成分名 |
バルサルタン |
適応症状 |
高血圧症 |
簡易説明 |
降圧薬です。昇圧物質の【アンジオテンシンⅡ受容体】の働きを抑えることで血圧を下げます。主に、高血圧症の治療に使用されます。従来のACE阻害薬に作用が近く、国内で3番目のアンジオテンシン受容体拮抗薬です。咳やその他の副作用も比較的少なく、長期維持療法に適します。持続性があり、1日1回の服用で済むのも特徴の一つです。心臓や腎臓などの保護作用もあります。 |
処方可能な診療科目 |
内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:20mg約20円/40mg約25.3円/80mg約45.6円/160mg約66円
薬代1OD錠あたりの目安:20mg約20円/40mg約25.3円/80mg約45.6円/160mg約66円
薬代後発薬1錠の目安:20mg約10.1円/40mg約10.1円/80mg約18.2円/160mg約26.3円
薬代後発薬1OD錠の目安:20mg約10.1円/40mg約10.1円/80mg約18.2円/160mg約26.3円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 2000年11月 |
国内のジェネリック認可 |
あります |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:ノバルティスファーマ】
ディオバン錠20mg/40mg/80mg/160mg
ディオバンOD錠20mg/40mg/80mg/160mg |
関連製品(ジェネリック) |
バルサルタン錠20mg/40mg/80mg/160mg「TCK/杏林/トーワ/EE/オーハラ/ニプロ/日新/KN/日医工/サンド/サワイ/ケミファ/JG/FFP/モチダ/YD/科研/タカタ/DSEP/ツルハラ/ファイザー/アメル/BMD/Me/タナベ/VTRS」
【製薬メーカー:辰巳化学/キョーリンリメディオ/東和薬品/エルメッド/大原薬品工業/ニプロ/日新製薬-山形/小林化工/日医工/サンド/沢井製薬/日本ケミファ/日本ジェネリック/共創未来ファーマ/持田製薬販売/陽進堂/ダイト/高田製薬/第一三共エスファ/鶴原製薬/ファイザー/共和薬品工業/ビオメディクス/Meファルマ/ニプロESファーマ)/マイランEPD】 |
効果・作用 |
高血圧症の治療に使用されます。生体内における昇圧物質アンジオテンシンⅡの受容体を遮断することで血圧を下げる働きがあります。バルサルタンは、アンジオテンシン受容体拮抗薬の中での作用は中程度の効果です。
▼バルサルタン作用機序
バルサルタンは、アンジオテンシンII受容体のサブタイプの「AT1受容体」に選択的に結合します。昇圧系として作用する、アンジオテンシンIIに対して受容体レベルでは、競合的に拮抗することが明らかにされてます。
▼アンジオテンシン作用機序
アンジオテンシンは肝臓で生成されたアンジオテンシノーゲンから合成されます。
アンジオテンシノーゲンは、腎臓から分泌されたレニンによりアンジオテンシンⅠ、肺から分泌されたアンジオテンシン変換酵素「ACE」により、昇圧物質アンジオテンシンⅡに変換されます。
アンジオテンシンⅡには、AT1受容体に作用することで、直接的な欠陥収縮作用とアルドステロンを介した、循環血液量を増加させる働きにより、血圧を上昇させます。
これらの経路を、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系と呼びます。バルサルタンは、AT1受容体の遮断し、アンジオテンシンⅡの作用を阻害することで、血圧を下げます。
▼バルサルタンの特徴
アンジオテンシンⅡ受容体は【AT1受容体(アンジオテンシンⅡタイプ1受容体)】と【AT2受容体(アンジオテンシンⅡタイプ2受容体)】の2つに分けられます。
AT1受容体は「血圧上昇、心肥大の促進」などに、AT2受容体は「血圧下降、心肥大の抑制」に関係してるとされてます。
この事から、AT1受容体を阻害すれば「血圧上昇、心肥大の促進」の逆として、血圧を下げたり心肥大を抑制したりする事が分かります。これにより、バルサルタンはAT1受容体を選択的に阻害します。
バルサルタンの【AT1受容体】と【AT2受容体】の阻害作用では、AT2受容体よりもAT1受容体を約30,000倍も強く阻害することが分かっています。
▼他のARB薬
ニューロタン
ブロプレス
ディオバン
オルメテック
ミカルディス
アバプロ、イルベタン
アジルバ |
使用方法 |
成人にはバルサルタンとして40~80mgを1日1回経口投与してください。
※なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、1日160mgまで増量できます。
通常、6歳以上の小児には、バルサルタンとして、体重35kg未満の場合、20mgを、体重35kg以上の場合、40mgを1日1回経口投与してください。
※なお、年齢、体重、症状により適宜増減します。
※ただし、1日最高用量は、体重35kg未満の場合、40mgとします。
(用法及び用量に関連する注意)
国内においては小児に対して、1日80mgを超える使用経験がありません。 |
副作用 |
主な副作用
バルサルタンには、副作用が起こる可能性があります。
バルサルタンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
浮腫、CK上昇、発疹、そう痒、めまい、頭痛、好酸球増多、貧血、低血圧、動悸、嘔気
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
血管浮腫、顔面腫脹、口唇腫脹、咽頭腫脹、舌腫脹、肝炎、ショック、失神、冷感、嘔吐、無顆粒球症、白血球減少、間質性肺炎、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、低血糖、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、多形紅斑、天疱瘡、類天疱瘡、水疱、びらん、腎不全、高カリウム血症、意識消失、血小板減少、横紋筋融解症、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇
その他の副作用
腹痛、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、ALP上昇、ビリルビン値上昇、血中尿酸値上昇、BUN上昇、血清クレアチニン上昇、血清カリウム値上昇、けん怠感、筋肉痛、過敏症、光線過敏症、関節痛、紅斑、蕁麻疹、眠気、不眠、頻脈、心房細動、下痢、便秘、口渇、食欲不振、咽頭炎、低ナトリウム血症、胸痛、疲労感、しびれ、味覚異常、ほてり、血糖値上昇、血清コレステロール上昇、血清総蛋白減少、腰背部痛、耳鳴
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■バルサルタンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ディオバン錠20mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ディオバン錠20mgの有効成分
バルサルタン
▼代表薬の添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース、無水ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、三二酸化鉄
妊婦/授乳者
過敏症
アリスキレンフマル酸塩投与中
高カリウム血症
両側性腎動脈狭窄
片腎で腎動脈狭窄
手術前24時間
使用に注意が必要な方 高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
肝障害
重篤な腎機能障害
胆汁性肝硬変
血清クレアチニン値3.0mg/dL以上
胆汁うっ滞
血液透析中
厳重な減塩療法中
手術前24時間
腎機能障害
脳血管障害
血清カリウム値が高くなりやすい
コントロール不良の糖尿病
血清カリウム値を上昇させる可能性がある薬剤と併用する小児等
糸球体濾過量<GFR>が30mL/min/1.73㎡未満の小児等
腎機能に影響を及ぼす状態の小児等
脱水状態の小児等
透析を受けている小児等
発熱状態の小児等
上記にあてはまる方は、バルサルタンを使用する事が出来ない可能性があります。 バルサルタンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 アリスキレンフマル酸塩
ACE阻害剤
降圧利尿剤
フロセミド
トリクロルメチアジド
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン
カリウム補給剤
塩化カリウム
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール
シクロスポリン
トリメトプリム
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
非ステロイド系抗炎症剤
インドメタシン製剤
ビキサロマー
リチウム製剤
上記を使用している方は、バルサルタンを使用する事が出来ない可能性があります。 バルサルタンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
バルサルタンに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
添付文書ディオバン錠20mg/40mg/80mg/160mg【ノバルティスファーマ株式会社】
インタビューフォームバルサルタン錠40mg「JG」【日本ジェネリック株式会社】 |
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