成分名 |
グリクロピラミド |
適応症状 |
インスリン非依存型糖尿病
(ただし、食事療法・運動療法のみで十分な効果が得られない場合に限る。) |
簡易説明 |
・第2世代に分類されている、糖尿病の治療用のスルホニルウレア系血糖降下薬です。
・膵臓β細胞のスルホニルウレア受容体(SU受容体)に結合しインスリン分泌を促し、血糖値を下げ、手足のしびれ(神経障害)、目の病気(網膜症)、腎臓病な合併症の予防治療をいたします。
・インスリンは基礎分泌と追加分泌があり、血糖値があがり基礎分泌でたりないときに追加されるのが基礎分泌となります。
・スルフォニル尿素系に分類されます。 |
処方可能な診療科目 |
内科、消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~10,000円
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
デアメリンS錠250mg 27.3円 (250mg1錠) 杏林製薬 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1965年11月販売開始 |
国内のジェネリック認可 |
ありません |
関連製品(先発薬) |
デアメリンS錠250mg 杏林製薬 |
関連製品(ジェネリック) |
ありません |
効果・作用 |
インスリン非依存型糖尿病
▼グリクロピラミドの作用▼
・糖尿病は血液中の血糖(ブドウ糖)が適正な量を超えて増えてしまった状態です。血糖値が高い状態が続くと手足のしびれ(神経障害)、目の病気(網膜症)、腎臓病な合併症がおきます。グリクロピラミドは、膵臓に働き、β細胞から分泌されるスルホニルウレア受容体(SU受容体)に結合しインスリン分泌を促すことで、血糖値を下げます。
・β細胞で、ブドウ糖→ピルビン酸→ATPと、エネルギー産生が進むとATP濃度が高くなる、Kチャネルガ閉じ引き続いてCaチャネルが開きCaが流入します。これがきっかけとなりとなりインスリンが分泌されるのですが、このKチャネルを強制的に閉じる働きをするのがSU薬となっております。
▼インスリンの作用(膵作用)▼
・膵臓にあるランゲルハンス島のβ細胞を刺激することでインスリン分泌を促進しますが、インスリンがまったくでない1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)には無効となっております。
・インスリンの分泌は2種類に分類され、常に分泌されており、血糖値は一定範囲内に保たれています。
・インスリンの分泌を「基礎分泌」と呼び、食事をして食べ物がブドウ糖やアミノ酸になって吸収されるときに、一時的に血糖値があがります。インスリンの基礎分泌では足りないので、インスリンがさらに追加で分泌されます。この分泌のことを「追加分泌」と呼んでおります。
▼糖尿病と血糖値コントロールについて(指標)▼
・糖尿病の原因としてあげられるのは、食生活の欧米化・運動不足・ストレスなどがあげられます。また、糖尿病になりやすい遺伝的体質もございます。
・糖尿病の三大合併症は「糖尿病性腎症・糖尿病性網膜症・糖尿病性神経障害」です。
・動脈硬化をおこし、心臓や脳の血管に障害がおき、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こすこともあります。
・糖尿病は、日本糖尿病学会編集の糖尿病治療ガイド(2008-2009)によると、次の4つに分類されます。
・Ⅰ型糖尿病・・・ウィルスなどが体内に入り、免疫細胞がインスリンを作る膵臓もウィルスとともに破壊することによって、膵臓がインスリンを作れなくなることでおこります。子供や若い人に多くみられます。まれに、大人や高齢者にもみられることもございます。
・Ⅱ型糖尿病・・・インスリンの量が低下や、インスリンの量は十分でも肥満などが原因で効きが悪くなりおこります。40代以降が多く、日本人の糖尿病患者の95%はⅡ型糖尿病となっております。。
・その他の特定の機序・疾患による糖尿病・・・遺伝子に異常があっておこるものと、肝疾患や感染症、薬の副作用などによるものとの2つに分類されております。
・妊娠糖尿病・・・糖尿病と診断されていない女性が、妊娠後に糖の代謝異常がおきることで、妊娠してから分泌される女性ホルモンなどが関係していると考えられております。
「高血糖症状とは」
症状としては、以下のようなものがあります。
・糖が尿中にでてくる
・トイレに行く回数が増える
・喉が渇く
・水分の摂取量が増える
・体重が減少する
・疲れやすくなる
・眼がかすむ・視力が低下する
・手足がヒリヒリする
発症初期にはこのような症状に気づきにくい場合もございますので、健康診断で「糖尿病の疑いあり」と言われたら、早めに診察を受けることをお奨めします。
また、糖尿病の判定基準は次の通りとなっております。
① 朝空腹時血糖値 126mg/dl以上
② 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値 200mg/dl以上
③ 随時血糖値 200mg/dl以上
「血糖コントロールの指標」
血統コントロールの指標は以下のものとなってるので目安とするのがいいでしょう。HbA1c値の指標と評価は、以下の通りです。
指標/優/良/可/不可
HbA1c値(%) 5.8未満 5.8~6.5未満 6.5~7.0未満 7.0~8.0未満 8.0以上
空腹時血糖値(mg/dl) 80~110未満 110~130未満 130~160未満 160以上
食後2時間血糖値(mg/dl) 80~140未満 140~180未満 180~220未満 220以上 |
使用方法 |
・1日量グリクロピラミドとして125~250mgを経口投与し、必要に応じ適宜増量して維持量を決定してください。
※1日最高投与量は500mgとする
・投与方法は、1回投与の場合は朝食前又は後、2回投与の場合は朝夕それぞれ食前又は後に経口投与してください。 |
副作用 |
主な副作用
グリクロピラミドには、副作用が起こる可能性があります。
服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
・肝機能障害、腹部不快感、過敏症、発疹、光線過敏症、血小板減少、肝性ポルフィリン症、アルコール耐性低下、甲状腺機能異常
重大な副作用
・低血糖、脱力感、高度空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣、低血糖症状、再生不良性貧血、無顆粒球症
※極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
※異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・胃腸障害/インスリン依存型糖尿病/嘔吐/過敏症/下痢/重症感染症/重症ケトーシス/重篤な外傷/重篤な肝機能障害/重篤な腎機能障害/手術前後/糖尿病性前昏睡/糖尿病性昏睡
・妊婦・産婦
・新生児(低出生体重児を含む)
使用に注意が必要な方 ・栄養不良状態/過度のアルコール摂取/飢餓状態/低血糖
・脳下垂体機能不全
・激しい筋肉運動
・不規則な食事摂取
・副腎機能不全
・食事摂取量不足
・肝機能障害<重篤な肝機能障害を除く>
・腎機能障害<重篤な腎機能障害を除く>
上記にあてはまる方は、グリクロピラミドを使用する事が出来ない可能性があります。 グリクロピラミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 【飲食物との相互作用】
ニコチン酸(ナイアシン)を含むもの<まいたけ、たらこ、インスタントコーヒー、かつお節、まぐろ など>
上記を使用している方は、グリクロピラミドを使用する事が出来ない可能性があります。 グリクロピラミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・糖尿病用薬/インスリン製剤/ビグアナイド系製剤/チアゾリジン系薬剤/αグルコシダーゼ阻害剤/DPP4阻害剤/GLP1アナログ/SGLT2阻害剤/プロベネシド/クマリン系抗凝血剤/ワルファリンカリウム/クロラムフェニコール/ミコナゾール/フルコナゾール/サリチル酸製剤/アスピリン/ピラゾロン系化合物/ケトフェニルブタゾン/β遮断剤/プロプラノロール/モノアミン酸化酵素阻害剤/サルファ剤/フィブラート系薬剤/クロフィブラート/ベザフィブラート/テトラサイクリン系抗生物質/グアネチジン硫酸塩/エピネフリン/副腎皮質ホルモン剤/甲状腺ホルモン剤/卵胞ホルモン/チアジド系薬剤/クロルタリドン/エタクリン酸/アセタゾラミド/トリアムテレン/フロセミド/ピラジナミド/イソニアジド/リファンピシン類/ニコチン酸製剤/フェノチアジン系薬剤/フェニトイン/酢酸ブセレリン/ACE阻害剤
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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