緩やかにして負担を減らすため、慢性心不全などの治療に使用されることもあります。
≪点眼液≫
眼圧を上昇させる眼球を満たしている体液(眼房水)の産生を抑制し、眼圧を下げて緑内障などの悪化を防ぐ作用がございます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:1錠5mg 31.3円
薬代後発薬1錠の目安:1錠5mg 25円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 1993年1月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
ケルロング錠5mg/10mg【製薬メーカー:クリニジェン】
ベトプティックエス懸濁性点眼液0.5%【製薬メーカー:ノバルティスファーマ】
ベトプティック点眼液0.5%【製薬メーカー:ノバルティスファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
ベタキソロール点眼液0.5%「SW」「沢井製薬」
ベタキソロール塩酸塩錠5mg/10mg「武田テバファーマ/沢井製薬/東和薬品/沢井製薬」
ケフナン錠5mg/10mg「東和薬品」
タルロング錠5mg/10mg「武田テバ薬品」 |
効果・作用 |
≪ケルロング≫
・血圧が高くなるためには、血液を全身に送る心臓の働きが大きく関係しております。心臓が拍動して血液が血管へと送り出されるほど、血圧が高くなります。この状態を改善するためには、心拍数を少なくさせれば良いことが分かります。心臓の働きすぎを抑えることで血圧を下げるとなります。この時に必要となる受容体としてβ受容体があり、心臓にはβ受容体の中でも「β1受容体」が存在します。β1受容体は運動時に活発に働く受容体です。そのため、β1受容体を妨害すれば、その反対に心臓の拍動を抑制することができるようになります。ベタキソロールはβ1受容体阻害作用によって心拍数を減少させることで、高血圧を改善させます。
▼他のβ遮断薬▼
インデラル/テノーミン/メインテート/ビソノ/セロケン/ロプレソール/ハイパジール
≪点眼液≫
・緑内障では眼の中の眼圧が高くなり、視神経にダメージが加わり、視野が狭くなるなどにより目が見えづらくなる病気です。眼圧が高くなる要素に眼房水という体液があり、眼のβ受容体というものがこの体液の産生に関係しています。ベタキソロールは眼のβ受容体を遮断し、眼房水の産生を抑えることで、眼圧を下げる作用があります。
▼他のβ遮断薬(点眼薬)▼
チモプトール/リズモン/ミケラン/ベトプティック/ハイパジール
▼緑内障とは▼
緑内障は、大きく「閉塞隅角緑内障」と「開放隅角緑内障」の2つに分かれます。閉塞隅角緑内障は、房水の排水路である隅角が虹彩でふさがれてしまうタイプとなり、多くは慢性型ですが、ときに眼圧が急上昇し激しい眼痛や頭痛、充血や視覚異常などをともなう緑内障発作を起こします。開放隅角緑内障は、隅角とは関係なく、房水の排水口が目詰まりするタイプです。慢性に推移し、自覚症状が乏しく、視野異常にも気づきにくいので、自覚したときには相当に進行していることが多いです。治療は、開放隅角緑内障に準じ、眼圧をさらに低めにコントロールするようにします。ブリンゾラミドは、開放隅角緑内障または正常眼圧緑内障に対し、他の点眼薬といっしょに使います。緑内障の治療目標は、眼圧を低くコントロールして 視神経を守り、視力や視野を長期にわたり維持することです。原因療法薬ではないので一般的に治療期間は長くなりますが、継続的に眼圧をコントロールするために根気よく点眼を続けなければなりません。 |
使用方法 |
≪ケルロング≫
①本態性高血圧症(軽症~中等症)
・5~10mgを1日1回経口投与すること
※年齢、症状により適宜増減できるが、最高用量は1日1回20mgまでとします
②腎実質性高血圧症
・5mgを1日1回経口投与すること。
※年齢、症状により適宜増減できますが、最高用量は1日1回10mgまでとします。
③狭心症
・10mgを1日1回経口投与すること。
※年齢、症状により適宜増減できるが、最高用量は1日1回20mgまでとします。
【ケルロング使用の食生活注意】
・血圧が下がり、めまいを起こすことがありますので、車の運転や高所での危険な作業には十分注意してください。
・本態性高血圧症では、生活習慣の見直しも大切ですので、減塩などの食事療法、運動療法、肥満があれば体重を落とすだけでも血圧が下がるものです。軽い高血圧であれば、薬をやめられることもありますので、可能でしたら簡易血圧計で自宅で血圧測定をおこない、適切に血圧がコントロールされているかチェックすることをおすすめします。
≪点眼液≫
・1回1滴、1日2回点眼すること。
※症状により適宜増減してください。 |
副作用 |
主な副作用
ベタキソロールには、副作用が起こる可能性があります。
ベタキソロールを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
≪ケルロング≫
徐脈、ふらふら感、頭痛、倦怠感、尿酸値上昇、低血圧、眩暈、ぼんやり、下痢、嘔吐、肝機能障害
≪点眼液≫
眼刺激症状、眼がしみる感じ、眼灼熱感、眼痛、眼異物感、眼不快感、流涙増加、羞明、霧視、眼そう痒症、眼瞼炎
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
≪ケルロング≫
心胸比増大、完全房室ブロック、心不全
≪点眼液≫
眼類天疱瘡、全身性エリテマトーデス、脳虚血、脳血管障害、心不全、洞不全症候群
その他の副作用
≪ケルロング≫
AST上昇、呼吸困難、喘息症状、浮腫、中性脂肪上昇、コレステロール上昇、高血糖、CK上昇、CPK上昇、HDL-コレステロール低下、レイノー現象、洞停止、涙液分泌減少、霧視、霧視感、房室ブロック、動悸、胸痛、心電図異常、目のちらつき、過敏症、発疹、蕁麻疹、そう痒、眠気、γ-GTP上昇、不眠、幻覚、悪夢、蟻走感、うつ状態、口渇、悪心、ALT上昇、胃部不快感、Al-P上昇、胃痛、BUN上昇、疲労感、しびれ感、LDH上昇、脱力感、耳鳴、熱感、発汗、インポテンス
≪点眼液≫
結膜充血、角膜障害、角膜知覚低下、角膜炎、角膜糜爛、眼乾燥、眼脂、眼底黄斑部浮腫、眼底黄斑部混濁、徐脈、低血圧、喘息、呼吸困難、眩暈、頭痛、蕁麻疹、不眠症、接触皮膚炎
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ベタキソロールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ケルロングは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ケルロングの有効成分
ベタキソロール
▼代表薬の添加物
≪ケルロング≫
ポリビニルアルコール(部分けん化物)、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、D-マンニトール、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、マクロゴール6000、タルク、シリコーン樹脂
≪点眼液≫
ベンザルコニウム塩化物、エデト酸ナトリウム水和物、等張化剤、pH調整剤2成分
≪ケルロング≫
・妊婦/授乳者
・著しい洞性徐脈
・肺高血圧による右心不全
・心原性ショック
・代謝性アシドーシス
・糖尿病性ケトアシドーシス
・洞房ブロック
・高度徐脈
・房室ブロック<2~3度>
・未治療の褐色細胞腫
・うっ血性心不全
・手術前48時間
≪点眼液≫
・妊婦/産婦
・過敏症
・コントロール不十分な心不全
使用に注意が必要な方 ≪ケルロング≫
・高齢者
・間欠性跛行症/気管支痙攣/気管支喘息/甲状腺中毒症/コントロール不十分な糖尿病/重篤な肝機能障害/重篤な腎機能障害/徐脈/長期間絶食状態/特発性低血糖症/房室ブロック<1度>/末梢循環障害/レイノー症候群/うっ血性心不全/褐色細胞腫/甲状腺中毒症/手術前48時間/褐色細胞腫/甲状腺中毒症/うっ血性心不全
≪点眼液≫
・高齢者
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児
・アレルギー性結膜炎/気管支痙攣/コントロール不十分な糖尿病/コントロール不十分な閉塞性肺疾患/心原性ショック/全身麻酔/喘息/洞性徐脈/β遮断剤の全身投与を受けている/うっ血性心不全/房室ブロック<2・3度>
上記にあてはまる方は、ベタキソロールを使用する事が出来ない可能性があります。 ベタキソロールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 ≪ケルロング≫
交感神経遮断剤/レセルピン/麻酔剤/エーテル/血糖降下剤/インスリン製剤/トルブタミド/アセトヘキサミド/血糖降下剤/インスリン製剤/トルブタミド/アセトヘキサミド/カルシウム拮抗剤/ベラパミル/ジルチアゼム/カルシウム拮抗剤/ベラパミル/ジルチアゼム/クロニジン/クラス1抗不整脈剤/ジソピラミド/プロカインアミド塩酸塩/アジマリン/アミオダロン塩酸塩/ジギタリス剤/非ステロイド系抗炎症剤/インドメタシン製剤/降圧作用を有する薬剤/レミフェンタニル塩酸塩/フィンゴリモド塩酸塩/フィンゴリモド塩酸塩
≪点眼液≫
カテコールアミン枯渇剤/レセルピン/カルシウム拮抗剤/ベラパミル/β-遮断剤の全身投与/ロプラノロール塩酸塩<全身投与>
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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