成分名 |
エラスターゼ |
適応症状 |
高脂血症 |
簡易説明 |
・膵臓から分泌されるタンパク質分解酵素で、コレステロールの異化と排泄をうながして血中コレステロールを減らすお薬です。
・高脂血症の治療に使用されております。
・「動脈壁弾性線維エラスチン」の変性を抑えてエラスチン生成を正常化いたします。
・高脂血症は、狭心症や心筋梗塞の原因にもなりかねない病気です。血中脂質動態を改善することで、成人病のリスクを減らします。
・コレステロールの分解と排泄を促進し、悪玉コレステロール(LDL)が減る一方、善玉コレステロール(HDL)を増加させます。
※コレステロールは体に必要不可避で、免疫細胞やホルモンを作ります。コレステロール値を下げればよいというものではありませんのでご注意ください。 |
処方可能な診療科目 |
内科、消化器内科、循環器科、血管外科 |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~10,000円
・エラスチーム錠1800 11.5/錠
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1984年6月販売開始 |
国内のジェネリック認可 |
ありません |
関連製品(先発薬) |
エラスチーム錠1800 エーザイ |
関連製品(ジェネリック) |
ありません |
効果・作用 |
・高脂血症とは、血清総コレステロール(TC)値またはLDLコレステロール(LDL-C)値とトリグリセリド(TG)値のどちらかあるいは両方が増加した状態をいい、その状態を改善するお薬です。悪玉コレステロール(LDL)が減る一方、善玉コレステロール(HDL)はむしろ増加いたします。
・血液中のコレステロールを減らし分解と排泄を促進、動脈硬化がおさえられ、狭心症や心筋梗塞の危険性を少なくできる可能性があります。
・強力な作用はありませんが、副作用は少なく、ほとんどございません。
【エラスターゼの作用】
・膵臓の腺房細胞にプロエラスターゼとして存在し、腸内に分泌され「トリプシン」により活性化、エラスターゼになる。
・膵臓以外に、動脈壁、白血球、血小板、脾臓などにもわずかに存在しているが、血中のエラスターゼは膵臓由来のものがほとんどと言われております。また、血中では、結合組織のエラスチン(弾性繊維)を特異的に分解いたします。
・エラスターゼには、エラスターゼ1(anionic elastase)と、エラスターゼ2(cationic elastase)の2種類が存在し、エラスターゼ1は、結合組織分解作用が強く(急性出血性膵炎での血管壁の破壊に関与する)、エラスターゼ2はエラスチン(弾性繊維)分解作用が強いものとなっております。
・肝臓でのコレステロールの分解と排泄を促進することによって、悪玉コレステロール(LDL)が減る一方、善玉コレステロール(HDL)はむしろ増加させます。
・エラスターゼは、コラーゲンとともに結合組織の機械特性を決定している弾性繊維のエラスチンを分解いたします。
・好中球の形で、大腸菌やその他のグラム陰性菌の「Outer membrane protein A(OmpA)」を分解いたします。
・ペプチド結合を切断することで赤痢菌の毒性も分解いたします。
・C末端側のグリシン、アラニン、バリン等の小さな疎水的アミノ酸の位置が切断されます。
・蛋白分解酵素の一つで、結合組織であるエラスチンを分解する作用をもっております。
・膵由来のエラスターゼは2種類のアイソザイム(エラスターゼ1、2)が分離精製されているが、分子量が異なるので、免疫学的交差性も無く、別物となります。
◆作用部位◆
・血清脂質代謝酵素
・リポ蛋白リパーゼ(LPL)
・レシチン
・コレステロール
・アシルトランスフェラーゼ(LCAT)
◆好中球エラスターゼ◆
・炎症の際に好中球から放出されます。微生物、異物を分解し、生体を防御しますが、好中球エラスターゼは、自己の組織を障害する恐れがあります。
生理的状態において、貪食した細菌や異物を、消化、分解し、好中球外では、エラスチン、コラーゲン、フィブロネクチン、免疫グロブリン、血液凝固第XIII因子などを分解、組織生合成を調節するものである。
◆高脂血症と高コレステロール血症の違い◆
「高脂血症」
・「高コレステロール血症」もしくはトリグリセライドが150mg/dL以上(高トリグリセライド血症)のいずれか、または両方である状態をさします。
「高コレステロール血症」
・LDLコレステロールが140mg/dL以上の状態をさします。
◆高脂血症の種類◆
「原発性高脂血症」
・遺伝によって発症する脂質異常症(高脂血症)のことで、生活習慣とはほぼ無関係となります。
「続発性(二次性)高脂血症」
・病気や治療のため服用している薬起因の脂質異常症をさします。
▼エラスターゼの効果・作用まとめ▼
①血液中のコレステロールを減らし、動脈硬化がおさえ、狭心症や心筋梗塞の危険性を減らします。
②肝臓でのコレステロールの分解と排泄を促進することで、善玉コレステロールを増やします。
③動脈壁弾性線維エラスチン」の変性を抑えて正常に生成させます。
④高脂血症を改善するお薬で、強いお薬ではありませんが、副作用は少ないです。
⑤副作用が少ないのも特徴の一つです。 |
使用方法 |
・成人は1回1錠(主成分として1,800エラスターゼ単位)を1日3回食前に服用しますが、効果が不十分な場合は1回2錠(3,600エラスターゼ単位)を1日3回服用まで増量されます。
◆適用上の注意◆
・薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する
(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
◆保管上の注意◆
・PTP包装はアルミ袋開封後、防湿(湿気により含量が低下することがある)
※年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
※飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。次に飲む時間が近い場合は、飲み忘れた分は飲まないで1回分を飛ばし、次に飲む時間に1回分を飲んでください。2回分を一度に服用するのはおやめください。
※誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
※医師の指示なしに、自分の判断で服用するのはおやめください。 |
副作用 |
主な副作用
・過敏症
・発疹
・そう痒感
・悪心
・食欲不振
・胃障害
・下痢
・胃部不快感
・腹部膨満感
・便秘
重大な副作用
・特に報告されておりません
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
・特にありません
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併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 ・特にありません
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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