アラニジピン

成分名

アラニジピン

適応症状

高血圧症

簡易説明

血管の収縮にはカルシウムイオンが重要な役割があり、これが細胞内に入ると血管が収縮します。カルシウムイオンが細胞内に入り込むと、カルシウムチャネルを通り、この通り道におけるカルシウムイオンの流入を阻害すると血管の収縮が阻害され、これにより血管が拡張し血圧が下がります。アラニジピンは、この働きにより高血圧症を改善します。また、狭心症の改善にも使用されます。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:5mg約26.1円/10mg約43.7円
薬代1錠あたりの目安:1g2%約85.2円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 2003年7月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。(海外もなし)

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:大鵬薬品工業】
サプレスタカプセル5mg/10mg
サプレスタ顆粒2%

【製薬メーカー:日医工】
ベックカプセル5mg/10mg
ベック顆粒2%

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。(海外もなし)

効果・作用

ジヒドロピリジン系のCa拮抗薬は主に末梢血管を拡張させます。中には冠動脈を拡張させる働きを示すものもあり、冠動脈が拡張すると心筋への血液の流れが改善できます。アラニジピンには心拍数を減らす作用もあり、薬剤によっては高血圧症に加え、狭心症などの治療に使用されるものもあります。また、血圧を適切にたもつことは、将来起こるかもしれない脳卒中や心臓病、腎臓病を防ぐことにつながります。

▼薬理作用
血管壁の細胞にカルシウムが流入すると、血管が収縮し血圧が上がります。アラニジピンは、カルシウムが細胞内に入るの抑制し、血管が広がることで、血圧が下がります。このような作用から「カルシウム拮抗薬」と呼ばれています。

▼降圧作用
高血圧症患者に1日1回投与することにより、血圧日内変動に影響を与えることなく、翌日まで安定した降圧効果が認められました。

▼循環動態に対する作用
軽・中等症の高血圧症患者を対象とし循環動態について検討した結果、降圧効果は主として全末梢血管抵抗の減少(11〜16%)によることが判明しました。

▼降圧作用機序
本剤の主たる作用機序は血管平滑筋細胞におけるカルシウムチャネルに作用して、細胞外より細胞内へのカルシウムイオンの流入を抑制することにより、血管平滑筋を弛緩し、血管を拡張してその降圧効果を発揮するものと考えられます。

▼カルシウムイオンの働き
心筋の収縮にとって欠かせない役割、止血に関係する血液凝固因子としての機能、筋肉の興奮を調整したりする働きがあります。唾液中のカルシウムイオンは、口の中の細菌が出す酸によって溶かされた歯の再石灰化を促すなど、体にとって重要な役割があります。

▼高血圧症とは
年齢や合併症によって基準は異なりますが、一般的には診察室で計測した収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の状態のことです。高血圧が持続すると動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞が引き起こされます。

▼動脈硬化とは
動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態のことです。加齢による組織の変化や高血圧、糖尿病、脂質異常症などの病気によって血管の内膜にダメージが加わり続けることで新しい細胞が作られなくなると、動脈は弾力性を失って硬くなります。ダメージを受けた動脈は、血管を細くして狭心症きょうしんしょうを引き起こす危険があります。

▼二次性高血圧とは
高血圧を引き起こす器質的な原因を特定できるものをいいます。血圧の調整には、腎臓の血流量やホルモンが重要な役割を果たしています。腎臓の血管の異常や腎障害が原因で生じる腎性高血圧や内分泌疾患である原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症などによるホルモン異常によって高血圧が生じることもあります。

▼狭心症とは
冠動脈が何らかの原因で狭くなり、心臓に血液が十分に行き届かなくなったために起こる病気の総称です。狭心症は心筋梗塞と合わせて「虚血性心疾患」と呼ばれます。

▼カルシウム拮抗薬とは
血圧の薬の中でも最も効きが良いとされ、また副作用も少ないため第一選択薬としてよく用いられています。糖代謝・脂質代謝などにも悪影響を及ぼさないため、糖尿病や高脂血症などの合併症の多い高齢者にも使われやすく、狭心症への適応があるものも多いです。1日1回の服用で効果があらわれるものが多く、症状のない高血圧患者にとっても負担が少なく続けられます。

▼他のカルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬)
アムロジン ノルバスク
アダラート
アテレック
カルブロック
コニール

使用方法

初回投与量を5mgとし、5~10mgを1日1回経口投与してください。
なお、年齢、症状によって適宜増減するが、効果が不十分な場合には1日1回20mgまで増量することができます。

副作用

主な副作用
頭痛、ほてり感、動悸、貧血、眩暈、γ-GTP上昇、BUN上昇、Al-P上昇、LDH上昇、尿酸上昇、肝機能障害

その他の副作用
AST上昇、ALT上昇、クレアチニン上昇、白血球減少、顔面紅潮、のぼせ感、熱感、倦怠感、浮腫、頻脈、血圧低下、頭重感、ふらつき、しびれ感、嘔気、胃部不快感、口渇、過敏症、発疹、CK上昇、CPK上昇、血糖値上昇、総コレステロール上昇、発赤、立ちくらみ、期外収縮、胸やけ、食欲不振、便秘、下痢、腹痛、眼痛、結膜充血、異味感、多汗、頻尿

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■アラニジピンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方サプレスタは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼サプレスタの有効成分
アラニジピン
▼代表薬の添加物
精製白糖球状顆粒、酸化チタン、メタクリル酸コポリマーLD、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、メタクリル酸コポリマーS、タルク、マクロゴール6000、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー、黄色三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム

■他に使用できない方
妊婦/授乳者
過敏症

使用に注意が必要な方
高齢者
肝機能障害
腎機能障害

上記にあてはまる方は、アラニジピンを使用する事が出来ない可能性があります。
アラニジピンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
血圧降下剤
レセルピン
メチルドパ
塩酸プラゾシン
β-遮断剤
プロプラノロール
ジルチアゼム
シメチジン
ジゴキシン
リファンピシン類
フェノバルビタール
エリスロマイシン
イトラコナゾール

上記を使用している方は、アラニジピンを使用する事が出来ない可能性があります。
アラニジピンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬は報告されていません

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
飲み合わせでよくないものはありますか?

グレープフルーツジュースとの飲み合わせはさけてください(薬の作用が強まるおそれがあります)。

薬を飲み忘れた場合の対処法を教えてください。

飲み忘れた場合は気がついた時、できるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間まで8時間以上あけるようにしてください。次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次の服用時間に1回分を飲んでください。2回分を一度に飲んではいけません。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。